JPH0259766B2 - - Google Patents

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JPH0259766B2
JPH0259766B2 JP59231334A JP23133484A JPH0259766B2 JP H0259766 B2 JPH0259766 B2 JP H0259766B2 JP 59231334 A JP59231334 A JP 59231334A JP 23133484 A JP23133484 A JP 23133484A JP H0259766 B2 JPH0259766 B2 JP H0259766B2
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pet
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Takashi Mimura
Kenji Yabe
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はセール(帆)用基材の改良に関するも
のである。 〔従来の技術〕 ヨツトやウインドサーフインなどのセールクロ
スとして従来の布帛の樹脂含浸したものに代り、
近年、プラスチツクフイルムとの積層体が出現し
ている。(例えば特開昭58−51147号公報)これら
はプラスチツクフイルムのタテ、ヨコ、バイアス
の強力バランスの良さを利用したものであり、布
帛の引裂き強さと両方を兼備したものである。従
来これらのプラスチツクフイルムと布帛を積層す
るためには粘着剤やホツトメルト接着剤、架橋剤
の接着剤などが熱圧着などの方法によつて接着さ
れている。しかしこれらの粘着剤やホツトメルト
接着剤あるいは熱硬化型接着剤によつてフイルム
と布帛が一体化されている場合において布帛への
接着剤の含浸が不十分な場合や接着力を上げるた
め含浸量を多くした場合には次のような欠点を有
していた。 すなわち含浸量が少ない場合には帆走中のフラ
ツタリングや碇泊中にセールを巻いたり折りたた
んで収納したり、また再度使用時にポールを取付
けたりする時、もまれるために帆に多くのしわが
入りその箇所が白化したり剥離するため外観が極
めて悪くなり走行性にも悪影響を与えていた。ま
た剥離部分に水が溜りカビが発生し外観が悪くな
つたりしていた。 逆に含浸量を多くすると接着性は良いが引裂き
強力が低下したり、風合いが悪くなりトラブルや
ハンドリング性の低下をもたらしていた。 〔発明が解決しようとする問題点〕 本発明では上記欠点のないもの、すなわち風合
いが良く、引裂き強度を低下させることなく耐も
み性に優れたセール用積層体を提供するものであ
る。 〔問題点を解決するための手段〕 本発明は上記目的を達成するため次の構成、す
なわち、厚み15−125μのポリエステル2軸延伸
フイルムの少なくとも片面に厚み10〜100μの接
着層を介して、単糸繊度0.5〜20デニールの短繊
維または長繊維からなる目付量10〜200g/m2
布帛が積層された積層体において、該積層体を構
成する布帛の単位面積あたりの空隙部の体積を
Vt、該空隙部を埋めている接着層の体積をVd
布帛の厚みをT、該積層体の布帛側の接着層面の
最大粗さをRtとした時、計算式Rt−T×Vd/Vt
で求められる値を20μ以上にしたセール用積層体
を特徴とするものである。 本発明でいうポリエステル2軸延伸フイルムと
は、ポリエチレンテレフタレート(以下PETと
略称する)、ポリエチレンナフタレート、ポリブ
チレンテレフタレート、およびこれらの共重合体
を主原料として作つた2軸弁進フイルム(以下、
2軸塩しフイルムをBOフイルムと略称する)で
ある。特にPETおよびPET成分が90モル%以上
の共重合体からなるBOフイルムが好ましい。 以下PET−BOフイルムの場合を例に挙げて説
明する。PET−BOフイルムの厚みは15〜125μ、
好ましくは20〜100μであり、接着層面は放電処
理、マツト化処理、図柄の印刷、着色、プライマ
ー処理が実施されたPET−BOフイルムでよい。
また耐候剤、着色剤、マツト化剤などの添加剤を
分散配合したPET−BOフイルムでもよい。 本発明の接着層とは、PET−BOフイルムと布
帛とを接着せしめる周知の接着剤からなるもので
熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂を使用することがで
きる。具体的には共重合ポリエステル、ポリエス
テルエーテル、ポリアクリレート、ポリメタクリ
レート、ポリウレタン、エポキシ系接着性樹脂、
アミド系接着性樹脂、グリシジルメタクリレート
共重合体などである。 特に好ましい例としては共重合ポリエステル樹
脂であり、形成するジカルボン酸はテレフタル
酸、イソフタル酸の他、アジピン酸、セバシン
酸、ナフタレンジカルボン酸、ドデカンジカルボ
ン酸などを使用することができる。またジオール
としてはエチレングリコール、テトラメチレング
リコールの他、トリメチレングリコール、ネオペ
ンチルグリコール、ヘキサメチレングリコール、
シクロヘキサンジメタノールなどを使用すること
ができる。上記ジカルボン酸は、その5〜80モル
%、好ましくは10〜70モル%、更に好ましくは20
〜50モル%がテレフタル酸より成る共重合体が好
適である。また該共重合体の融点は40〜200℃、
好ましくは80〜180℃、更に好ましくは100〜150
℃であるのが好ましい。共重合ポリエステル樹脂
にポリオレフインをブレンドしたものも使用でき
る。接着層の厚みは10〜100μ、好ましくは15〜
50μ、更に好ましくは20〜30μである。また接着
層に用いる樹脂には耐候剤、耐熱剤、着色剤など
を分散、配合しても良い。 本発明でいう布帛とは、単糸繊度が0.5〜20デ
ニール(以下デニールをDと略称する)、好まし
くは1〜10Dである短繊維または長繊維からなる
目付10〜200g/m2、好ましくは30〜150g/m2
織物、編物、不織布である。布帛を構成する繊維
はポリエステル、ポリアミド、芳香族ポリアミド
のような合成繊維、あるいは天然繊維である。特
にPETおよびPET成分が90モル%以上の共重合
体繊維からなる布帛が好ましい。 また染色、柔軟処理、コロナ放電処理を施した
布帛を用いてもよい。布帛を構成する繊維は耐候
剤、着色剤、耐熱剤、無機微粒子などの添加剤を
分散配合した繊維でもよい。 なお、本発明における布帛の単位面積あたりの
空隙部とは、布帛の布帛構成素材を除く部分を指
し、その部分の体積をVtとする。 本発明において、BOフイルムの厚みが15μ、
接着層の厚みが10μ、布帛の単糸繊度が0.5デニー
ル、目付量が10g/m2の各下限値に満たない場合
には、セール用積層体のバイアス方向の引張強
度、接着力、引裂き強力が弱いという欠点を生
じ、BOフイルムの厚みが125μ、接着層の厚みが
100μ、布帛の単糸繊度が20デニール、目付量が
200g/m2の各上限値を越える場合には、セール
用積層体が硬くなり風合いが劣り縫裁作業性、取
扱性が悪くなる。また、計算式Rt−T×Vd/Vt
で求められる値が20μ以上、好ましくは25μ以上、
更に好ましくは30μ以上の場合に本発明の目的を
達成することができ、この値が20未満の場合には
耐もみ性が不足したり、引裂き強力や風合いが悪
くなつたりする。 次に本発明の一実施態様を図面に基づいて説明
する。 第1図は、本発明のセール用積層体の断面図で
ある。図において、1はPET−BOフイルム、2
は接着層、3は布帛である。 本発明のセール用積層体は、図示したように
PET−BO1の上に接着層2を介して布帛3を積
層したものである。 本発明のセール用積層体は全接着層樹脂の内、
できる限り少ない樹脂量を布帛に深く含浸させる
こと(Rtを大きくする)により目的を達成でき
るものであり、従来品は含浸させる樹脂量が少な
い場合には含浸不足(Rtが小さい)になり、ま
た、含浸を充分に行なわせる(Rtを大きくする)
と含浸していない部分の接着層の厚み(Ac)が
小さくなるため全接着層樹脂量を多くするなどし
ていたためセール用積層体の性能が低下していた
ものである。 次に本発明のセール用積層体の製造方法につい
てPET−BOフイルムを例にとつて説明する。た
だし本発明はこれらの製造方法に限定されるもの
ではない。 (1) 2基の巻出機を有する溶融押出ラミネーター
の一方の巻出機から布帛を、他の巻出機から
PET−BOフイルムをそれぞれ送り出す。一
方、押出機から接着層樹脂を両者の間に溶融押
出しプレスロールで圧着一体化して〔PET−
BO//接着層//布帛〕の構成を有する積層
体(積層体(A))を得る。次いでこの積層体(A)を
一定温度に保たれた加熱ゾーンを通して特定の
熱処理(以下、単に熱処理と略称する。なお熱
処理については後述する)をおこない〔PET
−BO//接着層//布帛〕のセール用積層体
を得る。 (2) 上記(1)の方法により得られた積層体(A)を、上
記(1)の溶融押出ラミネーターにセツトし、(1)と
同様にして積層体(A)のPET−BOフイルム面に
接着層樹脂を溶融押出し後、一定温度に保つた
加熱ゾーンを通して熱所を行ない〔布帛//接
着層//PET−BO//接着層//布帛〕の両
面布帛タイプのセール用積層体を得る。 (3) PET−BOフイルムに接着層樹脂を溶融押出
し、〔PET−BO//接着層〕の複合フイルム
を作り布帛と重ね合わせ熱圧着ロールを通して
一体化した後、一定温度に保つた加熱ゾーンを
通して熱処理を行ない〔PET−BO//接着
層//布帛〕のセール用積層体を得る。 (4) PET−BOフイルムの片面にグラビアコータ
ー、リバースコーター、バーコーターなどを用
いて有機溶媒あるいは水に溶解、あるいは分散
させた接着層樹脂を塗布し溶媒を揮散させた
後、プレスロールにて布帛と熱圧着し一体化し
〔積層体(B)〕、更に加熱ゾーンを通して熱処理を
行ない〔PET−BO//接着層//布帛〕のセ
ール用布帛を得る。 (5) 上記(4)で得られた積層体(B)のPET−BO面に
上記(4)の同様の方法で接着層を塗布する。 次いでプレスロールにて熱圧着した後、加熱ゾ
ーンを通して熱処理を行ない両面布帛タイプのセ
ール用積層体を得る。 上記各製造方法でいう特定の熱処理とは次に述
べる方法をとるものである。ただし本発明はこれ
に限定されるものではない。PET−BOおよび布
帛の熱収縮、熱劣化などにより上限温度条件がま
た接着層ポリマの融点Tn(℃)(多成分系の場合
には重量分率の大きいポリマのTn(℃)を用い
る)により下限温度が限定される。通常、Tn
10℃〜100℃、好ましくはTn+20℃〜80℃、更に
好ましくはTn+30℃〜70℃で10秒〜180秒、好ま
しくは30秒〜120秒熱処理されるのが望ましい。 熱処理は熱風循環式トンネルオーブン、あるい
は多段式ロールなどが好ましく用いられる。 本発明は上記の如きセール用積層体を特徴とす
るものであるが積層体の布帛面に帯電防止処理、
防シワ処理、撥水処理など布帛にとつて公知の加
工処理を施すことができる。またフイルム面には
帯電防止処理、表面硬度化処理などのフイルムに
とつて公知の加工処理を施すことができる。また
布帛面やフイルム面に図柄、文字などを印刷や貼
付けフアツシヨン性を増すこともできる。 〔作用〕 本発明は、布帛への接着層樹脂の含浸状態を計
算式で求め、これを特定値以上としたことにより
以下に示す効果を得ることができたものである。 〔発明の効果〕 本発明は〔布帛//接着層//ポリエステル2
軸延伸フイルム〕の構成を有する積層体において
接着層の一部を効果的に布帛に含浸させることに
よりセール用積層体の引裂き強力、風合いを低下
させることなく耐みも性を改良し、次の如き優れ
た効果を奏する。 すなわち帆走時のフラツタリングや碇泊中にセ
ールを巻いたり折りたたんで収納したり、再使用
時ポールに取付けたりする時、もまれることによ
り発生するしわの部分の白化や剥離がまつたくな
い外観の優れた安定した走行性を有するセールを
提供するものである。 なお本発明の効果および特性は次の方法によつ
て測定したものである。 (1) 耐もみ性:通常セールで行なわれる手もみテ
ストを行なつた。20cm角の試験片を縦方向、横
方向に各20回手で強くもんで試験片の剥離状態
を次の基準で目視判定する。 ◎:しわの部分に白化がまつたく認められな
い。 ○:しわの部分がわずかに白化する。 △:しわの部分の白化が目立つ。 ×:しわの部分より剥離が発生する。 ××:10%以上剥離が認められる。 (2) 引裂き強力 JIS−P−8116に準じ巾63mm、長さ76mmの試
験片の長手方向に20mmの切れ目を入れてエレメ
ンドルフ引裂試験機で測定する。 経糸、緯糸方向の測定値を平均して引下き強
力とした。 (3) 風合い JIS−L−1096曲げ反撥性A法(ガーレ法)
に準じ積層体の両面について布帛の経糸、緯糸
方向の剛軟度を測定し、その平均値をとつた。
値が大きくなると風合いが悪くなることを意味
する。 (4) 布帛の厚みT セール用積層体の代表的な部分の厚み方向の
断面写真を撮影しその写真から布帛の占める部
分の最大厚みを測定した。なお1枚の写真には
布帛の最小くり返し織単位が入るように撮影す
る。1つの試料につき10枚撮影しその平均値を
布帛の厚みT〔μ〕とした。 (5) 布帛の単位面積あたりの空隙体積Vt 上記(4)の断面写真より測定した布帛の厚みT
と単位面積S(S=m2とする。以下同じ)あた
りの布帛の重量Wc、および布帛を構成する繊
維の密度ρcから次式によつて求めたものであ
る。 Vt=S0T−Wc/ρc なお、Wcはセール用積層体より布帛を剥離
し付着した接着層樹脂を接着層が溶解し布帛が
不溶である溶媒にて洗浄→乾燥→秤量をくり返
し重量誤差が1%以内になつた次の重量とし、
この布帛を構成する繊維を密度ρcは密度勾配法
により測定した。 (6) 接着層の厚みA 単位面積Sあたりのセール用積層体を接着層
が溶解しポリエステル2軸延伸フイルムや布帛
を溶解しない溶剤を用いて抽出し、PET−
BO、布帛の不溶分を除去したのち溶媒を揮散
させ残渣を精秤しWaとする。適当な溶剤がな
い場合には、溶剤を使つて注意深く布帛、フイ
ルムを剥離してWaを求める。 密度勾配管を用いて測定した接着層の密度を
ρaとし次式によつて接着層の厚みAを算出す
る。 A=Wa/ρa・S この様にして測定された接着層の厚みは布帛
を積層する前のBOフイルムに接着層樹脂を溶
融押出、あるいは塗布後、乾燥した際の接着層
の厚みにほぼ等しい。 (7) 布帛の単位面積あたりの空隙部分を埋めてい
る接着層の体積Vd 前記、接着層の厚み測定の項に記載の方法と
同様にして求めた単位面積あたりの接着層の全
重量をWa、密度をρa、セール用積層体の厚み
方向の断面写真を撮影し、その写真から接着層
の接着している繊維とBOフイルムとの最短距
離をAcとし次式によつて求めたものである。 Vd=(Wa/ρa)−Ac・S (8) 接着層の最大粗さRt セール用積層体の布帛の最小くり返し織単位
の断面を撮影し接着層が最も布帛に含浸してい
る部分の接着層の最先端と接着層と接するBO
フイルムとの垂直距離を測定し、その値から前
記(7)記載のAcを引いたものをRtとした。なお
Rtは1試料より10点測定した平均値である。 (9) 接着層ポリマの融点 ポリマ融点より10〜20℃低い温度で10〜20時
間真空乾燥したポリマをペネトレーシヨン法に
よつて測定した。先端直径1mmのピンに荷重1
gをかけ昇温速度5℃/minでピンが250μ貫入
した時の温度を融点とする。 〔実施例〕 以下、実施例に基づいて本発明の実施態様を説
明する。 実施例 1〜3 布帛としてPET繊維からなり、経糸〔単糸繊
度2.8D、18フイラメント〕と緯糸〔単糸繊度
2.1D、36フイラメント〕を織密度、経糸112/緯
糸87(本/インチ)に織つた目付量57g/m2のタ
フタを用意し、これを赤色分散染料により染色
し、ソーピング、水洗を行なつた。 ポリエステル2軸延伸フイルムとして固有粘土
(IV)0.62のPETを縦3.3倍×横3.5倍に2軸延伸
し、熱固定した厚さ38μのPET−BOフイルムを
用いた。 接着層樹脂としてコポリエステル(A)〔テレフタ
ル酸/アジピン酸(56/44)・エチレングリコー
ル/1,4−ブタンジオール(32/68)(共重合
モル比)、分子量23000、融点113℃〕80wt%とポ
リエチレン〔密度0.923、メルトインデツクス4.0
g/10分〕20wt%のブレンド物を用いた。 接着層樹脂を幅360mmの口金を有する口径40mm
の溶融押出ラミネーターに供給し、240℃で溶融
押出し、ニツプロールで上記タフタとPET−BO
フイルムとを接着層(厚さ20μ)を介して圧着し
〔PET−BO//接着層//布帛〕の積層体(A)を
得た。積層体AのRtは15μであつた。 この積層体(A)を145℃×1分(実施例1)、160
℃×1分(実施例2)、175℃×1分(実施例3)
の条件で熱風ゾーンを通して処理を行ない
〔PET−BO//接着層//布帛〕のセール用積
層体を得た。 このセール用積層体の評価結果を表1に示し
た。このセール用積層体は引裂強力、風合いを低
下させることなく耐もみ性が良好であつた。この
積層体を用いてウインドサーフインのセールを作
り帆走したところ、フラツタリングによるもみに
も充分耐え、帆走と折り畳み保管のくり返しテス
ト後のセールは白化や剥離のない良好なものであ
つた。 比較例 1〜2 実施例1と同様にして積層体(A)を得た。この積
層体(A)を115℃×2分(比較例1)、120℃×2分
(比較例2)の条件で熱風ゾーン中で熱処理を行
ない〔PET−BO//接着層//布帛〕のセール
用積層体を得た。 このセール用積層体の評価結果を表1に示し
た。このセール用積層体は耐もみ性が著しく劣
り、セールに縫裁後、帆走、折り畳み保管のくり
返しテストにおいて接着層と布帛の間で剥離を起
した。 比較例 3〜4 実施例1と同様にして積層体(A)を得た。この積
層体(A)を150℃、線圧10Kg/cm、速度1m/min
(比較例3)、170℃、線圧10Kg/cm、速度1m/
min(比較例4)の条件で熱圧着ロールを通し
〔PET−BO//接着層//布帛〕のセール用積
層体を得た。 このセール用積層体の評価結果を表1に示し
た。このセール用積層体は耐もみ性には優れてい
るものの引裂き強力の低下が大きく、風合いも硬
いものであつた。ウインドサーフインの帆を作り
使用したところ、ゴワゴワして硬く取扱いにくい
ものであつた。 実施例 4 布帛としてPET繊維からなり、経糸〔単位繊
度3.1D、24フイラメント〕と緯糸〔単糸繊度
2.1D、36フイラメント〕を織密度、経糸106、緯
糸93(本/インチ)に織つて目付量70g/m2、厚
み72μの白色精練タフタを用いた以外は実施例1
と同様にして積層体(A)を得た。この積層体(A)を
140℃×1Kg/cm×10m/minの条件で熱圧着ロ
ールを通した(積層体(B))。この積層体(B)のRt
35μであつた。更に165℃に保たれた熱風ゾーン
で1分間熱処理を行ない〔PET−BO//接着
層//布帛〕のセール用積層体を得た。 得られたセール用積層体の評価結果を表1に示
した。このセール用積層体は引裂強力、風合い、
耐もみ性のいずれも優れたものであつた。このセ
ール用積層体を用いてウインドサーフインの帆を
作り帆走と折畳み保管のくり返しテストを行なつ
たところ白化や剥離のない良好なものであつた。 実施例 5 接着層として実施例1のコポリエステル(A)
60wt%とコポリエステル(B)〔テレフタル酸/イ
ソフタル酸/アジピン酸(69/9/22)。エチレ
ングリコール/1,4−ブタンジオール(40/
60)(共重合モル比)、分子量23000、融点143℃〕
20wt%、エチレン・アクリル酸共重合体〔アク
リル酸含有8wt%、メルトインデツクス2.0g/10
分〕20wt%のブレンド体を用いた。布帛および
PET−BOフイルムは実施例1と同様のものを使
用し接着層の厚みを50μとして実施例1と同様の
方法で〔PET−BO//接着層//布帛〕の積層
体(C)を作つた。この積層体(C)のRtは25μであつ
た。この積層体を165℃×2分の熱処理を行ない
〔PET−BO//接着層//布帛〕のセール用積
層体を作つた。 このセール用積層体の評価結果を表1に示し
た。接着層を厚くした分だけ若干風合いが硬くな
つたが実用上問題がなく使用できるものであり引
裂き強力、耐もみ性とも良好であつた。またこの
セール用積層体で作つたセールは帆走と折畳み保
管のくり返しテストにおいてまつたく剥離を認め
なかつた。 比較例 5 実施例5と同様にして〔PET−BO//接着
層//布帛〕の積層体を作り160℃×10Kg/cm×
1m/minの条件で熱圧着を行ない〔PET−
BO//接着層//布帛〕のセール用積層体を得
た。 このセール用積層体の評価結果を表1に示し
た。耐もみ性は良好であつたが引裂き強力の低下
が大きく風合いも硬いものであつた。このセール
用積層体を使用して作つたウインドサーフインの
セールは帆走中、縫い目の部分から破れが発生し
た。 【表】
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明のセール用積層体の断面図であ
る。 1:PET−BOフイルム、2:接着層、3:布
帛。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 厚み15〜125μのポリエステル2軸延伸フイ
    ルムの少なくとも片面に厚み10〜100μの接着層
    を介して、単糸繊度0.5〜20デニールの短繊維ま
    たは長繊維からなる目付量10〜200g/m2の布帛
    が積層された積層体において、該積層体を構成す
    る布帛の単位面積あたりの空隙部の体積をVt
    該空隙部を埋めている接着層の体積をVd、布帛
    の厚みをT、該積層体の布帛側の接着層面の最大
    粗さをRtとしたとき、計算式Rt−T×Vd/Vt
    求められる値を20μ以上にしたことを特徴とする
    セール用積層体。
JP59231334A 1984-11-05 1984-11-05 セ−ル用積層体 Granted JPS61110539A (ja)

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Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5845943A (ja) * 1981-09-14 1983-03-17 帝人株式会社 モアレを防止した積層体

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS5845943A (ja) * 1981-09-14 1983-03-17 帝人株式会社 モアレを防止した積層体

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