JPH0259418B2 - - Google Patents
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- JPH0259418B2 JPH0259418B2 JP57108894A JP10889482A JPH0259418B2 JP H0259418 B2 JPH0259418 B2 JP H0259418B2 JP 57108894 A JP57108894 A JP 57108894A JP 10889482 A JP10889482 A JP 10889482A JP H0259418 B2 JPH0259418 B2 JP H0259418B2
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Classifications
-
- G—PHYSICS
- G01—MEASURING; TESTING
- G01K—MEASURING TEMPERATURE; MEASURING QUANTITY OF HEAT; THERMALLY-SENSITIVE ELEMENTS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- G01K7/00—Measuring temperature based on the use of electric or magnetic elements directly sensitive to heat ; Power supply therefor, e.g. using thermoelectric elements
- G01K7/42—Circuits effecting compensation of thermal inertia; Circuits for predicting the stationary value of a temperature
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- Physics & Mathematics (AREA)
- General Physics & Mathematics (AREA)
- Measuring Temperature Or Quantity Of Heat (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
発明の背景
A 技術分野
本発明は電子体温計、具体的には、被測定部位
の温度を検出する温度検出手段と、検出した温度
に応じて平衡温度を予測する演算回路と、温度を
表示する表示手段とを含む電子体温計に関するも
のである。 B 先行技術とその問題点 このような電子体温計では従来、測定した温度
から熱平衡時の温度を予測し、熱平衡状態に到達
する前にこれを先行表示している。この温度予測
は典型的には、測定温度およびその時間に対する
変化率を経時的に監視し、これら2つの変数と監
視時までの経過時間を変数とする予測関数を使用
して行なわれる。したがつて予測平衡温度はこれ
ら3つの変数の実測値により一義的に定められ
る。 このような平衡温度予測方式による電子体温計
は、熱平衡状態に到達する前に測温が完了するの
で、測温時間が短い長所があるが、温度予測に際
して選ばれた温度予測関数が適切でない場合に
は、予測の精度が著しく低下する欠点がある。ま
た、所定の経過時間後、または所定の温度変化率
が観測されたときに予測値が表示され、以後この
予測値を保持するように構成されており、これに
よつて予測の精度が決まつてしまう。したがつて
必要に応じて予測精度の向上が可能な自由度に欠
けている。そこで、いつたん平衡温度を予測して
表示しても、測定および予測演算動作を停止する
のではなく、さらに測定を継続して、より正確な
平衡温度を求めることが望ましい。 発明の目的 本発明は測定時間の経過とともに予測精度を統
計的に向上させることができる電子体温計を提供
することを目的とする。 本発明の電子体温計は上記の目的を達成するた
めに、被測定部位の温度を検出する温度検出部
と、前記検出した温度に応じて平衡温度を予測す
る予測演算部と、前記予測した平衡温度を表示す
る表示部を含む電子体温計において、前記予測演
算部は、測定開始条件を判別する判別手段と、測
定開始後の測定経過時間を計時する計時手段と、
測定経過時間を変数として平衡温度に至るまでの
温度変化を規定した複数の予測関数を記憶してい
る記憶手段と、測定開始により前記複数の予測関
数から所定の一つを選択する選択手段と、ある時
点において検出した温度とその時点の測定経過時
間とから選択されている予測関数に基づき予測平
衡温度を求める演算手段と、前記求めた予測平衡
温度と前回求めた予測平衡温度との差分を求める
と共に、前記差分が所定範囲外であるときは記憶
手段から新たな予測関数を選択し、かつ前記差分
が所定範囲以内であるときは前記求めた予測平衡
温度を表示し、さらに前記演算手段に予測演算を
続行させる評価手段を備えることをその概要とす
る。 また好ましくは、演算手段は、測定経過時間を
入力として予測関数に基づき現時点の検出温度に
上載せすべき補正温度差を求める補正温度演算手
段と、前記求めた補正温度差と現時点の検出温度
を加算する加算手段を備えることをその一態様と
する。 また好ましくは、予測関数は U=αt+β+K(t+γ)〓 U:補正温度差 t:測定経過時間 K:温度上昇の程度を示す可変パラメータ α,β,γ,δ:定数 であることをその一態様とする。 また好ましくは、予測関数は U=(aA+b)t+cA+d +K(t+d)A +e[t−t0]/(K+f) U:補正温度差 t:測定経過時間 A:被測定部位に依存した可変パラメータ K:温度上昇の程度を示す可変パラメータ a,b,c,d,e,f:定数 t0:測定経過時間における所定の時点を示す
定数 [ ]:[ ]の中が負の時は0、負でない時
はその値を示す記号 であることをその一態様とする。 また好ましくは、評価手段は差分が所定範囲以
内にあることが所定期間継続したことにより求め
た予測平衡温度を表示することをその一態様とす
る。 また好ましくは、選択手段は測定経過時間に対
する温度上昇が平均的なものである予測関数を選
択することをその一態様とする。 また好ましくは、選択手段は測定経過時間に対
して早期に平衡温度に近づく予測関数を選択し、
評価手段は測定経過時間に対して緩やかに平衡温
度に近づく予測関数を順次選択することをその一
態様とする。 また好ましくは、記憶手段は腋下から口中に至
るまでの測定条件に応じて規定された複数の予測
関数を記憶しており、選択手段は腋下と口中との
間の測定条件に対応した予測関数を選択すること
をその一態様とする。 また好ましくは、判別手段は温度検出部が所定
の値以上の温度を検出し、かつ該検出した温度が
所定の値以上の上昇率を示すことを判別すること
をその一態様とする。 発明の具体的説明および作用 添付図面を参照して本発明による電子体温計の
実施例を詳細に説明する。 第1図は本発明による電子体温計の基本構成を
示すブロツク図である。この電子体温計は基本的
には温度測定部1、熱平衡時温度の予測演算部2
および予測結果表示部3により構成される。温度
測定部1はたとえばサーミスタなどの感温素子4
(第2図)を有し、実時間で被測定部位の温度を
測定する回路である。 予測演算部2は、熱平衡時の温度を実質上連続
的に予測する回路であり、温度測定部1からの信
号11を実質上連続的にモニタし、温度や経過時
間に基づいて予測開始条件を決定し、予測を開始
し、予測開始後は温度測定部1からの信号11の
他、内部に有する経過時間測定機能からの時間信
号などの最新情報を用いて、短かい時間間隔にて
熱平衡時の温度を常時予測し、熱平衡に至るまで
実質上連続的に予測信号12を予測結果表示手段
3に送るものである。予測結果表示部3は予測温
度を可視表示する表示装置である。 一般に体温などの温度測定における熱平衡時の
温度の予測精度は測定開始からの経過時間tと予
測時の温度と熱平衡時の温度との差U*の関数で
あり、tが大きいほど、またU*が小さいほど予
測精度は高いと言える。 ところで、体温の測定において、臨床上必要と
される測定精度は、目的によつて異なり、結核な
どの微熱判定や産婦人科領域における基礎体温の
測定には比較的高い精度が要求され、感染症など
の場合では単に高熱の判定だけで充分なケースも
あると言われる。一般の体温測定においては±
0.2℃以内の測定精度であれば良いとも言われて
いる。いずれにしても本温計に対しては目的に応
じた測定精度が要求されることに変りはない。ま
た熱平衡時の温度を予測しないタイプの体温計に
おいては、いかに熱容量の小さい体温計といえど
もガラス体温計同様、正確な体温を測定するに
は、つまり熱平衡時の温度に到達するまでには通
常、腋下においては約10分、口中においては約5
分の測定時間を要することが知られている。これ
は熱平衡到達の過程が、体温計の熱容量や熱伝達
特性よりもむしろ測定部位の熱平衡成立条件が支
配的であることに起因しているためである。 したがつて、熱平衡時の温度を予測するタイプ
の電子体温計のメリツトは測定の途中段階におい
て早期に平衡温度を先行表示する点にあると言え
るが、前述のように測定経過時間により予測精度
が影響を受けるので、要求精度に応じた使用法の
可能な電子体温計が望まれることになる。この要
求に答える一つの方法は本発明の如く常時予測を
繰り返し、その結果を連続的に表示する機能を持
たせておくことである。 第2図は本発明による電子体温計の実施例の具
体的な構成を示し、第1図に示す要素と同様の要
素は同じ参照符号で示す。 温度測定部1は、たとえばサーミスタなどの感
温素子4および温度計測回路5を有し、温度計測
回路5は感温素子4からの電気信号13を実時間
温度に換算可能な信号14および15に変換して
出力する回路である。 予測演算部2は、計測制御回路7、時間測定回
路6、補正量演算回路8、加算回路9および予測
温度監視回路10を有する。計測制御回路7は本
装置全体の動作を統括制御する回路であり、温度
計測回路5からの信号15を常時モニタし、所定
の測定条件が満たされるとクロツク信号16を時
間測定回路6に、制御信号22を補正量演算回路
8に送出する。 時間測定回路6はクロツク信号16に応動して
測定開始からの経過時間を計数し、経過時間信号
17を発生する。補正量演算回路8は、経過時間
信号17の入力によりサンプリング時点について
検出した温度に応じて熱平衡時の温度と実時間温
度との差である予測上の補正温度差を算出し、補
正量信号18を発生する回路である。補正量演算
回路8には、補正温度差に影響を与えるいくつか
のパラメータを含む経過時間tの関数として補正
温度差を求める関数が組み込まれている。補正温
度差に影響を与えるパラメータは測定の初期、た
とえばはじめて制御信号22が補正量演算回路8
に入力した時、特定の値例えば経過時間に対する
温度上昇が平均的な温度変化となるよう規定した
値をとるようにリセツトされる。補正量演算回路
は後述のように2つの機能を有し、第1の機能
は、経過時間信号17が入力するとそれに対応す
る補正温度差を算出し、補正量信号18を出力す
る機能である。第2の機能は、後述の予測温度監
視回路10から負帰還コントロール信号20を受
けると補正温度差に影響を与えるパラメータの
値、換言すれば補正温度差を求める関数を変更す
る機能である。 加算回路9は実時間温度信号14と補正量信号
18とを加算し、予測上の補正温度差と実時間温
度との和である予測温度信号19を出力する回路
である。予測温度監視回路10はこの予測温度信
号19を常時監視し、予測温度が所定の期間所定
の範囲内にあるか否かを判定する。この範囲を越
えた時は負帰還コントロール信号20が出力さ
れ、この範囲内にあればその予測温度を予測温度
信号21として出力する。 温度測定部1においては感温素子4からの電気
信号13が温度計測回路5に送られ、ここで実時
間温度に換算可能な信号14および15に変えて
出力される。温度計測回路5からの信号15は計
測制御回路7で絶えずモニタされ、所定の条件が
満たされる場合、例えば信号15がある温度をあ
る値以上の温度変化を伴なつて越えたことに相当
する時、計測制御回路7はただちにクロツク信号
16を時間測定回路6に送る。同時に制御信号2
2を補正量演算回路8に送り、演算の指示を与え
る。 補正量演算回路8は時間測定回路6あらの経過
時間信号17が入力すると熱平衡時の温度と実時
間温度との差である予測上の補正温度差を演算し
補正量信号18を加算回路9に送る。前述のよう
に補正温度差はこれに影響を与えるいくつかのパ
ラメータを含む経過時間tのみの関数として補正
量演算回路に組み込まれている。また、補正温度
差に影響を与えるパラメータも測定の初期、例え
ばはじめて(クロツク信号16が時間測定回路6
に送られる時に同期して送られる)制御信号22
が補正量演算回路8に入力した時、特定の温度変
化を規定した値をとるようにリセツトされる。補
正量演算回路8は経過時間信号17が入力すると
ただちに補正温度差を演算し、補正量信号18を
加算回路9に送る。 加算回路9には実時間温度信号14と補正量信
号18が入力し加算演算が行なわれ、予測上の補
正温度差と実時間温度との和である予測温度信号
19が予測温度監視回路10に送られる。予測温
度監視回路10では予測温度を絶えず監視し、予
測温度が例えばある時間一定であれば、補正量演
算回路8で行なわれた補正温度の演算結果が妥当
であるとし見做し、言いかえれば補正温度の演算
に際して適用された演算プロセスおよび関数、パ
ラメータの選択の妥当性を判断し、予測温度信号
21を表示部3に送る。また予測温度が例えばあ
らかじめ定めた時間内に一定の変化幅を越えた場
合には負帰還コントロール信号20を補正量演算
回路8に送る。補正量演算回路8は負帰還コント
ロール信号20を受け、第2の機能である補正温
度差に影響を与えるパラメータの変更を行なう。
そこで補正量演算回路8は再び経過時間信号17
に対応した補正温度差を変更後のパラメータに基
づいて演算する。演算結果である補正量信号18
は再び加算回路9に入力し、加算回路9からは予
測温度信号19が出力され、予測温度監視回路1
0でモニタされる。 予測温度監視回路10では前述の過程が繰り返
され、結果として表示部3に予測温度が表示され
るようになる。補正量演算回路8における補正温
度差の演算、加算回路9における加算、予測温度
監視回路10における予測温度の監視および補正
量演算回路8への負帰還という一連のプロセスは
短時間で行なわれ、表示部3に表示された予測温
度は実質的に連続的という状態になる。 第2図に示された実施例について、第3図のフ
ローチヤートおよび第4図の補正温度差曲線を用
いて、熱平衡時の温度予測が行なわれる過程を説
明する。 まず補正温度差Uについてあらかじめ説明して
おかなければならない。体温の測定においては体
温計の熱特性と測定部位の状態および部位そのも
のの特性により、測定開始から熱平衡に至るまで
の観測される温度変化の様子は多種多様である。
しかし、体温計の熱特性を限定するとこれらの温
度変化の様子はいくつかのカテゴリーに分類する
ことすなわち温度変化を規定することができる。
極めて大きな分類の仕方は例えば口中の測定と腋
下の測定である。体温を測定する目的から言えば
それ以上の分類、例えば子供と大人なども考えら
れるが、特に有用な分類とはならない。ここでは
例えば腋下の体温測定について説明して行く。多
数の色々なケースについて腋下温度の測定を行な
うとおおよそ10分程度で熱平衡に達することがわ
かるが、熱平衡時の温度Teと測定途中の温度T
との差U*を良く調べると、非常に良い確度で次
のような式に従つていることがわかる。 U*=Te−T=αt+β+C(t+γ)〓 …(1) ここでU*:熱平衡時の温度と測定時の温度との
差 t:測定開始からの時間 C:可変パラメータ α,β,γ,δ:一定の条件における測定
に良く適合する定数 特に腋下の体温測定では例えば U*=−0.002t+0.25+C(t+1)-0.6 (2≦C≦12) …(2) なる式が良く成立している。ここでtの単位は
〔秒〕、U*は〔℃〕で与えられる。 (2)式のU*をUに変え、C=2からC=12まで
パラメータの値を変化させたときの曲線が第4図
に示されている。U*をUに変える理由は熱平衡
時の温度Teは予測上では予測温度Tpに対応する
からである。つまり予測時の補正温度差Uは次式
で与えられる。 U=Tp−T=−0.002t+0.25 +C(t+1)-0.6 (2≦C≦12) …(3) さて第3図のフローチヤートにおいては、第2
図のブロツク図に示された装置によつて例示され
た温度測定を行なうプロセスのアルゴリズムが示
されている。 開始工程100により、電源が投入され、温度
計測回路5が働き、温度計測工程101に入る。
判断工程102および103は体温を測定すべき
かどうかの判断を行なう部分で、102では所定
の温度、例えば30℃を越えているかどうか、10
3ではたとえば1秒間に0.1℃以上の温度上昇が
あるかどうかを判断している。これらの判断はい
ずれも計測制御回路7で実施される。いずれも上
記の条件が満たされると時間測定回路6のリセツ
トスタート工程104に入る。 リセツトスタート工程104では計測制御回路
7から発せられる初めてのクロツク信号16によ
り、時間測定回路6の経過時間測定用カウンタが
リセツトすると同時に、経過時間測定工程105
の開始を指示する。判断工程106は以下の温度
予測工程が実際上意味を持つようになるまでの経
過時間を待つ工程である。例えば補正温度の演算
を開始するまで10秒間ほど待つているということ
を意味する。これは10秒程度までの予測は精度が
極めて悪く妥当でない測定結果を与えるからであ
る。 経過時間の測定結果が10秒以上になると計測制
御回路7の出力である制御信号22が、初期セツ
ト工程107を行ない、補正量演算回路8におけ
る演算式のパラメータを最も確率の高い値、この
実施例ではC=7にセツトする。続いて補正量演
算回路8において補正温度演算工程108が実施
され、補正量信号18が加算回路9に送られる。
補正量演算工程108ではちようど(3)式に該当す
る演算が行なわれる。第1回目の演算は第4図お
よび第5図のC=7で示された曲線上の点を結果
として与える。従つて例えばt=11秒に対しU=
1.77℃という具合になる。これが補正量信号18
として加算回路9に入力される。 加算回路9では実時間温度信号14と補正量信
号18とを加算工程109に従つて加算し、予測
温度信号19として予測温度監視回路10に送
る。例えばここで説明している例ではU=1.77℃
であるから、T=34.86℃ならばTp=T+Uの加
算によるTp=36.63℃が予測温度監視回路10に
送られる。予測温度監視回路10には同じ℃に対
する2つのある時間間隔毎の予測温度Tpが送ら
れて来るので、判断工程110は予測温度Tpの
これら2回分の増減を調べれば良い。 Tpの変化量がある値との大小比較により3通
りに分岐する。dTp/dt≧aではパラメータCの
値を増加する工程111へ、dTp/dt≦−aでは
パラメータCの値を減らす工程112へ、|
dTp/dt|<aに対してはTpを表示する工程11
3へ進める。工程111および112は予測温度
監視回路10からの負帰還コントロール信号20
が補正量演算回路8に入力しパラメータを変える
工程である。パラメータCは補正量演算回路8の
内部で判断工程114,115にてその値がチエ
ツクされ、それぞれ上限、下限を越えない限り再
び補正量演算工程108におけるパラメータとし
て用いられる。表示工程113は予測温度監視回
路10から予測温度信号21が出力され、表示部
3にてその予測温度が表示される工程である。表
示工程113を終了すると予測温度を表示部3に
残したまま再び補正量演算工程108に入る。こ
のようにして|dTp/dt|<aの条件が満たされ
た時にのみ表示部3に予測温度が4捨5入などの
処理を施こされた後表示され、次の表示工程が行
なわれるまで表示値が保持される。このような演
算工程ないし表示工程108〜115などのルー
プは、たとえば1秒間などの所定のインタバルで
循環するように、計測制御回路7によつて制御さ
れる。パラメータCの値に関する判断工程114
および115にてそれぞれ上限C=12、下限C=
2を越えると表示工程116または117によつ
てエラーが表示される。これは測定途中の体温計
のはずれ、異常測定などに対応する。 第3図の例ではパラメータCの値を1ずつ変更
して行くアルゴリズムが示されているが、この場
合には予測分解能がおおよそ50秒時点の予測で
0.1℃程度となる。従つて、さらに予測値の分解
能を上げるには例えばパラメータCの値を0.5ず
つ変更すれば良い。また判断工程110における
aの値は一定値でなく例えば時間と共に減少する
ような関数でも良い。実際上各補正温度曲線の相
互の温度差は時間と共に減少しているのでその方
が良い。dTpの演算には移動平均値や時間幅の大
きな2つのTpを用いて測定上の精度にあまり影
響されないような工夫も可能であることは言うま
でもない。いずれにしても例えば判断工程110
に従つて表示工程1113を経由した場合におい
ても、再び補正量演算工程108、加算工程10
9を経て、判断工程110に入る。このループを
何度も循環している間は表示値はほとんど変ら
ず、第5図の曲線C=7に沿つて経過して行くこ
とになる。 t=16秒のときdTp/dt≧aが出現すると、工
程111に入り、C=8の曲線に沿つてU=1.63
℃このときT=35.20℃ならばTp=36・83℃とな
り、今度はC=8に対する(2つのある時間間隔
毎の)予測温度について判断工程110が実施さ
れる。再びTpの変化がある値を越えない限り、
表示工程113のループを何度も循環しTp=36.8
℃付近の値を表示し続ける。さらに例えばt=53
秒のときdTp/dt≧aの工程ループに進むとC=
9の曲線に入る。ここではU=0.96℃、T=
36.03℃であるから、Tp=36.99℃となる。以後C
=9の曲線に沿つて予測が進むことになる。第5
図では4捨5入された表示値を破線200で示して
ある。 このようにして熱平衡時の体温が予測され、実
質的に連続的に表示される。 なお第3図に示したアルゴリズムの中で工程1
07ではパラメータCの初期設定値をC=7にセ
ツトしたが、このようにすると予測温度監視のた
めの判断工程110において行なわれる演算処理
の仕方やaの値の選び方によつては表示値が時間
と共に減少するような事態が発生するともある。
この場合、工程107でC=2を設定しておく
と、表示値は一般に時間と共に上昇する傾向を示
すので、幾分自然な印象を与える。 第6図は口中体温の予測のためのフローチヤー
トで、この場合には初期パラメータの設定は最小
値C=6から始めるように出来ている。口中の体
温測定では補正温度差Uは次式が妥当であるので
判断工程の設定値もこれに適した値が選ばれてい
る。 U=Tp−T=−0.001t+0.05 +C(t+1)-1.0 (6≦C≦26) …(4) 第7図は口中、腋下両用の電子体温計の予測演
算アルゴリズムであり、第3図と同様の工程は同
じ参照符号で示し、重複説明は避ける。補正温度
差を与える基本式は(5)式で与えられる。 10<t≦100において U=(−0.0025A−0.0035)t+0.5A +0.55+C(t+1)A …(5) ここでパラメータがAとCの2つであり、A=
−0.6のときは(3)式の腋下用、A=−1.0では(4)式
の口中用の補正温度差を求める式となる。AとC
の最大値CMAX、最小値CMINの関係は第1表で与え
られる。
の温度を検出する温度検出手段と、検出した温度
に応じて平衡温度を予測する演算回路と、温度を
表示する表示手段とを含む電子体温計に関するも
のである。 B 先行技術とその問題点 このような電子体温計では従来、測定した温度
から熱平衡時の温度を予測し、熱平衡状態に到達
する前にこれを先行表示している。この温度予測
は典型的には、測定温度およびその時間に対する
変化率を経時的に監視し、これら2つの変数と監
視時までの経過時間を変数とする予測関数を使用
して行なわれる。したがつて予測平衡温度はこれ
ら3つの変数の実測値により一義的に定められ
る。 このような平衡温度予測方式による電子体温計
は、熱平衡状態に到達する前に測温が完了するの
で、測温時間が短い長所があるが、温度予測に際
して選ばれた温度予測関数が適切でない場合に
は、予測の精度が著しく低下する欠点がある。ま
た、所定の経過時間後、または所定の温度変化率
が観測されたときに予測値が表示され、以後この
予測値を保持するように構成されており、これに
よつて予測の精度が決まつてしまう。したがつて
必要に応じて予測精度の向上が可能な自由度に欠
けている。そこで、いつたん平衡温度を予測して
表示しても、測定および予測演算動作を停止する
のではなく、さらに測定を継続して、より正確な
平衡温度を求めることが望ましい。 発明の目的 本発明は測定時間の経過とともに予測精度を統
計的に向上させることができる電子体温計を提供
することを目的とする。 本発明の電子体温計は上記の目的を達成するた
めに、被測定部位の温度を検出する温度検出部
と、前記検出した温度に応じて平衡温度を予測す
る予測演算部と、前記予測した平衡温度を表示す
る表示部を含む電子体温計において、前記予測演
算部は、測定開始条件を判別する判別手段と、測
定開始後の測定経過時間を計時する計時手段と、
測定経過時間を変数として平衡温度に至るまでの
温度変化を規定した複数の予測関数を記憶してい
る記憶手段と、測定開始により前記複数の予測関
数から所定の一つを選択する選択手段と、ある時
点において検出した温度とその時点の測定経過時
間とから選択されている予測関数に基づき予測平
衡温度を求める演算手段と、前記求めた予測平衡
温度と前回求めた予測平衡温度との差分を求める
と共に、前記差分が所定範囲外であるときは記憶
手段から新たな予測関数を選択し、かつ前記差分
が所定範囲以内であるときは前記求めた予測平衡
温度を表示し、さらに前記演算手段に予測演算を
続行させる評価手段を備えることをその概要とす
る。 また好ましくは、演算手段は、測定経過時間を
入力として予測関数に基づき現時点の検出温度に
上載せすべき補正温度差を求める補正温度演算手
段と、前記求めた補正温度差と現時点の検出温度
を加算する加算手段を備えることをその一態様と
する。 また好ましくは、予測関数は U=αt+β+K(t+γ)〓 U:補正温度差 t:測定経過時間 K:温度上昇の程度を示す可変パラメータ α,β,γ,δ:定数 であることをその一態様とする。 また好ましくは、予測関数は U=(aA+b)t+cA+d +K(t+d)A +e[t−t0]/(K+f) U:補正温度差 t:測定経過時間 A:被測定部位に依存した可変パラメータ K:温度上昇の程度を示す可変パラメータ a,b,c,d,e,f:定数 t0:測定経過時間における所定の時点を示す
定数 [ ]:[ ]の中が負の時は0、負でない時
はその値を示す記号 であることをその一態様とする。 また好ましくは、評価手段は差分が所定範囲以
内にあることが所定期間継続したことにより求め
た予測平衡温度を表示することをその一態様とす
る。 また好ましくは、選択手段は測定経過時間に対
する温度上昇が平均的なものである予測関数を選
択することをその一態様とする。 また好ましくは、選択手段は測定経過時間に対
して早期に平衡温度に近づく予測関数を選択し、
評価手段は測定経過時間に対して緩やかに平衡温
度に近づく予測関数を順次選択することをその一
態様とする。 また好ましくは、記憶手段は腋下から口中に至
るまでの測定条件に応じて規定された複数の予測
関数を記憶しており、選択手段は腋下と口中との
間の測定条件に対応した予測関数を選択すること
をその一態様とする。 また好ましくは、判別手段は温度検出部が所定
の値以上の温度を検出し、かつ該検出した温度が
所定の値以上の上昇率を示すことを判別すること
をその一態様とする。 発明の具体的説明および作用 添付図面を参照して本発明による電子体温計の
実施例を詳細に説明する。 第1図は本発明による電子体温計の基本構成を
示すブロツク図である。この電子体温計は基本的
には温度測定部1、熱平衡時温度の予測演算部2
および予測結果表示部3により構成される。温度
測定部1はたとえばサーミスタなどの感温素子4
(第2図)を有し、実時間で被測定部位の温度を
測定する回路である。 予測演算部2は、熱平衡時の温度を実質上連続
的に予測する回路であり、温度測定部1からの信
号11を実質上連続的にモニタし、温度や経過時
間に基づいて予測開始条件を決定し、予測を開始
し、予測開始後は温度測定部1からの信号11の
他、内部に有する経過時間測定機能からの時間信
号などの最新情報を用いて、短かい時間間隔にて
熱平衡時の温度を常時予測し、熱平衡に至るまで
実質上連続的に予測信号12を予測結果表示手段
3に送るものである。予測結果表示部3は予測温
度を可視表示する表示装置である。 一般に体温などの温度測定における熱平衡時の
温度の予測精度は測定開始からの経過時間tと予
測時の温度と熱平衡時の温度との差U*の関数で
あり、tが大きいほど、またU*が小さいほど予
測精度は高いと言える。 ところで、体温の測定において、臨床上必要と
される測定精度は、目的によつて異なり、結核な
どの微熱判定や産婦人科領域における基礎体温の
測定には比較的高い精度が要求され、感染症など
の場合では単に高熱の判定だけで充分なケースも
あると言われる。一般の体温測定においては±
0.2℃以内の測定精度であれば良いとも言われて
いる。いずれにしても本温計に対しては目的に応
じた測定精度が要求されることに変りはない。ま
た熱平衡時の温度を予測しないタイプの体温計に
おいては、いかに熱容量の小さい体温計といえど
もガラス体温計同様、正確な体温を測定するに
は、つまり熱平衡時の温度に到達するまでには通
常、腋下においては約10分、口中においては約5
分の測定時間を要することが知られている。これ
は熱平衡到達の過程が、体温計の熱容量や熱伝達
特性よりもむしろ測定部位の熱平衡成立条件が支
配的であることに起因しているためである。 したがつて、熱平衡時の温度を予測するタイプ
の電子体温計のメリツトは測定の途中段階におい
て早期に平衡温度を先行表示する点にあると言え
るが、前述のように測定経過時間により予測精度
が影響を受けるので、要求精度に応じた使用法の
可能な電子体温計が望まれることになる。この要
求に答える一つの方法は本発明の如く常時予測を
繰り返し、その結果を連続的に表示する機能を持
たせておくことである。 第2図は本発明による電子体温計の実施例の具
体的な構成を示し、第1図に示す要素と同様の要
素は同じ参照符号で示す。 温度測定部1は、たとえばサーミスタなどの感
温素子4および温度計測回路5を有し、温度計測
回路5は感温素子4からの電気信号13を実時間
温度に換算可能な信号14および15に変換して
出力する回路である。 予測演算部2は、計測制御回路7、時間測定回
路6、補正量演算回路8、加算回路9および予測
温度監視回路10を有する。計測制御回路7は本
装置全体の動作を統括制御する回路であり、温度
計測回路5からの信号15を常時モニタし、所定
の測定条件が満たされるとクロツク信号16を時
間測定回路6に、制御信号22を補正量演算回路
8に送出する。 時間測定回路6はクロツク信号16に応動して
測定開始からの経過時間を計数し、経過時間信号
17を発生する。補正量演算回路8は、経過時間
信号17の入力によりサンプリング時点について
検出した温度に応じて熱平衡時の温度と実時間温
度との差である予測上の補正温度差を算出し、補
正量信号18を発生する回路である。補正量演算
回路8には、補正温度差に影響を与えるいくつか
のパラメータを含む経過時間tの関数として補正
温度差を求める関数が組み込まれている。補正温
度差に影響を与えるパラメータは測定の初期、た
とえばはじめて制御信号22が補正量演算回路8
に入力した時、特定の値例えば経過時間に対する
温度上昇が平均的な温度変化となるよう規定した
値をとるようにリセツトされる。補正量演算回路
は後述のように2つの機能を有し、第1の機能
は、経過時間信号17が入力するとそれに対応す
る補正温度差を算出し、補正量信号18を出力す
る機能である。第2の機能は、後述の予測温度監
視回路10から負帰還コントロール信号20を受
けると補正温度差に影響を与えるパラメータの
値、換言すれば補正温度差を求める関数を変更す
る機能である。 加算回路9は実時間温度信号14と補正量信号
18とを加算し、予測上の補正温度差と実時間温
度との和である予測温度信号19を出力する回路
である。予測温度監視回路10はこの予測温度信
号19を常時監視し、予測温度が所定の期間所定
の範囲内にあるか否かを判定する。この範囲を越
えた時は負帰還コントロール信号20が出力さ
れ、この範囲内にあればその予測温度を予測温度
信号21として出力する。 温度測定部1においては感温素子4からの電気
信号13が温度計測回路5に送られ、ここで実時
間温度に換算可能な信号14および15に変えて
出力される。温度計測回路5からの信号15は計
測制御回路7で絶えずモニタされ、所定の条件が
満たされる場合、例えば信号15がある温度をあ
る値以上の温度変化を伴なつて越えたことに相当
する時、計測制御回路7はただちにクロツク信号
16を時間測定回路6に送る。同時に制御信号2
2を補正量演算回路8に送り、演算の指示を与え
る。 補正量演算回路8は時間測定回路6あらの経過
時間信号17が入力すると熱平衡時の温度と実時
間温度との差である予測上の補正温度差を演算し
補正量信号18を加算回路9に送る。前述のよう
に補正温度差はこれに影響を与えるいくつかのパ
ラメータを含む経過時間tのみの関数として補正
量演算回路に組み込まれている。また、補正温度
差に影響を与えるパラメータも測定の初期、例え
ばはじめて(クロツク信号16が時間測定回路6
に送られる時に同期して送られる)制御信号22
が補正量演算回路8に入力した時、特定の温度変
化を規定した値をとるようにリセツトされる。補
正量演算回路8は経過時間信号17が入力すると
ただちに補正温度差を演算し、補正量信号18を
加算回路9に送る。 加算回路9には実時間温度信号14と補正量信
号18が入力し加算演算が行なわれ、予測上の補
正温度差と実時間温度との和である予測温度信号
19が予測温度監視回路10に送られる。予測温
度監視回路10では予測温度を絶えず監視し、予
測温度が例えばある時間一定であれば、補正量演
算回路8で行なわれた補正温度の演算結果が妥当
であるとし見做し、言いかえれば補正温度の演算
に際して適用された演算プロセスおよび関数、パ
ラメータの選択の妥当性を判断し、予測温度信号
21を表示部3に送る。また予測温度が例えばあ
らかじめ定めた時間内に一定の変化幅を越えた場
合には負帰還コントロール信号20を補正量演算
回路8に送る。補正量演算回路8は負帰還コント
ロール信号20を受け、第2の機能である補正温
度差に影響を与えるパラメータの変更を行なう。
そこで補正量演算回路8は再び経過時間信号17
に対応した補正温度差を変更後のパラメータに基
づいて演算する。演算結果である補正量信号18
は再び加算回路9に入力し、加算回路9からは予
測温度信号19が出力され、予測温度監視回路1
0でモニタされる。 予測温度監視回路10では前述の過程が繰り返
され、結果として表示部3に予測温度が表示され
るようになる。補正量演算回路8における補正温
度差の演算、加算回路9における加算、予測温度
監視回路10における予測温度の監視および補正
量演算回路8への負帰還という一連のプロセスは
短時間で行なわれ、表示部3に表示された予測温
度は実質的に連続的という状態になる。 第2図に示された実施例について、第3図のフ
ローチヤートおよび第4図の補正温度差曲線を用
いて、熱平衡時の温度予測が行なわれる過程を説
明する。 まず補正温度差Uについてあらかじめ説明して
おかなければならない。体温の測定においては体
温計の熱特性と測定部位の状態および部位そのも
のの特性により、測定開始から熱平衡に至るまで
の観測される温度変化の様子は多種多様である。
しかし、体温計の熱特性を限定するとこれらの温
度変化の様子はいくつかのカテゴリーに分類する
ことすなわち温度変化を規定することができる。
極めて大きな分類の仕方は例えば口中の測定と腋
下の測定である。体温を測定する目的から言えば
それ以上の分類、例えば子供と大人なども考えら
れるが、特に有用な分類とはならない。ここでは
例えば腋下の体温測定について説明して行く。多
数の色々なケースについて腋下温度の測定を行な
うとおおよそ10分程度で熱平衡に達することがわ
かるが、熱平衡時の温度Teと測定途中の温度T
との差U*を良く調べると、非常に良い確度で次
のような式に従つていることがわかる。 U*=Te−T=αt+β+C(t+γ)〓 …(1) ここでU*:熱平衡時の温度と測定時の温度との
差 t:測定開始からの時間 C:可変パラメータ α,β,γ,δ:一定の条件における測定
に良く適合する定数 特に腋下の体温測定では例えば U*=−0.002t+0.25+C(t+1)-0.6 (2≦C≦12) …(2) なる式が良く成立している。ここでtの単位は
〔秒〕、U*は〔℃〕で与えられる。 (2)式のU*をUに変え、C=2からC=12まで
パラメータの値を変化させたときの曲線が第4図
に示されている。U*をUに変える理由は熱平衡
時の温度Teは予測上では予測温度Tpに対応する
からである。つまり予測時の補正温度差Uは次式
で与えられる。 U=Tp−T=−0.002t+0.25 +C(t+1)-0.6 (2≦C≦12) …(3) さて第3図のフローチヤートにおいては、第2
図のブロツク図に示された装置によつて例示され
た温度測定を行なうプロセスのアルゴリズムが示
されている。 開始工程100により、電源が投入され、温度
計測回路5が働き、温度計測工程101に入る。
判断工程102および103は体温を測定すべき
かどうかの判断を行なう部分で、102では所定
の温度、例えば30℃を越えているかどうか、10
3ではたとえば1秒間に0.1℃以上の温度上昇が
あるかどうかを判断している。これらの判断はい
ずれも計測制御回路7で実施される。いずれも上
記の条件が満たされると時間測定回路6のリセツ
トスタート工程104に入る。 リセツトスタート工程104では計測制御回路
7から発せられる初めてのクロツク信号16によ
り、時間測定回路6の経過時間測定用カウンタが
リセツトすると同時に、経過時間測定工程105
の開始を指示する。判断工程106は以下の温度
予測工程が実際上意味を持つようになるまでの経
過時間を待つ工程である。例えば補正温度の演算
を開始するまで10秒間ほど待つているということ
を意味する。これは10秒程度までの予測は精度が
極めて悪く妥当でない測定結果を与えるからであ
る。 経過時間の測定結果が10秒以上になると計測制
御回路7の出力である制御信号22が、初期セツ
ト工程107を行ない、補正量演算回路8におけ
る演算式のパラメータを最も確率の高い値、この
実施例ではC=7にセツトする。続いて補正量演
算回路8において補正温度演算工程108が実施
され、補正量信号18が加算回路9に送られる。
補正量演算工程108ではちようど(3)式に該当す
る演算が行なわれる。第1回目の演算は第4図お
よび第5図のC=7で示された曲線上の点を結果
として与える。従つて例えばt=11秒に対しU=
1.77℃という具合になる。これが補正量信号18
として加算回路9に入力される。 加算回路9では実時間温度信号14と補正量信
号18とを加算工程109に従つて加算し、予測
温度信号19として予測温度監視回路10に送
る。例えばここで説明している例ではU=1.77℃
であるから、T=34.86℃ならばTp=T+Uの加
算によるTp=36.63℃が予測温度監視回路10に
送られる。予測温度監視回路10には同じ℃に対
する2つのある時間間隔毎の予測温度Tpが送ら
れて来るので、判断工程110は予測温度Tpの
これら2回分の増減を調べれば良い。 Tpの変化量がある値との大小比較により3通
りに分岐する。dTp/dt≧aではパラメータCの
値を増加する工程111へ、dTp/dt≦−aでは
パラメータCの値を減らす工程112へ、|
dTp/dt|<aに対してはTpを表示する工程11
3へ進める。工程111および112は予測温度
監視回路10からの負帰還コントロール信号20
が補正量演算回路8に入力しパラメータを変える
工程である。パラメータCは補正量演算回路8の
内部で判断工程114,115にてその値がチエ
ツクされ、それぞれ上限、下限を越えない限り再
び補正量演算工程108におけるパラメータとし
て用いられる。表示工程113は予測温度監視回
路10から予測温度信号21が出力され、表示部
3にてその予測温度が表示される工程である。表
示工程113を終了すると予測温度を表示部3に
残したまま再び補正量演算工程108に入る。こ
のようにして|dTp/dt|<aの条件が満たされ
た時にのみ表示部3に予測温度が4捨5入などの
処理を施こされた後表示され、次の表示工程が行
なわれるまで表示値が保持される。このような演
算工程ないし表示工程108〜115などのルー
プは、たとえば1秒間などの所定のインタバルで
循環するように、計測制御回路7によつて制御さ
れる。パラメータCの値に関する判断工程114
および115にてそれぞれ上限C=12、下限C=
2を越えると表示工程116または117によつ
てエラーが表示される。これは測定途中の体温計
のはずれ、異常測定などに対応する。 第3図の例ではパラメータCの値を1ずつ変更
して行くアルゴリズムが示されているが、この場
合には予測分解能がおおよそ50秒時点の予測で
0.1℃程度となる。従つて、さらに予測値の分解
能を上げるには例えばパラメータCの値を0.5ず
つ変更すれば良い。また判断工程110における
aの値は一定値でなく例えば時間と共に減少する
ような関数でも良い。実際上各補正温度曲線の相
互の温度差は時間と共に減少しているのでその方
が良い。dTpの演算には移動平均値や時間幅の大
きな2つのTpを用いて測定上の精度にあまり影
響されないような工夫も可能であることは言うま
でもない。いずれにしても例えば判断工程110
に従つて表示工程1113を経由した場合におい
ても、再び補正量演算工程108、加算工程10
9を経て、判断工程110に入る。このループを
何度も循環している間は表示値はほとんど変ら
ず、第5図の曲線C=7に沿つて経過して行くこ
とになる。 t=16秒のときdTp/dt≧aが出現すると、工
程111に入り、C=8の曲線に沿つてU=1.63
℃このときT=35.20℃ならばTp=36・83℃とな
り、今度はC=8に対する(2つのある時間間隔
毎の)予測温度について判断工程110が実施さ
れる。再びTpの変化がある値を越えない限り、
表示工程113のループを何度も循環しTp=36.8
℃付近の値を表示し続ける。さらに例えばt=53
秒のときdTp/dt≧aの工程ループに進むとC=
9の曲線に入る。ここではU=0.96℃、T=
36.03℃であるから、Tp=36.99℃となる。以後C
=9の曲線に沿つて予測が進むことになる。第5
図では4捨5入された表示値を破線200で示して
ある。 このようにして熱平衡時の体温が予測され、実
質的に連続的に表示される。 なお第3図に示したアルゴリズムの中で工程1
07ではパラメータCの初期設定値をC=7にセ
ツトしたが、このようにすると予測温度監視のた
めの判断工程110において行なわれる演算処理
の仕方やaの値の選び方によつては表示値が時間
と共に減少するような事態が発生するともある。
この場合、工程107でC=2を設定しておく
と、表示値は一般に時間と共に上昇する傾向を示
すので、幾分自然な印象を与える。 第6図は口中体温の予測のためのフローチヤー
トで、この場合には初期パラメータの設定は最小
値C=6から始めるように出来ている。口中の体
温測定では補正温度差Uは次式が妥当であるので
判断工程の設定値もこれに適した値が選ばれてい
る。 U=Tp−T=−0.001t+0.05 +C(t+1)-1.0 (6≦C≦26) …(4) 第7図は口中、腋下両用の電子体温計の予測演
算アルゴリズムであり、第3図と同様の工程は同
じ参照符号で示し、重複説明は避ける。補正温度
差を与える基本式は(5)式で与えられる。 10<t≦100において U=(−0.0025A−0.0035)t+0.5A +0.55+C(t+1)A …(5) ここでパラメータがAとCの2つであり、A=
−0.6のときは(3)式の腋下用、A=−1.0では(4)式
の口中用の補正温度差を求める式となる。AとC
の最大値CMAX、最小値CMINの関係は第1表で与え
られる。
【表】
さて第7図に示す工程119,124,12
5,126は、予測温度監視工程110において
既に用いたパラメータAとCの妥当性を指示する
ループを連続して何回通過したかを記憶する工程
であり、判断工程136において、連続通過回数
Nが3以上のとき表示工程113に入るように出
来ている。初期セツト工程120ではA=−0.8、
C=10にセツトする。これは、測定が腋下で行な
われるか口中で行なわれるか未定である時に対応
できるように、いずれの側にも移行できるパラメ
ータの値を選んでいるためである。工程121は
t=100秒を境として補正温度差の式が次のよう
に変わることに対応して設けられている。 t>100において U=(0.0025A−0.0035)t+0.5A+0.55+C(t
+1)A+0.02(t−100)/(C+10) …(6) 即ち、(5)式の演算が工程122、(6)式の演算が
工程123に対応する。 予測温度の監視のための判断工程110では判
断基準としてt,A,Cの次のような関数f(t,
A,C)が使用される。 10≦t≦100のとき f(t,A,C)=−A(t+1)A-1 …(7) t>100のとき f(t,A,C)=0.02/(C+9)(C+11)
…(8) 工程129は予測精度のあまり良くない測定後
間もない頃には表示を避けることを意図したもの
である。補正温度差の大きさを判断する工程13
0は、U<0のとき実時間温度Tを工程133に
て表示してブザーを鳴らす工程134に進み、終
了工程135に至るルートと、0≦U<0.1のと
きただちに予測温度Tpを表示する工程113へ
進むルートと、U≧0.1のときこのループの連続
通過回数を判断する工程136へ進むルートとを
識別する工程である。工程127,128はそれ
ぞれパラメータCの第1表に従う上限、下限を判
断する部分で、工程137,138も同様にパラ
メータAの上限、下限を判断する部分である。 第7図に示すような複雑な予測演算アルゴリズ
ムを具体的に実施するには、現状技術ではマイク
ロコンピユータを用いた第8図のようなハードウ
エア構成が適している。同図において第2図に示
す要素と同様の要素は同じ参照符号で示す。 温度計測回路5からの温度信号14は予測演算
部2の処理装置154に入力され、温度信号15
は温度閾値検出回路150および温度変化検出回
路151に入力される。温度閾値検出回路150
は工程102(第7図)を実行し、温度信号15
の示す温度Tが閾値温度Tth以上か否かを判定す
る比較回路である。陰度変化検出回路151は工
程103を実行し、温度信号15の示す温度Tの
時間的変化が所定の値k以上か否かを判定し、制
御信号161を発生する回路である。 温度変化検出回路151の出力161には計測
制御回路152が接続され、その一方の出力16
2はクロツク信号発生回路153に、他方の出力
163は処理装置154に接続されている。計測
制御回路152は制御信号161に応動してクロ
ツク信号発生回路153を起動し、処理装置15
4に工程119以下の処理を行なうように指示す
る回路である。クロツク信号発生回路153は出
力164にクロツク信号を発生し、処理装置15
4に供給するクロツクパルス発生器である。処理
装置154はこのクロツク信号154に応動して
第7図に示す工程119以下の予測演算処理を実
行する処理システムであり、本実施例ではたとえ
ばワンチツプマイクロコンピユータで実現するこ
とができる。 表示部3は可視表示器156の他に可聴表示器
としてブザー回路155を有する。表示器156
は処理装置154からの予測温度、実時間温度、
およびエラーを示す信号167を受け、これらの
情報を可視表示する。また、ブザー回路155
は、工程134において処理装置154から出力
される測定終了を示す信号165に応動して測定
終了を可聴表示する発音回路である。 第8図に示す実施例において温度閾値検出回路
150は温度計測回路からの温度信号158を受
けて工程102を実施する。T≧TthのときON
信号160にて温度変化検出回路151を動作状
態にする。温度変化検出回路151では工程10
3を実施し、dT/dt≧kを判定し、ON信号161 にて計測制御回路152を動作状態にする。計測
制御回路152はその時、同時に信号162でク
ロツク信号発生回路を動作させ、また処理装置1
54に信号163を送り工程119以下の動作を
指令する。 処理装置154はクロツク信号発生回路153
からのクロツク信号164と温度計測回路5から
の温度信号157をとり入れ、第7図に示された
アルゴリズムに従つて工程119以下の予測演算
処理を行なう。ブザーを鳴らす工程134に入る
と信号165をブザー回路155に送りブザーを
鳴らし、表示工程113,133,116〜11
7に入るとそれぞれ予測温度、実時間温度および
ERROR文字を表示する信号167を送り、表示
器156に相応の表示を行なう。 発明の具体的効果 本発明による電子体温計は、選択した予測関数
による予測結果を評価し、負帰還ループによつて
予測結果に応じて予測演算パラメータ、すなわち
予測関数を修正するので、相対的に高い予測精度
が得られる。予測平衡温度が得られても、測定お
よび予測演算は引き続き行なわれるので、測定時
間の経過とともに統計的に予測精度が向上する。
また、予測演算式の種類およびそれに含まれるパ
ラメータは任意に選ぶことができるので、同一の
電子体温計で口中検温および腋下検温のそれぞれ
に応じて高い精度で温度予測を行なうことができ
る。
5,126は、予測温度監視工程110において
既に用いたパラメータAとCの妥当性を指示する
ループを連続して何回通過したかを記憶する工程
であり、判断工程136において、連続通過回数
Nが3以上のとき表示工程113に入るように出
来ている。初期セツト工程120ではA=−0.8、
C=10にセツトする。これは、測定が腋下で行な
われるか口中で行なわれるか未定である時に対応
できるように、いずれの側にも移行できるパラメ
ータの値を選んでいるためである。工程121は
t=100秒を境として補正温度差の式が次のよう
に変わることに対応して設けられている。 t>100において U=(0.0025A−0.0035)t+0.5A+0.55+C(t
+1)A+0.02(t−100)/(C+10) …(6) 即ち、(5)式の演算が工程122、(6)式の演算が
工程123に対応する。 予測温度の監視のための判断工程110では判
断基準としてt,A,Cの次のような関数f(t,
A,C)が使用される。 10≦t≦100のとき f(t,A,C)=−A(t+1)A-1 …(7) t>100のとき f(t,A,C)=0.02/(C+9)(C+11)
…(8) 工程129は予測精度のあまり良くない測定後
間もない頃には表示を避けることを意図したもの
である。補正温度差の大きさを判断する工程13
0は、U<0のとき実時間温度Tを工程133に
て表示してブザーを鳴らす工程134に進み、終
了工程135に至るルートと、0≦U<0.1のと
きただちに予測温度Tpを表示する工程113へ
進むルートと、U≧0.1のときこのループの連続
通過回数を判断する工程136へ進むルートとを
識別する工程である。工程127,128はそれ
ぞれパラメータCの第1表に従う上限、下限を判
断する部分で、工程137,138も同様にパラ
メータAの上限、下限を判断する部分である。 第7図に示すような複雑な予測演算アルゴリズ
ムを具体的に実施するには、現状技術ではマイク
ロコンピユータを用いた第8図のようなハードウ
エア構成が適している。同図において第2図に示
す要素と同様の要素は同じ参照符号で示す。 温度計測回路5からの温度信号14は予測演算
部2の処理装置154に入力され、温度信号15
は温度閾値検出回路150および温度変化検出回
路151に入力される。温度閾値検出回路150
は工程102(第7図)を実行し、温度信号15
の示す温度Tが閾値温度Tth以上か否かを判定す
る比較回路である。陰度変化検出回路151は工
程103を実行し、温度信号15の示す温度Tの
時間的変化が所定の値k以上か否かを判定し、制
御信号161を発生する回路である。 温度変化検出回路151の出力161には計測
制御回路152が接続され、その一方の出力16
2はクロツク信号発生回路153に、他方の出力
163は処理装置154に接続されている。計測
制御回路152は制御信号161に応動してクロ
ツク信号発生回路153を起動し、処理装置15
4に工程119以下の処理を行なうように指示す
る回路である。クロツク信号発生回路153は出
力164にクロツク信号を発生し、処理装置15
4に供給するクロツクパルス発生器である。処理
装置154はこのクロツク信号154に応動して
第7図に示す工程119以下の予測演算処理を実
行する処理システムであり、本実施例ではたとえ
ばワンチツプマイクロコンピユータで実現するこ
とができる。 表示部3は可視表示器156の他に可聴表示器
としてブザー回路155を有する。表示器156
は処理装置154からの予測温度、実時間温度、
およびエラーを示す信号167を受け、これらの
情報を可視表示する。また、ブザー回路155
は、工程134において処理装置154から出力
される測定終了を示す信号165に応動して測定
終了を可聴表示する発音回路である。 第8図に示す実施例において温度閾値検出回路
150は温度計測回路からの温度信号158を受
けて工程102を実施する。T≧TthのときON
信号160にて温度変化検出回路151を動作状
態にする。温度変化検出回路151では工程10
3を実施し、dT/dt≧kを判定し、ON信号161 にて計測制御回路152を動作状態にする。計測
制御回路152はその時、同時に信号162でク
ロツク信号発生回路を動作させ、また処理装置1
54に信号163を送り工程119以下の動作を
指令する。 処理装置154はクロツク信号発生回路153
からのクロツク信号164と温度計測回路5から
の温度信号157をとり入れ、第7図に示された
アルゴリズムに従つて工程119以下の予測演算
処理を行なう。ブザーを鳴らす工程134に入る
と信号165をブザー回路155に送りブザーを
鳴らし、表示工程113,133,116〜11
7に入るとそれぞれ予測温度、実時間温度および
ERROR文字を表示する信号167を送り、表示
器156に相応の表示を行なう。 発明の具体的効果 本発明による電子体温計は、選択した予測関数
による予測結果を評価し、負帰還ループによつて
予測結果に応じて予測演算パラメータ、すなわち
予測関数を修正するので、相対的に高い予測精度
が得られる。予測平衡温度が得られても、測定お
よび予測演算は引き続き行なわれるので、測定時
間の経過とともに統計的に予測精度が向上する。
また、予測演算式の種類およびそれに含まれるパ
ラメータは任意に選ぶことができるので、同一の
電子体温計で口中検温および腋下検温のそれぞれ
に応じて高い精度で温度予測を行なうことができ
る。
第1図は本発明による電子体温計の基本構成を
示すブロツク図、第2図は第1図に示す電子体温
計の実施例の具体的な構成を示すブロツク図、第
3図は第2図に示す装置の動作を示すフロー図、
第4図は腋下検温においてC=2〜12についての
予測上の補正温度差Uの時間的変化を示すグラ
フ、第5図は温度予測の時間的変化をを説明する
ためのT,TpおよびUのグラフ、第6図は口中
検温の温度予測動作を示すフロー図、第7図は口
中検温および腋下検温の両方に適用可能な予測演
算アルゴリズムを示すフロー図、第8図は本発明
による電子体温計をマイクロコンピユータで実現
した例を示すブロツク図である。 主要部分の符号の説明、1……温度測定部、2
……熱平衡時温度の予測演算部、3……予測結果
表示部、6……時間測定回路、7……計測制御回
路、8……補正量演算回路、9……加算回路、1
0……予測温度監視回路、153……クロツク信
号発生回路、154……処理装置。
示すブロツク図、第2図は第1図に示す電子体温
計の実施例の具体的な構成を示すブロツク図、第
3図は第2図に示す装置の動作を示すフロー図、
第4図は腋下検温においてC=2〜12についての
予測上の補正温度差Uの時間的変化を示すグラ
フ、第5図は温度予測の時間的変化をを説明する
ためのT,TpおよびUのグラフ、第6図は口中
検温の温度予測動作を示すフロー図、第7図は口
中検温および腋下検温の両方に適用可能な予測演
算アルゴリズムを示すフロー図、第8図は本発明
による電子体温計をマイクロコンピユータで実現
した例を示すブロツク図である。 主要部分の符号の説明、1……温度測定部、2
……熱平衡時温度の予測演算部、3……予測結果
表示部、6……時間測定回路、7……計測制御回
路、8……補正量演算回路、9……加算回路、1
0……予測温度監視回路、153……クロツク信
号発生回路、154……処理装置。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 被測定部位の温度を検出する温度検出部と、
前記検出した温度に応じて平衡温度を予測する予
測演算部と、前記予測した平衡温度を表示する表
示部を含む電子体温計において、 前記予測演算部は、 測定開始条件を判別する判別手段と、 測定開始後の測定経過時間を計時する計時手段
と、 測定経過時間を変数として平衡温度に至るまで
の温度変化を規定した複数の予測関数を記憶して
いる記憶手段と、 測定開始により前記複数の予測関数から所定の
一つを選択する選択手段と、 ある時点において検出した温度とその時点の測
定経過時間とから選択されている予測関数に基づ
き予測平衡温度を求める演算手段と、 前記求めた予測平衡温度と前回求めた予測平衡
温度との差分を求めると共に、前記差分が所定範
囲外であるときは記憶手段から新たな予測関数を
選択し、かつ前記差分が所定範囲以内であるとき
は前記求めた予測平衡温度を表示し、さらに前記
演算手段に予測演算を続行させる評価手段を備え
ることを特徴とする電子体温計。 2 演算手段は、測定経過時間を入力として予測
関数に基づき現時点の検出温度に上載せすべき補
正温度差を求める補正温度差演算手段と、前記求
めた補正温度差と現時点の検出温度を加算する加
算手段を備えることを特徴とする特許請求の範囲
第1項記載の電子体温計。 3 予測関数は U=αt+β+K(t+γ)〓 U:補正温度差 t:測定経過時間 K:温度上昇の程度を示す可変パラメータ α,β,γ,δ:定数 であることを特徴とする特許請求の範囲第1項記
載の電子体温計。 4 予測関数は U=(aA+b)t+cA+d +K(t+d)A +e[t−t0]/(K+f) U:補正温度差 t:測定経過時間 A:被測定部位に依存した可変パラメータ K:温度上昇の程度を示す可変パラメータ a,b,c,d,e,f:定数 t0:測定経過時間における所定の時点を示す
定数 [ ]:[ ]の中が負の時は0、負でない時
はその値を示す記号 であることを特徴とする特許請求の範囲第1項記
載の電子体温計。 5 評価手段は差分が所定範囲以内にあることが
所定期間継続したことにより求めた予測平衡温度
を表示することを特徴とする特許請求の範囲第1
項ないし第4項のいずれか記載の電子体温計。 6 選択手段は測定経過時間に対する温度上昇が
平均的なものである予測関数を選択することを特
徴とする特許請求の範囲第1項ないし第4項のい
ずれか記載の電子体温計。 7 選択手段は測定経過時間に対して早期に平衡
温度に近づく予測関数を選択し、評価手段は測定
経過時間に対して緩やかに平衡温度に近づく予測
関数を順次選択することを特徴とする特許請求の
範囲第1項ないし第4項のいずれか記載の電子体
温計。 8 記憶手段は腋下から口中に至るまでの測定条
件に応じて規定された複数の予測関数を記憶して
おり、選択手段は腋下と口中との間の測定条件に
対応した予測関数を選択することを特徴とする特
許請求の範囲第1項ないし第4項のいずれか記載
の電子体温計。 9 判別手段は温度検出部が所定の値以上の温度
を検出し、かつ該検出した温度が所定の値以上の
上昇率を示すことを判別することを特徴とする特
許請求の範囲第1項ないし第4項のいずれか記載
の電子体温計。
Priority Applications (6)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10889482A JPS58225324A (ja) | 1982-06-24 | 1982-06-24 | 電子体温計 |
US06/504,236 US4541734A (en) | 1982-06-24 | 1983-06-14 | Electronic clinical thermometer, and method of measuring body temperature |
FR8310419A FR2529329B1 (fr) | 1982-06-24 | 1983-06-23 | Thermometre medical electronique et procede pour mesurer la temperature du corps humain avec ce thermometre |
DE19833322833 DE3322833A1 (de) | 1982-06-24 | 1983-06-24 | Elektronisches klinisches thermometer und verfahren zur koerpertemperaturmessung |
GB08317216A GB2122784B (en) | 1982-06-24 | 1983-06-24 | Electronic clinical thermometer and method of measuring temperature |
US06/748,663 US4629336A (en) | 1982-06-24 | 1985-06-24 | Electronic clinical thermometer, and method of measuring body temperature |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10889482A JPS58225324A (ja) | 1982-06-24 | 1982-06-24 | 電子体温計 |
Related Child Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP60178070A Division JPS6170429A (ja) | 1985-08-13 | 1985-08-13 | 熱平衡温度の予測方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS58225324A JPS58225324A (ja) | 1983-12-27 |
JPH0259418B2 true JPH0259418B2 (ja) | 1990-12-12 |
Family
ID=14496304
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10889482A Granted JPS58225324A (ja) | 1982-06-24 | 1982-06-24 | 電子体温計 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS58225324A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0461017U (ja) * | 1990-10-05 | 1992-05-26 | ||
WO2006103923A1 (ja) * | 2005-03-29 | 2006-10-05 | Citizen Holdings Co., Ltd. | 電子体温計 |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS62165132A (ja) * | 1986-01-16 | 1987-07-21 | Omron Tateisi Electronics Co | 電子体温計 |
JPS63274828A (ja) * | 1987-05-07 | 1988-11-11 | Terumo Corp | 電子体温計 |
US5392031A (en) * | 1992-03-17 | 1995-02-21 | Terumo Kabushiki Kaisha | Electronic clinical thermometer |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS57108893A (en) * | 1980-12-25 | 1982-07-07 | Nippon Musical Instruments Mfg | Keyboard mechanism of electronic musical instrument |
-
1982
- 1982-06-24 JP JP10889482A patent/JPS58225324A/ja active Granted
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS57108893A (en) * | 1980-12-25 | 1982-07-07 | Nippon Musical Instruments Mfg | Keyboard mechanism of electronic musical instrument |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0461017U (ja) * | 1990-10-05 | 1992-05-26 | ||
WO2006103923A1 (ja) * | 2005-03-29 | 2006-10-05 | Citizen Holdings Co., Ltd. | 電子体温計 |
JP2006308540A (ja) * | 2005-03-29 | 2006-11-09 | Citizen Watch Co Ltd | 電子体温計 |
US7637657B2 (en) | 2005-03-29 | 2009-12-29 | Citizen Holdings Co., Ltd. | Electronic thermometer |
JP4702781B2 (ja) * | 2005-03-29 | 2011-06-15 | シチズンホールディングス株式会社 | 電子体温計 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS58225324A (ja) | 1983-12-27 |
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