JPH025011Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は連接する枠体を枠材同士の連結によつ
て連結する枠体連結装置に関するものである。

従来より、枠体としてのサツシ枠を左右に連結
する場合、例えば、方立を介在して両サツシ枠の
竪枠を連結していたが、方立の両側に各竪枠を結
合する作業が面倒であり、結合に際して隙間が生
じ易く、正確な見付け寸法を確保し難い欠点があ
つた。

そこで、本考案はこのような方立使用に伴う従
来のサツシ枠連結装置の問題点に鑑み、極めて簡
単に連結作業を行うことができるとともに、結合
部分に隙間が生じず正確な見付け寸法として連結
することのできる枠体連結装置を提供することを
目的として、その構造に独自の創意工夫を凝らし
たものであり、方立などの介在物を使用せずに枠
材同士を直接連結するようにしたものである。

即ち、本考案装置の要旨は、互いに連接される
複数の枠体のうち一方の枠体の連結側枠材には、
室内見付け壁に第１ネジ止め部を設けるととも
に、室内外方向に傾斜する係合用傾斜面を備え且
つ互いに室内外方向に離間する平行な第１及び第
２のクサビ受け部を設け、他方の枠体の連結側枠
材には上記第１のネジ止め部と対向する第２のネ
ジ止め部を設けるとともに、上記第１及び第２の
クサビ受け部に係合当接する係合用傾斜面を備え
た第１及び第２のクサビ部を設け、上記第１及び
第２のネジ止め部を相互に室内外方向からネジ止
めして、上記第１及び第２のクサビ部の係合用傾
斜面を夫々第１及び第２のクサビ受け部に係合さ
せるとともに他方の枠体の連結側枠材の室外側見
付け壁の一方の枠体側端部を一方の枠体の連結側
枠材に当接させて成ることを特徴とするものであ
る。

以下、本考案を図示した実施例に従つて説明す
る。

図示した枠体は玄関として使用されるドア枠Ａ
と隣接して設けられるガラス嵌め殺し枠Ｂであ
り、建物開口部の内壁１，１に取付けれた捨枠
２，２を利用して固定されるものである。

ドア枠Ａの図中左側竪枠３はその外周面（ガラ
ス嵌め殺し枠対向面）に補強用中空部４を一体に
有しており、この中空部４の室内側に開口する凹
溝状の第２ネジ止め部５を備えるとともに、当該
第２ネジ止め部５の開口部に室内側に係合用傾斜
面イを備えた第１クサビ部６を連接している。

又、中空部４の室外側には相隣る嵌め殺し枠Ｂ
に向かつて突出する突壁７を有しており、この突
壁７の室内面には上記中空部４から離れるような
状態で係合用傾斜面ロを室内側に有する第２クサ
ビ部８を連接しているとともに、突壁７の先端部
室内側にはＬ型の支片９を連接している。上記中
空部４の室外側壁及び突壁７が室外側見付け壁と
なる。

一方、ガラス嵌め殺し枠Ｂの図中右側竪枠１０
は、ガラス嵌合用凹溝１１のドア枠対向面側角部
室内側見付け壁に第１ネジ止め部１２を突接する
とともに、当該第１ネジ止め部１２の先端部に室
外側に向かつて傾斜状に突出した第１クサビ受け
部１３を連接しており、上記ガラス嵌合用凹溝１
１の室外側に延設した支壁１４にはそのドア対向
面にタイト材保持部１５を設けるとともに当該タ
イト材保持部１５の先端部に室外側に向かつて傾
斜状に突出した第２クサビ受け部１６を有してい
る。

そして、上記第１ネジ止め部１２はこの第２ク
サビ受け部１６に対して、よりドア枠Ａ寄りに突
出した位置に設けられており、これに対応してド
ア枠Ａの第２クサビ部８は、第２ネジ止め部５よ
りもガラス嵌め殺し枠Ｂ寄りに位置している。

ドア枠Ａとガラス嵌め殺し枠Ｂの連結にあたつ
ては、まずガラス嵌め殺し枠Ｂが建物開口部に固
着されている捨枠２に取付けられる。

この捨枠２は断面略Ｌ型をしており、室内側の
取付け壁１８の室外面にガラス嵌め殺し枠Ｂの竪
枠１７の室内側部分を当接するとともに、取付け
壁１８の室内面に目地止め材１９を当接した状態
で、室内側から目地止め材１９及び取付け壁１８
を貫通するネジ２０で竪枠１７を取付け壁１８に
対し引き寄せ圧着して固定するものであり、固定
後に目地止め材１９に目地材２１を係止すること
により室内側に形成される隙間が塞がれる。

このようにして予め建物開口部にガラス嵌め殺
し枠Ｂを取付けた後、残された開口部分にドア枠
Ａを取付けるものであるが、このドア枠Ａも捨枠
２を利用して取付けられるようになつている。こ
のドア枠Ａの幅寸法は残された開口部分の幅寸法
に合致するものとして作成されており、建物開口
部の室外側から左竪枠３をガラス嵌め殺し枠Ｂの
右側竪枠１０に、又右竪枠２２を捨枠２に当接す
るようにして残された開口部分に嵌め込む。

そして、右竪枠２２と捨枠２の連結は上述した
ガラス嵌め殺し枠Ｂの左側竪枠１７の場合と同じ
であるが、ドア枠Ａの左竪枠３とガラス嵌め殺し
枠Ｂの右竪枠１０については、第２図に示すよう
に、第１クサビ部６が第１クサビ受け部１３に、
第２ネジ止め部５が第１ネジ止め部１２に、又、
第２クサビ部８が第２クサビ受け部１６に対向し
た状態となり、室内側から第１ネジ止め部１２を
貫通したネジ２３を第２ネジ止め部５にネジ込む
ことによつて、第１クサビ受け部６の室内側係合
用傾斜面イが第１クサビ受け部１３の室外側傾斜
面ハに係合当接するとともに、第２クサビ部８の
室内側係合用傾斜面ロが第２クサビ受け部１６の
室外側傾斜面ニに係合当接し、左竪枠３はクサビ
の作用によつて右竪枠１０へ寄つて左竪枠３の室
外側見付け壁のガラス嵌殺し枠Ｂの端部、即ち突
壁７の端部がガラス嵌め殺し枠Ｂの右竪枠１０の
見込み壁室外側に密着状態となり、両竪枠３，１
０は強固に連結されるのである。

なお、右竪枠１０のタイト材保持部１５にはタ
イト材２４が取付けられており、左竪枠３のＬ型
支片９が圧着する。

又、上記ネジ２３で第１及び第２ネジ止め部１
２，５を結合するにあたり、捨枠２と竪枠１７，
２２との連結と同様に目地止め材２５を右竪枠１
０に固着し、この目地止め材２５に目地材２６を
係止することによつて、両竪枠３，１０の室内側
に生ずる空隙を閉塞するようになつている。

上述した実施例は枠体を左右に連接する場合の
竪枠同士の連結を示すものであるが、本考案は、
図示していないが、枠体を上下に連接する場合の
上下枠同士の連結についても同様に実施すること
ができる。

以上のように、本考案は、連接する枠体の相対
向する枠材同士を、方立などの介在物を用いずに
直接連結するものであるから、枠材と介在物との
連結作業が不要となり、枠体連結作業を容易迅速
にできる効果を有している。

又、相対向する枠材同士の結合は、一方の枠材
のクサビ部と他方の枠材のクサビ受け部との相互
係合によつてなされるので、ネジ止めによつてク
サビ作用が働き、両枠材はより強く密着すること
となり、両枠材を隙間やガタを発生させることな
く連結することのできる効果を有しているのであ
る。

しかも、クサビ部及びクサビ受け部は共に室内
外方向に離間して２ケ所に設けられて、室内外２
ケ所で係合することから、室内側の１ケ所のみで
ネジ止めすることにより、両枠材は見込み方向に
わたつて確実に引き寄せられ、室内外ともに隙間
なく密着させることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案の一実施例を示す横断面図、
第２図は、連結前の状態を示す要部横断面図であ
る。 符号、Ａ……他方の枠体であるドア枠、Ｂ……
一方の枠体であるガラス嵌め殺し枠、３……枠材
である左竪枠、５……第２ネジ止め部、６……第
１クサビ部、８……第２クサビ部、１０……枠材
である右竪枠、１２……第１ネジ止め部、１３…
…第１クサビ受け部、１６……第２のクサビ受け
部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 互いに連接される複数の枠体のうち一方の枠体
   の連結側枠材には、室内見付け壁に第１ネジ止め
   部を設けるとともに、室内外方向に傾斜する係合
   用傾斜面を備え且つ互いに室内外方向に離間する
   平行な第１及び第２のクサビ受け部を設け、他方
   の枠体の連結側枠材には上記第１のネジ止め部と
   対向する第２のネジ止め部を設けるとともに、上
   記第１及び第２のクサビ受け部に係合当接する係
   合用傾斜面を備えた第１及び第２のクサビ部を設
   け、上記第１及び第２のネジ止め部を相互に室内
   外方向からネジ止めして、上記第１及び第２のク
   サビ部の係合用傾斜面を夫々第１及び第２のクサ
   ビ受け部に係合させるとともに他方の枠体の連結
   側枠材の室外側見付け壁の一方の枠体側端部を一
   方の枠体の連結側枠材に当接させて成ることを特
   徴とする枠体連結装置。