JPH0253306B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、金属ストリツプコイルを輸送する
際に使用される、前記金属ストリツプコイルを格
納するための容器に関するものである。

〔従来の技術〕

例えば、製鉄所において製造された鋼ストリツ
プコイルを客先まで輸送する際には、鋼ストリツ
プコイルに錆や疵が発生したり、塵埃が付着する
ことを防止するために、これを梱包している。

このコイルが輸出用の場合には、上述した梱包
は、コイルを防水紙によつて包み、更にその表面
を鋼製のフイルムによつて被包することによつて
行なわれている。

次に、上述のようにして梱包された輸出用のコ
イルを、例えばシカゴまたはデトロイトに輸送す
るまでの過程の一例について説明する。

コイルを、製鉄所から船積み港に近い保税上屋
まで運搬し、保管上屋内に俵積み状に複数段に積
み重ねて保管する。複数段に積み重ねられたコイ
ルの中から、船積み用のコイルを選び出し、これ
を岸壁まで運搬し、岸壁上に一時ストツクする。
次いで、岸壁上のコイルを吊り上げて貨物船の船
艙内に搬入し、複数段に積み重ね、ワイヤーロー
プ等で固縛する。

このようにしてコイルを積載し、出港した貨物
船は、夏期はパナマ運河を経て五大湖に、また冬
期はパナマ運河を経て北米東岸に至り、そして、
これらの地域においてコイルを陸上げする。陸上
げされたコイルは、コイル専用貨車によつて、目
的地である例えばシカゴまたはデトロイトに輸送
する。

従つて、日本を出港してから目的地に到着する
まで、海上輸送に30〜32日間、陸上輸送に４日間
合計34〜36日間を要している。

〔発明が解決しようとする問題点〕

上述した特に輸出用鋼ストリツプコイルの梱包
および輸送には、次のような問題がある。

(1) 梱包に当つては、鋼ストリツプコイルを防水
紙によつて包んだ後、更にその表面を鋼製のフ
イルムによつて被包しなければならない。従つ
て、梱包のために多くの手間、時間、資材およ
び費用を要する。

(2) コイルの運搬、保税上屋内への保管および上
屋からの搬出、貨物船や貨車への積荷およびそ
れらからの荷降ろし等のために、コイルに対し
多くのハンドリングが行なわれるので、その間
に、コイルに損傷が生じやすい。

(3) 保税上屋内にコイルを積み重ねて保管するた
めの資材として、コイル寸法に応じた多くの当
て木、ワイヤ等を必要とする。

(4) 保税上屋内に積み重ねられたコイルから、船
積み用のコイルを選び出しそして搬出する作業
が容易ではない。

(5) 船積みのために、保税上屋から搬出されたコ
イルを岸壁上に一時ストツクするに当り、雨天
の場合には、岸壁上のコイルをシートで覆い、
且つ、岸壁上への搬出を一時中止しなければな
らず、このための作業が繁雑であり、且つ、作
業能率が低下する。

(6) 船艙内に積み重ねたコイルの固縛のための資
材として、コイル寸法に応じた多くの当て木、
ワイヤ等を必要とする。

(7) 海上輸送時、荒天によつて船のローリングが
激しい時には、船艙内に積み重ねて収納された
コイルの固縛が緩み、コイル同士が衝接してコ
イルが損傷するばかりでなく、甚しいときに
は、コイルの固縛が切れてほどけ、コイルが船
艙内に散乱し、収拾不能に至る場合が発生す
る。

(8) コイルをアメリカ国内において陸上輸送する
ためには、コイル専用貨車によらなければなら
ないので、輸送力に限度がある。従つて、例え
ばシカゴまたはデトロイトまで輸送するために
は、五大湖または北米東岸まで貨物船により海
上輸送せざるを得ず、このために輸送に長期間
を必要とし、需要家の希望する納期までに所定
量のコイルを納入することができない場合が生
ずる。

従つて、この発明の目的は、金属ストリツプコ
イルを陸上および海上輸送中並びにそのハンドリ
ング時にコイルに損傷が生じたり、雨天時にコイ
ルに錆が発生することがなく、コイル専用貨車に
よらずにコイルを陸上輸送することができ、コイ
ルの輸送能率を格段に向上し得て、しかも、コイ
ルの梱包を簡略化することができる、金属ストリ
ツプコイル格納用容器を提供することにある。

〔問題点を解決するための手段〕

この発明の金属ストリツプコイル格納用容器
は、四角な底枠と、前記底枠の四隅に立設された
支柱と、前記支柱間に設けられた側板とからな
り、金属ストリツプコイルを、前記コイルのほぼ
上半部を露出させて収容し得る容積を有する、上
面が開口した四角形状の下部ボツクスと、四隅に
立設された柱体と、前記柱体間に設けられた側板
とからなり、前記下部ボツクスの前記支柱をガイ
ドとして昇降自在に前記下部ボツクスに嵌装され
た、上昇時に前記下部ボツクス内に収容された前
記コイルの露出部分の周囲を覆い得る高さを有す
る四角な枠状の上部ボツクスと、前記上部ボツク
スの相対向する１組の前記側板の内面に対称的に
設けられた１対の逆Ｕ字形状のガイドレールと、
前記ガイドレールに沿つて移動自在な１対のシヤ
ツタと、前記上部ボツクスの昇降機構と、前記上
部ボツクスの上昇時には前記上部ボツクスの上面
を閉鎖し、前記上部ボツクスの下降時には前記上
部ボツクスの上面を開口するように、前記上部ボ
ツクスの昇降と連動して前記シヤツタを開閉する
ためのシヤツタ開閉機構とからなることに特徴を
有するものである。

次に、この発明を図面を参照しながら説明す
る。

第１図はこの発明の容器の一実施態様を示す一
部縦断正面図、第２図はその一部縦断側面図、第
３図はシヤツタを除いた平面図、第４図は昇降機
構の拡大垂直断面図、第５図は第４図のＡ−Ａ線
断面図である。第１〜第５図に示すように、この
発明の容器は、金属ストリツプコイル１をそのほ
ぼ上半部を露出させて収容し得る容積を有する、
上面が開口した四角形状の下部ボツクス２と、昇
降自在に下部ボツクス２内に嵌装された、上昇時
に下部ボツクス２内に収容された金属ストリツプ
コイル１の露出部分の周囲を覆い得る高さを有す
る四角な枠状の上部ボツクス３とからなつてい
る。

下部ボツクス２は、複数本の溝形鋼によつてす
のこ状に組立てられた四角な底枠４と、底枠４上
の四隅に立設された断面Ｌ形状の４本の支柱５，
５′，５，５′と、支柱５，５′，５，５′間に設け
られた側板６とからなつている。底枠４上にはコ
イル受け７が設けられており、底枠４の四隅の下
面には、容器を段積みするための下部隅金具８が
設けられている。

底枠４上の四隅には、支柱５，５′の各々に沿
いその内側に空気供給管９が立設されており、空
気供給管９の上端には、空気供給管９よりも大径
の円板状の空気噴出頭１１が固定され、空気噴出
頭１１の中心には、空気噴出孔１０が設けられて
いる。底枠４の外周には、空気供給管９に圧縮空
気を供給するための導管１２が設けられており、
導管１２の途中には、導管１２に圧縮空気を送り
込むためのホースが接続される、開閉バルブ付き
のホース接続金具１３が取り付けられている。

底枠４上には、その相対向する一方の辺４ａ，
４ｂに沿つて、後述するシヤツタが巻き取られる
シヤツタ巻取り箱１４，１４′が設けられている。

上部ボツクス３は、下部ボツクス２に設けられ
たＬ形状の４本の支柱５，５′，５，５′の各々の
内面に摺接する４本の角管状柱体１５，１５′，
１５，１５′と、角管状柱体１５，１５′，１５，
１５′間に設けられた側板１６とからなつており、
その上面および下面は開口している。

次に、上部ボツクスの昇降機構について説明す
る。第４図および第５図に示すように、角管状柱
体１５，１５′の内面は円形である。角管状柱体
１５，１５′の外面は、前述したように下部ボツ
クス２の支柱５，５′の各々の内面に摺接し、そ
して、その円形の内面は、下部ボツクス２に立設
された空気供給管９の上端に固定されている空気
噴出頭１１の周面に摺接している。

角管状柱体１５，１５′各々の上端には、容器
を段積みするための上部隅金具１７が固定されて
おり、上部隅金具１７によつて角管状柱体１５，
１５′の各々の上端は閉鎖されている。上部隅金
具１７の上面には、底枠４の下面に設けられた下
部隅金具８の突出部８ａが嵌入される凹部１７ａ
が形成されている。

角管状柱体１５，１５′の各々の下部内面には、
空気供給管９の上端に固定された空気噴出頭１１
の下面に当接するストツパ１８が設けられてお
り、ストツパ１８の下方には、上昇した上部ボツ
クス３を下部ボツクス２に固定するための、下部
ボツクス２の支柱５，５′の上部に設けられた止
めピン１９の挿入孔２０と連通する長孔２１が形
成されている。

下部ボツクス２に立設された空気供給管９内に
圧縮空気を供給し、その空気噴出頭１１の空気噴
出孔１０から、上部ボツクス３の角管状柱体１
５，１５′内に圧縮空気を噴出させることにより、
上部ボツクス３は下部ボツクス２の支柱５，５′
をガイドとして上昇する。一方、角管状柱体１
５，１５′内の圧縮空気を空気供給管９を通して
放出することにより、上部ボツクス３はその自重
で下部ボツクス２内に、第１図に１点鎖線で示す
位置まで下降する。

上部ボツクス３の相対向する１組の側板１６の
内面には、後述するシヤツタをガイドするための
例えばリツプ溝形鋼製の１対の逆Ｕ字形状のガイ
ドレール２２，２２′が対称的に取り付けられて
いる。１対の逆Ｕ字形状のガイドレール２２，２
２′は、上部ボツクス３の相対向する１組の側板
１６の内面の上端縁および両側縁の全体にわたつ
て対称的に設けられている。

第６図はシヤツタ開閉機構を示す上部ボツクス
の下降時における容器の一部縦断拡大正面図、第
７図はその部分平面図である。第６図および第７
図に示すように、ガイドレール２２，２２′に沿
い移動自在の２枚のシヤツタ２３，２３′の下端
は、下部ボツクス２の底枠４上に設けられたシヤ
ツタ巻き取り箱１４，１４′内のシヤツタ巻取り
用ローラ２４に取付けられている。シヤツタ巻取
り用ローラ２４は図示しないゼンマイバネを内蔵
しており、ゼンマイバネの弾力によつて、シヤツ
タ２３，２３′に、シヤツタ巻取り用ローラ２４
に巻き取られる習性を付与している。

シヤツタ２３，２３′は、以下に述べるシヤツ
タ開閉機構により、上部ボツクス３の上昇時には
その上面を閉鎖し、上部ボツクス３の下降時には
その上面を開く。大部分が一方のシヤツタ巻取り
箱１４内に巻き取られている一方のシヤツタ２３
の上端両側には、ワイヤ２５の一端２５ａが取り
付けられている。

ワイヤ２５は、上部ボツクス３の側板１６に取
り付けられた逆Ｕ字形状のガイドレール２２の一
方の垂直部２２ａ内および垂直部２２ａに続く水
平部２２ｂ内を通り、水平部２２ｂの一端に設け
られた孔２６を通つて、ガイドレール２２の外に
出る。

ガイドレール２２から出たワイヤ２５は、上部
ボツクス３に設けられた角管状柱体１５′の上端
付近の側板１６に取り付けられたガイドローラ２
７を介し、角管状柱体１５′に沿つて下降し、下
部ボツクス２の底枠４の他方端に取り付けられた
ガイドローラ２８に至る。そして、ワイヤ２５
は、ガイドローラ２８を介し、底枠４に沿つて水
平に伸び、底枠４の一方端に取り付けられたガイ
ドローラ２９を介し、上部ボツクス３の角管状柱
体１５の下部に導かれ、上部ボツクス３内を実質
的に一周する。そして、ワイヤ２５の他端２５ｂ
は、上部ボツクス３の角管状柱体１５の下部に取
り付けられている。

ガイドローラ２８とガイドローラ２９との間の
ワイヤ２５の途中には、前述したシヤツタ巻取り
用ローラ２４に内蔵されているゼンマイバネの弾
性よりも大きい弾性を有する引張コイルバネ３３
が設けられている。

上述したと同様に、他方のシヤツタ巻取り箱１
４′内に大部分が巻き取られている他方のシヤツ
タ２３′の上端両側にも、ワイヤ２５′の他端２
５′ａが取り付けられている。ワイヤ２５′は、上
部ボツクス３の側板１６に取り付けられた逆Ｕ字
形状のガイドレール２２の他方の垂直部２２ｃ内
および垂直部２２ｃに続く水平部２２ｂ内を通
り、水平部２２ｂの他端に設けられた孔２６′を
通つて、ガイドレール２２の外に出る。ガイドレ
ール２２から出たワイヤ２５′は、上部ボツクス
３に設けられた角管状柱体１５の上端付近の側板
１６に取り付けられたガイドローラ３０に至る。
ワイヤ２５′は、角管状柱体１５に沿つて下降し、
下部ボツクス２の底枠４の一方端に取り付けられ
たガイドローラ３１を介し、底枠４に沿つて水平
に伸び、底枠４の他方端に取り付けられたガイド
ローラ３２を介し、上部ボツクス３の角管状柱体
１５′の下部に導かれ、上部ボツクス３内を実質
的に一周する。そして、ワイヤ２５′の他端２
５′ｂは、上部ボツクス３の角管状柱体１５′の下
部に取り付けられている。ガイドローラ３１とガ
イドローラ３２との間のワイヤ２５′の途中には、
前述した引張コイルバネ３３が設けられている。

〔作用〕

下部ボツクス２の底枠４に設けられた導管１２
２のホース接続金具１３を開放しておくことによ
り、第８図に概略斜視図で示すように、上部ボツ
クスは、下部ボツクス２内に自重によつて下降し
ている。このとき、シヤツタ２３，２３′の大部
分は、下部ボツクス２上のシヤツタ巻取り箱１
４，１４′内に巻き取られ、従つて、上部ボツク
ス３の上面は開口している。この状態で、第６図
に示すように、金属ストリツプコイル１を、下部
ボツクス２内に収容し、その底枠４に設けられた
コイル受け７上に載置する。このとき、コイル１
の中心孔の上半部は、容器より露出しているの
で、容器内へのコイルの搬入を容易に行なうこと
ができる。

次いで、ホース接続金具１３から導管１２内に
圧縮空気（５〜７Kg／cm²）を供給する。導管１２
内に供給された圧縮空気は、底枠４の四隅に立設
された空気供給管９を通り、空気噴出頭１１の空
気噴出孔１０から、上部ボツクス３の角管状柱体
１５，１５′内に噴出する。このように角管状柱
体１５，１５′内に噴出した空気の圧力によつて、
上部ボツクス３は、下部ボツクス２の支柱５，
５′をガイドとして上昇し、第１図および第９図
の概略斜視図で示すようにコイル１の露出部分の
周囲を覆う。なお、上部ボツクス３の上昇時に、
角管状柱体１５，１５′の下部面に設けられたス
トツパ１８が空気供給管９の空気噴出頭１１の下
面に当接することにより、上部ボツクス３が下部
ボツクス２から飛び出すことはない。

上部ボツクス３が上昇するに伴い、一端がシヤ
ツタ２３，２３′の各々の上端に取り付けられ、
他端が上部ボツクス３の角管状柱体１５，１５′
の下部に取り付けられたワイヤ２５，２５′によ
り、シヤツタ２３，２３′は、シヤツタ巻取り箱
１４，１４′から引出される。シヤツタ巻取り箱
１４，１４′から引出されたシヤツタ２３，２
３′は、上部ボツクス３に設けられたガイドレー
ル２２，２２′に沿つて移動し、その水平部２２
ｂ，２２′ｂに至る。そして、シヤツタ２３，２
３′の端面は、水平部２２ｂ，２２′ｂの中央部に
おいて互いに衝接する。このとき、ガイドローラ
２８とガイドローラ２９との間のワイヤ２５の途
中、および、ガイドローラ３１とガイドローラ３
２との間のワイヤ２５′の途中に設けられた引張
コイルバネ３３の弾性により、シヤツタ２３，２
３′の端面は、互いに確実に衝接される。

このようにして、上部ボツクス３の上昇により
下部ボツクス２のコイル受け７上に載置されたコ
イル１の露出部分が覆われ、且つ、シヤツタ２
３，２３′により上部ボツクス３の上面が閉鎖さ
れたら、第４図に示すように、下部ボツクス２の
支柱５，５′の上部に設けられたピン挿入孔２０
と、上部ボツクス３の角管状柱体１５，１５′の
下部に設けられた長孔２１との間に止めピン１９
を挿入し、下部ボツクス２と上部ボツクス３とを
固定する。かくして、コイル１は下部ボツクス２
と上部ボツクス３とからなるこの発明の容器内に
完全に格納される。

コイル１を容器から取り出す場合は、上部ボツ
クス３の角管状柱体１５，１５′内に空気供給管
９を通して少量の圧縮空気を送り込み、角管状柱
体１５，１５′に設けられた長孔２１の長さだけ
上部ボツクス３を上昇させた後、止めピン１９を
抜き取る。

次いで、導管１２に設けられた空気接続金具１
３のバルブを開放する。かくして、上部ボツクス
３は下部ボツクス２内に自重によつて下降すると
共に、シヤツタ２３，２３′の各々の上端と角管
状柱体１５，１５′の各々の下部との間に張設さ
れたワイヤ２５，２５′の張力が緩む結果、上部
ボツクス３の上面を閉鎖していたシヤツタ２３，
２３′は、シヤツタ巻取り箱１４，１４′内に巻き
取られ、第６図および第８図に示すように、上部
ボツクス３の上面が開放して、コイル１の上半部
が露出する。従つて、下部ボツクス２内から、コ
イル１を容易に取り出すことができる。

以上述べた説明において、上部ボツクスの昇降
機構およびシヤツタ開閉機構は、前述した構造に
限定されものではなく、同様の機能を有する他の
機構を使用することができる。

〔発明の効果〕

以上述べたように、この発明によれば、次のよ
うな優れた効果がもたらされる。

(1) コイルの格納は、上部ボツクスが下部ボツク
ス内に下降した状態で行なわれ、上部ボツクス
の上昇と連動してシヤツタが自動的に閉鎖す
る。従つて、上述したコイルの格納が極めて簡
単容易である。

(2) コイルの梱包は、防水紙による被包のみでよ
く、従つて、梱包作業が簡単になる。

(3) コイルは、容器内に格納された状態で運搬さ
れるから、全天候での運搬が可能となり、運搬
およびハンドリング中にコイルが損傷したり、
雨にぬれてコイルに錆が発生することはない。
また、船積みに当り保税上屋へ搬入する必要が
なく、野積みが可能となるので、船積み作業が
極めて簡単になり、作業能率が向上する。

(4) 船艙内への積載が簡単になり、積載および固
定のための資材が画一化されるので、これら資
材の再利用が可能となる。

(5) 海上輸送時、荒天に遭遇しても、コイルが損
傷したり、船艙内に散乱することはない。

(6) 普通の鉄道貨車およびトラツクによるコイル
の陸上輸送が可能になるので、例えば、シカゴ
またはデトロイトまで輸送する場合、北米西岸
まで貨物船で海上輸送し、以降鉄道貨車により
目的地まで陸上輸送することが可能となる。従
つて、従来の五大湖または北米東岸まで貨物船
により海上輸送する場合に比べて、輸送日数が
半減し、輸送スピードの向上を図ることができ
る。

(7) 目的地にコイルを輸送した後の容器は、下部
ボツクス内に上部ボツクスが降下した状態で返
送される。従つて、返送に際して空の容器内に
例えば穀物等の撒荷を積載することが可能であ
り、また、容器を多数段積載することができる
ので場所をとらない。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の容器の一実施態様を示す一
部縦断正面図、第２図は一部縦断側面図、第３図
はシヤツタを除いた平面図、第４図は上部ボツク
ス昇降機構の拡大垂直断面図、第５図は第４図の
Ａ−Ａ線断面図、第６図はシヤツタ開閉機構を示
す上部ボツクスの下降時における容器の一部縦断
拡大正面図、第７図はその部分平面図、第８図お
よび第９図はこの発明の容器の作用を示す概略斜
視図である。図面において、 １……コイル、２……下部ボツクス、３……上
部ボツクス、４……底枠、５，５′……支柱、６
……側板、７……コイル受け、８……下部隅金
具、９……空気供給管、１０……空気噴出孔、１
１……空気噴出頭、１２……導管、１３……ホー
ス接続金具、１４……シヤツタ巻取り箱、１５，
１５′……角管状柱体、１６……側板、１７……
上部隅金具、１８……ストツパ、１９……止めピ
ン、２０……挿入孔、２１……長孔、２２，２
２′……ガイドレール、２３，２３′……シヤツ
タ、２４……シヤツタ巻取り用ローラ、２５，２
５′……ワイヤ、２６……孔、２７〜３２……ガ
イドローラ、３３……引張コイルバネ。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 四角な底枠と、前記底枠の四隅に立設された
   支柱と、前記支柱間に設けられた側板とからな
   り、金属ストリツプコイルを、前記コイルのほぼ
   上半部を露出させて収容し得る容積を有する、上
   面が開口した四角形状の下部ボツクスと、 四隅に立設された柱体と、前記柱体間に設けら
   れた側板とからなり、前記下部ボツクスの前記支
   柱をガイドとして昇降自在に前記下部ボツクスに
   嵌装された、上昇時に前記下部ボツクス内に収容
   された前記コイルの露出部分の周囲を覆い得る高
   さを有する四角な枠状の上部ボツクスと、 前記上部ボツクスの相対向する１組の前記側板
   の内面に対称的に設けられた１対の逆Ｕ字形状の
   ガイドレールと、 前記ガイドレールに沿つて移動自在な１対のシ
   ヤツタと、 前記上部ボツクスの昇降機構と、 前記上部ボツクスの上昇時には前記上部ボツク
   スの上面を閉鎖し、前記上部ボツクスの下降時に
   は前記上部ボツクスの上面を開口するように、前
   記上部ボツクスの昇降と連動して前記シヤツタを
   開閉するためのシヤツタ開閉機構とからなること
   を特徴とする、金属ストリツプコイル格納用容
   器。