JPH0246514Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、排土装置に代えてローダ装置を装着
可能としブルドーザとシヨベルローダとの相互変
換を可能にした構成に特徴を有するブルドーザ・
シヨベルローダ変換用ローダフレームに関するも
のである。

（従来の技術） 履帯式建設機械としては、押し土作業を主とす
るブルドーザと、掘削、積込み作業を主とするシ
ヨベルローダとがあつて、それぞれ多量に使用さ
れており、前記ブルドーザの従来例は、第６，７
図に示すようにブルドーザの本体１、履帯２、本
体１上に配設されたエンジンカバー３、運転席
４、操向ケース５、操向ケース５上にボルト等で
組付けられ一体となつて車両の骨組をなすメイン
フレーム６等を有し、メインフレーム６側のリジ
ツトバー（図示省略）に固着されたプレート（図
示省略）に支持梁７の基部側をピン８で連結する
とともに、支持梁７の基部上に突設されたブラケ
ツト９に枢着されているリフトシリンダ１１の基
部側をピン１２でメインフレーム６に枢着し、支
持梁７の先端部に枢着されている排土板１０とブ
ラケツト９間にアングリングシリンダ１３を連結
して、排土装置７，９，１０，１１，１３をピン
８，１２で前記メインフレーム６の連結部に連
結、装着した構造になつている。

また、シヨベルローダの従来例は、第８図に示
すようにシヨベルローダの本体２１、履帯２、エ
ンジンカバー３、運転席４、操向ケース５、操向
ケース５にボルト等で一体的に組付けられ車両の
骨組になつているローダフレーム２２等を有し、
ローダフレーム２２にアーム２４の基部側を枢着
するとともに、アーム２４とローダフレーム２２
間にリフトシリンダ２５を連結し、アーム２４先
端のシヨベル２３にリンク機構を介し連結されか
つローダフレーム２２に連結されたダンプシリン
ダ２６を設けて、ローダ装置２３，２４，２５，
２６をローダフレーム２２に連結、装着した構成
になつている。

しかして、前記ブルドーザおよび前記シヨベル
ローダは、シリーズ的に設計、発売されるように
なつており、本体１，２１における履帯２、エン
ジンカバー３、運転席４、操向ケース５のほかに
積載エンジン、動力装置等の足回り部分に相互に
共通した機構が多く、また、排土装置とローダ装
置が装着される本体１，２１側のメインフレーム
６とローダフレーム２２等が著しく相違した構造
になつている。

（従来技術の問題点） 前記のブルドーザとシヨベルローダは、前記の
ように本体の主要部（足回り部）に多くの共通機
構があるにもかかわらず、排土装置の装着部（メ
インフレーム）とローダ装置の装着部（ローダフ
レーム）が著しく相違し、ダツシユボード、フエ
ンダー等の付随機構についても相違しているた
め、製造時に、多くの専用部品が必要となり、面
倒な部品補給とともに複雑、煩雑な組立作業にな
つてコスト高になつているなどの問題点がある。

（考案の目的、問題点の解決手段） 本案は、前記のような問題点に対処するための
考案であつて、連結部材によつて一体的に連結さ
れた１対のブラケツトを有し、ブルドーザのメイ
ンフレームに設けられた排土装置の連結部に連結
される複数の取付部材を前記両ブラケツトに設け
るとともに、前記両ブラケツトにローダ装置を連
結する複数の取付ボスを配設した構成に特徴を有
し、ローダ装置装着用のローダフレームを排土装
置装着用のメインフレームに着脱できるようにす
ることにより、ブルドーザとシヨベルローダとの
相互変換を可能とし、作業が多様化されていると
ともに作業能率が著しく向上されて前記のような
問題点を解消したブルドーザ・シヨベルローダ変
換用ローダフレームを提供するにある。

（考案の実施例） 第１図ないし第５図に本考案の一実施例を示し
ており、第１図において２は履帯、３はエンジン
カバー、６は操向ケース５にボルト等で組付けら
れ一体となつて車両の骨組を構成しているメイン
フレームであつて、該メインフレーム６には、第
６図に示した排土装置７，９，１０，１１，１３
における支持梁７の基部がピン８によつて枢着さ
れ、また、リフトシリンダ１１の基端部がピン１
２によつて枢着される構成になつているととも
に、本考案の実施例においては、前記排土装置を
外してローダフレーム３０を前記ピン８，１２に
よつて前記メインフレーム６に装着できる構成に
なつている。

前記ローダフレーム３０についてさらに詳述す
ると、第２，３図に示すように連結部材３１の両
端部にボルト等によつて一体的に連結された平行
配置の１対のブラケツト３２ａ，３２ｂを有し、
各ブラケツト３２ａ，３２ｂの裏面側には、前記
ピン８，１２に対応させて取付部材３３ａ，３４
ａ，３３ｂ，３４ｂが突設されて、排土装置の前
記連結部に連結して装着される構成になつている
とともに、各ブラケツト３２ａ，３２ｂの正面側
内には、それぞれ３個の取付ボス３５ａ，３６
ａ，３７ａ，３５ｂ，３６ｂ，３７ｂが配設さ
れ、ローダ装置のダンプシリンダ２６が前記取付
ボス３５ａ，３５ｂに、アーム２４が前記取付ボ
ス３６ａ，３６ｂに、さらに、リフトシリンダ２
５が前記取付ボス３７ａ，３７ｂにそれぞれ連
結、装着される構成になつている。

さらにまた、前記取付部材３３ａ，３３ｂと前
記メインフレーム６との具体的な連結機構は、第
４図に示すようにメインフレーム６に取付けられ
ているリジツドバー１４から突設されたフレーム
１５に取付部材３３ａ，３３ｂを嵌装し両者にピ
ン８を挿着して連結した構成になつているととも
に、前記取付部材３４ａ，３４ｂとメインフレー
ム６との具体的な連結機構は、第５図に示すよう
にメインフレーム６に固設されたブラケツト６ａ
と前記取付部材３４ａ，３４ｂ間にピン１２を挿
着して連結した構成になつている。

（作用） ブルドーザとして使用する場合には、排土装置
７，９，１０，１１，１３−第６図参照）の支持
梁７をピン８によつてメインフレーム６側のフレ
ーム１５に連結し、リフトシリンダ１１をピン１
２によつてメインフレーム６側のブラケツト６ａ
に連結することにより、ブルドーザにすることが
でき、排土作業等に使用できる。

また、シヨベルローダとして使用する場合に
は、ピン８，１２を外して前記排土装置を分離
し、第１図に示すように本考案のローダフレーム
３０を前記ピン８，１２によつて前記排土装置の
連結部を兼用して同様に連結、装着するととも
に、該ローダフレーム３０の取付ボス３５ａ，３
５ｂ，３６ａ，３６ｂ，３７ａ，３７ｂに、ロー
ダ装置２３，２４，２５，２６のダンプシリンダ
２６、アーム２４およびリフトシリンダ２５をそ
れぞれ連結、装着して、シヨベルローダにするこ
とができる。

（考案の効果） 前述のように本考案は、連結部材３１によつて
一体的に連結された１対のブラケツト３２ａ，３
２ｂを有し、ブルドーザのメインフレーム６に設
けられた排土装置７，９，１０，１１，１３の連
結部６ａ，１５に連結される複数の取付部材３３
ａ，３３ｂ，３４ａ，３４ｂを前記両ブラケツト
３２ａ，３２ｂに設けるとともに、前記両ブラケ
ツト３２ａ，３２ｂにローダ装置２３，２４，２
５，２６を連結する複数の取付ボス３５ａ，３５
ｂ，３６ａ，３６ｂ，３７ａ，３７ｂを配設した
構成になつているので、前記構成からなるローダ
フレーム３０をメインフレーム６に着脱すること
により、ブルドーザとシヨベルローダとに極めて
容易に変換できる互換性を有し、作業が多様化さ
れ作業能率が著しく向上されている。

また、組立ラインは、ブルドーザ用とシヨベル
ローダ用に分けて管理する必要がなくなり、ライ
ン最後まで１車種の管理のみとなる。従つて、組
立が容易となり部品管理の煩雑さなどが解消さ
れ、組立等のスペースの減少などによつてコスト
を著しく節減でき、生産性が大幅に向上されてい
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の組立状態を示す側面図、第２
図は第１図の−視図、第３図は第２図の−
部分の断面図、第４図は第１図の−部分の
断面図、第５図は第１図の−部分の断面図、
第６図はブルドーザの従来例を示す側面機構図、
第７図は第６図の平面図、第８図はシヨベルロー
ダの従来例を示す側面機構図である。 ６：メインフレーム、６ａ，１５：連結部、
７，９，１０，１１，１３：排土装置、２３，２
４，２５，２６：ローダ装置、３０：ローダフレ
ーム、３２ａ，３２ｂ：ブラケツト、３３ａ，３
３ｂ，３４ａ，３４ｂ：取付部材、３５ａ，３５
ｂ，３６ａ，３６ｂ，３７ａ，３７ｂ：取付ボ
ス。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 連結部材によつて一体的に連結された１対のブ
   ラケツトを有し、ブルドーザのメインフレームに
   設けられた排土装置の連結部に連結される複数の
   取付部材を前記両ブラケツトに設けるとともに、
   前記両ブラケツトにローダ装置を連結する複数の
   取付ボスを配設したことを特徴とするブルドー
   ザ・シヨベルローダ変換用ローダフレーム。