JPH0256662B2 - - Google Patents

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JPH0256662B2
JPH0256662B2 JP5972984A JP5972984A JPH0256662B2 JP H0256662 B2 JPH0256662 B2 JP H0256662B2 JP 5972984 A JP5972984 A JP 5972984A JP 5972984 A JP5972984 A JP 5972984A JP H0256662 B2 JPH0256662 B2 JP H0256662B2
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JP
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atomic
atoms
layer
photoreceptor
charge
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Toshiki Yamazaki
Eiichi Sakai
Tatsuo Nakanishi
Hiroyuki Nomori
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Konica Minolta Inc
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Priority to DE19853511315 priority patent/DE3511315A1/de
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Priority to US07/175,583 priority patent/US4859554A/en
Publication of JPH0256662B2 publication Critical patent/JPH0256662B2/ja
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    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G5/00Recording members for original recording by exposure, e.g. to light, to heat, to electrons; Manufacture thereof; Selection of materials therefor
    • G03G5/02Charge-receiving layers
    • G03G5/04Photoconductive layers; Charge-generation layers or charge-transporting layers; Additives therefor; Binders therefor
    • G03G5/08Photoconductive layers; Charge-generation layers or charge-transporting layers; Additives therefor; Binders therefor characterised by the photoconductive material being inorganic

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Inorganic Chemistry (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Photoreceptors In Electrophotography (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
1 産業上の利用分野 本発明は感光体、例えば正帯電用の電子写真感
光体に関するものである。 2 従来技術 従来、電子写真感光体として、Se、又はSeに
As,Te,Sb等をドープした感光体、ZnOやCdS
を樹脂バインダーに分散させた感光体等が知られ
ている。しかしながらこれらの感光体は、環境汚
染性、熱的安定性、機械的強度の点で問題があ
る。 一方、アモルフアスシリコン(a−Si)を母体
として用いた電子写真感光体が近年になつて提案
されている。a−Siは、Si−Siの結合手が切れた
いわゆるダングリングボンドを有しており、この
欠陥に起因してエネルギーギヤツプ内に多くの局
在準位が存在する。このために、熱励起担体のホ
ツピング伝導が生じて暗抵抗が小さく、また光励
起担体が局在準位にトラツプされて光導電性が悪
くなつている。そこで、上記欠陥を水素原子
(H)で補償してSiにHを結合させることによつ
て、ダングリングボンドを埋めることが行われ
る。 このようなアモルフアス水素化シリコン(以
下、a−Si:Hと称する。)の暗所での抵抗率は
108〜109Ω−cmであつて、アモルフアスSeと比較
すれば約1万分の1も低い。従つて、a−Si:H
の単層からなる感光体は表面電位の暗減衰速度が
大きく、初期帯電電位が低いという問題点を有し
ている。しかし他方では、可視及び赤外領域の光
を照射すると抵抗率が大きく減少するため、感光
体の感光層として極めて優れた特性を有してい
る。 第1図には、上記のa−Si:Hを母材としたa
−Si系感光体を組込んだ電子写真複写機が示され
ている。この複写機によれば、キヤビネツト1の
上部には、原稿2を載せるラス製原稿載置台3
と、原稿2を覆うプラテンカバー4とが配されて
いる。原稿台3の下方では、光源5及び第1反射
用ミラー6を具備した第1ミラーユニツト7から
なる光学走査台が図面左右方向へ直線移動可能に
設けられており、原稿走査点と感光体との光路長
を一定にするための第2ミラーユニツト20が第
1ミラーユニツトの速度に応じて移動し、原稿台
3側からの反射光がレンズ21、反射用ミラー8
を介して像担持体としての感光体ドラム9上へス
リツト状に入射するようになつている。ドラム9
の周囲には、コロナ帯電器10、現像器11、転
写部12、分離部13、クリーニング部14が
夫々配置されており、給紙箱15から各給紙ロー
ラー16,17を経て送られる複写紙18はドラ
ム9のトナー像の転写後に更に定着部19で定着
され、トレイ35へ排紙される。定着部19で
は、ヒーター22を内蔵した加熱ローラー23と
圧着ローラー24との間に現像済みの複写紙を通
して定着操作を行なう。 しかしながら、a−Si:Hを表面とする感光体
は、長期に亘つて大気や湿気に曝されることによ
る影響、コロナ放電で生成される化学種の影響等
の如き表面の化学的安定性に関して、これ迄十分
な検討がなされていない。例えば1ヵ月以上放置
したものは湿気の影響を受け、受容電位が著しく
低下することが分つている。一方、アモルフアス
水素化炭化シリコン(以下、a−SiC:Hと称す
る。)について、その製法や存在が〓Phi1.Mag.
Vo1.35″(1978)等に記載されており、その特性
として、耐熱性や表面硬度が高いこと、a−Si:
Hと比較して高い暗所抵抗率(1012〜1013Ω−cm)
を有すること、炭素量により光学的エネルギーギ
ヤツプが1.6〜2.8eVの範囲に亘つて変化すること
等が知られている。但、炭素の含有によりバンド
ギヤツプが拡がるために長波長感度が不良となる
という欠点がある。 こうしたa−SiC:Hとa−Si:Hとを組合せ
た電子写真感光体は例えば特開昭55−127083号公
報において提案されている。これによれば、a−
Si:H層を電荷発生(光導電)層とし、この電荷
発生層下にa−SiC:H層を電荷輸送層として設
けた機能分離型の2層構造を作成し、上層のa−
Si:Hにより広い波長域での光感度を得、かつa
−Si:H層とヘテロ接合を形成する下層のa−
SiC:Hにより帯電電位の向上を図つている。し
かしながら、a−Si:H層の暗減衰を充分に防止
できず、帯電電位はなお不充分であつて実用性の
あるものとはならない上に、表面にa−Si:H層
が存在していることにより化学的安定性や機械的
強度、耐熱性等が不良となる。 一方、特開昭57−17952号公報には、a−Si:
Hからなる電荷発生層上に第1のa−SiC:H層
を表面改質層として形成し、裏面上(支持体電極
側)に第2のa−SiC:H層を電荷輸送層として
形成して、機能分離型の3層構造の感光体として
いる。 ところが、公知の感光体においては、特にa−
SiC:H電荷輸送層について次の如き問題点があ
ることが判明した。 即ち、公知のa−SiC:Hは電荷輸送能(キヤ
リアレンジ(μτ)e=モビリテイ×ライフタイ
ム)及び電荷保持能(暗抵抗ρD)は一応充分では
あるが、ρDの温度依存性が大きく、このために高
温では帯電電位の保持特性が劣化し、実用に供し
得なくなる。 3 発明の目的 本発明の目的は、高い帯電電位を安定に(特に
高温又は高湿下で)保持でき、かつ光疲労特性に
優れ、正帯電用として好適な感光体を提供するこ
とにある。 4発明の構成及びその作用効果 即ち、本発明による感光体は、支持体上にアモ
ルフアス水素化及び/又はフツ素化炭化シリコン
からなりかつ周期表第a族元素を比較的多量含
有する厚さ400Å〜2μmのP型の電荷ブロツキン
グ層と、アモルフアス水素化及び/又はフツ素化
炭化シリコンからなる厚さ10〜30μmの電荷輸送
層と、アモルフアス水素化及び/又はフツ素化シ
リコンからなる厚さ1〜5μmの電荷発生層とがこ
の順に積層されており、前記電荷ブロツキング層
が10〜30atomic%の炭素(但、シリコン原子と
炭素原子との合計原子数を100atomic%とする。)
を含有し、前記電荷輸送層が10〜30atomic%の
炭素(但、シリコン原子と炭素原子との合計原子
数を1000atomic%とする。)を含有し、前記電荷
発生層が10〜30atomic%の水素原子及び/又は
0.5〜10atomic%のフツ素原子を含有し、かつ、
前記電荷輸送層が50〜500ppmの酸素(但、シリ
コン原子と炭素原子との合計原子数を100atomic
%とする。)を含有すると共に周期表第a族元
素を比較的少量含有する感光体である。 本発明によれば、機能分離型の感光体であつ
て、その電荷輸送層に50〜500ppmの酸素を含有
せしめているので、電荷輸送能(μτ)eを低下
させることなしにρDを効果的に上昇させてρDの温
度依存性(dρD/dT)を小さく抑えることができ
る。このため、帯電電位の保持特性が向上し、感
光体の使用可能な上限温度(上限湿度も同様)を
高めることができるのである。仮に、上記酸素含
有量が50ppm未満であると酸素含有による効果が
発揮されず、また500ppmを越えると酸素が多す
ぎてキヤリアのモビリテイ、即ち(μτ)eが著
しく低下してしまう。従つて、酸素含有量を50〜
500ppmに設定することが必須不可欠であり、特
に70〜300ppmとするのが望ましい。しかも、こ
の電荷輸送層は周期表第a族元素が比較的少量
含有されている(ライトドープされている)の
で、電荷発生層から電荷輸送層へのキヤリアの注
入を良好にするのに寄与している。 また、電荷輸送層下には、周期表第a族元素
が比較的多量含有された(ヘビードープされた)
電荷ブロツキング層が設けられているので、感光
体の正帯電時に支持体基板側からの電子の注入が
効果的に阻止され、感光体の正帯電使用における
帯電電位保持特性に優れたものとなる。 5 実施例 以下、本発明を実施例について詳細に説明す
る。 第2図は本実施例による正帯電用のa−Si系電
子写真感光体39を示すものである。この感光体39
はA等のドラム状導電性支持基板41上に、周
期表第a族元素、例えばホウ素がヘビードープ
されたa−SiC:HからなるP型電荷ブロツキン
グ層44と、周期表第a族元素、例えばホウ素
がライトドープされかつ酸素を50〜500ppm含有
するa−SiC:Hからなる電荷輸送層42と、a
−Si:Hからなる電荷発生層43と、必要に応じ
て設けられかつアモルフアス水素化炭化又は窒化
シリコン(a−SiC:H又はa−SiN:H)或い
はSiO2等の無機物質からなる表面改質層45と
が積層された構造からなつている。電荷発生層4
3は暗所抵抗率ρDと光照射時の抵抗率ρLとの比が
電子写真感光体として充分大きく光感度(特に可
視及び赤外領域の光に対するもの)が良好であ
る。 この感光体39においては、本発明に基いて、
a−SiC:Hからなる電荷輸送層42に酸素原子
をSi+Cの総原子数100atomic%に対し50〜
500ppm含有せしめている。この含有量範囲の酸
素によつて、電荷輸送層42のρDが高温(又は高
湿)下でも高くなり、感光体としての帯電電位保
持能が安定に保持される。 電荷輸送層及び電荷ブロツキング層の炭素原子
含有量は夫々10〜30atomic%(Si+C総原子数
を100atomic%とする。)とし、また電荷輸送層
の膜厚は10〜30μmとする。 また、この電荷輸送層42には、周期表第a
族元素、例えばホウ素が流量比B2H6/SiH4=1
〜20ppmでグロー放電分解でライトドーピングさ
れている。 上記電荷ブロツキング層44は、基板41から
の電子の注入を充分に防ぐには、周期表第a族
元素(例えばボロン)を流量比B2H6/SiH4
100〜5000ppmでドープして、P型(更にはP+
型)化するとよい。 上記した各層の厚みについては、電荷発生層4
3は1〜5μm、ブロツキング層44は400Å〜
2μm(望ましくは400〜5000Å)とする。電荷発生
層43が1μm未満であると光感度が充分でなく、
また5μmを越えると残留電位が上昇し、実用上不
充分である。ブロツキング層44も400Å未満で
あるとブロツキング効果が弱く、また、2μmを越
えると電荷輸送能が不良となり易い。 上記表面改質層45は感光体の表面を改質して
a−Si系感光体を実用的に優れたものとするため
に設けるとよい。即ち、表面での電荷保持と、光
照射による表面電位の減衰という電子写真感光体
としての基本的な動作を可能とするものである。
従つて、帯電、光減衰の繰返し特性が非常に安定
となり、長期間(例えば1ヵ月以上)放置してお
いても良好な電位特性を再現できる。a−Si:H
を表面とした感光体の場合には、湿気、大気、オ
ゾン雰囲気等の影響を受け易く、電位特性の経時
変化が生じ易くなる。また、a−SiC:H又はa
−SiN:Hからなる表面改質層45は表面硬度が
高いために、現像、転写、クリーニング等の工程
における耐摩耗性があり、更に耐熱性も良いこと
から粘着転写等の如く熱を付与するプロセスを適
用することができる。 このような優れた効果を総合的に奏するために
は、a−SiC:H又はa−SiN:Hの炭素又は窒
素組成を選択することが重要である。即ち、炭素
又は窒素原子含有量がSi+C(又はN)=100%と
したとき10〜70atomic%であることが望ましい。
C又はN含有量が10%以上であると、上記した比
抵抗が所望の値となり、かつ光学的エネルギーギ
ヤツプがほぼ2.0eV以上となり、可視及び赤外光
に対しいわゆる光学的に透明な窓効果により照射
光はa−Si:H層(電荷発生層)43に到達し易
くなる。しかし、C又はN含有量が10%未満で
は、比抵抗が所望の値以下となり易く、かつ一部
分の光は表面層45に吸収され、感光体の光感度
が低下し易くなる。また、C又はN含有量が70
%を越えると層の炭素又は窒素量が多くなり、半
導体特性が失なわれ易い上にa−SiC:H膜又は
a−SiN:H膜をグロー放電法で形成するときの
堆積速度が低下し易いので、C又はN含有量は70
%以下とするのがよい。 また、a−SiC:H又はa−SiN:H層45の
膜厚を400Å≦t≦5000Åの範囲内(特に400Å≦
t<2000Å)に選択することも重要である。即
ち、その膜厚が5000Åを越える場合には、残留電
位VRが高くなりすぎかつ光感度の低下も生じ、
a−Si系感光体としての良好な特性を失ない易
い。また、膜厚を400Å未満とした場合には、ト
ンネル効果によつて電荷が表面上に帯電されなく
なるため、暗減衰の増大や光感度の低下が生じて
しまう。 なお、上記の各層は水素を含有することが必要
である。特に、電荷発生層43中の水素含有量
は、ダングリングボンドを補償して光導電性及び
電荷保持性を向上させるために必須不可欠であつ
て、10〜30atomic%とするこの含有量範囲は表
面改質層45、ブロツキング層44及び電荷輸送
層42も同様とするのがよい。また、ブロツキン
グ層44の導電型を制御するための不純物として
そのP型化のために、或いは電荷輸送層42への
ドーピング不純物として、ボロン以外にもA,
Ga,In,T等の周期表第a族元素を使用で
きる。 次に、上記した感光体(例えばドラム状)の製
造方法及びその装置(グロー放電装置)を第3図
について説明する。 この装置51の真空槽52内では、ドラム状の
基板41が垂直に回転可能にセツトされ、ヒータ
ー55で基板41を内側から所定温度に加熱し得
るようになつている。基板41に対向してその周
囲に、ガス導出口53付きの円筒状高周波電極5
7が配され、基板41との間に高周波電源56に
よりグロー放電が生ぜしめられる。なお、図中の
62はSiH4又はガス状シリコン化合物の供給源、
63はO2又はガス状酸素化合物の供給源、64
はCH4等の炭化水素ガス又はNH3、N2等の窒素
化合物ガスの供給源、65はAr等のキヤリアガ
ス供給源、66は不純物ガス(例えばB2H6)供
給源、67は各流量計である。このグロー放電装
置において、まず支持体である例えばA基板4
1の表面を清浄化した後に真空槽52内に配置
し、真空槽52内のガス圧が10-6Torrとなるよ
うに調節して排気し、かつ基板41を所定温度、
特に100〜350℃(望ましくは150〜300℃)に加熱
保持する。次いで、高純度の不活性ガスをキヤリ
アガスとして、SiH4又はガス状シリコン化合物、
B2H6、CH4(又はNH3、N2)、O2を適宜真空槽5
2内に導入し、例えば0.01〜10Torrの反応圧下
で高周波電源56により高周波電圧(例えば
13.56MHZ)を印加する。これによつて、上記各
反応ガスを電極57と基板41との間でグロー放
電分解し、ボロンヘビードープP型a−SiC:
H、ボロンライトドープドO含有a−SiC:H、
a−Si:H、a−SiC:H又はa−SiN:Hを上
記の層44,42,43,45として基板上に連
続的に(即ち、第2図の例に対応して)堆積させ
る。 上記製造方法においては、支持体上にa−Si系
の層を製膜する工程で支持体温度を100〜350℃と
しているので、感光体の膜質(特に電気的特性)
を良くすることができる。 なお、上記a−Si系感光体の各層の形成時に於
て、ダングリングボンドを補償するためには、上
記したHの代りに、或いはHと併用してフツ素を
SiF4等の形で導入し、a−Si:F,a−Si:H:
F,a−SiN:F,a−SiN:H:F,a−
SiC:F,a−Si:H:Fとすることもできる。
この場合のフツ素量は0.5〜10atomic%とする。 なお、上記の製造方法はグロー放電分解法によ
るものであるが、これ以外にも、スパツタリング
法、イオンプレーテイング法や、水素放電管で活
性化又はイオン化された水素導入下でSiを蒸発さ
せる方法(特に、本出願人による特開昭56−
78413号(特願昭54−152455号)の方法)等によ
つても上記感光体の製造が可能である。 第4図は、本発明による感光体を上記特開昭56
−78413号の蒸着法により作成するのに用いる蒸
着装置を示すものである。 ベルジヤー71は、バタフライバルブ72を有
する排気管73を介して真空ポンプ(図示せず)
を接続し、これにより当該ベルジヤー71内を例
えば10-3〜10-7Torrの高真空状態とする。当該
ベルジヤー71内には基板41を配置してこれを
ヒーター75により温度100〜350℃、好ましくは
150〜300℃に加熱すると共に、直流電源76によ
り基板1に0〜−10KV、好ましくは−1〜−
6KVの直流負電圧を印加する。a−Si:H層4
3を形成するには、出口が基板41と対向するよ
うベルジヤー71に接続して設けた水素ガス放電
管77より活性水素及び水素イオンをベルジヤー
71内に導入しながら、基板41と対向するよう
設けたシリコン蒸発源78を加熱すると共に上方
のシヤツターSを開く。a−SiC:H層45を形
成するには、CH4の供給下で、シリコンを蒸発さ
せる。電荷ブロツキング層44を形成するには、
シリコン78及びアルミニウム79を蒸発させれ
ばよい。O含有a−SiC:H層42は、酸素ガス
を更に供給すれば形成できる。CH4、O2は放電
管70を介して活性化して適宜導入するとよい。 上記の放電管77,70の構造を例えば放電管
77について示すと、第5図の如く、ガス入口8
1を有する筒状の一方の電極部材82と、この一
方の電極部材82を一端に設けた、放電空間83
を囲む例えば筒状ガラス製の放電空間部材84
と、この放電空間部材84の他端に設けた、出口
85を有するリング状の他方の電極部材86とよ
り成り、前記一方の電極部材82と他方の電極部
材86との間に直流又は交流の電圧が印加される
ことにより、ガス入口81を介して供給された例
えば水素ガスが放電空間83においてグロー放電
を生じ、これにより電子エネルギー的に賦活され
た水素原子若しくは分子より成る活性水素及びイ
オン化された水素イオンが出口85より排出され
る。この図示の例の放電空間部材82は二重管構
造であつて冷却水を流過せしめ得る構成を有し、
87,88が冷却水入口及び出口を示す。89は
一方の電極部材82の冷却用フインである。上記
の水素ガス放電管77における電極間距離は10〜
15cmであり、印加電圧は600V、放電空間83の
圧力は10-2Torr程度とされる。 以下、本発明を具体的な実施例について説明す
る。 グロー放電分解法により、ドラム状A支持体
上に第2図の構造の電子写真感光体を作製した。
即ち、まず、支持体である例えば平滑な表面をも
つドラム状A基板41の表面を清浄化した後
に、第3図の真空槽52内に配置し、真空槽52
内のガス圧が10-6Torrとなるように調節して排
気し、かつ基板41を所定温度、特に100〜350℃
(望ましくは150〜300℃)に加熱保持する。次い
で、高純度のArガスをキヤリアガスとして導入
し、0.5Torrの背圧のもとで周波数13.56MHzの高
周波電力を印加し、10分間の予備放電を行つた。
次いで、SiH4とCH4とB2H6とからなる反応ガス
を導入し、流量比1:1:1(1.5×10-3)の(Ar
+SiH4+CH4+B2H6)混合ガスをグロー放電分
解することにより、電荷ブロツキング機能を担う
P型のa−SiC:H層44を形成し、更に酸素を
供給して電荷輸送層42を6μm/hrの堆積速度で
所定厚さに製膜した。引き続き、CH4、B2H6
O2を供給停止し、SiH4を放電分解し、所定厚さ
のa−Si:H層43を形成した。引続いて、流量
比4:1:6の(Ar+SiH4+CH4)混合ガスと
共にグロー放電分解し、所定厚さのa−SiC:H
表面保護層45を更に設け、電子写真感光体を完
成させた。この感光体を用いて、複写機(U−
Bix3000改造機:小西六写真工業(株)製)により画
像出しを行なつた結果、解像度、階調性がよく、
画像濃度が高く、カブリのない鮮明な画像が得ら
れた。また、20万回の繰り返し複写を行なつて
も、安定した良質な画像が続けて得られた。 即ち、試験に際しては、上記のようにして作成
した電子写真感光体をエレクトロメーターSP−
428型(川口電機(株)製)に装着し、帯電器の放電
電極に対する印加電圧を+6KVとし、10秒間帯
電操作を行ない、この帯電操作直後における感光
体表面の帯電電位をVO(V)とし、2秒間の暗減
衰後、帯電電位を1/2に減衰せしめるために必
要な照射光量を半減露光量E1/2(1ux・sec)と
した。表面電位の光減衰曲線はある有限の電位で
フラツトとなり、完全にゼロとならない場合があ
るが、この電位を残留電位VR(V)と称する。 各層の組成を種々変化させたところ、下記表に
示す結果が得られた。これによれば、電荷輸送層
のO含有量を50〜500ppmとすれば、感光体の電
子写真特性が大きく向上し、温度依存性が減少す
ることが分る。なお、画質については、◎は画像
鮮明、〇は画像良好、×は画質が実用上採用不可
を夫々示す。
【表】
【表】
【表】 【図面の簡単な説明】
第1図は従来の電子写真複写機の概略断面図で
ある。第2図〜第5図は本発明の実施例を示すも
のであつて、第2図はa−Si系感光体の断面図、
第3図はグロー放電装置の概略断面図、第4図は
真空蒸着装置の概略断面図、第5図はガス放電管
の断面図である。 なお、図面に示された符号において、39……
a−Si系感光体、41……支持体(基板)、42
……電荷輸送層、43……電荷発生層、44……
電荷ブロツキング層、45……表面改質層、55
……ヒーター、56……高周波電源、57……電
極、62〜66……各ガス供給源、70,77…
…ガス放電管、78,79……蒸発源、である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 支持体上に、アモルフアス水素化及び/又は
    フツ素化炭化シリコンからなりかつ周期表第a
    族元素を比較的多量含有する厚さ400Å〜2μmの
    P型の電荷ブロツキング層と、アモルフアス水素
    化及び/又はフツ素化炭化シリコンからなる厚さ
    10〜30μmの電荷輸送層と、アモルフアス水素化
    及び/又はフツ素化シリコンからなる厚さ1〜
    5μmの電荷発生層とがこの順に積層されており、
    前記電荷ブロツキング層が10〜30atomic%の炭
    素(但、シリコン原子と炭素原子との合計原子数
    を100atomic%とする。)を含有し、前記電荷輸
    送層が10〜30atomic%の炭素(但、シリコン原
    子と炭素原子との合計原子数を100atomic%とす
    る。)を含有し、前記電荷発生層が10〜30atomic
    %の水素原子及び/又は0.5〜10atomic%のフツ
    素原子を含有し、かつ、前記電荷輸送層が50〜
    500ppmの酸素(但、シリコン原子と炭素原子と
    の合計原子数を100atomic%とする。)を含有す
    ると共に周期表第a族元素を比較的少量含有す
    る感光体。 2 電荷輸送層が、ジボランとモノシランとをジ
    ボラン/モノシラン=1〜20ppmの流量比で供給
    する条件下でのグロー放電分解によつて形成され
    たものである、特許請求の範囲の第1項に記載し
    た感光体。 3 電荷ブロツキング層が、ジボランとモノシラ
    ンとをジボラン/モノシラン=100〜5000ppmの
    流量比で供給する条件下でのグロー放電分解によ
    つて形成されたものである、特許請求の範囲の第
    1項又は第2項に記載した感光体。 4 電荷発生層上に、アモルフアス水素化及び/
    又はフツ素化炭化シリコンからなりかつ炭素含有
    量が10〜70atomic%(但、シリコン原子と炭素
    原子との合計原子数を100atomic%とする。)で
    ある表面改質層が設けられている、特許請求の範
    囲の第1項〜第3項のいずれか1項に記載した感
    光体。 5 電荷発生層上に、アモルフアス水素化及び/
    又はフツ素化窒化シリコンからなりかつ窒素含有
    量が10〜70atomic%(但、シリコン原子と窒素
    原子との合計原子数を100atomic%とする。)で
    ある表面改質層が設けられている、特許請求の範
    囲の第1項〜第3項のいずれか1項に記載した感
    光体。
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