JPH0246155Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この考案は、２系統の出力信号を外部コネクタ
の接続状態に応じて混合または分配して送出する
装置に関する。

（従来の技術） 従来、この種の装置として、第２図に示すよう
に、左右２系統のステレオ増幅回路１，２の出力
信号路３，４に、単頭プラグ５，６の差込み時に
固定接点７，８から可動接点がブレイクするブレ
イク接点を持つたジヤツク９，１０を接続し、一
方の出力信号路３，４を他方のジヤツク１０，９
の固定接点８，７に夫々接続したものが知られて
いる（例えば、実公昭47−25521号公報参照）。そ
して、片側一方のプラグ５，６だけが差込まれた
状態では、左右両系統の信号が混合されたモノラ
ル信号がそれぞれの出力端子１１，１２に現わ
れ、双方のプラグ５，６がともに差込まれた状態
では、左右両系統の信号に分離されたステレオ信
号がそれぞれの出力端子１１，１２に送出される
ようになつている。また、プラグ５，６だけでな
くこれとは異なるタイプの、例えばピンプラグ１
３，１４からも出力信号を取出す必要のある場合
は、出力信号路３，４にピンジヤツク１５，１６
もそれぞれ接続されている。なお、プラグ５，
６，１３，１４の出力端子１１，１２，１７，１
８には、図示していないが、スピーカ、録音用機
器、アンプ、ミキサー等の外部機器が接続され
る。

（考案が解決しようとする問題点） ところが、ピンジヤツク１５，１６から送出さ
れる信号は、ピンプラグ１３，１４の接続状態に
関係なく混合されたモノラル信号であり、分離さ
れたステレオ信号を送出するためには、単頭プラ
グ５，６を双方ともジヤツク９，１０に差込まな
ければならない。また、逆にピンジヤツク１５，
１６の出力端子１７，１８にモノラル信号を導く
ためには、単頭プラグ５，６の一方または双方を
ジヤツク９，１０から引抜いた状態にしなければ
ならない。このように、ピンプラグ１３，１４に
送出される信号がステレオ信号かまたはモノラル
信号かの区別は、単頭プラグ５，６の差込み接続
状態によつて大きく左右されるため、使い勝手が
悪くて多様なユーザニーズに対応し得ないし用途
が限定されてしまうという問題があつた。

（問題点を解決するための手段） この考案は、上記従来の問題点を解消するため
に成されたもので、２系統の出力信号路にそれぞ
れ並列接続された２種類のコネクタの一方の接続
状態が他方のコネクタの信号取出状態に殆ど影響
を与えないようにした信号混合分配装置の提供を
目的とし、以下図面に示す実施例に基いて詳細に
説明する。

第１図は、信号混合分配装置の回路図であり、
第１系統および第２系統の左右２系統からなる出
力信号路２０，２１と、この出力信号路２０，２
１のそれぞれに接続された一対の大型ジヤツク２
２，２３およびこれとは異なる種類の一対の小型
ジヤツク２４，２５をそなえている。大型ジヤツ
ク２２，２３は、大型プラグ２６，２７の差込み
時にブレイクする固定接点２８，２９と可動接点
３０，３１とからなるブレイク接点をそなえ、固
定接点２８，２９が出力信号路２０，２１にそれ
ぞれ接続されている。小型ジヤツク２４，２５も
同様に、小型プラグ３２，３３の差込み時にブレ
イクする固定接点３４，３５と可動接点３６，３
７からなるブレイク接点をそなえ、固定接点３
４，３５が出力信号路２０，２１に接続されてい
る。第１系統の出力信号路２０に接続された大型
ジヤツク２２および小型ジヤツク２４の固定接点
２８および３４と、第２系統の出力信号路２１に
接続された小型ジヤツク２５および大型ジヤツク
２３の固定接点３５および２９とが、それぞれ相
互に接続されている。

第１および第２系統の出力信号路２０，２１に
は、混合用抵抗器３８，３９、増幅器４０，４１
および入力端子４２，４３がそれぞれ直列に接続
されている。また、プラグ２６，２７，３２，３
３には、ジヤツク２２，２３，２４，２５の可動
接点３０，３１，３６，３７から受取つた出力信
号が導出される出力端子４４，４５，４６，４７
が設けられている。

（作用） このように構成されいおり、第１系統および第
２系統の出力信号が混合された混合信号は、４個
のプラグ２６，２７，３２，３３のうちいずれか
一つを、ジヤツク２２，２３，２４，２５に差込
むことによりそのブレイク接点が開放状態にな
り、対応する出力端子４４〜４７の一つに導出さ
れる。例えば、プラグ２６をジヤツク２２に差込
むと、可動接点３０が固定接点２８から離れて、
第１系統の信号は出力信号路２０から可動接点３
０を経て出力端子４４へ伝送されるとともに、第
２系統の信号も出力信号路２１から可動接点３
１、固定接点２９，３４、可動接点３６，３０を
経由して出力端子４４に送出される。

次に、第１系統および第２系統の出力信号が分
離された分離信号は、型式の同じ一対のジヤツク
２２と２３または２４と２５に、プラグ２６と２
７または３２と３３が差込まれることにより、対
応する夫々の出力端子４４と４５または４６と４
７に導出される。例えば、ジヤツク２４と２５に
プラグ３２と３３が共に差込まれると、可動接点
３６と３７は固定接点３４と３５から離れ、第１
系統の信号は出力信号路２０から可動接点３６を
経由して出力端子４６に引出され、第２系統の信
号は出力信号路２１から可動接点３７を経由して
出力端子４７に引出される。同一型式の一対のプ
ラグ４４と４５がジヤツク２２，２３に差込まれ
たときも、同様に分離信号が出力端子４４，４５
に導かれる。全てのジヤツク２２〜２５にプラグ
４４〜４７が差込まれたときも分離信号が得られ
る。

このように、型式の異なる２種類２組のジヤツ
ク２２，２３と２４，２５をそなえているとき、
一組のジヤツクは２２，２３または２４，２５
は、他組のジヤツク２４，２５または２２，２３
にプラグ４６，４７または４４，４５が接続され
ていてもいなくても、他組の接続状態に影響され
ることなく独立して分離信号を送出しうる。ま
た、ジヤツク２２と２４に、プラグ２６と３２が
接続されているだけの状態では、第１系統の信号
だけが分離して出力される。これはジヤツク２３
と２５についても同様である。ジヤツク２２と２
５にプラグ２６と３３が接続されているだけの状
態では、第１系統と第２系統の混合信号が出力さ
れる。これはジヤツク２４と２３についても同様
である。第１および第２系統の出力信号は、２種
類のコネクタの接続状態に応じて混合または分離
して送出され、様々な用途に適合した幅広い使い
方が成される。

（考案の効果） 上述のようにこの考案によれば、第１系統およ
び第２系統の出力信号を、互いに異なる型式のコ
ネクタのどちらからでも、他方のコネクタの接続
状態に影響されることなく、混合または分離して
送出することができ、多種多様な用途に適合した
幅広い使い方をすることができる、という実用上
顕著な効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案を実施した信号混合分配装置
の回路図、第２図は従来例の回路図である。 ２０，２１……出力信号路、２２〜２５……ジ
ヤツク、２６，２７，３２，３３……プラグ、２
８，２９，３４，３５……固定接点、３０，３
１，３６，３７……可動接点。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 第１系統および第２系統の出力信号路と、この
   各系統の出力信号路にそれぞれ接続された互いに
   型式の異なる第１種および第２種のジヤツクとを
   そなえ、このジヤツクはプラグが差込まれたとき
   開放状態になる固定接点と可動接点とを持ち、こ
   の可動接点に前記出力信号路が接続され、かつ前
   記第１系統の出力信号路に接続された前記第１種
   および第２種のジヤツクの固定接点と前記第２系
   統の出力信号路に接続された前記第２種および第
   １種のジヤツクの固定接点とをそれぞれ互いに接
   続してなる信号混合分配装置。