JPH0247227B2 - - Google Patents

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JPH0247227B2
JPH0247227B2 JP61026873A JP2687386A JPH0247227B2 JP H0247227 B2 JPH0247227 B2 JP H0247227B2 JP 61026873 A JP61026873 A JP 61026873A JP 2687386 A JP2687386 A JP 2687386A JP H0247227 B2 JPH0247227 B2 JP H0247227B2
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regenerated cellulose
blood purification
copolymer
purification membrane
vinyl monomer
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JP61026873A
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Kazuo Imamura
Tetsuo Watanabe
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
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Description

【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕 本発明は、改良された再生セルロース製血液浄
化膜及びその製造方法に関する。更に詳しくは、
血液に対する適合性が改良された再生セルロース
製血液浄化膜及びその製造方法に関する。 〔従来の技術〕 近年、腎不全患者に対する人工透析療法は、透
析器、透析装置、及び透析技術の進歩に支えられ
て長足の発展を遂げ、腎不全患者の延命、社会復
帰に大きな役割を果たしている。こうした人工透
析療法の発展の中で、再生セルロース膜とりわけ
銅アンモニウム法再生セルロース膜の果たした役
割は大きく、過去現在に渡つて透析療法の過半
は、これら銅アンモニウム法再生セルロース膜を
用いて行われている。これは、該膜が透析性能に
おいて優れていると共に、長年の実績によつて裏
付けられた高い安全性を有しているからに他なら
ない。 しかしながら、この様な透析療法の発展にもか
かわらず、種々の問題が未解決で残されている。
例えば、透析時に抗擬固剤が長期大量投与され、
そのために生じると考えられる種々の副作用の問
題、また、透析患者の臨床症状との対応は明らか
にされていないが、補体成分が活性化され一部消
費される現象や透析時の白血球が一時的に低下す
る現象(ロイコベニア)即ち、透析初期に白血球
数が減少し、開始後15〜20分に最も顕著になる
が、約1時間後に出発値に回復するという現象等
がある。 かかる問題や現象に対して、ポリメチルメタア
クリレート、ポリアクリロニトリル、ポリ(エチ
レン―ビニルアルコール)等の合成高分子膜は、
比較的軽微な面があるが、機械的強度が弱くピン
ホールが発生しやすいこと、耐熱性が充分でない
ため滅菌法が限定されること、及び性能のバラン
ス、即ち透水率と物質透過率バランスが悪くその
使用方法が特定されるといつた欠点がある。 また、再生セルロース膜表面を改質することが
提案されている。例えば、膜表面をへパリン化
し、抗血栓性を付与する方法が、USP3616935や
特開昭51−194等で提案されているが、まだ満足
すべき結果が得られず、またコストも割高になる
ため実用化されていない。またロイコベニア現象
の軽減については、最近、再生セルロース膜に脂
溶性ビタミンをコーテイングした膜(特開昭60−
80462等)やポリマー酸を化学結合させた膜(特
開昭60−118203)が、開示されているが、前者で
はコーテイング膜の安定性が問題であり、後者で
は工程が複雑でコストが割高になる欠点を有して
いる。 そこで、本発明者らは、さきに再生セルロース
膜の血液と接触する表面に2―ヒドロキシエチル
メタクリレートのホモポリマーまたは2―ヒドロ
キシエチルメタクリレートと他のビニル単量体と
のコポリマーがコーテイングされていることを特
徴とする再生セルロース製の血液浄化膜及びその
製造方法を提案した(特開昭59−203565)。 しかしながら、これらの膜では、高湿雰囲気下
で長期間保存すると、改良した血液に対する適合
性が次第に喪失していく現象が見られた。 〔発明が解決しようとする問題点〕 上記の情況を鑑み、本発明は、優れた透析性能
を損なう事なく再生セルロース膜表面を改良する
ことにより、血液に対する適合性が改良された、
即ち、ロイコベニア現象及び補体の活性化現象が
軽減され、しかもその改良された性能の安定性に
優れた再生セルロース製の血液浄化膜及びその製
造方法を提供することを目的としている。 〔問題点を解決するための手段〕 上述の問題点は、再生セルロース膜の血液と接
触する膜面に、側鎖にアミノ基を有する塩基性ビ
ニル単量体から導かれる単位と側鎖にポリアルキ
レングリコール鎖を有するビニル単量体から導か
れる単位とを含むコポリマーがコーテイングされ
ていることを特徴とする再生セルロース製の血液
浄化膜によつて解決される。 この血液浄化膜は、側鎖にアミノ基を有する塩
基性ビニル単量体と側鎖にポリアルキレングリコ
ール鎖を有するビニル単量体とのコポリマーを有
機溶媒に溶解させ、得られるポリマー溶液を再生
セルロース膜に付与した後、過剰のポリマー溶液
を除去し、次いで上記コポリマーを再生セルロー
ス膜に固定することを特徴とする方法によつて製
造される。 本発明で用いられる「再生セルロース」とは、
天然セルロースを一旦化学的あるいは物理的に変
化させた後再生したものであつて、例えば、銅ア
ンモニア法再生セルロース、ビスコースレーヨ
ン、セルロースエステルをケン化したもの等が含
まれるが、透析性能及び長年の実績により裏付け
られた高い安全性等からアンモニア法再生セルロ
ースが好ましい。 再生セルロースの形状は、平膜または中空糸膜
等何れの形状に成型されたものも用いる事ができ
るが、血液浄化膜としての汎用性から中空糸膜が
好ましい。 側鎖にアミノ基を有する塩基性ビニル単量体と
しては、第1級アミノ基、第2級アミノ基、第3
級アミノ基を有するビニル単量体が含まれる。こ
のようなビニル単量体としては、例えば、側鎖に
アミノ基を有するアクリル酸誘導体、メタアクリ
ル酸誘導体、アクリル酸アミド誘導体、及びメタ
アクリル酸アミド誘導体、側鎖にピリジル基、イ
ミダゾリニル基等の含窒素芳香環基を有するビニ
ル化合物、及びアミノ基で置換されたスチレン誘
導体等が用いられる。これらビニル単量体の中
で、第3級アミノ基を有するビニル単量体が特に
好ましく、ジメチルアミノエチルアクリレート、
ジエチルアミノエチルアクリレート、ジメチルア
ミノプロピルアクリレート、ジエチルアミノプロ
ピルアクリレート、3―ジメチルアミノ―2―ヒ
ドロオキシプロピルアクリレート、3―ジエチル
アミノ―2―ヒドロキシプロピルアクリレート、
N―ジメチルアミノエチルアクリル酸アミド、N
―ジエチルアミノエチルアクリル酸アミド、ジメ
チルアミノエチルメタクリレート、ジエチルアミ
ノエチルメタクリレート、ジメチルアミノプロピ
ルメタクリレート、ジエチルアミノプロピルメタ
クリレート、3―ジメチルアミノ―2―ヒドロキ
シプロピルメタクリレート、3―ジエチルアミノ
―2―ヒドロオキシプロピルメタクリレート、N
―ジメチルアミノエチルメタアクリル酸アミド、
N―ジエチルアミノエチルメタアクリル酸アミ
ド、及び次式で示される スチレン誘導体が好んで用いられる。 このようなビニル単量体は、本発明で用いるコ
ポリマーの必須な成分であり、0.1重量%以上含
まれていることが好ましく、1重量%以上含まれ
ていることがより好ましい。 側鎖にポリアルキレングリコール鎖を有するビ
ニル単量体として、そのポリアルキレングリコー
ル鎖が、ポリエチレングリコール、ポリプロピレ
ングリコール、およびポリブチレングリコールか
ら選ばれ、その末端がヒドロオキシ基、メトキシ
基、またはエトキシ基であるビニル単量体を用い
ることができる。従つて、このようなビニル単量
体としては、次式に示される アクリル酸又はメタアクリル酸の誘導体を用い
る事ができる。ポリアルキレングリコール鎖の鎖
長(上式でのn,m)は2〜1000の範囲が好まし
く、2〜200の範囲が特に好ましい。 コポリマー中、上記側鎖にポリアルキレングリ
コール鎖を有するビニル単量体の含有量は0.5〜
50重量%の範囲にあることが望ましく、1〜50重
量%の範囲にあることが特に好ましい。 本発明で用いるコポリマーは、上記側鎖にアミ
ノ基を有する塩基性ビニル単量体と側鎖にポリア
ルキレングリコール鎖を有するビニル単量体とか
ら得られるが、共重合成分として、N―ビニルピ
ロリドン、アルキルアクリル酸エステル、アルキ
ルメタアクリル酸エステル、N―アルキルアクリ
ル酸アミド、及びN―アルキルメタアクリル酸ア
ミドから選ばれる少なくとも1種以上のビニル単
量体を用いることが好ましい。アルキルアクリル
酸エステル、アルキルメタアクリル酸エステル、
N―アルキルアクリル酸アミド、及びN―アルキ
ルメタアクリル酸アミドとしては、アルキル基の
炭素数が1〜12個であるビニル単量体が好んで用
いられる。 上記ビニル単量体を公知のラジカル重合、イオ
ン重合等方法で重合することによつて、本発明で
用いる高分子物質は容易に得られ、単独または2
種以上混合して用いられる。 再生セルロース膜にコーテイングされるコポリ
マーの量は、50〜5000ppm、好ましくは、70〜
1000ppmである。50ppmよりも少ない場合には血
液適合性の改良効果が充分でなく、5000ppmより
も多い場合には透析性能が低下することになるた
め好ましくない。 上述のような薄膜を形成させるため、本発明で
は、後述するポリマー溶液として、コポリマーが
0.01〜5重量/容量%(以下「w/v%」と記載
する)溶解されていることが望ましい。 本発明では、上記コポリマーの1種以上を再生
セルロース膜にコーテイングするたに、まず、該
コポリマーを有機溶媒に均一に溶解させ、得られ
るポリマー溶液を再生セルロース膜に付与するこ
とが行われる。付与の仕方としては、ポリマー溶
液に再生セルロース膜を浸漬する方法、ポリマー
溶液を再生セルロース膜に塗布する方法、中空糸
の場合にはポリマー溶液を流通させる方法等のよ
うに、溶液状態で該高分子物質を再生セルロース
膜に接触させ、該高分子物質の付着或いは吸着を
起させる方法が採用される。 本発明では、コーテイングの際用いられる有機
溶媒(以下、「コーテイング溶媒」という)とし
ては、基本的にはコーテイングするコポリマーを
溶解しうる溶媒であれば、全て利用できる。後述
する高分子物質の固定のしやすさ、除去のしやす
さ、微量に残留した場合の安全性等を考慮して選
択される。本発明では、コーテイング溶媒とし
て、メタノール、エタノール等の低級アルコー
ル、アセトン、酢酸エチル、及びトリクロロフル
オロエタン、1,1,2―トリクロロ―1,2,
2―トリフルオロエタン、1,1,2,2―テト
ラクロロ―1,2―ジフルオロエタン等の塩化弗
化炭化水素等が好んで用いられ、特にトリクロロ
フルオロエタン、1,1,2―トリクロロ―1,
2,2―トリフルオロエタン、1,1,2,2―
テトラクロロ―1,2―ジフルオロエタンからな
る塩化弗化炭化水素の1種以上の溶媒にエタノー
ルを0〜100%混合した溶媒が好んで採用される。 再生セルロース膜にポリマー溶液を付与した
後、過剰のポリマー溶液を膜面から除去する。こ
の操作が適切に行われないと、コーテイング層に
厚み斑が生じ、性能のバラツキの原因となるとと
もに使用時におけるコーテイング層の脱落の危険
性も生じる。この除去操作は、遠心分離機等遠心
力を利用した方法、加圧送風または吸引等風力を
利用した方法、及び吸い取り紙等で溶液を吸引す
る方法等の通常の方法によつて行われる。 再生セルロース膜面へのコポリマーの固定は、
コーテイング溶媒を除去することによつて行われ
る。コーテイング溶媒が揮発性の場合、真空乾
燥、通風乾燥、加熱乾燥等の方法を用いることが
できる。コーテイング溶媒が比較的高沸点の場
合、必要に応じてポリマーを含まない該溶媒で洗
浄した後、該溶媒と相溶性の良い揮発性有機溶媒
で洗浄し、上記と同様な乾燥の方法が用いられ
る。 コーテイング層の均一性を高めるためには、上
述した膜面へのポリマー溶液の付与、過剰の溶液
の除去、及びコポリマーの固定までの処理を2回
以上繰り返すことが好ましい。さらに、次に述べ
る熱処理までを含めて2回以上繰り返すことによ
り、コーテイング層の均一性は一層高められる。 コポリマーの固定には、コーテイング溶媒の除
去後、熱処理操作を加えることが好ましい。熱処
理は、ポリマーの固定を確実にし、コーテイング
層の脱落を防止するともに、より高い血液適合性
を得るために有効である。熱処理は、50〜150℃
の範囲で行うことが好ましく、70〜130℃の範囲
で行うことがさらに好ましい。熱処理の方法とし
て、乾燥加熱、蒸気加熱のいずれも使用可能であ
り、高周波加熱、遠赤外加熱等の方法も有効であ
る。熱処理の時間は、得られる効果とのかねあい
で設定しなければならないが、通常は数十秒以上
数時間以下であり、好ましくは1分〜60分の範囲
である。蒸気滅菌を行う場合には、上記の熱処理
を行わなくても十分な効果の得られる場合もあ
る。 以上の製造方法は、血液と接触するコーテイン
グされるべき膜面が中空糸膜等の内面であつても
外面であつても同様に適応できる。また、中空糸
等が透析器に組み込まれている場合にも適応でき
る。 〔実施例〕 次に、実施例により本発明の内容をさらに詳細
に述べる。 尚、以下の実施例中に記載されている測定項目
は、各々次の方法で測定したものである。 (1) 透水量 100本の中空糸フイラメントの束の両端を接
着剤で固定したモジユールを作り、糸の内部に
水を満たした後、片端を閉じ、開口端より200
mmHgの圧力をかけながら水を入れ、単位時間
当りの透水量を測定する。フイラメントの膜面
積は、内径、及びモジユール有効長を測つて計
算により求める。 (2) クリアランス (1)と同様のモジユールを作り、水の代りに尿
素の1000ppm水溶液、またはビタミンB―12
(VB12)の100ppm水溶液を用いて(1)と同様の
方法で透析液中の濃度を分光光度計による吸光
度より求めて、次式よりクリアランスを計算す
る。 クリアランス= (透析液中の濃度)×(1分当りの透析液量)/(透
析前の濃度) (3) 補体消費率 血清1ml当り80cm2の表面積になるように再生
セルロース膜を投入し、37℃で1時間振盪した
後、血清中の補体価をメイヤー等の方法
(Experimental immunochemistry,p133,
Thomas1961)により50%溶血補体価(CH50)
で求め、コントロールからの低下を補体消費率
で表わす。 また、以下実施例でのコポリマー及び溶媒の組
成比は重量比で表現した。 実施例 1 乾燥した銅アンモニア法再生セルロース製中空
糸(内径200μm、膜厚13μm)の束(中空糸本数
10000本、長さ30cm)を、ポリ(ジエチルアミノ
エチルメタクリレート―メトキシポリエチレング
リコール(重合度=23)メタクリレート)(組成
比=95:5)をエタノール溶媒に、0.05w/v%
溶解したポリマー溶液に、室温で約10分間浸漬し
た後、遠心分離機で過剰の溶液を除去し、次いで
真空乾燥機の中で40℃―750mmHgの条件で1時間
乾燥した。その後、この束を乾熱乾燥機中で120
℃、10分間処理した。 第1表に、コーテイング処理を行つた中空糸と
未処理の中空糸について透析性能及び補体消費率
を測定した結果を示す。
【表】 実施例 2,3,4 ポリマーとして、ポリ(ジメチルアミノエチル
メタクリレート―メトキシポリエチレングリコー
ル(重合度=23)メタクリレート)(組成比=
95:5)(実施例2)、ポリ(3―ジメチルアミノ
―2―ヒドロキシプロピルメタクリレート―メト
キシポリエチレングリコール(重合度=23)メタ
クリレート)(組成比=95:5)(実施例3)及び
ポリ(ジメチルアミノエチルメタクリレート―メ
トキシポリエチレングリコール(重合度=90)メ
タクリレート)(組成比=95:5)(実施例4)を
用いた他は実施例1と同様にコーテイング処理を
行つた。得られた中空糸の透析性能及び補体消費
率を測定した結果を第2表に示す。
【表】 実施例 5,6,7 ポリマー溶液として、ポリ(エチルメタクリレ
ート―ジメチルアミノエチルメタクリレート―メ
トキシポリエチレングリコール(重合度=23)メ
タクリレート)(組成比=85:10:5)(実施例
5)、ポリ(エチルメタクリレート―ジエチルア
ミノエチルメタクリレート―メトキシポリエチレ
ングリコール(重合度=23)メタクリレート)
(組成比=85:10:5)(実施例6)及びポリ(ブ
チルメタクリレート―ジメチルアミノエチルメタ
クリレート―メトキシポリエチレングリコール
(重合度=23)メタクリレート)(組成比=85:
10:5)(実施例7)をそれぞれ1,1,2―ト
リクロロ―1,2,2―トリフルオロエタン/エ
タノール溶媒(組成比=96:4)に0.05w/v%
溶解したポリマー溶液を用いた他は実施例1と同
様にコーテイング処理を行つた。得られた中空糸
の透析性能及び補体消費率を測定した結果を第3
表に示す。
【表】 実施例 8,9,10 ポリマー溶液として、ポリ(エチルメタクリレ
ート―ジメチルアミノエチルメタクリレート―メ
トキシポリエチレングリコール(重合度=23)メ
タクリレート)(組成比=85:10:5)を、1,
1,2―トリクロロ―1,2,2―トリフルオロ
エタン/エタノール溶媒(組成比=96:4)に
0.01w/v%(実施例8)、0.1w/v%(実施例
9)及び0.5w/v%(実施例10)に溶解したポ
リマー溶液を用いた他は実施例1と同様にコーテ
イング処理を行つた。得られた中空糸の透析性能
及び補体消費率を測定した結果を第4表に示す。
【表】 実施例 11,12,13 組成比が、89:10:1(実施例11)、80:10:10
(実施例12)及び50:45:5(実施例13)であるポ
リ(メチルメタクリレート―ジメチルアミノエチ
ルメタクリレート―メトキシポリエチレングリコ
ール(重合度=23)メタクリレート)を1,1,
2―トリクロロ―1,2,2―トリフルオロエタ
ン/エタノール溶媒(組成比=80:20)に
0.05w/v%溶解したポリマー溶液を用いた他は
実施例1と同様にコーテイング処理を行つた。得
られた中空糸の透析性能及び補体消費率を測定し
た結果を第5表に示す。
【表】 実施例 14,15,16 ポリマーとしてポリ(メチルメタクリレート―
ジメチルアミノエチルメタクリレート―メトキシ
ポリエチレングリコール(重合度=9)メタクリ
レート)(組成比=85:10:5)(実施例14)、ポ
リ(メチルメタクリレート―ジエチルアミノエチ
ルメタクリレート―メトキシポリエチレングリコ
ール(重合度=90)メタクリレート)(組成比=
85:10:5)(実施例15)、及びポリ(メチルメタ
クリレート―ジメチルアミノエチルメタクリレー
ト―ポリプロピルグリコール(重合度=12)メタ
クリレート)(組成比=85:10:5)(実施例16)
を用い、これらを1,1,2―トリクロロ―1,
2,2―トリフルオロエタン/エタノール溶媒
(組成比=80:20)に0.05w/v%溶解したポリ
マー溶液を用いた他は実施例1と同様にコーテイ
ング処理を行つた。得られた中空糸の透析性能及
び補体消費率を測定した結果を第6表に示す。
【表】 実施例 17 実施例1,5,12で得られた中空糸及び未処理
の中空糸をそれぞれ透析器に組み込み、犬による
体外循環を行つた。犬は体重約10Kgのピーグル犬
を用い、頚部に造説したシヤントから100ml/
minの血流をとつて透析器血液側に流した。な
お、体外循環に先立つて生理食塩水で透析器内を
洗浄した後、ヘパリン6000U/含有の生理食塩
水で透析器及び血液回路内を充填し、その後血液
の循環を開始した。どの透析器を用いても白血球
数は透析開始後約5ないし30分の間で最小値をと
る。透析直前の値を100としてこの最小値を求め
た結果を第7表に示す。
〔発明の効果〕
以上の説明から明きらかなように、本発明で用
いるポリマーを再生セルロース膜表面にコーテイ
ングすることにより、補体成分の活性化現象やロ
イコベニア現象が軽微になり血液に対する適合性
が改良される。また、このように改良された特性
は安定であつて長期間持続する。しかも、このよ
うな改良によつて再生セルロース膜の優れた透析
性能は殆ど損なわれることはない。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 再生セルロース膜の血液と接触する膜面に、
    側鎖にアミノ基を有する塩基性ビニル単量体から
    導かれる単位と側鎖にポリアルキレングリコール
    鎖を有するビニル単量体から導かれる単位とを有
    するコポリマーが、コーテイングされていること
    を特徴とする再生セルロース製の血液浄化膜。 2 コポリマーが、側鎖にアミノ基を有する塩基
    性ビニル単量体と、側鎖にポリアルキレングリコ
    ール鎖を有するビニル単量体と、N―ビニルピロ
    リドン、アルキルアクリル酸エステル、アルキル
    メタアクリル酸エステル、N―アルキルアクリル
    酸アミド、及びN―アルキルメタアクリル酸アミ
    ドから選ばれる少なくとも1種以上のビニル単量
    体とのコポリマーであることを特徴とする特許請
    求の範囲第1項記載の再生セルロース製の血液浄
    化膜。 3 アルキルアクリル酸エステル、アルキルメタ
    アクリル酸エステル、N―アルキルアクリル酸ア
    ミド、及びN―アルキルメタアクリル酸アミドに
    おいて、アルキル基の炭素数が1〜12であること
    を特徴とする特許請求の範囲第2項記載の再生セ
    ルロース製の血液浄化膜。 4 コポリマーが、側鎖にアミノ基を有する塩基
    性ビニル単量体から導かれる単位を0.1重量%以
    上含有することを特徴とする特許請求の範囲第1
    項記載の再生セルロース製の血液浄化膜。 5 コポリマーが、側鎖にポリアルキレングリコ
    ール鎖を有するビニル単量体から導かれる単位を
    0.5〜50重量%の範囲で含有することを特徴とす
    る特許請求の範囲第1項記載の再生セルロース製
    の血液浄化膜。 6 側鎖にアミノ基を有する塩基性ビニル単量体
    が、側鎖に第3級アミノ基を有するアクリル酸誘
    導体、メタアクリル酸誘導体、アクリル酸アミド
    誘導体、メタアクリル酸アミド誘導体、またはス
    チレン誘導体であることを特徴とする特許請求の
    範囲第1項記載の再生セルロース製の血液浄化
    膜。 7 側鎖にポリアルキレングリコール鎖を有する
    ビニル単量体が、アクリル酸またはメタアクリル
    酸のポリアルキレングリコールエステルであるこ
    とを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の再生
    セルロース製の血液浄化膜。 8 側鎖にポリアルキレングリコール鎖を有する
    ビニル単量体において、ポリアルキレングリコー
    ル鎖が、重合度2〜200のポリエチレングリコー
    ルまたはポリプロピレングリコールであり、その
    末端がヒドロオキシ基、メトキシ基、またはエト
    キシ基であることを特徴とする特許請求の範囲第
    1項記載の再生セルロース製の血液浄化膜。 9 コポリマーが、再生セルロース膜に対して、
    50〜5000ppmコーテイングされていることを特徴
    とする特許請求の範囲第1項記載の再生セルロー
    ス製の血液浄化膜。 10 再生セルロース膜の形状が、中空糸である
    ことを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の再
    生セルロース製の血液浄化膜。 11 側鎖にアミノ基を有する塩基性ビニル単量
    体から導かれる単位と側鎖にポリアルキレングリ
    コール鎖を有するビニル単量体から導かれる単位
    とを有するコポリマーを有機溶媒に溶解させ、得
    られるポリマー溶液を再生セルロース膜に付与し
    た後、過剰のポリマー溶液を除去し、次いで上記
    コポリマーを再生セルロース膜に固定することを
    特徴とする再生セルロース製血液浄化膜の製造方
    法。 12 ポリマー溶液中にコポリマーが、0.01〜5
    重量/容量%の濃度で溶解されていることを特徴
    とする特許請求の範囲第11項記載の再生セルロ
    ース製血液浄化膜の製造方法。 13 ポリマー溶液の付与、過剰ポリマー溶液の
    除去、及びコポリマーの固定の一連の操作を2回
    以上繰り返すことを特徴とする特許請求の範囲第
    11項記載の再生セルロース製血液浄化膜の製造
    方法。 14 有機溶媒として、トリクロロフルオロメタ
    ン、1,1,2―トリクロロ―1,2,2―トリ
    フルオロエタン、1,1,2,2―テトラクロロ
    ―1,2―ジフルオロエタンからなる塩化弗化炭
    化水素の1種以上の溶媒に0〜100%エタノール
    を混合した溶媒を用いることを特徴とする特許請
    求の範囲第11項記載の再生セルロース製血液浄
    化膜の製造方法。 15 コポリマーの固定を、コーテイング溶媒の
    除去及びそれに続く50〜150℃の範囲の熱処理に
    より行うことを特徴とする特許請求の範囲第11
    項記載の再生セルロース製血液浄化膜の製造方
    法。
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