JPH0262462A - トランスファの潤滑油誘導装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野コ この発明はトランスファの潤滑油誘導装置に係り、特に
車両の変速機からの回転力をリヤデファレンシャルギヤ
に連絡する際に使用されるトランスファの潤滑油誘導装
置に関する。

［従来の技術］ 車両の変速機にトランスファが接続され、このトランス
ファによって前後車輪への回転力の差動を調整している
。

また、トランスファの回転軸にはプロペラシャフトを介
してリヤデファレンシャルギヤが接続されており、回転
軸によって回転力を後車輪に伝達させている。

このトランスファには、リングギヤで掻き上げられた潤
滑油を回転軸の軸受部位に供給させている。つまり、第
７図に示す如く、リングギヤ１０８にピニオン１１０を
介して回転軸１１２が連絡されており、この回転軸１１
２はリテーナ１２２に２個の第１、第２軸受１２４．１
２Ｂを介して軸支されている。

そして、リテーナ１２２の上面には２個の第１、第２軸
受１２４．１２６間に潤滑油を誘導すべく誘導路１４０
を形成し、第７図に白抜き矢印で示す如く、誘導路１４
０によって２個の第１、第２軸受１２４．１２８間に潤
滑油を誘導させ、各部の潤滑を果たしている。

前記トランスファの潤滑油誘導装置としては、実公昭５
８−４２６８０号公報に開示される車両用ディファレン
シャル装置におけるベアリングの潤滑装置や、実公昭５
８−５８４５１号公報に開示される車両用ディファレン
シャル装置の潤滑装置は、リングギヤで掻き上げられた
潤滑油をピニオンのベアリングを支持するリテーナ上部
の穴からベアリングへ供給させている。

また、実公昭６１−２０９１号公報に開示されるＦＦ車
のミッション構造がある。

更に、実公昭６１−１３８０４号公報に開示される車輌
用動力伝達装置の潤滑油誘導装置は、トランスアクスル
ケースの前端開口部を覆うカバーの内壁に一体的に案内
壁を成形し、上方から流下する潤滑油を受け、ディファ
レンシャルギヤユニットにおける各軸受と各シール部材
間に誘導させている。

更にまた、実公昭８２−３０６１８号公報に開示される
ディファレンシャルのインプット部の軸受潤滑装置は、
ピニオンの中心部位に導孔部を設け、ピニオンの先端に
油を強制輸送する汲上装置を設け、軸受の潤滑を果たし
ている。

［発明が解決しようとする問題点コ ところで、従来のトランスファの潤滑油誘導装置におい
ては、第７図に示す如く、リテーナ１２２の上部に誘導
路１４０を有するものがある。

しかし、この方策において、ピニオンの直径が小なる場
合には不具合はないが、ピニオンの直径が大となった場
合に、リングギヤの回転中心位置がピニオンの回転中心
位置から離間することとなり、リングギヤで掻き上げら
れた潤滑油が前記リテーナ上部の誘導路から効率良く誘
導されず、軸受の潤滑が不良となり、部品の使用寿命を
短くし、経済的に不利であるという不都合がある。

また、油の強制輸送を果たすべく軸流ポンプなどの吸上
装置を使用するものにおいては、メカニカルロスが大で
あるととともに、吸上装置の駆動時に振動や騒音が発生
し、実用不利であるという不都合がある。

［発明の目的コ そこでこの発明の目的は、上述不都合を除去するために
、トランスファの潤滑油誘導装置のリテーナ上面に段差
を有する切欠き部を設けるとともに、リテーナの内周面
には切欠き部の一部とリテーナ内の軸受とを連絡する潤
滑油誘導部とリテーナ上面と前記軸受下方とを連絡する
排出口部とを設けたことにより、軸受へ潤滑油を確実に
誘導させることができ、軸受の潤滑不良を防止し得ると
ともに、製作が容易で、コストを低部に維持し得るトラ
ンスファの潤滑油誘導装置を実現するにある。

［問題点を解決するための手段］ この目的を達成するためにこの発明は、トランスファの
一端に固着されるリングギヤによって掻き上げられた潤
滑油をリテーナ内部に誘導するトランスファの潤滑油誘
導装置において、このリテーナ上面に段差を有する切欠
き部を設けるとともにリテーナの内周面には前記切欠き
部の一部とリテーナ内の軸受とを連絡する潤滑油誘導部
と前記リテーナ上面と前記軸受下方とを連絡する排出口
部とを設けたことを特徴とする。

［作用コ 上述の如く構成したことにより、トランスファの動作時
に、切欠き部に潤滑油を収集させ、潤滑油誘導部を介し
て軸受へ潤滑油を確実に誘導させ、軸受の潤滑不良を防
止するとともに、コストを低部に維持している。

［実施例コ 以下図面に基づいてこの発明の実施例を詳細に説明する
。

第１〜６図はこの発明の実施例を示すものである。第４
図において、２は車両の変速機、４は終減速・前輪用差
動機、６はトランスファである。

このトランスファ６の一端６ａ側にリングギヤ８を設け
、このリングギヤ８に噛合するピニオン１０が設けられ
ている。ピニオン１０は、第４．５図に示す如く、回転
軸１２の一端１２ａに固着されており、他端１２ｂには
ピニオンフランジ１４がナツト１６により装着されてい
る。

そして、ピニオンフランジ１４のフランジ部１８には図
示しない推進軸を介してリヤデファレンシャルギヤを連
絡させて設ける。

前記トランスファ６はトランスファケース２０により覆
設され、このトランスファケース２０と前記ビニオンフ
ランジ１４間にリテーナ２２が介設されている。

リテーナ２２は、前記回転軸１２を軸支する２個の第１
、第２軸受２４．２６を支持している。

このリテーナ２２の上面２２ａに段差を有する切欠き部
２８を設けるとともに、リテーナ２２の内周面２２ｉに
は切欠き部２８の一部とリテーナ２２内の２個の第１、
第２軸受２４．２８間とを連絡する潤滑油誘導部３０と
、前記リテーナ２２の上面２２ａと前記第２軸受２６下
方とを連絡する排出口部３２とを設ける。

詳述すれば、前記切欠き部２８は、第１〜３図に示す如
く、リテーナ２２の上面２２ａにおいて内側を少許残す
べく周縁の約１／６程度を切除して形成される。

また、リテーナ２２の内周面２２ｉに形成される潤滑油
誘導部３０の一端たる上端３０ａは、前記切欠き部２８
の一部を切除し、他端たる下端３０ｂは前記第１、第２
軸受２４．２６間まで達している。

前記排出口部３２は、第１．２図に示す如く、前記潤滑
油誘導部３０の形成位置に対し略９０度回転させた部位
に形成され、この排出口部３２は、前記リテーナ２２の
上面２２ａに一端たる上端３２ａが達し、他端たる下端
３２ｂは前記第１、第２軸受２４．２Ｂを通過した部位
まで形成されている。

前記リテーナ２２を装着する際には、前記リングギヤ８
の回転方向に直交する部位、つまりリングギヤ８下方部
位に前記切欠き部２８と潤滑油誘導部３０とが位置すべ
く配設されるものである。

なお符号３４は前記リテーナ２２の下面２２ｂ害周に装
着されるカバ一部である。

次に作用について説明する。

図示しない内燃機関の駆動により前記変速機２、終減速
・前輪用差動機４を経て、トランスファ６に駆動力が伝
達され、リングギヤ８を回転させる。

そして、リングギヤ８に噛合するピニオン１０を介して
回転軸１２を回転させ、ピニオンフランジ１４を介して
図示しない推進軸を回転させてリヤデファレンシャルギ
ヤをも回転させている。

このとき、前記りングギャ８の回転により潤滑油が掻き
上げ、つまり汲み上げられ、この汲み上げられた潤滑油
は、第５．６図に白抜き矢印で示す如く、切欠き部２８
によって潤滑油誘導部３０の上端３０ａに収集され、潤
滑油誘導部３０により前記第１、第２軸受２４．２６に
誘導される。

また、誘導された潤滑油が第１、第２軸受２４．２６間
に充満すると、潤滑油は前記排出口部３２を介してリテ
ーナ２２外部に排出されるとともに、第１、第２軸受２
４．２６の間隙からもリテーナ２２外部に流出する。

これにより、前記リテーナ２２に設けた切欠き部２８と
潤滑油誘導部３０とによって多量の潤滑油を第１、第２
軸受２４．２８間に確実に誘導させることができ、第１
、第２軸受２４．２８部位の潤滑不良を防止でき、実用
上有利である。

また、前記切欠き部２８や潤滑油誘導部３０を形成する
際に鋳物による加工ができることにより、製作が容易で
あり、コストを低部に維持することができ、経済的に有
利である。

更に、誘導された潤滑油が第１、第２軸受２４．２６間
に充満した際には、排出口部３２によってリテーナ２２
外部に排出させることができることにより、潤滑油の流
下経路が確実に形成され、効率の良い潤滑油の循環を果
たすことができ、実用上有利である。

なお、この発明は上述実施例に限定されるものではなく
、種々の応用改変が可能である。

例えば、この発明の実施例においては、前記切欠き部が
リテーナ上面の周縁の約１／６程度を切除して形成され
るとともに、前記潤滑油誘導部の形成位置に対し略９０
度回転させた部位に排出口部を形成したが、使用状況や
潤滑油の粘性、あるいはその他の種々条件に応じて切欠
き部や潤滑油誘導部、そして排出口部の大きさや形成位
置を変化させることが可能である。

［発明の効果］ 以上詳細に説明した如くこの発明によれば、トランスフ
ァの潤滑油誘導装置のリテーナ上面に段差を有する切欠
き部を設けるとともに、リテーナの内周面には切欠き部
の一部とリテーナ内の軸受とを連絡する潤滑油誘導部と
リテーナ上面と前記軸受下方とを連絡する排出口部とを
設けたので、切欠き部と潤滑油誘導部とによって多量の
潤滑油を軸受に確実に誘導させることができ、軸受部位
の潤滑不良を防止し得て、実用上有利である。また、前
記切欠き部や潤滑油誘導部を形成する際に鋳物による加
工ができることにより、製作が容易であり、コストを低
順に維持し得て、経済的に有利である。

【図面の簡単な説明】

第１〜６図はこの発明の実施例を示し、第１図はリテー
ナの拡大斜視図、第２図はリテーナの平面図、第３図は
第２図の■−■線による断面図、第４図は車両の変速機
の一部切欠き断面図、第５図はリテーナ取付部位の概略
拡大断面図、第６図は潤滑油の誘導状態を示す概略図で
ある。 第７図はこの発明の従来技術を示す潤滑油の誘導状態を
示す概略図である。 図において、２は車両の変速機、４は終減速・前輪用差
動機、６はトランスファ、６ａは一端、８はリングギヤ
、１０はピニオン、１２は回転軸、１２ａは一端、１２
ｂは他端、１４はピニオンフランジ、１６はナツト、１
８はフランジ部、２０はトランスファケース、２２はリ
テーナ、２２ａは上面、２２ｉは内周面、２４は第１軸
受、２６は第２軸受、２８は切欠き部、３０は潤滑油誘
導部、３０ａは上端、３０ｂは下端、３２は排出口部、
３２ａは上端、３２ｂは他端、３４はカバー部である。 特　　　許　出願人　　鈴木自動車工業株式会社代　理
　人　弁理士　　西　　郷　　義　　美第１図 第４図 ＋２１） 第 図 第６図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １、トランスファの一端に固着されるリングギヤによっ
   て掻き上げられた潤滑油をリテーナ内部に誘導するトラ
   ンスファの潤滑油誘導装置において、このリテーナ上面
   に段差を有する切欠き部を設けるとともにリテーナの内
   周面には前記切欠き部の一部とリテーナ内の軸受とを連
   絡する潤滑油誘導部と前記リテーナ上面と前記軸受下方
   とを連絡する排出口部とを設けたことを特徴とするトラ
   ンスファの潤滑油誘導装置。