JPH02501510A - 弦の振動を中空胴の壁に伝達する装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるため要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 の　の辞に一゛　る 本発明は弦の振動を請求の範囲第１項にかかる中空胴の壁に伝達する装置に関す る。

現代の弦楽器では弦の振動は、該弦を張設した駒が配設される弦楽器胴の壁から 発音即ち放射される。この壁は一般に表面板と呼ばれる。弦楽器の場合、該振動 は魂柱によって表面板に対面した中空胴壁即ち響板に伝えられて該響板から発音 即ち放射される。表面板と響板とはリブ即ち側壁によって間隔が保たれかつ中空 胴を形成するように密閉されている。

弦、駒及び発音壁とによる上記の構造は、弦を張設した駒によって表面板に伝え られた張力が丁度該駒を配設した点において発音に必要な振動をする方向に表面 板に対して負荷をかける欠点がある。このように予備張力がかけられているので 表面板の振動能力に限界があり、従って発音にも限界ができる。

又、弦楽器の表面板の運動の自由度は弦の張力に逆らった該表面板の弯曲によっ て制限される０表面板は弦張力によって圧縮されぬように止むを得ず剛性が付与 されている。又、弦楽器では表面板全体に振動を伝達しかつ弦の張力を支持する ためにベースバーを必要とするので表面板の運動の自由度に限界がある。又、弦 楽器の弓の運動の自由度に必要な駒に沿って設けた刻み目によって、表面板の運 動の自由度、殊に該表面板の寸法及び弦楽器の凹所の寸法に限界がある。表面板 が適度の運動をするために上記の刻み目と駒との間に口孔を形成する必要がある 。

本発明の目的は、駒を介して伝達される弦張力が発音壁の振動運動の方向に該発 音壁をごく僅か押圧し、発音壁の運動に殆んど悪影響を及ぼさぬ程度の必要最小 限度の剛性と音の高い弦楽器胴を可能ならしめるような、請求の範囲第１項の前 文にかかる壁及び支持材の構成を提供することである。

上記の目的は本発明によれば、請求の範囲第１項に記載の特徴項によって解決さ れる。

陶土に張設した弦の張力の方向は弦楽器の発音壁の運動方向に対して直角である 。従って壁は振動運動方向に予備張力がかけられず又振動の振幅は限定されない 。これらの壁は弯曲させる必要がない。壁は平坦に作ることができしかもよりよ く振動して音を発する。又弦と駒の下方にも発音壁が設けられていて弓の自由運 動のための刻み目を設ける必要がない。

弦の張力に打勝つ静的剛性があるので高いレベルの張力を支持することができる 。駒の丈を高くすることができるので弦の振動運動を発音壁の運動に変える伝達 比を増加することができる。

同一の励起エネルギと同一の弦振動で本発明の装置を測定したところ、大きな振 動振幅と大きな中空胴とを有する大きな振動壁に起因して従来の弦楽器に比較し て雰囲気をより振動させることができ、従ってより大きい音を出すことができる 。

請求の範囲第２項によれば、中空胴の側壁６．９の中央に設けた口孔１４の配列 によって夫々の合孔間の間隔を最大にすることができると共に壁の曲げ抵抗を減 することができる。

口孔の相互間隔が大きくとれるので口孔を通り抜ける大気圧振動が均圧化して、 従来の弦楽器よりも低い長波長の低温となるのを特徴する 請求の範囲第３項にかかる支持材の構成によって、駒起立壁土に伝達された弦の 振動運動を、側壁の運動の自由度を制限する幅広の支持材を用いないで中空胴の 大きな側壁の全表面に移行させることができる。請求の範囲第４項にがかる壁駒 起立壁の切欠きによって指示線に沿った壁の撓み性が向上する。９起立壁から支 持材に振動を移行中に上記壁はこの指示線に沿って撓む。上記の点における壁の 剛性が少なければ少ないほど弦の振動移行の妨げが少ない。

以下、限定されない実施例及び添付図面について本発明の詳細な説明する。

第１図は弦の振動運動を中空胴壁に伝達する構成部分が見られる点において弦楽 器の中空胴を横切って示した断面の斜視図、第２図は本発明の弦楽器の側面図、 第３図は駒のレベルで示した弦楽器の断面図、第４図は弦楽器を駒の直上面を示 す図である。

第１図は駒１上に張設された弦２を示し、駒１の脚部即ち基部３及び４は狭い中 空胴壁５上に配設されている。駒ｌから離隔した胴壁５の側部には、上記駒１の 脚部３及び４間の９起立壁５から中空胴側壁６が直立している。駒１の脚部３゜ ４から始まって側壁６に向って三角形の経路を形成しかつ該側壁６と交差点１７ で接触する支持材７．８が設けられる。また９起立壁５の側部には駒から離隔し て別の中空胴側壁９が脚部３．４の横方向外側に配設されている。側壁６と９間 の駒１の脚部３から始まって支持材１０が側壁９の表面に向って延びて交差点１ ８で接触している。

夫々の側壁６及び９は直線辺部２２と弯曲辺部２３とを備える。

両側壁６と９は、直線辺部２２では９起立壁５によってまた弯曲辺部２３ではリ プ１１によって夫々間隔をあけられている。壁・５，６．９及び１１で形成され た一方の角部２４には緒止仮１２が設けられ、他方の角部２４には棹１３が設け られている。

棹１３、緒止板１２及び駒１によって弦楽器の中空胴に導かれた力は壁５及び特 に発音壁６．９を端面からそれらの表面に平行な方向に丈押圧する。従ってダイ ヤフラムとしての中空胴の運動を拘束しない。

例えば矢印３０の方向の弦２の振動運動によって脚部３で壁５を押下げ、脚部４ で壁５を持揚げるように駒１を運動させる。従って支持材７と１０とは下方に押 付けられて側壁６と９とは矢印３１　、３２で示すように外方に突出される。支 持材８はこの点で基部４と壁５との上向きの運動によって支持材７と同じ方向に 矢印３２の方向に側壁６を下方に引張る。

駒１、壁５．６．７及び支持材７．８．１０の運動を破線で示す。弦２を矢印３ ０の反対方向に運動させると各要素１，５゜６．７．８．９．１０は上記と反対 の方向に運動する。

側壁６が矢印３２の方向に運動し、側壁９が矢印３１の方向に運動すると弦楽器 の中空胴の容積が増加する。従って孔１４を通って中空胴内に外部から空気を吸 引し、又反対方向に運動する時には外部に空気を排出する。側壁６と９は大きな 面積を存しかつ両側壁の運動方向が予備張力や突出しによって拘束されていない ので、中空胴の外側の側壁６．９の運動切換えにつれて上記の吸引、排出は直接 周囲の空気に対して有効に行なわれる。

第２図は請求の範囲第３項に対応する支持材８の構造を示す。支持材８の幅は大 変広くて、壁５，６，９．１１で形成した角部２４まで延びている。又支持材８ の高さは駒１の下方の交差点１７から始まって、駒起立壁５との接触線１５と側 壁６との接触線２１との間を角部２４に向って漸減するように形成されている。

従って支持材８の運動は一点１７で側壁６に及ぶだけでなく、該支持材８が側壁 ６に接触する接触線１５に沿って及ぼされる。側壁６はテント状に突出するので はなくこうもづ傘状を呈する。又集中した荷重は材料表面のバーによって分散さ れる。側壁９の突出が大きければ大きいほど多くの空気を取入れ、従って弦楽器 の音はより高くなる。

第３図は請求の範囲第６項に対応する弦振動伝達装置の別の態様を示す。側壁６ ．９に対する振動の伝達は運動質量の減少によって改善される。上記の運動質量 の減少は請求の範囲第６項によれば壁５，６．９の一部分を省略することによっ て達成される。

側壁６及び９に対する弦２からの振動伝達なさらに改良するために、駒ｌが配設 された壁５を切欠き及び第４図に示す破線に沿った経路によってより撓み易くす る。これらの破線で示す経路は駒１の脚部３から始まり、側壁６と９の間を延び て、壁５．６，９．１１で形成された角部２４に到達する０弦振動伝達時に壁５ はこれらの経路に沿って弯曲する。この場合切欠きは壁５の抵抗運動を減少させ る。駒１によって生じた運動は撓みに強い壁５で受けられないで通過する。

手続補正書 平成２年２月３日 特許庁長官　吉　１）文　毅　殿 １、事件の表示 ＰＣＴ／ＤＥ８８１００７８５ λ　発明の名称 弦の振動を中空胴の壁に伝達する装置 ３、補正をする者 事件との関係　特許出願人 氏名　シュミット、カールパルター ４、代理人 住所　〒１０５東京都港区虎ノ門−丁目８番１０号静光虎ノ門ビル　電話５０４ −０７２１５、補正の対象 明細書 ６、補正の内容 明細書を下記の通り補正します。

（１）明細書第４頁第２３行「下方」をｒ外方」に訂正する。

（２）明細書第４頁第２４行ｒ５，６，７Ｊをｒ５．６，９Ｊに訂正する。

（３）明細書第５頁第８行「吸引、」を削除する。

（４）明細書第５頁第１８行「材料」をｒこうもり傘部−に訂正する。

国際調査報告 国際調査報告 ＰＣＴ／（Ｉｌｌ：　８８１００７８５

Claims (7)

【特許請求の範囲】
1. １．弦楽器の中空胴壁上の２点に設けた駒に張設する弦の振動運動を該中空胴壁 に伝達する装置において、弦（２）によって駒（１）に従って駒起立壁（５）に 伝達された張力を、駒の脚部（３，４）から、該駒の脚部（３，４）の間におい て駒起立壁（５）から発した中空胴の側壁（６）の表面に向って延び、又該駒の 脚部（３，４）の下方で、駒起立壁（５）から発した中空胴の別の側壁（９）に 向って延びた支持材（７，８，９）によって駒起立壁（５）の下方で支持したこ とを特徴とする弦の振動を中空胴の壁に伝達する装置。
2. ２．中空胴の壁（５，６，９）の少なくとも一つが中央表面領域に響孔（１４） を備えた請求の範囲第１項に記載の装置。
3. ３．駒起立壁（５）と中空胴の側壁（６，９）間の少なくとも二つの支持材（８ ，１０）は充分広くて中空胴の壁（５，６，９，１１）が係合して形成した角部 に向って延びかつ該角部に向って高さが漸減した請求の範囲第１項又は第２項に 記載の装置。
4. ４．中空胴の側壁（６）は、リブ（１１）と支持材担持点（１７）又は支持材係 合線（１５）間に延びた請求の範囲第１項から第３項までのいずれか１項に記載 の装置。
5. ５．中空胴の側壁（９）は、リブ（１１）と交差点（１８）又は支持材係合線（ １９）間に延び、駒起立壁（５）は、駒の脚部（３，４）又は支持材担持線（２ ０，２１）間を通過した請求の範囲１から４までのいずれか１項に記載の装置。
6. ６．中空胴の側壁（６）は、リブ（Ｈ）と支持材担持点（１７）又は支持材担持 線（１５）間に延び、中空胴の側壁（９）はリブ（１１）と支持材担持点（１８ ）又は支持材担持線（１９）間に延び、駒起立壁（５）は、駒の脚部（３，４） 又は支持材担持線（２０，２１）間を通過した請求の範囲１から５までのいずれ か１項に記載の装置。
7. ７．駒起立壁（５）は、駒の一つの脚部から中空胴壁（５，６，９，１１）で形 成された角部（２４）に至る切欠き（１６）を備えた請求の範囲１から６までの いずれか１項に記載の装置。