JPH025691B2 - - Google Patents

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JPH025691B2
JPH025691B2 JP18478384A JP18478384A JPH025691B2 JP H025691 B2 JPH025691 B2 JP H025691B2 JP 18478384 A JP18478384 A JP 18478384A JP 18478384 A JP18478384 A JP 18478384A JP H025691 B2 JPH025691 B2 JP H025691B2
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sro
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Kenji Morinaga
Tsutomu Yanagase
Kenichi Takagi
Yoshikazu Kondo
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Toyo Kohan Co Ltd
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Toyo Kohan Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕 本発明は硬質磁性材料の製造法に関し、より詳
しくはガラス結晶化法による、保磁力の極めて高
い硬質磁性材料の製造法に関する。 〔従来の技術〕 従来永久磁石は、外部から電気エネルギーを供
給せずに安定した磁界を発生させる材料として小
型の発電機、モータ、スピーカ、計測器、治具、
リレー等にしばしば用いられている。 永久磁石用材料は上記用途からしても残留磁束
密度(磁化の強さ)と、保磁力が大きいものが望
まれ、種々の研究がなされて来ている。 残留磁束密度を向上させる手段としては、基本
的に、結晶粒を整粒化して容易磁化軸の方向をそ
ろえる方法と、磁場冷却する事によつて一軸結晶
磁気異方性を付与する方法の二つの方法がある。 一方保磁力を高める手段としては、格子変態、
析出硬化、規則格子の形成等により内部応力を大
きくして磁壁移動を困難にする方法と、もう一つ
には一軸結晶磁気異方性エネルギーの大きい強磁
性体を選んでこれを単磁区微粒子化し、磁化過程
を回転磁化のみによつて行わしめるようにする方
法がある。 そして近来、六方晶のマグネトプランバイト型
結晶構造をもつBaO・6Fe2O3、SrO・6Fe2O3
およびPbO・6Fe2O3は、○イ比重が小さい、○ロ電
気抵抗が大きい、○ハ化学的に安定であつて、組成
上Ni、Coを含まず比較的簡単に製造出来るため
に価格が安い、ことなどから、アルニコ磁石と共
に、永久磁石材料としてしばしば用いられてい
る。 バリウムフエライトすなわちBaO・6Fe2O3
が優れた永久磁石材料となり得る一つの大きな原
因は、C軸方向を磁化容易方向とする一軸結晶磁
気異方エネルギーが大きいため磁化反転に要する
磁界強度が大きくなり、それが保磁力の上昇につ
ながるからである。 そこで、BaO・6Fe2O3等の一軸結晶磁気異方
性エネルギーの大きい強磁性体を単磁区微粒子化
して磁化過程を回転磁化のみによつて行わしめる
事により、高保磁力磁性材料を得る研究が従来か
ら多くなされている。これらは例えばC.B.Mee、
J.C.Jeschke:J.Appl.Phys.vol34No.4<1963>
P1271やB.T.Shirk、W.R.Buessem:J.Am.
Ceram.Soci、vol53No.4<1970>P192等の文献に
見ることが出来る。 またガラス結晶化法については、例えば小池・
久保:セラミツクスvol18No.10<1983>P838に記
載されているが、この場合、ガラス形成酸化物
(Network Former)としてB2O3が添加されてい
る。 一方、W.H.Meiklejohn、C.P.Bean:Phy.
Rev.vol105No.3<1957>P904には、表面を薄く
酸化したCo微粒子を磁場中で77〓まで冷却した
時、M−Hルーブが非対称になる事が記載されて
いる。 この現象は、強磁性体のスピンと反強磁性体の
スピンとの交換相互作用によつて生じるもので、
交換異方性として知られている。 〔本発明が解決しようとする問題点〕 従つて、BaO・6Fe2O3等の一軸結晶磁気異方
性エネルギーの大きい強磁性体のサイズを制御し
て単磁区微粒子サイズとし、更に反強磁性体と共
存せしめれば、前述の交換相互作用により、従来
の強磁性単磁区微粒子が有する保磁力以上の保磁
力をもつた硬質磁性材料の開発が期待できると考
えられる。 ところが、従来のガラス結晶化法による強磁性
微粒子の製造法では、ガラス製造時にガラス形成
酸化物として多量のB2O3を添加するため、結晶
化の際にB2O3を含む常磁性相が析出する事を避
けられなかつた。そしてこの常磁性相の存在のた
めに結晶化による析出相を強磁性相と反強磁性相
の2相に制御する事が出来ず、前述の交換相互作
用を期待し得ないという問題点があつた。 しかし、B2O3等のガラス形成酸化物を含まな
い。Fe2O3をベースとしたBaO(SrO、PbO)−
Fe2O3系その他の酸化物は、ガラス化が極めて困
難であるという問題点があつた。 そこで本発明者等は、種々の実験及び考察の結
果BaO・6Fe2O3、SrO・6Fe2O3およびPbO・
6Fe2O3の三者中、最も一軸結晶磁気異方性エネ
ルギーが大きいフエリ磁性相であるSrO・
6Fe2O3、もしくは更に反強磁性相としての
Sm2O3・Fe2O3等とを液体急冷法によつてガラス
化した後一定の条件下で結晶化する事によつて析
出させる事に成功し、本発明を完成するに到つ
た。 〔本発明の目的〕 本発明の目的は、酸化物系硬質磁性材料中で最
も高い保磁力を有する硬質磁性材料の製造法を提
供するにある。 本発明の他の目的はガラス作製時においてガラ
ス形成酸化物としてのB2O3を添加しないでSrO
−Fe2O3系酸化物ガラスを作製し、該ガラスの結
晶化による析出相を、常磁性相を含まない、強磁
性相、もしくは強磁性相及び反強磁性相の二相に
制御した硬質磁性材料の製造法を提供するにあ
る。 〔本発明の構成〕 本発明により、 SrO−Fe2O3系酸化物を加熱溶融して液体と
し、ついでこの液体を102℃/sec乃至108℃/sec
の冷却速度で液体急冷法により急冷してガラス化
し、該ガラスを450℃乃至1200℃に1μsec乃至
200hr保定して結晶化することにより、微細な
SrO・6Fe2O3を析出させることを特徴とする硬
質磁性材料の製造法、及び SrO−Fe2O3−SmxOy系酸化物を加熱溶融して
液体とし、ついでこの液体を102℃/sec乃至108
℃/secの冷却速度で液体急冷法により急冷して
ガラス化し、該ガラスを450℃乃至1200℃に1μsec
乃至200hr保定して結晶化することにより、微細
なSrO・6Fe2O3とSm2O3・Fe2O3とを析出させる
ことを特徴とする硬質磁性材料の製造法 が提供される。 原 料 出発原料である酸化物について以下に詳述す
る。 まづFe2O3であるが、この酸化物形態は急冷直
前の状態を云うのであつて、それ以前の段階、例
えば溶融前の粉末状態ではFe、FeO、Fe3O4
FeSO4、FeCl2等或いはこれらの内一部の水和物
であつてもよい。けだし、これらの物質は大気中
で加熱溶融される際、SやCl等の不純物は揮散除
去され、Fe酸化物はすべて酸素結合比の最も高
いFe2O3の形態になつてしまうからである。 従つて、所謂鉄源としては格別限定されたもの
は必要ない。 ついで、SrOについても、Fe2O3と同様に急冷
直前の状態がSrOであればよく、それ以前の段階
ではSr、SrSO4、SrCl2、SrCO3等であつてもよ
い。理由はFe2O3の場合と同じである。 また、添加剤であるSmxOyについては、これ
は一般的にはSm2O3であるが、最も安定と云わ
れるSm2O3の他にSmO1.5±x等の酸化物が考えら
れるので、サマリウム酸化物をSmxOyと表わし
た。 なお、添加剤はSm酸化物の他に、La、Eu、
Gd、Ho、Er等の希土類元素の酸化物が有効であ
る。 これらの出発原料は後述する適切なガラス体に
おける成分比を保つことさえ可能であれば、粉末
状、顆粒状、塊状、薄片状、泥状等のいづれの形
状でもよく、特に粉末状、顆粒状に限定されるも
のではない。 成分比 本発明において、ガラス形成酸化物を添加せず
ガラス化容易成分を選んでガラス化を図る見地よ
り、成分比が特に重要である。 本発明では微細なSrO・6Fe2O3を析出させる
事が不可欠であるため、成分比もmol%で表示す
るのが好都合である。従つて本発明では成分比は
すべてmol%で表示する。 本発明における適切な成分比(ガラス体の成分
比、以下同様)は次のとおりである。 すなわち、 Fe2O3 ……40〜80mol% SrO ……20〜60mol% SmxOy ……10mol%以下 である。 上記成分比を選ぶ理由は次のとおりである。
Fe2O3は40mol%を割ると、SrO・6Fe2O3が後工
程である結晶化熱処理において析出しないからで
あり、またFe2O3が80mol%を超えると現実的な
冷却速度(現状では速くても約1012℃/sec)を
超える超高速の冷却速度(例えば1014℃/sec)
でなければガラス化しないようになるからであ
る。 SrOはFe2O3との組合せ上、同じ理由で20〜
60mol%が望ましい。 SmxOyは、上記SrO−Fe2O3に対する添加物の
形で把え、10mol%以下が望ましい。10mol%を
超えると、ガラス化が困難になり、また製品であ
る硬質磁性材料の磁気特性を損なうからである。 加熱溶融 加熱溶融手段としては、まづ坩堝や溶解炉で電
気加熱またはガス加熱する方法が考えられ、実験
室的には白金坩堝中で電気抵抗加熱する方法があ
る。工業的な溶解炉加熱では炉壁材料(例えばマ
グネシア、アルミナ、ムライト系耐火物、マグネ
シウム−クロメート、クロミウム−マグネシア等
の耐火物)からの汚染を完全に防ぐ事が困難であ
り、かつ原料が酸化物である故誘導加熱法が使え
ない等の理由でこの方法を採用する場合には若干
の工夫を要する。 そこで容器を用いないで原料を加熱溶融する手
段を種々検討した結果溶射法を用いることにより
極めて好結果が得られる事が判つた。 ここに溶射法とは、例えば酸素アセチレン等の
フレーム溶射法及びブラズマジエツトによるブラ
ズマ溶射法等を含む概念である。 いづれにせよ、被加熱物(原料)は既に酸化物
であるので、特に雰囲気を調整する事なく空気中
で溶射を行なえるので都合が良い。 酸化物の溶融状態は、高熱ガス中における微細
な小滴(液体)もしくは気体(特にブラズマ溶射
の場合)であるものと思われる。 なお、酸素アセチレン炎によるフレーム溶射の
場合、ガス雰囲気が、時に還元性になる場合があ
り、これは好ましくないので、一般にO2過剰の
状態(酸化炎)に保つようにする事が重要であ
る。 また前述の坩堝等の耐熱容器による加熱溶融法
や、溶射法の場合のいづれにおいても、原料のサ
イジング、ミキシング、成分比調整等のため、中
間処理として再加熱乃至予備加熱等の処理を行な
う場合がある。 急 冷 一旦加熱溶融した酸化物液体は基板もしくは回
転体に衝突させられ、急速に冷却される。 本発明において重要なのは、得られる一定の冷
却速度範囲と、ガラス化酸化物の収率の二点であ
る。 冷却速度範囲はガラス化を可能ならしめる範
囲、すなわち102乃至108℃/secである必要があ
る。本発明ではガラス形成物質を加えないので、
冷却速度が特に重要になる。 しかし、ガラス化後の成分比を選択する事によ
りガラス形成物質を加えないでも、実用的な冷却
速度範囲でガラス化が可能となつた。冷却速度の
上限は、可能ならば108℃/secよりも速ければ速
い程ガラス化自体は容易となるが、現実にこれを
工業的に実施する事は困難である。そのため、本
発明では冷却速度の上限を108℃/secとした。ま
た冷却速度下限は少くとも102℃/secに達しなけ
ればガラス化出来ないためである。 本発明の冷却速度範囲でガラス化が容易で、か
つ微細なSrO・6Fe2O3が後の結晶化工程におい
て充分に析出する様にするためには、次のような
成分比を選ばねばならない。 第1図は、SrO−Fe2O3系酸化物の状態図であ
る。 第1図において、ガラス化領域()は液相線
上B,C,Dによつて囲まれた領域であり、ガラ
ス化領域()は同じく液相線上F,G,Hによ
つて囲まれた領域である。これらの二つのガラス
化領域の存在は実験上確かめられている。 本発明では繰返し述べるようにA点を通る垂線
で表わされるSrO・6Fe2O3が析出する事が必要
であるが、前述した従来技術ではガラス化を経ず
してSrO・6Fe2O3を析出しようとしても、望ま
しい粒径のSrO・6Fe2O3が得られない事が、本
発明者等の実験によつて明らかになつた。 そこで種々の実験及び考察の結果、ガラス化を
経て望ましい微細なSrO・6Fe2O3が析出する条
件としてB点とD点の間すなわちSrOのmol%と
して20〜60%の範囲を選ぶ必要があることが判明
した。 なお、ガラス化領域()も存在するが、この
領域では3SrO・2Fe2O3+SrFe2O3-xが析出し、
SrO・6Fe2O3が析出しないので好ましくない。 本発明で最も望ましい条件は、SrOmol%が35
〜45の範囲である。この範囲では冷却速度をそれ
程高くなくてよく(約102〜105℃/sec)、しかも
望ましい微細なSrO・6Fe2O3が析出し易いとい
う特徴がある。 なおガラス化の確認はX線回折法によるハロー
パターン認識ないし電顕による制限視野回折像観
察によつて行つた。 またもう一つの手段としては、メスバウアー効
果を測定してガラス体の常磁性を確認する事によ
つて行うことも出来る。特に磁気的性質を製品に
求める見地からすると、この方法が極めて有効で
ある。 ところで本発明におけるガラス(ガラス体、ガ
ラス化)とは、全く結晶質(規則性のある原子配
列)を含まない完全な非晶質体のみを指している
のではなく、X線光学的には規則性を示す場合で
あつても磁気的に常磁性を示す状態例えば微結晶
状態をも含むものである。 以下に具体的な急冷手段について補足する。 例えばフレーム溶射法の場合、溶融酸化物微粒
子を含む高温ガスを出来るだけ絞つて厚さ5〜10
mm程度の銅製基板でなるターゲツトに溶射し、薄
層状ガラス体を得る事が出来る。 この場合、ターゲツトは熱伝導性が高い事、一
定の熱容量を有することが必要である。 発明者等の行つた実験では、ガラス体はターゲ
ツトに付着せず、また付着しても容易に剥離し、
後の工程に好都合であつた。 なお、ターゲツトを回転ドラムにして、連続的
にガラス体を取り出すことも出来た。 また液体急冷法の他の手段としては、銅製デイ
スクまたはドラムなどの高速回転体に液体(溶融
酸化物)を高圧の非還元性ガス(空気、N2等ま
たはAr、He等の不活性ガス)で吹き付け、粉末
状ガラス体を得る方法その他がある。 結晶化 結晶化処理は、 (1) 炉中等温処理法 (2) レーザー照射法 (3) 赤外線照射法 (4) 抵抗加熱法 等によつて行なう。 (1)は比較的長い保定時間で結晶化するのに適
し、(2)は短時間高エネルギー密度で結晶化させる
のに適している。(3)は(2)に比してビームを収斂し
難いので、高エネルギー密度が得られない。(4)は
ガラス体を予め成形しなければならないので、面
倒である。 従つて当面(1)または(2)が主流になろう。 結晶化のための保定温度は450℃乃至1200℃の
範囲がよく、望ましくは600℃乃至1000℃の範囲
が好適である。その理由は450℃よりも低いと結
晶化に極めて長時間を要するからであり、1200℃
を超えると結晶粒が粗大化するからである。 結晶化のための熱処理保定時間は1μsec乃至
200hrの範囲がよい。 炉中加熱の場合望ましくは10min乃至10hrの範
囲が好適である。 範囲限定理由はレーザー照射法を用いても
1μsec未満では安定した結晶化が望めないからで
あり、一方比較的低温の炉中等温処理を行なう
際、200hrを超えると結晶の粗大化が生じる傾向
があり、またエネルギーコストも炉外への熱放散
によつて高くなるからである。 なお、本発明においては、上記結晶化処理によ
つて析出したSrO・6Fe2O3の平均粒径が、90Å
乃至2000Åである事が重要である。 望ましくは150Å乃至450Åの範囲がよい。限定
理由は次の通りである。 すなわち平均粒径が90Åに達しないと析出粒子
は超常磁性を示し、強磁性体としての特性を示さ
ないからであり、また2000Åを超えると単磁区構
造のスケールを外れ、多磁区構造となり、磁壁を
生じるので本発明効果が達成出来なくなるからで
ある。 〔本発明の作用〕 先づ、少なくとも微細なSrO・6Fe2O3がガラ
ス体より晶出すると、極めて高い保磁力を示すよ
うになる。その原因は前にも述べたようにC軸方
向を磁化容易方向とする一軸結晶磁気異方性エネ
ルギーが大きくなるので磁化反転に要する磁界強
度が大きくなり、かつガラス状態から晶出した微
細なSrO・6Fe2O3が単磁区構造をもつために保
磁力が極めて高くなるものである。 更に添加剤であるSm2O3・Fe2O3が同時析出す
るときは、これが反強磁性を示すため、SrO・
6Fe2O3との交換相互作用により、SrO・6Fe2O3
の各単磁区を更に強固に磁気的に束縛し、回転を
困難にする。 その結果、バリウムフエライトよりもより高い
保磁力が得られるのである。 以下に実施例により本発明を更に詳細に説明す
る。 実施例 1 Fe2O3、SrCO3を用いてSrO=40mol%、Fe2O3
=60mol%となるように精秤し、十分混合した後
にCO2を除去するために白金ルツボで1500℃×
1hr加熱溶融した。その溶融試料を白金皿に流れ
出し冷却、粉砕後ガラス作製用試料とした。この
試料をPt−Rh(30%)線を発熱体としたフイラメ
ント上で少量溶融し、上部から高圧Arガスで高
速回転体(Cuドラム)に吹き付けて約0.5mmの粉
末状急冷ガラスを作つた。 このガラスを電気炉中で熱処理温度800℃、熱
処理時間1hrで結晶化処理した。なお雰囲気は大
気中である。 実施例 2 成分比がSrO=40mol%、Fe2O3=58mol%、
Sm2O3=2mol%となるように試薬を調合した他
は実施例1と同様の製法に従つた。 実施例 3 成分比がSrO=40mol%、Fe2O3=56mol%、
Sm2O3=4mol%となるように試料を調合した他
は実施例1と同様の製法に従つた。 実施例 4 成分比がSrO=40mol%、Fe2O3=54mol%、
Sm2O3=6mol%となるように試料を調合した他
は実施例1と同様の製法に従つた。 実施例 5 Fe2O3、SrCO3を用いて成分比がSrO=40mol
%、Fe2O3=56mol%、Sm2O3=4mol%となるよ
うに精秤し、十分混合した後、CO2を除去するた
め1500℃×1hrを溶融した。その溶融試料を白金
皿に流し出し冷却粉砕後ガラス作製用試料とし
た。 この試料を、アセチレン−酸素の混合ガスを用
いた溶射装置で厚み約5cmの回転Cuドラムに吹
き付け薄板状の急冷ガラス試料を作製した。熱処
理方法は、実施例1と同様の方法に従つた。 この急冷ガラスの製作法の特徴は、実施例1の
方法にくらべて非常に多量の試料が得られ、かつ
作製した試料は、実施例1と同様の性質を有する
点である。 実施例 6 実施例3において結晶化熱処理条件のみを1000
℃×0.5hrに変更したもの。 実施例 7 実施例3において結晶化熱処理条件のみを600
℃×1.6hrに変更したもの。 比較例 1 成分比がBaO=40mol%、Fe2O3=40mol%、
B2O3=20mol%となるように試薬を調合した他
は実施例1と同様の方法に従つた。 比較例 2 成分比がSrO=40mol%、Fe2O3=40mol%、
B2O3=20mol%となるように試薬を調合した他
は実施例1の方法に従つた。 比較例 3 成分比がBaO=40mol%、Fe2O3=60mol%、
となるように精秤し、十分混合した後1500℃×
1hr加熱し溶融した。この溶融試料を徐冷結晶化
させて磁化測定用試料とした。 この試料は、前述のもののように、まずガラス
化させて熱処理により微結晶を析出させたもので
はない。 以上の実施例及び比較例について測定した保磁
力及び晶出したSrO・6Fe2O3の粒径を第1表に
まとめる。
〔本発明の効果〕
本発明により、前述の目的のすべてが達成され
る。すなわち保磁力の極めて高い硬質磁性材料が
得られる。しかも本発明は工業化が容易であると
いう特徴を有している。
【図面の簡単な説明】
第1図はSrO−Fe2O3系酸化物の状態図であ
る。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 SrO−Fe2O3系酸化物を加熱溶融して液体と
    し、ついでこの液体を102℃/sec乃至108℃/sec
    の冷却速度で液体急冷法により急冷してガラス化
    し、該ガラスを450℃乃至1200℃に1μsec乃至
    200hr保定して結晶化することにより、微細な
    SrO・6Fe2O3を析出させることを特徴とする硬
    質磁性材料の製造法。 2 液体急冷法が、比較的熱伝導性の高い基板に
    溶融酸化物を溶射する溶射法である特許請求の範
    囲第1項に記載の硬質磁性材料の製造法。 3 液体急冷法が、回転体上に落下させた液体に
    非還元性ガスを吹きつけて冷却する液体急冷法で
    ある特許請求の範囲第1項に記載の硬質磁性材料
    の製造法。 4 析出したSrO・6Fe2O3の平均粒径が90Å乃
    至2000Åである特許請求の範囲第1項乃至第3項
    に記載の硬質磁性材料の製造法。 5 SrO−Fe2O3−SmxOy系酸化物を加熱溶融し
    て液体とし、ついでこの液体を102℃/sec乃至
    108℃/secの冷却速度で液体急冷法により急冷し
    てガラス化し、該ガラスを450℃乃至1200℃に
    1μsec乃至200hr保定して結晶化することにより、
    微細なSrO・6Fe2O3とSm2O3・Fe2O3とを析出さ
    せることを特徴とする硬質磁性材料の製造法。 6 液体急冷法が、比較的熱伝導性の高い基板に
    溶融酸化物を溶射する溶射法である特許請求の範
    囲第5項に記載の硬質磁性材料の製造法。 7 液体急冷法が、回転体上に落下させた液体に
    非還元性ガスを吹きつけて冷却する液体急冷法で
    ある特許請求の範囲第5項に記載の硬質磁性材料
    の製造法。 8 析出したSrO・6Fe2O3の平均粒径が90Å乃
    至2000Åである特許請求の範囲第5項乃至第7項
    に記載の硬質磁性材料の製造法。
JP18478384A 1984-09-03 1984-09-03 硬質磁性材料の製造法 Granted JPS6163530A (ja)

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