JPH02587A - 染料を熱転写して得られる像の濃度を高める方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は染料を熱転写して得られる像の濃度を高める方
法に関する。本発明は、透明画に対して適用するもので
ある。

（先行技術） 近年、カラービデオカメラで電気的につくり出される画
像からプリントを得ることを目的とする熱転写系が開発
された。その開発された方法の一つによれば、まず色フ
ィルターによって電気的な画像の色を分けてそれぞれの
色の画像を電気信号に変換し、その後これらの電気信号
からシアン、マゼンタおよびイエローの電気信号をつく
り出すように操作して電気信号を熱転写器へ送る。シア
ン、マゼンタおよびイエローの染料供与素子はプリント
を行うために染料受容素子に近接して設置されている。

線形熱転写ヘッドが染料供与シートの裏面から熱を与え
るように、これら二つの素子を熱転写ヘッドと熱盤ロー
ラーとの間に挿入する。

線形熱転写ヘッドは加熱素子を数多く存しており、シア
ン、マゼンタおよびイエローの電気信号に応じて継続的
に加熱される。その残りの二色について同じ操作が繰り
返される。このようにして、画面上の元の画像に対応し
たカラーハードコピーが得られる。この工程およびこの
工程を実施するための装置はブラウンスタイン（Ｂｒｏ
ｖｎｓｔｃｉｎ）の「熱プリント装置操縦法およびその
ための装置」と題する米国特許第４，６２１，２７１号
（１９８６年１１月４日付）にさらに詳しく記載されて
いる。

上記の方法は、転写後の反射濃度が約１．６から２．０
である反射プリントを得るために用いることができる。

しかし、透明画に適用した場合は反射濃度は少なくとも
２．５となり極めて大きくなることは間違いない。

転写像の濃度を上げる方法として、単に染料供与素子の
染料の量を増やしたり、染料を転写するのに用いるエネ
ルギーの量を増やす方法がある。

しかし、染料−結合剤層に多量の染料をコートするのは
困難であり、エネルギーの必要量が増えるとコストがか
かる。さらに、熱転写ヘッドへのエネルギー供給時間が
増すと染料受容体を損ねるという問題が生ずる。

転写像の濃度を上げる方法としてこの他に染料供与素子
に使用する結合剤の量を減らす方法があろうかと思われ
る。結合剤の量を減らせば染料の拡散経路が短くなって
染料の転写効率が良くなると考えられるからである。し
かし、染料層に多量の染料が存在することから保存中に
染料が結晶化しやすくなるという問題がある。また、プ
リント操作中に染料供与体と染料受容体が粘着しやすく
なると考えられる。

転写像の濃度を上げるために、転写効率の良い新しい染
料を発見したり、染料層に添加して転写効率を高めるよ
うな物質を発見することも考えうる。しかし、かかる染
料や物質を発見しても結局透明画と反射プリント用にそ
れぞれの染料供与素子を用意せねばならない。このため
、製造コストは大きくなり使用者にとっても年賀になる
。

（発明が解決しようとする課題） 転写した染料像の濃度を上げる方法に伴う上記の問題点
に加えて、熱転写工程によって得られる透明画は濃度が
一様にならないという問題もある。

Ｄ−ｗａｘの領域のプリントでは、染料供与層の大部分
の染料が均一に転写すると思われる。しかし、実際には
必ずしも均一になるとはかぎらず、まだら模様を描いて
しまうこともある。反射プリントの場合にはわずかな濃
度変化があってもわからないが、透明画の場合には像を
拡大して写し出すためにわずかな濃度変化があればわか
ってしまう。

本発明は、透明画の転写した染料像の濃度が不均一にな
る問題を解消または軽減する方法を提供することを一つ
の目的としている。また、本発明は染料の熱転写工程に
よって得られる透明画の転写像の濃度を高める方法を提
供することをも目的としている。さらに、本発明は透明
画をつくるのに必要なエネルギー以下のエネルギーで、
透明画と反射プリントのいずれにも使用できる染料供与
素子を使用する方法を提供することをも目的としている
。

（課題を解決するための手段） 上記の目的および上記以外の目的が、本発明によって達
成された。本発明は、表面に染料層を有する支持体から
なる染料供与素子を像の形に加熱し、特定の濃度の像を
形成させるために表面に染料像受容層を有している透明
な支持体からなる染料受容素子に染料像を転写する工程
からなる染料を熱転写して得られる像の濃度を高める方
法であって； 前記染料供与素子の別の部分または他の染料供与素子を
さらに像の形に一回以上加熱して、前記の最初の染料像
と同じ色相を有しかつ同じ位置に転写される第二の染料
像を前記染料受容素子に転写することによって前記転写
像の濃度を高めることを特徴とする方法である。

この方法は、所望のレベルにまで濃度を高めるために２
回以上繰り返す。したがって、本発明の好ましい実施態
様では、最初の染料供与層と別の染料供与層を像の形に
加熱して、さらに同一の染料を用いた二つの像と同一の
第三の像を同じ場所に転写して濃度の濃い像を形成する
。

本発明を利用して透明画を得た場合は、濃度が不均一に
なるという従来の問題は解消または軽減されている。こ
れは、複数回プリントすることによって染料が均一とな
り、濃度が不均一である箇所がなくなるからである。す
なわち、濃度が不均一な領域に別の濃度が不均一な像を
転写すると、全体が濃くなって濃度が均一になる傾向に
あるためである。

本発明で使用する染料受容体の染料像受容層として、例
えばポリカーボネート、ポリウレタン、ポリエステル、
塩化ポリビニル、ポリ（スチレンーコーアクリロニトリ
ル）、ポリ（カプロラクトン）またはこれら混合物を使
用することができる。

染料受容層は本発明の目的を達成できるものであればい
かなる量で用いてもよい。一般に、１から５　（７ｍ”
の濃度で用いれば良好な結果が得られる。

本発明の好ましい実施態様では、染料像受容層は、ポリ
カーボネートである。本明細書で用いるポリカーボネー
トという言葉は炭酸およびグリコールまたは二価のフェ
ノールとのポリエステルを意味する。かかるグリコール
または二価のフェノールとして、例えばｐ−キシレング
リコール、２゜２−ビス（４−オキジフェニル）プロパ
ン、ビス（４−オキジフェニル）メタン、１．１−ビス
（４−オキジフェニル）エタン、１，１−ビス（オキシ
フェニル）ブタン、■、１−ビス（オキシフェニル）シ
クロヘキサン、２，２−ビス（オキシフェニル）ブタン
等を使用できる。

本発明のその他の好ましい実施態様では、ポリカーボネ
ートの染料像受容層は少なくとも２５゜０００の分子量
をもつビスフェノール−Ａポリカーボネートである。さ
らにその他の好ましい実施態様では、ビスフェノール−
Ａポリカーボネートは次式： （ｎは１００から５００である）の繰り返し単位を有す
る。

かかるポリカーボネートとして、例えばゼネラルエレク
トリック社のＬ　ｅｘａｎポリカーボネート樹脂＃ＭＬ
−４７３５（平均分子量約３６，０００）やＢａｙｅｒ
　ＡＧ　Ｍｘｋｒｏｌｏｎ　＃　５７０５　（平均分子
量約５８．ＱＯＱ、Ｔ（１５０℃）が使用できる。

本発明で使用する染料受容素子の支持体は透明なフィル
ムである。例えば、ポリ（エーテルスルホン）、ポリイ
ミド、セルロースアセテートのようなセルロースエステ
ル、ポリ（ビニルアルコールーコーアセタール）または
ポリ（エチレンテレフタレート）を使用することができ
る。

本発明にかかる染料受容素子と合わせて使用する染料供
与素子は表面に染料層を有する支持体からなる。本発明
の染料供与素子に使用する染料は、加熱したときに染料
受容層に転写することができるものであればいかなるも
のであってもよい。特に次式； の構造を有する昇華性の染料を用いた場合には好結果が
得られる。また米国特許第４．５４１，８３０号に開示
されているいずれの染料を用いた場合にも同様に好結果
が得られる。これらの染料を単独で用いたり併用したり
して単色をつくり出してもよい。染料は疏水性であるの
が好ましく、被覆量を０．０５から１　ｇ／ｍ”として
もよい。

シアン、マゼンタおよびイエロー染料の混合物あるいは
無彩色の染料を使用するかまたはプリントされている色
彩を区別せずに上記の工程を各々の色について繰り返せ
ば本発明によって、白黒または無彩色の像も描くことが
できる。

染料供与素子中の染料は、高分子結合剤の中に分散して
用いる。高分子結合剤として、例えばセルロースアセテ
ートヒドロジエンフタレート、セルロースアセテート、
セルロースアセトプロピオネート、セルロースアセトブ
チレート、セルａ　−ストリアセテート等のセルロース
誘導体、ポリカーボネート、ポリ（スチレンーコーアク
リロニトリル）、ポリ（スルホン）またはポリ（フェニ
レンオキシド）を用いることができる。結合剤の使用量
は０．１から５　（／ａ＋”であってもよい。

染料供与素子の染料層は、グラビア印刷等のプリント技
術によって支持体上にコートしたりプリントしたりして
もよい。

本発明の染料供与素子用の支持体は寸法安定性を有し熱
プリントヘッドの熱に耐え得るものであればいかなる物
質を使用してもよい。そのような物質の中には、ポリ（
エチレンテレフタレート）等のポリエステル、ポリアミ
ド、ポリカーボネート、クラシン紙、コンデンサー紙、
セルロースエステル、フッ素高分子、ポリエーテル、ポ
リアセタール、ポリオレフィンおよびポリアミドが含ま
れる。かかる支持体の厚さは通常２から３０１１である
。また、支持体は所望により下塗り層でコートしてもよ
い。

プリントヘッドが染料供与素子に粘着するのを防ぐため
に、染料供与素子の裏面に滑層をコートしてもよい。か
かる滑層は界面活性剤、液体滑剤、固体滑剤等の潤滑物
質またはこれらの混合物を含有し、高分子結合剤は使用
しても使用しなくてもよい。

本発明の特定の実施態様で使用する染料供与素子は、シ
ート状で使用しても連続ロールまたはリボンとして使用
してもよい。連続ロールまたはリボンを使用する場合は
、これらの上に染料が一種類しかなくても、米国特許環
４，５４１，８３０号に開示されているシアン、マゼン
タ、イエローブラック等の複数の染料が入れ違いにあっ
てもよい。

本発明の好ましい実施態様では、染料供与素子はシアン
、イエローおよびマゼンタを連続的に繰り返しコートし
たポリ（エチレンテレフタレート）の支持体からなる。

上記の転写はそれぞれの色について少なくとも二回連続
的に行われ、三色からなる染料転写像が形成される。ま
た、かかる転写を単一色で行うことによって単一色の染
料転写像を形成してもよいことは言うまでもない。

以下で本発明を実施例に基づいてさらに詳細に説明する
が、本発明の範囲はかかる実施例に限定されるものでは
ない。

実施例 厚さ１００μｍのポリエチレンテレフタレートフィルム
の支持体に下記の層を順にコーティングして染料受容体
を製造した。

（ａ）２−ブタノールからコーティングしたポリ（アク
リロニトリルーコービニリデンクロリドーコーアクリル
酸）（重量比１４：８０：６）（０゜０５９　ｇ／ｌつ
の下塗り層 （ｂ）ポリ（プチルアクリレートーコーアクリル酸）（
重量比５０　：　５０）（８，１ｇ／ｍ”）の高分子中
間層 （ｃ）ＦＣ−４３０界面活性剤（３Ｍ社）（０゜００４
６　ｇ７ｍ”）　８よび次式： で表わされる部分的にスルホン化されたグリコール−７
タレート（０，４４ｇ／ｉ＋りからなる高分子中間層 （ｄ）塩化メチレンとトリクロロエチレンとの混合溶媒
からコーティングしたＭｌｋｒｏｌｏｎ　５７０５ボリ
カーポネー）　（Ｂａｖｅｒ　ＡＧ）　　（２，９ｇ／
ｍ”）、１．４−ジデコキシー２．５−ジメトキシベン
ゼン（０，３８ｇ／ｍ”）、Ｔｏｎｅ−３００ポリカプ
ロラクトン（ユニオンカーバイト社）　　（０，３８１
／ｆｆｉりおよびＦＣ−４３１界面活性剤（３Ｍ社）（
０゜無彩色転写（シアン＋マゼンタ＋イエロー染料）段
階　ＩＸ　　　２Ｘ　　　３Ｘ　　ＬＸ　　　２Ｘ　　
　３Ｘ　　　ＬＸ　　２Ｘ１　　０．０３　　０．０３
　　０．０３　０．０２　　０．０２　　０．０２　　
０．ＨＯ，０２Ｓ　　　Ｏ，１００，目　０．１９　０
．０９　０．１１　０．１４　０．０７　０．０９８　
　０．６７　　１．１１　　１．５８　０．５５　　０
．９３　　１４７　　０．５０　０．１３９　　１、Ｏ
５１，ｆｉ４　　２．２２　０．９０　　１．５７　　
１１５　　　ａ、ｇ＜　　１．４２１０　　１．４４　
　２．５２　　３．３７　１．３＋　　　２．２７　　
３．０５　　１．２＋　　２．（ＨＩＩ　　　１．Ｈ３
，０＋　　　４．０３　１．６７　　２．９０　　３．
８４　　１．５４　１５７Ｘ Ｏ，０２ ０，１１ １，１０ １，８Ｓ ２．５９ ３．２５ （発明の効果） 上記の結果は、複数回プリントすれば最低濃度の像には
影響をあたえずに、それよりも濃い像の転写濃度を有効
に上げることができることを示している。また、像の濃
度が不均一であるという従来技術の問題点は、本発明に
よって実質的に軽減されている。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 表面に染料層を有する支持体からなる染料供与素子を像
   の形に加熱し、表面に染料像受容層を有している透明な
   支持体からなる染料受容素子に染料像を転写して特定濃
   度の像を形成する工程からなる染料を熱転写して得られ
   る像の濃度を高める方法において； 前記染料供与素子の別の部分または他の染料供与素子を
   像の形に一回以上加熱して、前記の最初の染料像と同じ
   色相を有しかつ前記の最初の染料像と同じ位置に転写さ
   れる第二の染料像を前記染料受容素子に転写することに
   よって前記転写像の濃度を高めることを特徴とする方法
   。