JPH025748Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この考案は蟻等の小虫を吸入捕獲する虫の吸入
捕獲器に関するものである。

（従来の技術） 従来、本出願人の先願考案に係わる実願昭60−
41111号（実公平１−8121号公報）に開示の虫吸
入捕獲器が知られている。この先願考案の虫吸入
捕獲器は、グリツプ部を有する本体と、この本体
に開閉可能にピン支されたカバーと、このカバー
の閉合状態を掛止めする係合離脱操作可能な掛止
体と、前記本体内の接続筒に嵌合固定した蛇腹形
の吸引ポンプと、先端に虫の吸込み口を有し後端
開口部を本体接続筒の吸気口に接続させて前記本
体に嵌合固定した捕獲ケースとから構成されてい
る。

（考案が解決しようとする問題点） しかしながら、前記先願考案の虫吸入捕獲器
は、同明細書に記載の如き効果を奏するが、その
構造上、全体形状が細長くなるので、輸送時の箱
詰めや携帯に不便であるばかりか使い難いという
問題があり、また虫捕獲ケースを中空成形によつ
て形成しなければならないので、本体接続筒が別
部品となることと相俟つて、製造コストが高くな
るという問題もあつた。

（問題点を解決するための手段） この考案は前記先願考案の問題点を解決するた
めに、前側に虫の吸込み口を有し後側に取手を設
けた円形容器形状の虫捕獲ケースと、この虫捕獲
ケースの上端開口部に嵌合固定された中心に蛇腹
取付口を有するケース蓋と、このケース蓋に開閉
可能にピン支された頭カバーと、前記ケース蓋に
取手把持指で移動操作できるように案内保持され
た前記頭カバーの閉合状態を掛止めする引金形の
カバー掛止体と、前記ケース蓋の蛇腹取付口に嵌
合固定される蛇腹開放口を有し且つ蛇腹押圧部が
頭カバーの内面部に当接する状態に装着された、
前記頭カバーの閉合により収縮され前記掛止体を
引金操作で係合離脱させた時に弾性力でカバー開
放すべく伸長する蛇腹形の吸引ポンプとから構成
したことを特徴とする。

（作用） 頭カバーを閉合掛止めし、このカバー閉合によ
り蛇腹形の吸引ポンプを圧縮させた状態で、虫捕
獲ケースの吸込み口端を虫の近くに位置させ、取
手把持指でカバー掛止体の係合離脱操作を行なう
と、前記カバーが蛇腹ポンプの伸長動作で開放
し、且つ前記ポンプの伸長動作による空気吸込み
作用で前記ケース内に虫を吸入捕獲することがで
きる。

（実施例） 以下、この考案の実施例を図面に従い説明する
と、図中１は射出成形によつて一体成形された透
明な合成樹脂からなる円形容器形状の虫捕獲ケー
スで、このケース１の前側には虫の吸込み口２が
設けられ、また後側にはケース取付部１ａに溝挿
入して取付けた角枠形状の取付３が設けられてい
る。

４はこの虫捕獲ケース１の上端開口部に嵌合固
定されたケース蓋で、このケース蓋４の中心部に
は円形突出口からなる蛇腹取付口５が設けられて
いると共に、前記取付３側に位置する後部両側に
は一対のブラケツト部６，６が突設されている。
７はこのケース蓋４のブラケツト部６，６に開閉
可能にピン８で枢着された椀型形状の頭カバー
で、このカバー７の前端開口縁部には内方に突出
した閉合掛止め突起７ａが設けられている。

１０は前記ケース蓋４に取手３の把持指で移動
操作できるように案内保持された前記頭カバー７
の閉合状態を掛止めする引金形のカバー掛止体
で、ケース蓋４の蛇腹取付口５の外側に嵌挿され
るＵ形部を有した先細形状の横長囲枠部１１と、
この横長囲枠部１１のＵ形円弧端面から延出し取
手縦長孔９を介して取付３内に突出する引金部１
２と、前記囲枠部１１の先端部に突設されたカバ
ー閉合掛止用の鉤部１３及びケース蓋内壁孔に摺
嵌する突片１４と、前記囲枠部１１内に突出しケ
ース蓋４の蛇腹取付口５の外側面部に接触する一
対のバネ片１５とからなる合成樹脂の一体成形品
で構成されている。

１６は前記ケース蓋４の蛇腹取付口５内に嵌合
固定される蛇腹開放口１７を有し且つ蛇腹押圧部
１８が頭カバー７の内面部に当接する状態に装着
された蛇腹形の吸引ポンプで、この蛇腹形ポンプ
１６は前記頭カバー７の閉合により押圧収縮さ
れ、前記掛止体１０を引金操作で係合離脱させた
時に、弾性力で伸長して前記カバー７を開放させ
るように作用する。

而して、前記構成の虫吸入捕獲器は頭カバー７
を第１図想像線で示すように閉合掛止めした状態
（この状態で吸引ポンプ１６は押圧収縮される）
で、虫捕獲ケース１の吸込み口２端を虫の近くに
位置させ、取手３を持つた把持指でカバー掛止体
１０の引金操作を行なうと、このカバー掛止体１
０の先端鉤部１３が後方に移動してカバー突起７
ａから係合離脱し、前記カバー７が蛇腹ポンプ１
６の伸長動作で開放し、且つ前記ポンプ１６の伸
長動作による空気吸込み作用で前記ケース１内に
虫を吸入捕獲することができる。

（考案の効果） この考案の虫吸入捕獲器は前記のようなもので
あるから、虫捕獲ケース１の吸込み口２を虫の近
くに位置させ、取手把持指でカバー掛止体１０の
係合離脱操作を行うだけの簡単な操作によつて、
前記ケース１内に蟻等の小虫を傷つけないように
吸入捕獲することができる。しかも、この考案の
捕獲器は虫捕獲ケース１が円形容器形状をなして
おり、そのケース蓋４の上にカバー掛止体１０、
蛇腹形ポンプ１６、頭カバー７が装着される構造
となつているので、その構造上、全体形状が取手
付き容器形状となり、輸送時の箱詰めや携帯に便
利であるし、また使い易いという効果があり、更
に虫捕獲ケース１を含む全ての構成部品を射出成
形によつて形成することが可能となり、先願考案
のような本体接続筒が不要となることと相俟つ
て、製造コストを安くすることもできるという効
果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の虫吸入捕獲器をカバー開放
状態で示した要部断面図、第２図は第１図の−
線に沿つた横断平面図である。 １……虫捕獲ケース、２……虫吸込み口、３…
…取手、４……ケース蓋、５……蛇腹取付口、７
……頭カバー、７ａ……同カバーの閉合掛止め突
起、８……カバー枢着ピン、１０……カバー掛止
体、１２……引金部、１３……カバー閉合掛止用
の鉤部、１６……蛇腹形の吸引ポンプ、１７……
蛇腹開放口、１８……蛇腹押圧部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 前側に虫の吸込み口を有し後側に取手を設けた
   円形容器形状の虫捕獲ケースと、この虫捕獲ケー
   スの上端開口部に嵌合固定された中心に蛇腹取付
   口を有するケース蓋と、このケース蓋に開閉可能
   にピン支された頭カバーと、前記ケース蓋に取手
   把持指で移動操作できるように案内保持された前
   記頭カバーの閉合状態を掛止めする引金形のカバ
   ー掛止体と、前記ケース蓋の蛇腹取付口に嵌合固
   定される蛇腹開放口を有し且つ蛇腹押圧部が頭カ
   バーの内面部に当接する状態に装着された前記頭
   カバーの閉合により収縮され前記掛止体を引金操
   作で係合離脱させた時に弾性力でカバー開放すべ
   く伸長する蛇腹形の吸引ポンプとを具備してなる
   虫の吸入捕獲器。