JPH0256493A - 粉末状ショ糖脂肪酸エステルの製造方法 - Google Patents

粉末状ショ糖脂肪酸エステルの製造方法

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JPH0256493A
JPH0256493A JP20708788A JP20708788A JPH0256493A JP H0256493 A JPH0256493 A JP H0256493A JP 20708788 A JP20708788 A JP 20708788A JP 20708788 A JP20708788 A JP 20708788A JP H0256493 A JPH0256493 A JP H0256493A
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JP
Japan
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fatty acid
reaction mixture
water
unreacted
sucrose
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Application number
JP20708788A
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English (en)
Inventor
Shusaku Matsumoto
修策 松本
Yoshio Hatakawa
畑川 由夫
Akihiko Nakajima
明彦 中島
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DKS Co Ltd
Original Assignee
Dai Ichi Kogyo Seiyaku Co Ltd
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Publication date
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01DSEPARATION
    • B01D71/00Semi-permeable membranes for separation processes or apparatus characterised by the material; Manufacturing processes specially adapted therefor
    • B01D71/06Organic material
    • B01D71/30Polyalkenyl halides
    • B01D71/32Polyalkenyl halides containing fluorine atoms
    • B01D71/34Polyvinylidene fluoride

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
本発明は、精製された粉末状のショ糖脂肪酸エステルの
工業的な精製法に関する。さらに詳しくは1本発明は、
溶媒法シヨ糖脂肪酸エステル生成反応混合物中のショ糖
脂肪酸エステルを工業的に精製、粉末化す技術に関する
ものである。
【従来の技術】
(背景) 現在、界面活性剤として有用なショ糖脂肪酸エステル(
以後((S E )>と略す)は、工業的に、ショ糖と
C8〜C22の高級脂肪酸メチルエステルとを有機溶媒
(ジメチルホルムアミドやジメチルスルホキシドなど)
中で適当な触媒下で反応させるか(溶媒法:特公昭35
−13102) 、又は有機溶媒を用いずに、水を使っ
てショ糖を脂肪酸石鹸と共に溶融混合物とした後、触媒
の存在下に高級脂肪酸メチルエステルと反応させる(水
媒法:特公昭51−14485号)ことにより得られて
いる。 しかし、これら二種の合成法のいづれによっても、その
反応混合物中には、目的とするSHの他に、未反応の糖
、未反応の脂肪酸メチルエステル、残留触媒、石鹸、遊
離脂肪酸、揮発分等の夾雑物を含んでおり、これらの夾
雑物のうち含量が規定量を越す不純分は、製品と成る以
前に除去されなければならない、特に、上記夾雑物のう
ち、前者の溶媒法に伴う残留溶媒(揮発分)の除去は、
近来規制が厳しく′1)なって来ているだけに極めて重
要である。 注)米国FDAの規格によれば、SE中許容される残存
ジメチルスルホキシドの量は2 pp+w以下である(
Fed、 Regist、、51(214)、4016
0−1)。 ところで、上記両方法を通じ従来からSHの精製に慣用
されて来た精製手段は溶媒の利用であるが、この溶媒の
利用は、下記の如く工業的に多くの不利益をもたらす。 ■ 爆発、火災の危険性。 ■ 上の■に備えた電気装置の防爆化。 ■ 上の■に備えた製造装置の密閉化。 ■ 上の■に備えた建物全体の耐火構造化。 ■ 上の■、■、■による固定費の上昇。 ■ 溶媒の損耗による原価の上昇。 ■ 製品SH中に残留する残留溶媒による負効果。 ■ 従業員の健康上への悪影響、ひいてはその予防のた
めのシフト増加による口数の増大と固定費の上昇。 このような事情から、SE精製時における精製溶媒の使
用を不必要化する精製技術の開発は、当業界における切
実な要望であった。 (従来技術の問題点) そこで従来から有機溶媒を利用しない精製法が検討され
、例えば代表的なものとして、(1)酸性水溶液による
SEの沈殿方法(英国特許80fll、815 (16
59))(2)一般の中性塩水溶液によるSHの沈殿法
(特公昭42−8850) などが知られている。 しかし方法(1)のように1例えば塩酸水溶液を反応混
合物中に加えると、成る程SEは直ちに沈殿するが、未
反応のショ糖は容易にグルコースと果糖とに分解、転化
し、たとえ低温(0〜5°C)で行っても分解を避ける
ことができない、このため未反応糖の回収、再利用が困
難となる。 また、方法(2)のように、食塩や芒硝などの中性塩の
水溶液を反応混合物中に加えてもSEは直ちに沈殿する
。この場合、未反応糖の分解は起こらないが、SE中の
有用な成分であるモノエステルが水相側に溶解してしま
うため、大きなロスを生じるのみでなく、特に近来需要
の多い高HLBのSEを得たいとき妨げとなる。 さらにより最近の特開昭51−29417によれば、水
と゛精製溶媒″(反応溶媒と区別するために、特にそう
呼ぶ)の混合溶液が軽液層(上層)と重液層(下層)に
分相する性質が利用される。即ち、一般に重液層(下層
)には水が多く含まれているので、親水性の未反応糖、
触媒由来の塩などがこの重液層(下層)に溶解している
。一方軽液層(上層)は、精製溶媒が多く含まれている
ので、SE、脂肪酸、未反応脂肪酸メチルエステル等の
極性の小さいものは、この軽液層に溶解してくる。 ところが、ジメチルスルホキシドなど反応溶媒は、下層
の重液層にも溶解するが、都合の悪いことに上層の軽液
層にも溶解するので、この方法だけで反応溶媒を完全分
離するのは不可能である。 従って、微量の反応溶媒を除去するだけの目的で、非常
に多量の精製溶媒が必要となる。 次に、水による精製を工業的に可能とするためなお考慮
すべきことは、水を精製溶媒とすることに附随する含水
SEの乾燥手段である。 即ち、ここに乾燥の対象となる含水SEは、通常、水分
80%以上のものは水溶液状態に、また水分80%未満
のものはスラリー(泥漿)状をなしているのが普通であ
る。これらSEの含水物は、般に40℃近辺から急激に
粘度が上昇し、50℃近辺で最高値となるが、同温度を
50℃を越えると急激に粘度が下がるという極めて特異
な粘性挙動を呈する(出願人会社発行(シュガーエステ
ル物語(1984) ))  108頁参照)、このほ
か、単に真空下で加熱して水分を蒸発させることは、著
しい発泡性のため、実質的に不可能である。そして、も
し加熱時の温度が高く、かつ加熱体との接触時間が長い
場合には、SEが分解を起こし、強度の着色及びカラメ
ル化を引き起すのみでなく、分解により遊離した脂肪酸
により酸価も上昇してくる(#公開37−9988参照
)。 特に水分蒸発の終期には、SEの持つ軟化点又は融点の
低さという特性(例えば、ショ糖モノステアレートの軟
化点は52℃近辺、ショ糖ジステアレートの融点は11
0℃付近)のため、SE自体が残存している水を抱水す
る傾向を持ち、このことが脱水を著しく困難としている
。加えて、溶媒と比較して、水の蒸発潜熱が異常に高い
(500Kcal/Kg−820以上)こと及び蒸発温
度の高いこと等も乾燥を困難ならしめる一因となってい
る。 それ故、例えば別形式の乾燥法として、泥漿を加熱して
連続的に真空室へ供給、放出させる、所謂フラッシュ式
の乾燥機を用いた場合においても、水の持つ大きな潜熱
のため、充分な脱水、乾燥には種々の困難がつき纏い、
たとえこれらの困難を克服できたとしても、真空下で脱
水、乾燥された後のSEは、溶融状態にあるため、それ
を乾燥機より取出してから融点以下まで冷風等を吹きつ
けて冷却し、固化させ、最後に粉砕機で粉砕するという
多くの工程を必要とし、しかも最終の粉砕工程では粉塵
爆発の懸念が附随する。 従って、以上のような乾燥に関連する諸問題点を解決す
ることも、木水媒法精製を実現するための重要なステッ
プとなる。
【発明が解決しようとする課題】
以上の実情に鑑み、本発明が解決しようとす課題は、溶
媒法で合成された粗SEの精製に際し、精製用溶媒を使
用しないに拘らず、SEの損失が少ない精製手段及びS
Hの品質劣化のない催事的なSEスラリーの乾燥手段を
開発することによって、精製溶媒の使用に起因する一切
の技術的問題を解決することである。
【課題を解決するための手段】
[内容] a:発明の経緯 b=概要 C:発明の骨格 d:溶媒法によるSEの合成 e:加水 f:塩析 g:限外濾過 h;噴霧乾燥 (a 発明の経#) そこで本発明者は、(イ)水相側に溶解するSE量を最
少限に押えること、 (a)未反応糖の分解を避けるこ
と、(ハ)残留する反応溶媒を水相側へ溶解させること
により、SEから分離すること、及び含水SEスラリー
の乾燥を効率化することの四点の解決を目標として多く
の塩析実験を行なった結果、中性塩を反応混合物の水溶
液中に溶解させたとき、適当なpH1温度、中性塩の濃
度及び水量の組合せの下で、多くの割合でSEが沈澱す
るのみならず、意外なことに、水相には未反応の軸以外
に反応溶媒が溶解するに至るという、都合の良い現象を
見出した。従ってこの現象を利用して、沈殿したSEを
再度水に溶解後、中性塩水溶液による沈殿操作を反復す
ることにより、SEの損失を最少限に押えながら、残留
する揮発分(残留する反応溶媒)を略々水相中に移行さ
せることができること、更に沈殿したSEに随伴してい
る中性塩は、該沈殿を水に再溶解後、限外濾過に付すこ
とによって実質的に除去されて、精製されたSEを収得
できることが明らかとなった。 (b 概要) 本発明は、上記発見に基づくもので、目的物のショ糖脂
肪酸エステルの他、未反応の糖、未反応の脂肪酸メチル
エステル、触媒、石階、揮発分、及び脂肪酸を含む反応
混合物を中性領域のpHに調整し、水及び中性塩を加え
ることにより生じる沈澱物を水に再溶解して限外濾過し
た後、噴霧乾燥することを特徴とする粉末状ショ糖脂肪
酸エステルの製造方法を要旨とする。以下、発明に関連
する種々の事項につき分脱する。 (C発明の骨格) 従って、本発明は以下の諸工程から成り立つ。 (1)粗製のSE反応混合物からの不純物の除去工程(
塩析工程)。 (II )不純SHの精製工程(限外濾過工程)。 (III)IIで生成された含水SEスラリーの脱水工
程(乾燥工程)。 以下1発明に関連する種々の事項につき分脱する。 (d 溶媒法によるSHの合成) 溶媒法によるSHの合成においては1通常、ショ糖と脂
肪酸メチルエステルとの混合物を、これらの合計量に対
し数倍量の反応溶媒、例えばジメチルスルホキシドに添
加、溶解させ、炭酸カリウム(K2 COs )等のア
ルカリ性触媒の存在下、真空20〜30Torr近辺で
数時間80〜80℃に保持することにより、容易に90
%以上の反応率(脂肪酸メチルエステル基準)にてSE
反応混合物が生成する。 次に、SE反応混合物中のアルカリ性触媒の活性を消失
させるため、乳酸、酢酸等の有機酸又は塩酸、硫酸等の
鉱酸を当量だけSE反応混合物に添加する。この中和に
より、触媒は、乳酸カリウム等のカリウム塩に変化する
。 最後に、反応溶媒、例えばジメチルスルホキシドを真空
下に留去すると、大略、下記組成範囲の混合物(中和及
び蒸留後の反応混合物)となる。 (以下余白) ショam 肪酸エステル   =15.0へ95%未反
応糖         =1.0〜80%未反応脂肪酸
メチルエステル=0.5〜lθ%炭酸カリウム由来の中
性塩=O,OS〜7%石鹸           ;1
.0〜10%脂肪酸          =0.5〜1
0%揮発分(残留する反応溶媒) = 3.0〜30%
このとき、SEのエステル分布は、モノエステル10〜
75%(ジエステル以上が80〜25%)である、そし
て、脂肪酸メチルエステル、石鹸及び脂肪酸の夫々に主
として含まれる脂肪酸根は、飽和であって、共通のCI
6〜C22の炭素数を持つ。 (e 加水) 次に、上の反応混合物に対して水を、 水:反応混合物=5:1〜40:l(重量比)・・(1
)式 の割合になるように、更に望ましくは、水:反応混合物
=20:1(i量比)・・・・・・・(2)式の割合に
加えると共に、 pHを6.2〜8.2、望ましくはp
H7,5とする。 この場合、水の添加割合が上の範囲から外れ、例えば、
水と反応混合物との量比が5未満となった場合は、得ら
れた水譲液の粘度が大となり、実質的に以後の操作が困
難となる。また、逆に、水と反応混合物との量比が40
超過となる程に過剰の水を加えた場合は、粘度が小とな
って以後の操作が容易となり、かつ、目的とする反応溶
媒の除去も好適に行われるが、反面、未反応糖等の回収
に際して水分の除去に多大のエネルギーコストを必要と
することになって、経済性が失われることになる。 さらに、目的とするSHの分解を避けるため。 水、溶液はpH6,2〜8.2の間に調整されるのが好
ましい。pH8,2以上の水素イオン濃度下では、アル
カリによる定量的なSHの分解が起こる心配があり、ま
たpH8,2以下の弱酸性域でも、例えば90℃以上の
高温にさらされると、酸分解の恐れがある。 (f 塩析) 以上の如<pH調整されたSE反応混合物の水溶液を、
なるべく50〜80℃に保って、更に中性塩を加える。 本発明者らは、多数の実験の結果より、中性塩を加えて
得たSHの沈殿を含む水溶液を、50〜80℃まで加熱
、昇温させると、水相側へ溶出するSEの量を最少限に
押えることができ、たとえ本反応混合物中に含まれる揮
発分(残留する反応溶媒)の組成が3.0〜30.0%
と大幅に変動しても、多くの割合のSEが沈殿すること
を発見した。このような中性塩の添加のみでSEが沈殿
し、揮発分が水相側へ移行するという現象は特異な現象
であると共に、水を使用しないで反応混合物中の揮発分
を除くという発明目的上1重要な意義を有するものであ
る。 今、水相側に溶解しているSEの重量=Y[gl沈殿し
ているSEの重量=X[gl 全SE (X+Y)[glに対して、水相側に溶解して
いるSHの重量割合=φ[$1 とすれば、φは下式(3)で定義される。 (以下余白) ここで、以下の試料反応混合物(乾物)を20倍量(重
量比)の水に溶かしくpH7,8)て75℃に加熱し、 脂肪酸残基=ステアリン酸 試料中のSE組成(乾物) ショ糖脂肪酸エステル   =84% (エステル分布:モノエステル=73%、ジエステル以
上;27%) 未反応脂肪酸メチルエステル=2% 石鹸           =2% 脂肪酸          =1% その他          = 1% これに種々の濃度に中性塩を加えると、添加塩が食塩、
芒硝、乳酸カリウム又は酢酸カリウムであるとき、概ね
下表−1の結果が得られる。 (以下余白) 表−1 本合計塩=触媒由来の塩+加えられた中性塩上表から明
らかなように、合計塩の足が増える程φの値は減少する
が、3.5%超えると減少傾向は緩やかとなり、7.5
%以上に増大してもこの値が小さくならないことが分る
。なお、以上の傾向は、当初の反応混合物中に含まれる
揮発分(残留反応溶媒)の量比が3.0〜30.0%と
大幅に変化しようとも殆ど影響を受けないことも確かめ
られた。即ち、このようなSE−水一塩の三成分系にお
いては、揮発分の量が大幅に変化し、また添加中性塩の
種類が変化しても、合計塩の濃度によってのみφの値が
定まるのである。この理由は未だ明白でないが、一つの
原因として、SEのミセル集合体の形成度合と、塩の奏
する、所謂塩析効果が複雑に絡み合っていることは確か
であろう。 以上の塩析作用の程度は、換言すればφの値は、SEの
エステル分布及びSE中の脂肪酸残基の種類によって幾
分変動するが、合計基量が6%(水84%)を越えても
φの最小値が減少しないという傾向は同じである。逆に
言うと、該量が6%(水94%)未満の場合には、φの
値が増加し、SEの溶解損失を増やすので望ましくない
、従って、φの値を小さくするには、増量を6%(水8
4%)以上に保つことにより、水層側へのSHの溶解損
失を最小限に押えることができる。 (以下余白) (g 限外濾過) (g−1概説) 前記塩析工程において、中性塩の添加により反応混合物
水溶液中から沈殿せしめられたSEは、含水状態、即ち
、泥漿(スラリー)状のものである。このものは、比較
的少量ではあるが、なお揮発分、11!類、ショ糖など
の夾雑物を含む0発明者はこの不純泥漿の精製法につき
鋭意研究した結果、これを限外濾過することによって良
好な結果が得られることを見出した。 SEが、水溶液中で一定の条件下で相互に合一して高分
子量のミセル構造の集合体を作ることは公知(前掲書1
02頁参照)である。 ところで、SEの種類であるが、ショ糖の分子の3個の
第一級水酸基の酸素原子のいずれかに、夫々1〜3個の
脂肪酸残基が結合したものを夫々モノエステル、ジエス
テル及びトリエステルと称している。そして周知の如く
、モノエステルは、親木性がジエステルやトリエステル
に比較して大きい代りに、水中におけるミセル形成の度
合いが小さいので、比較的低分子量の(分子の直径の小
さい)SEミセル集合体を形成する。逆に、ジエステル
やトリエステルは、親木性が比較的小さい代りにミセル
形成能が極めて大きいので、水中では、極めて大きな分
子量の(即ち、分子径の大きい)SEミセル集合体を形
成する。市販のSEでは、モノエステル単品として製造
されることは福であって1通常はモノエステルの合計が
、例えば70%、50%、30%・・・といった混合組
成物として製造されている。 本発明者らは、例えば、モノエステルの含量が70%と
多いSEは、モノエステル含量が50%と少ないSEに
比べて、より低分子量のSE集合体を作るので、その分
、集合体の微視的径が小さいこと、従って、一定の孔径
を有する限外濾過膜に対してモノエステル含有量50%
のSEよりも通過し易く、このため、未反応の糖や触媒
からの副生塩(触媒を酸で中和して塩としたもの)、揮
発分等と一緒に膜を通過してしまい易いという望ましく
ない傾向を有することを知った。そこで本発明者らは、
これに対する対策として、モノエステル含量の高い不純
SEから未反応の糖、触媒由来の塩、揮発分等を除去し
たい場合は、分画分子量の小さい(即ち、孔径の小さい
)濾過膜を選定するのがよいこと、及び逆にモノエステ
ル含量の低いSEの場合には、分画分子量の大きい(即
ち、孔径の大きい)l!過膜を選定するのが処理速度を
速めるのに好都合であることを見出した。 なお、発明者らは、反応混合物に含まれている物質のう
ち、未反応の脂肪酸メチルエステル、石鹸及び脂肪酸の
王者は、SEのミセル構造集合体中に内包された状態で
存在するため、SEとそれらの王者を濾過手段により分
離するのは事実上不可能であることも、多くの実験結果
から確認した。 そして多くの実験から、結論として言えることは、圧力
を駆動源として限外濾過膜(適当な分画分子量を持つ)
を水と゛共に通過できる不純物質は、未反応の糖を含む
ショ糖、触媒由来の塩、添加された中性塩類、及び揮発
分(ジメチルスルホキシドやジメチルホルムアミド等、
SE合成に際し溶媒として用いられた。極性が強く、4
水溶性が大で、かつショ糖と親和性の大きい物質)の四
者であり、一方、高分子量のミセル集合体中に取り込ま
れて濾過膜を通過できない物質は、SE、未反応の脂肪
酸メチルエステル、石触及び遊離脂肪酸等である。 本工程は、これらの事実を巧妙に利用すると共に、適当
な分画分子量を持つ限外濾過膜の選定によって、塩析沈
殿に夾雑する未反応の糖、触媒由来の塩及び揮発分の王
者をSE、未反応の脂肪酸メチルエステル、石鹸及び脂
肪酸の四者から分離、除去しようとするものである。 <<g−211!過対象物質の分子量)適当な分画分子
量を持つ限外濾過膜を選定するためには、対象物質の大
略の分子量を知っておく必要がある0発明と関連するこ
れら弔−物質の分子量は、以下の通りである。 Oショ糖=342 0未反応の脂肪酸メチルエステル ステアリン酸メチルエステル=230 0触媒(K2CO3)の中和により発生する塩乳酸を使
う場合→乳酸カリウム=128酢酸を使う場合→酢酸カ
リウム;88 0揮発分 ジメチルスルホキシド=78 ジメチルホルムアミド=73 0SE(ミセル集合体を作らないffHjt体として) シIlaモノステアレー)=800 シヨ糖ジステアレー)=858 シ膚糖トリステアレート=1116 0石鹸 ステアリン酸ナトリウム=238 ステアリン酸カリウム =314 0脂肪酸 ステアリン酸=276 0水=+8 ところで、SEのミセル構造の集合体の見掛は分子量(
以下<<SEミセル集合体の分子量)と称する。)につ
いては、以下のように仮定する。 実際の水溶液中のSEは、水中にてミセル集合体を形成
しているから、例えば、SEのミセル会合数が10個の
場合、該ミセル集合体の分子量は、モノエステル100
%として、 ◇モノエステル単量体の分子m (eoo)x t。 =8,000 ジエステル100%として、 ◇ジx ステJL/単量体の分子(il(850)XI
O−8,5110トリエステル 100%として、 ◇トリエステル0)分子1(1,+xe)xto−t+
、+e。 実際のSEは、モノエステル、ジエステル及びトリエス
テルの混合物であるから、SEのミセル集合体の分子量
としては、その平均分子量を定義するのがよい。 (8−3限外濾過膜の分画分子量) 発明目的に適った膜の選定は、次のようにして行なう。 先ず、分画分子量が200の濾過膜では、水膜へ水溶液
状態の反応混合物を与圧しながら供給して、未反応部と
触媒(K2 C03)から生じた塩及び揮発分の除去を
狙っても、その限外濾過膜で、分離され得るのは、限外
濾過膜の分画分子量200よりも低い分子量を持つ水、
触媒(K2 C03)から生じた塩及び揮発分のみであ
る0分画分子量200より大きい分子量342のショ糖
は、全く限外濾過膜を透過しないから、未反応部はSE
から分離、除去できない。 次に1分画分子量が5,000の限外濾過膜の場合は、
ショ糖、触媒からの塩及び揮発分は、夫々の分子量が5
.Gooより小さいので、限外濾過膜の微孔を容易に通
過できる。SEは、前述の通すミセル集合体を構成し、
ミセル会台数を例えば10個と仮定すると、その$Eミ
セル集合体の分子量は8.000以上と推定されるので
、濾過膜の分画分子量が5,000より大きいと該ミセ
ル集合体が微孔を通過できないものと推定されるが、こ
の推定は実験的に確認された。 別に、分画分子fit t、oooの濾過膜の場合につ
いても検討したが、結果は予想の通りであった。 このように、限外濾過膜の分画分子量を適当に選定する
ことによって、不純なSEから未反応部を含む不純物の
除去が可能となる。 (g−4限外濾過膜の具備すべき条件)SE反応混合物
に含まれる未反応部と、触媒(K2CO2)から副生し
た塩と、揮発分との王者をSE、石鹸、未反応の脂肪酸
メチルエステル及び脂肪酸の凹溝より分離しようとする
場合、限外濾過膜の具備すべき条件は、該膜が適当な分
画分子量を有する場合、 ■ 物理的な外力に対し、抵抗力があること。 ■ 耐熱性を有し、微生物によって分解されないこと。 ■ 適当な分画分子量を持ち、処理能力が大きいこと。 ■ 耐用年数が長いこと。 ■ 経済的な価格で入手できること。 等である。 近年の限外濾過膜の製造における技術の進歩には著しい
ものがあるから、市販のものでも上の条件を満たしてい
るものが見出される。 (g−5限外濾過の実際) 本工程の実施に際しては、上述の塩析工程で生成した沈
殿に、水、望ましくは脱イオン水を、水/沈殿=5〜4
0(重量比) になるように、さらに好ましくは、 水/沈殿=20(重量比) となるように加えて溶解させた後、限外濾過膜と接触さ
せる。このとき、水溶液のpHは、最初の中和工程で略
々中性領域内にある筈であるが、若し何等かの理由でp
)I 8.2〜8.2の範囲内にないならば、適宜酸又
はアルカリを用いて当該中性領域内に調整してお((p
H8,2未満ではSEのミセル集合体が低分子化して漏
れによる損失が増加し、またpH8,2超過では、SE
自体の加水分解が進み易くなる。)。 濾過時の水溶液の温度は、脂肪酸メチルエステルの種類
とは無関係に80℃以下の温度が好ましく、同温度を超
えるとSEが分解する懸念がある0発明者らは、該温度
が、特に40〜80℃の温度範囲内に在るとき、最大の
濾過速度が得られることを見出した。即ち、濾過温度を
40〜60℃、好ましくは約50℃に調節すると、後述
の理由で、未反応部を含むシヨ糖、触媒(K2 C60
)由来の副生塩及び添加中性塩並びに揮発分(ジメチル
スルホキシドやジメチルホルムアミド)の凹溝は、水と
共に最も効率良く濾過膜を通過する。この理由としては
40〜60℃の温度領域に於てSEのミセル集合体の分
子が巨大化する結果、ミセル集合体の総数が減少し、未
反応部等の元来ミセル集合体の形成に関与しない物質が
SHの抵抗を受は難くなり、その分、未反応部等が通過
し易くなることに因るものと推測される。因に、公知の
如く、SE水溶液は一般に40〜60℃の間で最大の粘
度を示す(上掲書103頁参照)が、これは、その温度
範囲内でミセル集合体が最大の分子量を持ち得ることを
示唆するものであり、この事実からも、40〜60℃の
範囲で未反応部等が最大の通過速度を示す理由を説明す
ることが可能である。 かくして、40〜60℃に維持されたSEを含む反応混
合物水溶液を、ポンプにより1〜20 Kg/cm2G
まで加圧して駆動源としての圧力をかけ、pH8,2〜
8.2の水素イオン濃度領域で限外濾過膜に接触サセる
。ここに濾過膜として、セルロース系のものは物理的に
弱いだけでなく、かつ微生物にも侵され易いので、実用
上余り望ましくない、実用的に好適であるのは、支持層
で補強されたポリスルホン製もしくはポリ弗化ビニリデ
ン製の膜である。これら両種の濾過膜は、現在市販され
ており1本膜は、耐熱性、耐酸性及び耐アルカリ性に優
れるのみでなく、物理的外力にも強く、しかも微生物が
膜面で増殖することもない。 前述の通り、濾過膜の分画分子量の決定に際しては、S
Hの洩れなしに未反応糖等の分離が効率よく行なわれ、
かつ濾過速度も大である範囲のものを選定することが重
要である0発明者らは、検討の結果、SEの洩れがなく
、未反応糖、副生塩及び揮発分の分離性が損なわれず、
しがも濾過速度が大であるという希望条件を満たす膜の
分画分子量として、1.000〜100,000の範囲
内のものが好適であること、及び、とりわけSHの洩れ
がなく、しかも工業的な規模での処理に適したものとし
て、分画分子ik5,00Gの濾過膜が最も好ましいこ
とを発見した。 5,000超過の分画分子量のもので
は、僅かではあるがSHの洩れが発生し、逆にs、oo
o未滴の分画分子量の膜では、濾過速度が減少する。し
かしいずれの場合でも、工業的に採算に乗らない程の不
利益をもたらすものではない。 現在市販の濾過膜のうちで、発明目的に適うものとして
は、例えば東しエンジニアリング■の販売に係る限界濾
過膜のうち、商品名<TERP−E−5)(ポリ弗化ビ
ニリデン系)、(TERP−HF−10)(ポリスルホ
ン系)及び(TERP−HF−1003(ポリスルホン
系)等がある。 上記濾過膜CTERP−OF−103(分画分子量=1
0.000の限外濾過!りによると、(pH=7.5)
の、水溶液中の組成が下表−2の場合、温度50”0、
駆動圧を5.0 Kg/cm″Gに高めたときの未反応
糖の分離速度は、有効面a8rr1″の限界濾過膜(1
ユニ2)当り)で、4.7 Kg@糖/糖量時間した。 これは工業的に充分な分離速度であり、かつ触媒から副
生ずる塩及び揮発分の分離速度も充分であった。因に、
未反応糖、触媒からの塩及び揮発分の除去率は、濾過膜
への通液回数の調節によって充分高めることができる。 このように、限外濾過膜の利用により、SE反応混合物
の塩析沈殿から、工業的に容易に、未反応糖、触媒(に
2CO3)からの副生塩及び揮発分の王者を一括して水
と共に除去することが可能となり、かくして、水のみで
、溶媒を一切使用せずに、未反応糖と触媒(K2 CO
s )からの副生塩及び揮発分を除こうとする目的が達
成される。 以上の限外濾過処理により、塩析沈殿の水溶液中から揮
発分、シ、糖分、塩類等の夾雑物を除去された高純度S
Eは1通常、固形分濃度1〜10%の水溶液の形で回収
されることができるが、固形分が7%を超えると限外濾
過膜を透過する水及び不純物の量が減少してくるので余
り好ましくなく、実用的には、固形濃度4〜6%の範囲
が工業的な操業上望ましい。 かくして精製された含水状態のSEは、略々泥漿(スラ
リー)状を呈し、必要に応じ1例えば、真空濃縮機を用
いて固形濃度to−40%o−40マ程縮されることが
できる。 (h  1111霧乾燥) (h−1概説) しかし本発明者は、研究の結果、この泥漿の乾燥手段と
して、特に噴霧乾燥法の採用が最適であることを見出し
た。この方法は、本発明者が多くの実験事実から見出し
た固形分4〜40%のSE泥漿の脱水乾燥のため最良の
方法である。 因に、既述の如く、所謂溝型の攪拌型乾燥機で代表され
る通常の真空乾燥機を用いた場合も、また、泥漿を連続
的に供給して加熱して真空室に放出させる、所謂フラッ
シュ式の乾燥機を用いた場合も、SHの持つ粘度特性や
低融点という性質のため、被処理SEの酸価の上昇、着
色、カラメル化などの品質低下現象を回避することがで
きず、さらに後者の場合には、なお粉塵爆発の危険性も
無視できない。 しかるに、発明者が見出した噴霧乾燥手段を採用するこ
とにより、既往乾燥手段の欠点を一挙に解決することが
できる。 本発明における乾燥工程では、水溶液状又は泥漿状態の
含水SEを、ポンプを介して噴霧乾燥塔へ連続的に供給
し、ノズルによる噴霧又は回転円盤(ディスク)の遠心
力により微細な霧状微粒子に分割して乾燥気流と接触さ
せる。これにより水の蒸発面積が著しく大きくなり、こ
のため極めて短時間内(噴霧してから数秒以内)に脱水
、乾燥を完了し得る。なお霧化手段としては、含水SE
の粘度が大であるため1回転円盤の利用が望ましい。 (h−2噴霧乾燥条件) SHの溶液又は泥漿の供給温度は40〜80°Cの間で
任意に変更できるが1品質面の考慮から望ましくは40
〜80℃の範囲内の温度を選ぶ。 上記溶液又は泥漿を回転円盤により霧化させる場合、例
えば円盤の直径が5〜l0cmΦのときは、15.00
0〜24,000rps c7)回転数が適当である。 塔内へ送風される空気は、溶液又は泥漿中の水分を蒸発
させるに必要な熱量以上を保有すべきであり、従って空
気温度が低い場合は、より多量の空気量が必要である。 この際の空気温度は10〜100℃の広範囲であってよ
いが、対象SHの乾燥効率と熱分解防止とを考慮して、
60〜80℃の間の温度を選ぶのが有利である。 送風空気中の湿度も前記の空気温度と共に乾燥効率に関
係する0作業上好適な絶対湿度は、大略。 (以下余白) の範囲にあるのが経済的である。 噴霧乾燥塔へ送る泥漿中の固形分濃度が40%を超える
と、粘度が著しく増大する結果、噴霧されたスラリーの
粒子径は相対的に大きくなり、その分、水の乾燥が遅く
なり、結果として乾燥塔の内壁に付着し易くなる。故に
、スラリー中の固形分濃度を40%以下に調整するのが
よい、スラリーの固形分濃度が40%以下であれば、噴
霧された液滴の直径が40%超過の場合より小となり、
乾燥され易くなるから、乾燥塔の内壁に付着する懸念も
なくなる。尤も、スラリーの固形分濃度が、例えば3%
未満のように小さくなると、乾燥は容易となるが、所要
エネルギーの面から不経済である。 従って、噴霧乾燥塔へのスラリー供給濃度としては、4
%〜40%の範囲が適している。 噴霧乾燥塔の所要容積、所要塔径、所要高さなどの諸条
件は、以上の噴霧条件を前提に設計される。塔の設計及
び作業条件が適当であれば、水分5%以下の粉末化され
た乾燥SEが、噴霧乾燥塔の下部より連続的に排出され
る。得られた製品は、熱履歴が短いため1品質的に極め
て優れ、かつ乾燥作業用の人員を殆ど必要としない。
【作用】
未反応の糖、未反応の脂肪酸メチルエステル、触媒、石
鹸、脂肪酸及び揮発分(残留する反応溶媒)を含むSE
生成反応混合物に酸を加えて中性領域のpHに調整後、
水及び中性塩を加えて適当な温度下に塩析すると、SE
、未反応の脂肪酸メチルエステル、石鹸及び脂肪酸が沈
殿すると共に、揮発分(残留する反応溶媒)が水相側に
移行するので、全く有機溶媒を使用せずに残留揮発分を
除去することができる。特に、表−1の条件を満足させ
るように操作することによって、SEの損失を極減させ
ながら残留溶媒を水相中へ溶去することができる。 次いで、上記塩析沈殿を水に溶解後、限外濾過工程に付
すことにより1本沈殿中に夾雑する揮発分や、未反応側
、加えられた中性塩及び触媒の中和により副生じた塩等
の不純物が除去され、精製されたSHのスラリーとなり
、このスラリーは。 噴霧乾燥により品質の低下なしに粉末状のショ糖脂肪酸
エステルとなるから、ここに全く精製溶媒を使用せずに
、精製された粉末状のシー11a脂肪酸エステルを工業
的に生産することが回部となる。
【実施例】
以下、実施例により発明実施の態様を具体的に説明する
が、各例示は当然説明用のものであって、発明の技術的
範囲とは直接の関係がないものである。 実施例−1 下表−3の組成で表される溶媒法SE反応混合物から反
応溶媒を留去した残液を乳酸で中和後。 乾燥させた乾物100kgに水1,000kgを加えて
溶解させた。 表−3 *エステル分布:モノエステル50%、ジエステル以上
50%。 12ジメチルスルホキシド(以下同様)。 この水溶液に、 50%乳酸カリウム253kgを加え
て、75℃まで加熱、昇温させ、ここに沈殿したケーキ
(重量123.0kg、水分48.1%)を濾取後、真
空下に80℃で乾燥して得た固形物の組成を調べたとこ
ろ、下表−4の通りであった。 (以下余白) 表−4 表−5 なお、上記ケーキより濾別された濾液中のSE含量を、
ゲル濾過クロマトグラフィー(GPC)法(上掲書83
頁参照)で測定したところ、SEの損失は、当初量の1
,5%であった。 実施例−2 実施例−1にて濾別されたケーキ(31tffi123
.0kg。 水分48.1%、固形分組成は、上表−4に記載)この
ケーキに水3,200 kgを加え、温度55℃に加温
すると共に、苛性ソーダでpHを7.7に調整して約1
時間攪拌し、下表−5に示す水溶液を調製した。 (以下余白) 限外濾過膜(TERP−ES−511(分画分子量5 
、GQQ)を装置した膜面[8rn’のスパイラル型4
”円筒形加圧濾過ユニットへ以下の条件↑送液した。 温度=54〜55℃ 送液圧力=8.5〜9.8 kg/c論2G濾過膜の排
出速度=3,1〜5.7kg/分濾過膜の循環速度= 
22.0〜22.3 kg/分約14時間後、濃縮溶液
の溶解成分を分析したところ、下表−6の通りであった
。 (以下余白) 表−6 入口空気温度:57℃ 入口空気絶対湿度・0.030   Kg’水Kg・乾
燥空気 次いで、この水溶液(溶質濃度的5.5%)を常法通り
真空濃縮し、溶質濃度15.3%のスラリーとした。こ
のスラリーを53℃に保ったまま、以下のの条件で噴霧
乾燥した。 噴霧乾燥塔の直径:2.0■φ 直筒部の長さ: 1.5m 回転円盤(ディスク)径: 10c+sφ円盤回転数:
 24.Goo rp■ 噴霧乾燥塔の下部から得られた粉末状SEは、水分2.
3%、嵩比重0.46で、過熱による着色も無く、流動
性の良いものであった。 得られたショ糖脂肪酸エステルのモノエステル含量は4
8.5%で乾燥前と変らず、酸価も乾燥前と同様であっ
た・ 乾燥は安定して継続でき、乾燥側内壁への付着などのト
ラブルは見られなかった。
【発明の効果】
以上説明した通り、本発明は、溶媒性反応混合物から精
製用溶媒を使用しないで、精製されたショ糖脂肪酸エス
テルの工業的な製造を可能ならしめる手段を提供し得た
ことによって、以下のような多大の効果を奏する。 (1)安価な水のみを用いてSHの精製が可能となるこ
と。 (2)SHの乾燥を、常圧下に短時間内に行うことがで
きるため、製品の熱劣化がないこと。 (3)溶剤の爆発、火災の心配がなく、従って、防爆仕
様の高価な電気装置も不要となること。 (0精製用溶媒が製品に混入する懸念がないこと。 (5)職場の衛生環境が向上すること。 (8)低費用で工業化できること。 特許出願人 第一工業製薬株式会社

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 目的物のショ糖脂肪酸エステルの他、未反応の糖、
    未反応の脂肪酸メチルエステル、触媒、石鹸、揮発分、
    及び脂肪酸を含む反応混合物を中性領域のpHに調整し
    、水及び中性塩を加えることにより生じる沈殿物を水に
    溶解して限外濾過した後、噴霧乾燥することを特徴とす
    る粉末状ショ糖脂肪酸エステルの製造方法。 2 反応混合物の組成が、 未反応のショ糖=1.0〜80.0% 未反応の脂肪酸メチルエ ステル=0.5〜10.0% 触媒=0.05〜7.0% 石鹸=1.0〜10.0% 脂肪酸=0.5〜10.0% ショ糖脂肪酸エステル=15.0〜95.0% 揮発分=3.0〜30.0% である請求項1記載の方法。 3 反応混合物中の脂肪酸メチルエステル、石鹸及び脂
    肪酸の夫々に主として含まれる脂肪酸根が、炭素数が1
    6〜22の共通飽和脂肪酸根を持つ請求項1又は2記載
    の方法。 4 反応混合物中の揮発分(残留する反応溶媒)の成分
    が、ジメチルスルホキシド又はジメチルホルムアミドで
    ある請求項1又は2記載の方法。 5 反応混合物に加えられる水と反応混合物の重量比が
    、水:反応混合物=5:1〜40:1である請求項1記
    載の方法。 6 反応混合物が、pH6.2〜8.2に調整される請
    求項1記載の方法。 7 反応混合物のpHの調整に使用される酸が、乳酸、
    酢酸、塩酸及び硫酸からなる群から選ばれた酸のいずれ
    かである請求項1又は6記載の方法。 8 pH調整後の反応混合物が、50〜80℃に加熱さ
    れる請求項1記載の方法。 9 反応混合物に加えられる中性塩が、食塩、芒硝、乳
    酸カリウム及び酢酸カリウムからなる群から選ばれた塩
    のいずれかである請求項1記載の方法。 10 限外濾過膜が、ポリスルホン系又はポリ弗化ビニ
    リデン系の樹脂からなる請求項1記載の方法。 11 限外濾過膜の分画分子量が、1,000−100
    ,000である請求項1又は10記載の方法。 12 限外濾過時の駆動源としての圧力が、1.0〜2
    0.0kg/cmGである請求項1記載の方法。 13 限外濾過時の反応混合物の水溶液のpHが、6.
    2〜8.2である請求項1記載の方法。 14 限外濾過時の反応混合物の水溶液の温度が、40
    〜60℃である請求項1又は13記載の方法。 15 噴霧乾燥される沈殿のスラリー(泥漿)が、固形
    分=4〜40%、水分=96〜60%のものである請求
    項1記載の方法。 16 噴霧乾燥時の送風空気の湿度と温度が、絶対湿度
    =0.008〜0.05(kg・水/kg・乾燥空気)
    温度=10.0〜100.0℃ の範囲内に在る請求項1記載の方法。 17 製品の粉末状ショ糖脂肪酸エステルの組成が、下
    記範囲内に在る請求項1記載の製法。 水分=0.5〜5.0% 未反応脂肪酸メチルエス テル=0.5〜10.0% 石鹸=0.5〜60.0% 脂肪酸=0.5〜10.0% ショ糖脂肪酸エステル=98.0〜15.0%
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