JPH0262230A - 導電性ポリオレフィン発泡体の製造方法 - Google Patents

導電性ポリオレフィン発泡体の製造方法

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JPH0262230A
JPH0262230A JP63212388A JP21238888A JPH0262230A JP H0262230 A JPH0262230 A JP H0262230A JP 63212388 A JP63212388 A JP 63212388A JP 21238888 A JP21238888 A JP 21238888A JP H0262230 A JPH0262230 A JP H0262230A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、導電性ポリオレフィン発泡体の製造方法に関
し、さらに詳しくは、例えば通常の帯電防止性の包装材
などとしての用途の他、特に電波吸収材として有用な導
電性ポリオレフィン発泡体の製造方法に関する。
〔従来の技術〕
近年、電子部品使用の各種機器類の包装、輸送、保存用
材料や静電防止性マット等、導電性発泡体の用途が広範
に拡大されている。
そして、従来より導電性を有するプラスチックツオーム
としてはウレタンフオームが知られているが(例えば特
公昭52−36902号)、カーボンの脱落や色落ち等
の問題があり、また基材がウレタンであるため耐候性が
非常に悪いなどの問題がある。
このため、耐候性や耐薬品性、耐水性等に優れたポリオ
レフィンを基材とした導電性発泡体の製造方法が種々開
発され、本出願人も既に特許出願している(特開昭58
−198537号、特開昭58−198538号)。し
かしながら、基材となるポリオレフィン系樹脂に導電性
カーボンと共に発泡剤等を加えて混練し、導電性ポリオ
レフィン発泡体を製造する場合、カーボン練り込み時の
導電性カーボンの飛散が多く、発泡体の表面抵抗値が安
定しないという問題があった。また、導電性カーボンと
共に発泡剤を混練する場合、導電性カーボンの剪断発熱
が大きくなり、発泡剤の分解が起こり易くなる結果、発
泡前のシートに気泡が発生すると共に押出性が悪化する
というような問題も指摘されている。
このため、予めポリオレフィン系樹脂と導電性カーボン
を溶融、混練したマスターバッチ品を製造する工程を含
む方法、特に溶融している状態のポリオレフィン系樹脂
に導電性カーボンを混練し、ペレット状に成形してマス
ターバッチ品を製造する工程を含む方法など、種々開発
されている(特開昭59−129237号、特開昭60
−81237号、特開昭61−31440号、特公昭5
9−25815号)。
〔発明が解決しようとする課題〕
前記のような予めマスターバッチ品を製造し、これを発
泡させる従来の導電性ポリオレフィン発泡体の場合、マ
スターバッチ品をつくる工程において、所謂高い剪断力
の作用が可能な混練機、例えばミキシングロール、押出
機、特に二軸の押出機、バンバリーミキサ−、ニーダ−
等が使用されている。
しかし、このような混練機を使用する従来の方法では、
せいぜい表面抵抗値が103Ω以上の発泡体しか得られ
ない。この理由としては、上記ような混練機の剪断力に
よって導電性カーボンとして必要な鎖状構造がある程度
失われ、このため導電性が低下するものと思われる。ま
た、上記のような混練機では、概して混線時のカーボン
の飛散が大きく、品質が安定しないという問題もある。
本出願人は先に、前記のような従来法の欠点を解消し、
表面抵抗値が低く、しかも品質の安定した導電性ポリオ
レフィン発泡体を提供すべく、マスターバッチ品をつく
る段階において、充填剤を添加すること及び混合機とし
て実質的に高い剪断力が付加されないような粉粒体混合
機を用いることを特徴とする導電性ポリオレフィン発泡
体の製造方法を開発し、既に特許出願している。
しかしながら、この方法においても、マスターバッチ品
にポリオレフィン系樹脂及び/又は配合剤を添加する工
程において、所謂高い剪断力の作用が可能な混練機、例
えばミキシングロール、押出機、特に二軸の押出機、バ
ンバリーミキサ−、ニーダ−等を使用してマスターバッ
チ品の溶融及びポリオレフィン系樹脂及び/又は配合剤
の添加混練を行なう必要がある。従って、この方法では
、表面抵抗値500Ω以下の電気特性値を得ようとすれ
ば11発泡倍率15倍以下の発泡体しか得られず、逆に
発泡倍率を上げようとすれば表面抵抗値を下げることが
困難であるという問題がある。この理由としては、上記
のような混練機の剪断力によって導電性カーボンとして
必要な鎖状構造がある程度失われ、この状態は発泡倍率
が高い程、特に15倍以上の高発泡倍率になる程表面抵
抗値に及ぼす影響が顕著となり、このため発泡倍率が1
5倍を超えると導電性が明瞭に低下するものと判断され
る。
従って、本発明の目的は、前記のような欠点を解消し、
表面抵抗値が低く、しかも発泡倍率の高い導電性ポリオ
レフィン発泡体の製造方法を提供することにある。
〔課題を解決するだめの手段〕
本発明の方法によれば、前記目的を達成するため、基本
的には、マスターバッチ品をつくる段階において、充填
剤を添加すること及び混合機として実質的に高い剪断力
が付加されないような粉粒体混合機を用いること、並び
にマスターバッチ品にポリオレフィン系樹脂及び/又は
配合剤を添加、混練する段階において、該マスターバッ
チ品を予備加熱後混練機に投入し、ポリオレフィン系樹
脂及び/又は配合剤と短時間で混練することを特徴とし
ている。
すなわち、本発明による第1の方法は、ポリオレフィン
系樹脂と充填剤を粉粒体混合機中で溶融し、これに導電
性カーボンを添加混合してマスターバッチ品をつくる工
程、上記マスターバッチ品を予備加熱後、混練機で配合
剤と短時間に混練して発泡性組成物を得る工程、及び上
記発泡性組成物を加熱発泡する工程からなることを特徴
とする方法である。
また、本発明による第2の方法は、ポリオレフィン系樹
脂と充填剤を粉粒体混合機中で溶融し、これに導電性カ
ーボンを添加混合してマスターバッチ品をつくる工程、
上記マスターバッチ品を予備加熱後、混練機でポリオレ
フィン系樹脂及び配合剤と短時間に混練して発泡性組成
物を得る工程、及び上記発泡性組成物を加熱発泡する工
程からなることを特徴とする方法であり、マスターバッ
チ品のポリオレフィン系樹脂の希釈によってカーボン濃
度の調整を行なえる方法である。
〔作 用〕
一般に導電性カーボンブラックが複合されたポリオレフ
ィン系樹脂中での電子の移動は、カーボンブラックの持
つ擬似グラフィイト構造中のπ電子連鎖中の移動、及び
絶縁体であるポリオレフィンマトリックス中のカーボン
ブラック粒子間の電子の移動によってなされると推Δp
1されている(参照二山田久志、成田道部「導電性カー
ボンブラックくケッチエンブラックEC>と樹脂の導電
化」、プラスチックエージ、34[4]    (19
88))  。
しかし、混練時に高い剪断力がかかると、カーボンの連
鎖が切断されて導電性の機能が低下してしまう。逆に、
剪断力をかけない混合機によれば、溶融したポリオレフ
ィン系樹脂同士がくっついて大きな塊になってしまうの
で、カーボンブラックを均一に分散することができない
本発明は、まず第一に、マスターバッチ品をつくる段階
において、ポリオレフィン系樹脂の溶融を充填剤の存在
下で行なうこと、および溶継混合を実質的に高い剪断力
を付加しない粉粒体混合機で行なうことによって、前記
相反するする要求を同時に満足させるものである。
すなわち、ポリオレフィン系樹脂を充填剤と共に溶融混
合すれば、ポリオレフィン系樹脂のペレットが溶融する
際にその表面に充填剤が付若し、大きな塊になるのを防
ぐことができる。
したがって、これに導電性カーボンを添加混合してマス
ターバッチ品をつくる場合に、従来のような高い剪断力
を付加する混練機を用いなくとも、粉粒体混合機で充分
に導電性カーボンを分散させることができる。その結果
、カーボンの連鎖が切断されることなく、導電性を大巾
に向上させることができる。
このような方法によって導電性に優れたマスターバッチ
品が得られるが、このようなマスターバッチ品にポリオ
レフィン系樹脂及び/又は配合剤を添加混練する段階に
おいては、どうしても混練機を使用する必要があり、前
記したような問題を生ずる。
そこで、本発明ではさらに、マスターバッチ品にポリオ
レフィン系樹脂及び/又は配合剤を添加混練する段階に
おいて、マスターバッチ品を予め予備加熱した後に混練
機でポリオレフィン系樹脂及び/又は配合剤と短時間に
混練することによって、表面抵抗値が低く、かつ発泡倍
率の高い導電性ポリオレフィン発泡体を得るものである
すなわち、マスターバッチ品を予備加熱すれば、マスタ
ーバッチ品の温度が上昇し、混練機中でのマスターバッ
チ品の溶融時間を短縮することができる。従って、高い
剪断力のかかる時間が短くなり、カーボンの連鎖の切断
される程度が少なくなり、高発泡倍率の発泡体を製造す
る場合にも充分な導電性を具有する発泡体が得られる。
このように、本発明の方法によれば、マスターバッチ品
をつくる段階において、ポリオレフィン系樹脂を充填剤
と共に粉粒体混合機を用いて溶融混合し、また、マスタ
ーバッチ品にポリオレフィン系樹脂及び/又は配合剤を
添加混練する段階において、該マスターバッチ品を予備
加熱後混練機に投入し、ポリオレフィン系樹脂及び/又
は配合剤と短時間で混練するという極めて簡単な方法に
より、驚くべきことに従来の方法では得られなかった1
02Ωのオーダーの表面抵抗値を有し、しかも発泡倍率
15倍を超える高発泡倍率の導電性ポリオレフィン発泡
体を得ることができた。
〔発明の態様〕
以下、本発明に係る導電性ポリオレフィン発泡体の製造
方法の各工程について具体的に説明する。
まず、第1の方法及び第2の方法のいずれにおいても、
ポリオレフィン系樹脂を充填剤と共に粉粒体混合機中で
溶融混合する。
これに所定量の導電性カーボンを加え、充分に混合した
後、冷却用ミキサーを通して排出し、粒状のマスターバ
ッチ品を得る。あるいは、混合物を例えばシート状に押
出した後、ペレタイザーによって切断する等のベレット
化工程によってペレット状のマスターバッチ品が得られ
る。
マスターバッチ品を得るための混合機としては、剪断力
ができるだけかからないこと、言い換えれば練り効果の
ないことが必要である。
股に混合a′s機は練り効果の有無、大小によって混練
機と粉粒体混合機に分けることができるが、本発明の方
法においては、練り効果が殆ど無いか、有っても実質的
に分散した導電性カーボンの連鎖にKMを及ぼさないよ
うなもの、所謂粉粒体混合機を用いる必要があり、従来
用いられているようなニーダ−、バンバリーミキサミキ
シングロール等は不適当である。このような粉粒体混合
機としては、容器回転形、容器固定形等種々のタイプの
ものが知られており、例えばリボン形ミキサー等の粉粒
体混合機が使用できるが、高速流動形ミキサーが好まし
く、その中でもヘンシェルミキサーが特に好ましい。
マスターバッチ品の製造においては、ポリオレフィン系
樹脂100重量部に対し充填剤を2〜20重量部、好ま
しくは3〜10重量部、導電性カーボンを5〜30重量
部、好ましくは10〜20重量部添加する。
前記したように、充填剤は、溶融したポリオレフィン系
樹脂同士がくっつき合って大きな塊になるのを防止する
効果を有する。充填剤の添加量が2重量部未満になると
上記効果を充分に発揮できず、溶融ポリオレフィン系樹
脂が大きな塊になり、剪断力の殆どない粉粒体混合機で
は導電性カーボンを分散させることができない。
一方、充填剤の添加量が20重量部を超えると、後の発
泡工程に悪影響を及ぼすので好ましくない。
また、マスターバッチ品の導電性カーボンの添加量が3
0重量部を超えると、樹脂の伸びが低下し、良好な発泡
体を得ることができなくなるので好ましくなく、一方、
3重量部未満では充分な導電機能が得られなくなるので
好ましくない。
本発明の第1の方法では、上記のようにして得られたマ
スターバッチ品を予備加熱した後、発泡剤や架橋剤、発
泡助剤、他の添加剤等所要の配合剤と混練機で短時間に
混練して発泡性組成物を得る。
予備加熱をする手段としては、エアーオーブン、外壁に
加熱用熱媒体導管(熱媒ニスチーム、温水等)又は電気
ヒーターが設けられている加熱箱等が適用できる。予備
加熱の温度は、好ましくは70〜115℃、特に好まし
くは90〜110℃、加熱時間は、好ましくは1〜10
時間、特に好ましくは2〜7時間である。
混練機としては、所謂高い剪断力の作用が可能な混練機
、例えばミキシングロール、押出機、特に二軸の押出機
、バンバリーミキサ−、ニダー等が使用できるが、加圧
式ニーダ−、バンバリーミキサ−等の容器固定・水平複
軸形の混練機が好ましい。混練機による全混練時間は、
好ましくは10〜17分、特に好ましくは12〜16分
である。尚、容器固定・水平複軸形の混練機を使用する
場合、ミキシングロールで仕上練り、シーテイング等が
なされるが、この時間はここでいう混線時間に含まれな
い。混線時間が10分未満では充分な分散がなされず、
−方、17分を超えるとカーボンの鎖が切断され、導電
性が低下するので好ましくない。
次に、上記のようにして得られた発泡性組成物を加熱発
泡させて導電性ポリオレフィン発泡体を得る。発泡方法
としては従来公知の種々の方法が利用でき、例えば発泡
剤等を前記のように混練して得られた発泡性組成物に電
子線を照射して架橋したり、あるいは架橋剤、発泡剤等
を前記のように混練して得られた架橋性、発泡性組成物
を加圧下金型中にて発泡剤が実質的に分解しない温度に
加熱することによって該組成物を架橋せしめ、次いで得
られた架橋発泡性組成物を急激に発泡もしくは膨張させ
ないように発泡させ、例えば−段階でもしくは二段階に
分けて常圧下で加熱発泡させる。このような方法によっ
て高発泡倍率の導電性発泡体が得られるが、もちろん通
常の一段常圧もしくは加圧発泡法、二段加圧発泡法など
も採用可能である。このようなバッチ方法の加熱条件は
従来と同様でよく(特開昭58−198537号公報、
特開昭58−198538号公報参照)、例えば130
〜200℃の範囲で使用する方法に応じて適宜設定すれ
ばよいが、例えば上記好適な方法における加熱条件は、
加圧上加熱を発泡剤の種類によって130〜160℃の
範囲に、また加熱発泡を145〜200℃の範囲に設定
すればよい。
上記のようなバッチ方式に好適に用いられる架橋剤とし
ては、ポリオレフィン系樹脂の流動開始1g度以上の分
解温度を有するものであって、加熱により分解され、遊
離ラジカルを発生してその分子間もしくは分子内に架橋
結合を生ぜしめるラジカル発生剤であるところの有機過
酸化物、例えばジクミルパーオキサイド、1,1−ジ−
t−ブチルパーオキシ−3,3,5−1−リメチルシク
ロヘキサン、2.5−ジメチル−2゜5−ジ−t−ブチ
ルパーオキシヘキサン、2゜5−ジメチル−2,5−ジ
−t−ブチルパーオキシヘキシン、α、α′−ビス(t
−ブチルパーオキシ)ジイソプロピルベンゼン、t−ブ
チルパーオキシケトン、t−ブチルパーオキシベンゾエ
ートなどがあり、また発泡剤としてはポリオレフィン系
樹脂の溶融温度以上の分解温度を有する化学発泡剤であ
り、例えばアゾ系化合物のアゾジカルボンアミド、バリ
ウムアゾジカルボキシレート等;ニトロソ系化合物のジ
ニトロソペンタメチレンテトラミン、トリニトロソトリ
メチルトリアミン等;ヒドラジッド系化合物のp、p’
 −オキシビスベンゼンスルホニルヒドラジッド等;ス
ルホニルセミカルバジッド系化合物のp、p’ −オキ
シビスベンゼンスルホニルセミカルバジッド、トルエン
スルホニルセミカルバジッド等、などがある。また、発
泡助剤を発泡剤の種類に応じて添加することができる。
発泡助剤としては尿素を主成分とした化合物、酸化亜鉛
、酸化鉛等の金属酸化物、サリチル酸、ステアリン酸等
を主成分とする化合物、即ち高級脂肪酸あるいは高級脂
肪酸の金属化合物などがある。
本発明の第2の方法は、前記第1の方法と同様にして得
られたマスターバッチ品を予備加熱後、適宜の量の希釈
用ポリオレフィン系樹脂を添加することを特徴とするも
のであり、予備加熱の手段及び条件、他の配合剤、発泡
方法は第1の方法と全く同様である。希釈後のマスター
バッチ品を好ましくは90重2%、特に好ましくは95
重2%にすることによって、マスターバッチ品を製造し
た後に導電性カーボンの量を調整することができ、また
一定の品質の導電性発泡体が得られる。
なお、希釈用のポリオレフィン系樹脂を添加するので、
導電性は若干低下するが、マスターバッチ品に導電性の
バラツキがあっても、最終の発泡体の導電性のバラツキ
を緩和することができる。
この第2の方法において使用する希釈用ポリオレフィン
系樹脂は、一般にマスターバッチ品に使用したポリオレ
フィン系樹脂と同じ物を使用する。しかし、マスターバ
ッチ品に使用したポリオレフィン系樹脂と相溶性の高い
他のポリオレフィン系樹脂を希釈用に用いることもでき
る。
本発明でいうポリオレフィン系樹脂とは、オレフィンの
単独もしくは共重合体の他、他のモノマーとの共重合体
などを含み、例えば通常市販の高、中、低圧法により製
造されたポリエチレン、ポリ−1,2−ブタジェン、エ
チレン−プロピレン共重合体、エチレン−ブテン共重合
体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレンとメチル
−、エチル−、プロピル−ブチル−の各アクリレートも
しくはメタクリレートとの共重合体、またはこれらをそ
れぞれ塩素化したもの、あるいはこれらの2種以上の混
合物またはこれらとアククチツクもしくはアイソタクチ
ック構造を有するポリプロピレンとの混合物などである
本発明で用いられる導電性カーボンとは、ゴム及びプラ
スチック等に充填することにより、高い導電性を付与す
ることが可能な炭素状物質であれば良く、天然黒鉛、人
造黒鉛、カーボンブラック、炭素繊維等があるが、一般
にファーネスブラック、アセチレンブラック等のカーボ
ンブラック、特に比表面積が900d/g以上で中空シ
ェル構造を有する導電性のファーネスブラックが最も好
ましい。
本発明で用いられる充填剤としては、無機系充填剤、難
燃剤等が使用できる。無機系充填剤としでは、軽質ある
いは重質の炭酸カルシウム、石膏、クレー タルク、ケ
イソウ土等が好適に用いられるが、これらの中でも表面
処理された重質の炭酸カルシウムが発泡への悪影響がな
く最適である。難燃剤としては、リン化合物、臭素化合
物、塩素化合物等がある。
本発明の組成物には、滑材としてステアリン酸亜鉛のよ
うな金属石けん、あるいはワックス類を少量添加するこ
とができる。また、場合によっては紫外線劣化防止剤、
酸化安定剤等の添加も可能である。
〔実 施 例〕 以下、実施例を示して本発明をさらに具体的に説明する
が、本発明は下記実施例により何ら限定されるものでな
いことはもとよりである。
実施例1 ポリエチレン樹脂(商品名「ツバチックL−300」三
菱化成工業(株)製)100重量部、難燃剤としてエチ
レンビステトラブロモフタルイミド3.0重量部及び二
酸化アンチモン0.5重】部を140℃に加熱したヘン
シェルミキサーに装入し、溶融混合した。次いで、これ
にファーネスブラック(商品名「ケッチエンブラックE
CJケッチエン・ブラック インターナショナル(株)
製)16重量部を加えてよく混合した後、溶融混合物を
冷却用ミキサーに通した後、排出し、粒状のマスターバ
ッチ品を得た。
次に、得られたマスターバッチ品を100℃のエアーオ
ーブン中で4時間予備加熱した後、予備加熱されたマス
ターバッチ品100重量部にアゾジカルボンアミド(商
品名「ビニホールAC30SJ永和化成工業(株)製)
9.2重量部、亜鉛華0.1重量部、α、α′−ビス(
t−ブチルパーオキシ)ジイソプロピルベンゼン(商品
名[バー力ドックスー14/P40J化薬ヌーリー(株
)製)0.56重量部、尿素系発泡助剤0,04重量部
、トリアリルイソシアヌレート(商品名「TAICJ日
本化成(株)製)0.17重量部を加え、110℃に加
熱された加圧式ニーダ−にて14分間で混練し、ミキシ
ングロールにてシートにし、145℃に加熱されたプレ
ス内の金型(770x365x3t3m+w)に上記混
線物を充填し、40分間加圧下で加熱し、架橋した発泡
性シートを得た。
次いで、この発泡性シートを160℃に加熱された密閉
系でない金型(その外壁に加熱用熱媒体導管が設けられ
ており、キャビティサイズは1900 X 900 X
 90 m+sである)に入れ、150分間加熱して、
冷却した後取り出し、導電性発泡体を得た。
得られた発泡体は、厚み90mm、見掛は密度0.05
g/c+n3であり、その表面抵抗値を測定したところ
350Ωであり、外観共に良好な導電性発泡体であった
なお、電気抵抗値は、米国John、Fluke、Mf
g、Co、Inc、製の’8060A  TRUE  
RMS  MULTIMETER”を使用し、端子2 
cm間で端子を発泡体に実利した後30秒後の値を測定
した数値である。
また、燃焼試験の結果、得られた導電性発泡体は自己消
化性を存していた。
実施例2 実施例1と全く同様にして得られたマスターバッチ品を
、ポリエチレン樹脂(商品名「ツバチック し−300
」前掲)で希釈し、マスターハツチ品の使用量を98%
にした。このようにして得られた組成物100重量部に
、実施例1と同じ配合剤を同じ割合で添加し、全く同じ
方法で発泡成形した。その結果、得られた導電性発泡体
の表面抵抗値は350Ωであり、外観も良好であった。
また、燃焼試験の結果、自己消火性を有していた。
比較例1 実施例1と全く同様にして得られたマスターバッチ品を
、予備加熱することなく、実施例1と同じ配合剤を添加
して、110℃に加熱された加圧式ニーグーにて18分
間かけて混練し、後は実施例1と全く同様にして導電性
発泡体を得た。その結果、得られた導電性発泡体の表面
抵抗値は600〜700Ωであり、表面抵抗値が高(、
バラツキも大きいので、電波吸収用として使えるもので
はなかった。
比較例2 実施例1と全く同様にして得られたマスターバッチ品を
予備加熱することなく、実施例2と同様にポリエチレン
樹脂及び配合剤を添加し、実施例1と全く同様にして導
電性発泡体を得た。
その結果、得られた導電性発泡体の表面抵抗値は600
〜700Ωであり、表面抵抗値が高く、バラツキが大き
いので、電波吸収用として使えるものではなかった。
実施例3 ポリエチレン樹脂(商品名「ツバチックL−300」前
掲)100重量部と重質炭酸カルシウム4重量部を14
0℃に加熱したヘンシェルミキサーに装入し、溶融混合
した。
次いで、実施例1と全く同様にしてファーネスブラック
を加えてマスターバッチ品を得、実施例1と全く同様に
して混練し、発泡成形した。
得られた導電性発泡体は、実施例1と同じ寸法、見掛は
密度、表面抵抗値を有していた。
実施例4 実施例3と全く同様にして得られたマスターバッチ品を
、実施例1と全く同様にして混練、発泡成形した。
得られた導電性発泡体は、実施例2と同じ寸法、見掛は
密度、表面抵抗値を有していた。
〔発明の効果〕
以上のように、本発明の方法(第1の方法及び第2の方
法)によれば、マスターバッチ品をつくる段階において
、ポリオレフィン系樹脂を充填剤と共に粉粒体混合機を
用いて溶融混合しし、しかもマスターバッチ品にポリオ
レフィン系樹脂及び/又は配合剤を添加混練する段階に
おいて、該マスターバッチ品を予備加熱後混練機に投入
し、ポリオレフィン系樹脂及び/又は配合剤と短時間で
混練するものであるため、ポリオレフィン系樹脂溶融物
への導電性カーボンの分散性に優れ、また混合の際の導
電性カーボンの飛散も殆どないと共に、導電性カーボン
の連鎖の切断が著しく低減され、従って最終発泡体の表
面抵抗値が均質で安定していると共に、表面抵抗値が極
めて低く(ill;12Ωオーダー)、しかも高発泡倍
率の導電性発泡体が得られる。
このような発泡体は電波吸収体用として用いることがで
き、実用上極めて高い価値を有する。
また、本発明の第2の方法によれば、マスターバッチ品
をポリオレフィン系樹脂で希釈した後、加熱発泡させる
ものであるため、マスターバッチ品を製造した後に導電
性カーボンの量を調整でき、またマスターバッチ品に導
電性のバラツキがあっても、最終発泡体の導電性のバラ
ツキを緩和することができ、安定した均一な品質の導電
性ポリオレフィン発泡体が得られる。
さらに、請求項(5)に記載のように充填剤として難燃
剤を用いることにより、自己消化性に優れた導電性ポリ
オレフィン発泡体が得られる。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)ポリオレフィン系樹脂と充填剤を粉粒体混合機中
    で溶融し、これに導電性カーボンを添加混合してマスタ
    ーバッチ品をつくる工程、上記マスターバッチ品を予備
    加熱後、混練機で配合剤と短時間に混練して発泡性組成
    物を得る工程、及び上記発泡性組成物を加熱発泡する工
    程からなることを特徴とする導電性ポリオレフィン発泡
    体の製造方法。
  2. (2)ポリオレフィン系樹脂と充填剤を粉粒体混合機中
    で溶融し、これに導電性カーボンを添加混合してマスタ
    ーバッチ品をつくる工程、上記マスターバッチ品を予備
    加熱後、混練機でポリオレフィン系樹脂及び配合剤と短
    時間に混練して発泡性組成物を得る工程、及び上記発泡
    性組成物を加熱発泡する工程からなることを特徴とする
    導電性ポリオレフィン発泡体の製造方法。
  3. (3)粉粒体混合機が高速流動形である請求項1又は2
    記載の方法。
  4. (4)混練機が容器固定・水平複軸形である請求項1、
    2または3記載の方法。
  5. (5)充填剤が難燃剤である請求項1乃至4のいずれか
    に記載の方法。
  6. (6)混練機中での混練時間が10〜17分間である請
    求項1乃至5のいずれかに記載の方法。
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