JPH0249478Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は通水圧に応動して主バーナへのガス通
路を開閉する瞬間湯沸器の水圧応動ガス弁に関す
る。

（従来の技術） 通水量に応じて移動する弁棒を介して主バーナ
のガス通路を順次に開閉する一次弁と二次弁を備
え、一次弁は二次弁の頂面に設けた導通孔を、円
板状の板ばねを介して前記弁棒の移動によつてス
ナツプ的に開閉するごとく設けた瞬間ガス湯沸器
の水圧応動ガス弁は例えば、実公昭60−8264号公
報に開示されている。

（考案が解決しようとする問題点） しかし、このものの二次弁は、通水量に応動し
て開閉する開閉弁であり、このものでは通水量に
応じてガス量即ち燃焼量を調節することは出来な
い。

かゝる不都合を解消するため該二次弁を通水量
に応じて開弁度が調節される比例弁とすることが
考えられるが、かくするときは、通水量応動部に
対する二次弁の相関位置が重要となる。しかしこ
れに重点を置いて組付けると該通水圧応動部と該
二次弁との間に多数の部品が介在するため、これ
ら各部品の集積誤差又は組付誤差等によつて二次
弁の通水圧応動部との相関位置に誤差を生じ易
く、これを正すと弁棒とスナツプばね該スナツプ
ばねと一次弁との位置関係に誤差を生じる。

（問題点を解決するための手段） 本考案はかゝる現状に鑑みその組付を考慮した
ガス弁を得るもので、通水量に応じて移動する弁
棒２を介して主バーナのガス通路３を順次に開閉
する一次弁４と二次弁５を備える水圧応動ガス弁
１であつて、一次弁４は二次弁５の頂面に設けた
最小ガス量を流す導通孔６を、円板状の定荷重ば
ね７を介して前記弁棒２の移動によつてスナツプ
的に開閉させるようにしたものに於いて、該二次
弁５を前記弁棒２の移動量に応じて開弁度が変る
比例弁に構成すると共に、該二次弁５の頂部に螺
合して第１の調節螺子８を設け、該調節螺子８に
前記定荷重ばね７を支持させると共に、該定荷重
ばね７の下面に、該二次弁５を貫通させた前記弁
棒２の上端を臨ませ、且つ該定荷重ばね７の上面
に、一次弁４に螺合した第２の調節螺子１７の下
端が該定荷重ばね７の定荷重領域に臨むごとく設
けて成る。

（実施例） 本考案実施の１例を別紙図面につき説明する。

図面で１は通水量に応じて移動する弁棒２を介
して主バーナのガス通路３を順次に開閉する一次
弁４と二次弁５を備える水圧自動ガス弁を示し、
該一次弁４は、該二次弁５の頂面に設けた最小ガ
ス量を流す導通孔６を、円板状の定荷重ばね７を
介してスナツプ的に開閉するごとく設ける。

これまでの構成は先に示した従来例の水圧自動
ガス弁と特に変るところはない。尚定荷重ばね７
とは変位に対し荷重の変化しない領域を備えるば
ねを言う。

本考案装置は、該二次弁５を前記弁棒２の移動
量に応じて開弁度が変る比例弁に構成すると共
に、該二次弁５の頂部に第１の調節螺子８を螺合
し、該第１の調節螺子８に前記定荷重ばね７を支
持させると共に、該定荷重ばね７の下面に前記二
次弁５を貫通させた弁棒２の上端を臨ませ且つ該
定荷重ばね７の上面に、一次弁４に螺合した第２
の調節螺子１７の下端を該定荷重ばね７の中立位
置までの移動距離に相当する間隙ｌを存して相対
向させたもので、これを詳細に説明すれば、二次
弁５は、その下部外周にテーパ部５ａを設けてこ
れを比例弁に形成すると共に、該テーパ部５ａの
上部にガス通路４に設けた弁座９に着座する着座
シート５ｂを設け、更に二次弁５の上部に凹部５
ｃを形成し、該凹部内周面に雌螺子５ｄを形成し
てこれに蓋状の第１調節螺子８を螺合させ、該第
１調節螺子８は天板付筒状に形成し、これに下面
から前記円板状定荷重ばね７を挿入し、止め輪１
０でこれを固定させて成り、該第１調節螺子８に
切欠きを設けてこれを前記導通孔６とし、該導通
孔６は、その１部に挟溢通路６ａを設けてこれを
通じて主バーナに点火できるだけのガス量を供給
されるようにした。

１１は二次弁５の頂部周面に設けた一次弁４が
着座する弁座１２は該弁座１０に一次弁４を弾着
されるばね、１３は弁座９に二次弁４を弾着させ
るためのばね、１４は通水路、１４ａはそのバイ
パス通路、１５は水圧応動部材を示し、該水圧応
動部材１５は該通水圧に応動するダイヤフラム１
５ａと該ダイヤフラム１５ａと共に移動する前記
バイパス通水路１４ａに臨むテーパ弁１５ｂとか
らなり、前記弁棒２はこのダイヤフラム１５ａに
ともなわれて移動するように一端をこれに当接さ
せた。

図面で１６は該通水路１８並びにガス通路３を
備える筐体、１７は一次弁４に螺合した第２の調
節螺子である。本装置を組立てるには筐体１６内
に水圧応動部材１５と弁棒２並びに二次弁５を相
互の関係位置を確めつゝ所定位置に組付けた後弁
棒１を非通水の状態即ち最も下動した第２図に示
す状態に保ち、下方に彎曲する状態にスナツプば
ね７を組付けた第１調節螺子８を、二次弁５の頂
面に設けた螺孔５ａに該スナツプばね７の下面が
弁棒２の上端に当るまで螺入する。次いで弁棒２
を通水状態即ち弁棒２を上動位置即ち該弁棒で定
荷重ばね７を押し該定荷重ばね７の中央が最も上
動した状態にする。（このとき定荷重ばね７は反
転はしない。）この状態でばね１２により二次弁
５の上面に一次弁４を圧接させて設け、次いで、
一次弁４に螺合した第２の調節螺子１７を螺進さ
せ、その先端を該定荷重ばね７に先端を接触さ
せ、次に通水を停止し定荷重ばね７が定荷重領域
を脱するまで螺進する。かくするときは、簡単に
弁棒２と定荷重ばね７並びに定荷重ばね７と第２
の調節螺子１７との関係位置を部品の集積誤差等
とは無関係に正しく、しかも簡単に組立て得る。

（作用） 次の本装置の作用を説明する。

今先止栓を開いて、通水路１３に通水するとき
は、その通水圧に応じてダイヤフラム１５ａが移
動し、テーパ弁１５ｂをこれに応じて開くと共に
弁棒２を該ダイヤフラム１５ａによつて押上げ
る。これによつて定荷重ばね７を押し、該定荷重
ばね７の定荷重領域になると急激に第１弁を持上
げて導通孔６を開放する。これを更に詳細に説明
すれば、スナツプばね７は当初下方に大きく彎曲
する状態に保たれ、その下面に弁棒２が臨み且つ
一次弁４に設けた第２の調節螺子１７の下端を該
定荷重ばね７の定荷重領域に臨ませたので、定荷
重ばね７の定荷重領域を過ぎた後の急激な上方へ
の彎曲で一次弁４は瞬時に開き、導通孔６を開放
する。

したがつて点火の初動時には、主バーナには二
次弁５に設けた導通孔６を通じて主バーナに点火
できるだけの最小ガス量が供給されてこれに着火
する。

そして引き続く水量の増加により弁棒２が上動
すると、該弁棒２に押されて二次弁５も開弁され
る。

この二次弁５の開弁は弁棒２の移動量に応じる
ためガス量が通水量と比例する。この関係を示す
のが第４図である。

次に先止栓を閉じるときは、前記ダイヤフラム
１５ａにより仕切られる一次室ａと二次室の圧力
差が減じこれに応じてダイヤフラム１５ａが移動
するとこれにともなつて弁棒２が降下し、一次弁
４並びに二次弁５がばね１２，１３に押されて降
下する。そして先ず二次弁５の弁座シート５ｂが
弁座９に圧接し、その後定荷重ばね７が第２の調
節螺子１７の下端に押されて定荷重領域を脱する
と該ばね７のばね力が急激に増加してこのばね力
で一次弁４を強く押しこれで導通孔６を瞬間的に
閉子しガス通路３を全閉状態とする。

（考案の効果） このように本考案によるときは、最小ガス量を
流す導通孔６を備えた二次弁を前記弁棒の移動量
に応じて開弁度が変る比例弁に構成すると共に、
該二次弁の頂部に螺合して第１調節螺子を設け、
該第１調節螺子に前記定荷重ばねを支持させると
共に、該定荷重ばねの下面に、該二次弁を貫通さ
せた前記弁棒の上端を臨ませ且つ該定荷重ばねの
上面に、一次弁に螺合した第２調節螺子の下端を
定荷重ばねの定荷重領域に臨ませるごとくしたの
で、その組付けに当つて両調節螺子を順次操作す
るだけで水コントロール部と弁棒及び二次弁更に
弁棒と定荷重ばね、定荷重ばねと一次弁との関係
を正確に保つた状態に組付け得られ、組付精度の
高いものが容易に得られ、しかもその組付も簡単
である等の効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案実施の１例の截断側面図、第２
図はその要部の拡大図、第３図は第１調節螺子の
平面図、第４図は特性を示す線図である。 １……水圧自動ガス弁、２……弁棒、３……ガ
ス通路、４……一次弁、５……二次弁、６……導
通孔、７……円板状の定荷重ばね、８……第１の
調節螺子。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 通水量に応じて移動する弁棒を介して主バーナ
   のガス通路を順次に開閉する一次弁と二次弁を備
   える水圧自動ガス弁であつて、一次弁は、二次弁
   の頂面に設けた最小ガス量を流す導通孔を、円板
   状の定荷重ばねを介して前記弁棒の移動によつて
   スナツプ的に開閉するごとく設けたものに於い
   て、該二次弁を前記弁棒の移動量に応じて開弁度
   が変る比例弁に構成すると共に、該二次弁の頂部
   に螺合して第１調節螺子を設け、該調節螺子に前
   記定荷重ばねを支持させると共に、該定荷重ばね
   の下面に、該二次弁を貫通させた前記弁棒の上端
   を臨ませ且つ該定荷重ばねの上面に、一次弁に螺
   合した調節螺子の下端が該定荷重ばねの定荷重領
   域に臨むごとく設けて成る瞬間ガス湯沸器の水圧
   応動ガス弁。