JPH025096B2 - - Google Patents

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JPH025096B2
JPH025096B2 JP60190967A JP19096785A JPH025096B2 JP H025096 B2 JPH025096 B2 JP H025096B2 JP 60190967 A JP60190967 A JP 60190967A JP 19096785 A JP19096785 A JP 19096785A JP H025096 B2 JPH025096 B2 JP H025096B2
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Description

【発明の詳細な説明】 発明の背景 [技術分野] 本発明は免疫グロブリン物質の新規な吸着材お
よび該吸着材を利用した免疫グロブリン物質の吸
着装置に関するものである。 血液中に発現する免疫グロブリンまたはその複
合体等の免疫グロブリン物質は、癌、免疫増殖性
症候群、慢性関節リウマチ、全身性エリテマトー
デス等の自己免疫疾患あるいはアレルギー、臓器
移植時の拒絶反応等の生体免疫機能に関係した疾
患および現象の原因または進行と密接な関係をも
つていると考えられている。 そこで血液、血漿等の体液中から免疫グロブリ
ン物質を特異的に吸着除去することによつて上記
疾患の進行を防止し、症状を軽減せしめ、さらに
は治療を早めることが期待されている。本発明の
吸着材および吸着装置はこのような療法に有効に
使用されるものである。 [先行技術およびその問題点] 近年、免疫グロブリン物質に起因するとみられ
る上記疾患の治療を目的とした血漿交換療法が行
なわれている。しかしながら、血漿交換療法は、
血漿成分の全てを無差別的に除去するので、血漿
成分中から有用成分を喪失するのみでなく、補充
液としての血漿あるいは血漿製剤の有用成分の不
足、血清肝炎やアレルギーの合併などの多くの問
題が指摘されるため、自己の血漿を浄化した後、
輪注することが望ましいとされている。 病因物質の除去法としては、メンブランフイル
ターを用いるカスケード(Sieberth、H.G.、
Plasma Exchange、P.29、F.K.Schattauer
Verlog、Stuttgart−New York、1980)、ある
いは二重ろ過法(阿岸鉄三ら、腎と透析、10(3)、
475、1981)、凍結ろ過法(L′Abbate、A.、etal.、
Proc.Eur.Dial.Transplant.Assoc.、14、486、
1977)、塩析血漿処理法(大江宏明ら、人工臓器、
140(1)、472−475(1985)が考案され、臨床試用が
進められている。 しかしながら現状では、病因物質を特異的に除
去することができず、臨床応用において血漿補充
液を使用しない場合、低タンパク血症が発生す
る。 他の治療方法としては、各種薬剤の使用が行な
われるが、一般に副作用の問題がある為に、使用
量、使用期間は必要最少限にとどめるなど、その
実行には注意を要する。 したがつて、副作用がなく、血漿中の特定病因
物質を選択的に吸着、除去できる浄化材および浄
化装置の出現が切望されていた。 従来、このような目的に供し得る浄化材として
は、 (1) アフイニテイ吸着材 (2) 多孔性樹脂(例えばRohm & Haas社製
のアンバーライトXAD−7等) (3) イオン交換体(例えばカルボキシメチルセル
ロース、ジエチルアミノエチルアガロース) (4) 無機多孔体(例えば多孔質ガラス、セラミツ
クス) が提案されている。 ところが、多孔性樹脂やイオン交換体は、吸着
能が小さく、その上、吸着特異性が低いという欠
点があり、さらに体液中のアルブミンをも吸着す
るので、浸透圧の異常をきたし、安全な治療器と
して利用することは不可能であつた。また無機多
孔体は、吸着能、吸着特異性は比較的良好だが、
まだ実用的に不充分である。 一方、アフイニテイ吸着材は、生物学的アフイ
ニテイ吸着材と物理化学的アフイニテイ吸着材に
大別できる。生物学的アフイニテイ吸着材は、吸
着特異性に優れているが、多くは生理活性高分子
をリガンド(Ligand:目的物質と親和性をもつ
物質)として用いる為、その原料の価格が高く、
かつ確保が難しい。また吸着材やカラムの製造、
滅菌、貯蔵、運搬、保管における活性の安定性に
難点がある。また、血液と接触した場合に、親和
力以外の生理機能の発現による副作用も考慮され
ねばならない。さらには、リガンドが遊離、溶出
した場合にはほとんどが異種タンパク質であるた
めに、抗原性による副作用が問題となる。他方、
物理化学的アフイニテイ吸着材は、大量製造が可
能であり、活性が安定である利点を有している。
また血液と接触した場合の安定性の一般に優れて
いるものが多い。しかし、疾患治療のために体外
循環体液浄化療法を行なうには、従来の吸着材
(例えばカルボキシル基またはスルホン酸基を表
面に有する多孔体−特開昭56−147710号公報、同
57−56038号公報、同57−75141号公報、同57−
170263号公報、同57−197294号公報−、疎水性ア
ミノ酸が結合されている親水性担体−特開昭57−
122875号公報、同58−15924号公報、同58−
165859号公報、同58−165861号公報−、変性IgG
が結合されている親水性担体−特開昭57−77624
号公報、同57−77625号公報、同57−156035号公
報−、メチル化アルブミンが結合されている多孔
体−特開昭55−120875号公報、同55−125872号公
報−、糖が結合されている親水性担体−特開昭57
−134164号公報、同58−133257号公報−、プリン
基またはピリミジン塩基、糖リン酸が結合されて
いる多孔体−特開昭57−192560号公報、同58−
61752号公報、同58−98142号公報−)よりさらに
高い効率で、病因物質を除去することができ、ま
た、体液に対する悪影響の非常に少ないことが望
まれている。 発明の目的 本発明の目的は、上記先行技術の問題点を解決
し、自己免疫疾患、アレルギー、癌疾患などの生
体免疫機能に関係した疾患の病因物質である免疫
グロブリン物質を高い効率で、選択的に吸着し、
非特異的な吸着が少なく、安全であり、滅菌操作
も簡単に行なうことができる免疫グロブリン物質
の吸着材およびそれを利用した免疫グロブリン物
質の吸着装置を提供することにある。 発明の具体的説明 上記の目的を達成するため、本発明は、キトサ
ンからなる担体にカツプリング剤を介してルミノ
ールまたはスルフアチアゾールからなる複素環式
化合物が結合していることを特徴とする免疫グロ
ブリン物質の吸着材からなる。さらに本発明は流
体の導出入口を有する容器内に上記吸着材が収容
された免疫グロブリン物質の吸着装置からなる。 本発明で使用されるキトサンは、キチンを脱ア
セチル化して得られ、グルコサミン(2−アミノ
−D−グルコース)よりなる塩基性多糖類であ
る。キトサンは白色無定形粉末の物質であり、そ
れ自体公知の方法によつて粒子状、繊維状、中空
糸状、膜状等に成形される。キトサンは、例え
ば、キチンを45%の水酸化ナトリウム水溶液とと
もに100℃で2時間処理したのち、水洗し、80〜
100℃で12〜16時間乾燥することにより得られる。
血液の通液性やクダケ、カケが生じにくいなどの
点から、粒子状、特に球状もしくはビーズ状が好
ましい。そして球状または球状多孔性キトサン担
体は、例えば、懸濁剤を含む分散媒液中に、キト
サン水溶液を添加分散させ、粒状化することによ
り製造される(特開昭55−167048)。また、上記
多孔性球状キトサンは架橋処理を行つてもよい
(特開昭55−167048号)。架橋処理は架橋剤を用い
て行うことができる。架橋剤としては、エピクロ
ルヒドリン、エピブロムヒドリン、2,3−ジブ
ロムプロパノール、2,3−ジクロルプロパノー
ルのようなエポキシタイプのものを使用できる。
なお、架橋化度は元素分析値より算出し、ピラノ
ース環1単位当り0.01〜0.3が好ましい。よつて
架橋は全体ではなく部分架橋が好ましい。 担体は、病因物質を高い効率で吸着除去するた
めに、表面積の大きな多孔体であることが好まし
く、さらに多孔性担体としては、免疫グロブリン
G(分子量16万)や、より分子量の大きな免疫グ
ロブリンM(分子量90万)あるいは免疫複合体
(分子量60万以上)を吸着除去するために、平均
孔径100Åないし5000Å、より好ましくは200Åな
いし3000Åの範囲にあるものである。平均孔径が
小さすぎる場合には吸着される病因物質の量が少
なく、大きすぎる場合には、多孔体の強度が低下
し、かつ表面積が減少するため実用的でない。 平均孔径の測定は、水銀圧入式ポロシメーター
によつた。この方法は、多孔体に水銀を圧入して
ゆき、侵入した水銀量から気孔量を、圧入に要す
る圧力から孔径を求める方法である。 粒子状担体の平均粒径は、体液の流量や流通圧
力の点より、0.05mmから5mmの範囲にあることが
好ましい。平均粒径はJIS−Z−8801に規定され
るフルイを用いて分級した後、各級の上限粒径と
下限粒径の中間値を各級の粒径とし、その重量平
均として平均粒径を算出する。 本発明の吸着材は、上記キトサン担体にカツプ
リング剤を介してルミノールまたはスルフアチア
ゾールからなる複素環式化合物が結合している。 上記複素環式化合物は、常法により、カツプリ
ング剤を介してキトサン担体に固定される。キト
サン担体はその表面にアミノ基を有しているの
で、カツプリング剤としてグルタルアルデヒドを
使用するのが好ましい。 本発明の吸着材によつて吸着される免疫グロブ
リン物質には、通常の免疫グロブリン物質(A、
G、E、D、M)の他、自己抗体、免疫グロブリ
ン間または免疫グロブリンと他の物質特に抗原と
の複合体等が含まれる。 本発明で好適に用いられる複素環式化合物の異
原子は最外電子殻に孤立電子対を有し、プロトン
アクセプターとして働く。また、解離基の少ない
複素環は疎水性を示す。さらにサルフア剤のスル
ホンアミド部分、ルミノールのカルボニル基とイ
ミノ基は水素結合性を有している。一方、複素環
式化合物を結合したキトサン担体は、その表面に
水酸基およびアミノ基を有していることにより水
素結合性および静電結合性を保持している。この
ように、免疫グロブリン物質と吸着材との間で、
免疫グロブリン物質のアミノ酸残基と吸着材が疎
水結合、静電結合、水素結合の組み合わさつた相
互作用を生じ、さらに吸着材表面の複素環式化合
物が免疫グロブリン物質の分子内間隙に適度に当
てはまつたので好ましい結果が得られたと解釈で
きるものである。 一般に、疎水性化合物だけで構成された吸着材
には体液中のアルブミンなどの有用タンパク質が
多く付着し、病因物質の選択的除去には適さな
い。また逆に親水性化合物あるいは荷電基を多く
有する化合物で構成された吸着材を用いた場合
は、タンパク質の付着量が大変低いために、病因
物質の除去には適さない。したがつて種々の相互
作用力が適度に組み合わさつた吸着材が、免疫グ
ロブリン物質の吸着材として好適となる。 本発明の免疫グロブリン物質の吸着装置は、上
述の如き吸着材を、体液の導出入口を備えた容器
内に充填保持させてなるものである。 容器の材質は、ガラス、ステンレス、ポリエチ
レン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリ
スチレン、ポリメチルメタクリレート等が使用で
きるが、オートクレーブ滅菌が可能で取り扱い易
い、ポリプロピレンやポリカーボネートが特に好
ましい。また容器内には、吸着材の流出を阻止す
る手段が設けられており、具体的には、吸着材と
出入口部との間に、体液は通過するが、吸着材は
通過できない大きさの網目や孔を有するフイルタ
ーを備えている。フイルターの材質は、生理的に
不活性で強度の高いものであれば良いが、特にポ
リエステル製、ポリアミド製のメツシユが好まし
く使用される。 次に添付図面を参照しつつ本発明の装置につい
て説明する。 第1図は本発明装置の一例を示す断面図であ
る。本装置は両端に入口4および出口5を有する
容器1とその内部に収容された吸着材2と入口4
および出口5に上記吸着材2を挟んで設けられた
フイルター3a,3bからなる。フイルター3
a,3bは吸着材の破片等が体液に入り体内に流
れ込むのを防ぐために設けられている。体液は、
体液導入口4より導入され、吸着材2で処理され
た後、体液導出口5から導出される。吸着材はフ
イルター3a,3bにより容器内に保持されてい
る。 本発明の吸着装置は、使用の便宜のため、蒸留
水や生理食塩水等の精製水で充填され、オートク
レーブ滅菌されて製品とするのが望ましい。 第2図は、本発明の吸着装置を用いて血液浄化
治療を行う場合の1例を示す概略図である。血液
は血液導入口6より導入され、ポンプ7aを通つ
て血漿分離装置8へ供給され、血球と血漿に分離
される。分離された血漿はポンプ7bを通つて、
吸着容器1に供給され、吸着処理された後に血
漿・血球混合装置9で血球と混合されて血液導出
口10より導出される。 本発明の装置を体外循環で用いる場合には、大
略次の二通りの方法がある。1つには、体内から
取り出した血液を遠心分離機もしくは膜型あるい
は中空糸型血漿分離器を使用して、血漿成分と血
球成分とに分離したのち、血漿成分を該装置に通
過させ、浄化した後、血球成分と合わせて体内に
戻す方法であり、他の1つは体内から取り出した
血液を直接該装置に通過させ、浄化する方法であ
る。 体液の通液方法としては、臨床上の必要に応
じ、あるいは設備の設置状況に応じて、連続的に
通液してもよいし、また断続的に通液使用しても
よい。 次に実施例および比較例を示して本発明をさら
に具体的に説明する。 実施例 1 水酸化ナトリウムでPH7.0に調整した5%
(w/v)グルタルアルデヒド水溶液に多孔性キ
トサンビーズ(CS083B、富士紡績社製)を浸
し、脱気し、ブラツドミキサー(BM−101型、
萱垣医理科工業社製)を用いて室温で一晩攪拌し
た後蒸留水で洗浄を行なつた。ジメチルホルムア
ミド(DMF)と10mM塩化カルシウム水溶液
(PH8)との混液(2:3)に溶解した0.1Mスル
フアチアゾールまたはルミノール溶液を上記キト
サンビーズ液に加え、脱気した。次に80℃水浴中
で3時間加温し、ブラツドミキサーを使用して一
晩攪拌した。DMFおよび蒸留水で洗浄を行なつ
た後に未反応のアルデヒド基をブロツキングする
ため1Mエタノールアミン(PH8)を添加して脱
気し、ブラツドミキサーで一晩攪拌した。これを
蒸留水で洗浄した後に1%(w/v)水素化ホウ
素ナトリウムの10mM塩化カルシウム溶液(PH
8)に浸して4℃で反応させた。これによつて、
グルタルアルデヒド基のアルデヒド基と、キトサ
ンおよびスルフアチアゾールもしくはルミノール
のアミノ基との反応によつて生じたアゾメチン結
合を還元して安定化した。かくして得られる処理
キトサンビーズを蒸留水、0.5M塩化ナトリウム
を含む0.02M酢酸バツフア(PH4)、0.2M炭酸バ
ツフア(PH10)でくり返し洗浄して吸着実験に供
した。 一方、比較のため上記の処理を行なわないキト
サンビーズ、球状シリカゲル(富士デウイソン化
学社製)、多孔質ガラス(エレクトロニユークレ
オニクス社製)、破砕状フエノール系樹脂(住友
化学社製)、ポリスチレンビーズ(三菱化成社製)
も吸着実験に供した。 実施例 2 多孔性キトサンビーズ(CS083B)の代りに部
分架橋された多孔性キトサンビーズ(CS102B、
富士紡績社製)を使用する以外は実施例1と同様
に処理して吸着材を調製した。 ガラス製試験管(テルモ社製ラルボ、15.5mmφ
×100mm)に吸着材1.0gと137mM塩化ナトリウ
ムおよび2.6mM塩化カリウムを含む8mMリン
酸バツフア(PBS、PH7.2)2mlを入れ、アスピ
レーター(東京理化器械社製、A−2S型)で脱
気した後、抗凝固剤としてヘパリン6IU/mlおよ
びACD(Acid−Citrate−Dextrose)液50μ/ml
を含むウシ血漿3mlを添加し、ブラツドミキサー
(前出)を使用して攪拌しながら37℃熱風循環式
恒温槽(田葉井社製、P(S)−212型)で90分間
インキユベートした。テルモ社製の容量5mlデイ
スポーサブルシリンジの本体先端部を切断し、そ
の部分へ250メツシユのナイロン製フイルターを
つけ、さらに外側から予めステンレス管を通した
シリコンゴム栓を押しはめることによつて作製し
たカラムへ上記試験管内容物をPBS1mlで移した
後に、PBS5mlでカラムを洗浄し、流出液を捕集
した。流出液量を測定した後、アルブミン
(Alb)、総タンパク質(Prot)量をそれぞれブロ
ムクレゾールグリーン(BCG)法、ビウレツト
法で測定しグロブリン量(Glob)をProtとAlbと
の差として求めた。すなわち、便宜上、フイブリ
ノーゲンもGlobに含めて計算した。また免疫グ
ロブリンG(IgG)量および免疫グロブリンM
(IgM)量を一元放射免疫拡散法(SRID)で測定
した。吸着材を用いないで同様に操作して得た流
出液のAlb、Glob、IgG、IgMから上記測定量を
差し引くことによつてそれぞれの吸着材への吸着
量を算出した。 結果を表1に示した。表1から、キトサンビー
ズにスルフアチアゾールまたはルミノールを結合
させた吸着材が選択的かつ高率にグロブリン、
IgGおよびIgMを吸着除去することが明らかであ
る。
【表】 発明の効果 本発明の吸着材は免疫グロブリン物質の吸着能
および吸着選択性に優れている。すなわち、実施
例で示した如く、本発明の吸着材は他の吸着材に
比較してアルブミンの吸着量が少なく、グロブリ
ンの吸着量が多い。 本発明は体液を吸着浄化、再生する一般的な用
法に適用可能であるが、とくに神経疾患(重症筋
無力症、多発性硬化症、多発性筋炎、多発性神経
炎など)あるいは、多クローン性免疫グロブリン
M異常性(IgMの増加する、慢性肝炎、肝硬変
症、強皮症、リンパ腫、先天性風疹、先天性梅
毒、先天性トキソプラスマ、トリパノゾーマ感染
症、亜急性硬化性汎脳炎など)や免疫複合体病
(免疫複合体の増加する、糸球体腎炎、全身性エ
リテマトーデス、慢性関節リウマチ、結節性動脈
周囲炎、血清病、慢性移植片対宿主病など)、臓
器移植(AOB不適合骨髄移植など)、肝不全、ア
レルギーなどの治療に有効である。 また、本発明の免疫グロブリン物質の吸着材
は、装置に充填して治療器として用いられるにと
どまらず、免疫グロブリンおよび免疫複合体など
のタンパク質の分離、精製用およびこれらの検査
用材料としても有効に利用できる。 本発明の装置は、その内部に上記特徴を持つ吸
着材を収容したもので、コンパクトにまとめら
れ、簡便でかつ安全に利用でき、吸着材の特性を
有効に利用できるものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の吸着装置の一例を示す断面
図である。第2図は、本発明の吸着装置を用いて
血液浄化治療を行う場合の1例を示す概略図であ
る。 1……容器、2……吸着材、3a,3b……フ
イルター、4……入口、5……出口、6……血液
導入口、7a,7b……ポンプ、8……血漿分離
装置、9……血球混合装置、10……血液導出
口。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 キトサンからなる担体にカツプリング剤を介
    してルミノールまたはスルフアチアゾールからな
    る複素環式化合物が結合していることを特徴とす
    る免疫グロブリン物質の吸着材。 2 前記キトサンからなる担体が球状体である特
    許請求の範囲第1項に記載の吸着材。 3 前記キトサンからなる担体が多孔性球状体で
    ある特許請求の範囲第2項記載の吸着材。 4 流体の導出入口を有する容器内にキトサンか
    らなる担体にカツプリング剤を介してルミノール
    またはスルフアチアゾールからなる複素環式化合
    物が結合している免疫グロブリン物質の吸着材が
    収容されていることを特徴とする免疫グロブリン
    物質の吸着装置。 5 前記装置は精製水で充填され、オートクレー
    ブ滅菌されている特許請求の範囲第4項記載の免
    疫グロブリンの吸着装置。
JP60190967A 1985-08-31 1985-08-31 免疫グロブリン物質の吸着材および吸着装置 Granted JPS6253669A (ja)

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