JPH0245594B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は印刷インキ塗布装置に関し、より詳し
く述べれば、該装置はインキ槽と転写ローラを有
する。インキ槽は垂直に据えられたインキ出しロ
ーラにより閉じられていて、このインキ出しロー
ラは回転駆動装置を備えるとともに、その両側に
配置された槽壁に対し平行に延びる密閉装置によ
り密閉されるようになつている。上記転写ローラ
は、その表面すなわち版面が、インキ出しローラ
からインキを取出すためにインキ出しローラに当
てることができるようになつている。

西ドイツ特許第1146435号に開示された装置に
おいては、インキ槽の側面の垂直な切欠き部にイ
ンキ出しローラが垂直に配置されている。このイ
ンキ出しローラとインキ槽の側壁に続く帯板との
間隔は、インキ出し側においてはインキ出しロー
ラ上に所定の厚さのインキ層を形成するように寸
法決めされている。他方、インキ出しローラの表
面がインキ槽に戻る側ではインキ出しローラが転
写ローラにインキを塗布した残りのインキをイン
キ槽に戻すようにするため、帯板の先端部すなわ
ちインキ出しローラに近い端部をインキ出しロー
ラの表面の移動に傾斜させている。

しかし、このように構成しても、インキ出しロ
ーラに残つたインキは所望通りインキ槽に戻ら
ず、インキ槽に戻る側の帯板付近のインキが溜ま
つて装置の一部を汚し、装置を停止してこの溜ま
つたインキを取り除かなければならなかつた。

したがつて本発明の目的は、上に述べた種類の
印刷インキ塗布装置において、余分なインキの排
出すなわちインキ出しローラから取出されなかつ
たインキの溢出を大幅に回避することにある。

本発明によれば、この目的は次のようにして達
成される。すなわち、インキ出しローラとこれに
隣接する槽壁の端縁間の隙間に配置され、インキ
出しローラの軸に平行な軸を有する回転自在の掻
取りローラを、インキ出しローラの表面に当て、
その結果インキの透過する間〓が形成されるよう
になつていて、これらの回転自在の掻取りローラ
は互に反対の方向に駆動されるので夫々の掻取り
ローラによりインキ出しローラに付着されたイン
キの一部はインキ槽の内部に向つて移動させら
れ、インキ出しローラに対し反対方向に回転する
掻取りローラの周速はインキ出しローラの周速よ
りも大きくなつており、これら掻取りローラと槽
壁の間の〓間はドクタナイフにより閉ざされお
り、これらドクタナイフは槽壁に固着されていて
しかもこれら掻取りローラと間〓なく係合してい
る。本発明による印刷インキ塗布装置の掻取りロ
ーラは、インキの出る間〓を塞いで所望の厚みの
インキ皮膜をインキ出しローラ上に形成させるこ
とができ、一方では、使用されなかつたインキが
インキ取入れ間〓の前方に堆積するのを阻止する
ことができる。ドクタナイフは掻取りローラに対
し間〓をつくらないように当てれるので、インキ
がインキ槽から出てきて通り抜けられるような間
〓は残らない。

インキ出しローラと掻取りローラ間の間〓が調
節できるように、これら掻取りローラはインキ出
しローラに対し相対移動のできることが望まし
い。

装置の停止期間中にインキの成分が逃れ出るの
を回避するため、掻取りローラは密閉を形成する
ようにインキ出しローラの表面に当てることがで
きる。

つぎに本発明の１実施例を添付図面を参照して
説明する。

図示の印刷インキ塗布装置は、帯状のインキ皮
膜を連続移動するウエブすなわち被加工片に塗布
する。

頂部の開いているインキ槽２は、その前面の部
分を掻取りローラ８，９及びドクタナイフ６，７
ばかりでなく、インキ出しローラ１によつても閉
ざされている。このインキ槽２は、その上更に、
槽壁３，４，５及び底板１２によつても区画され
ている。ドクタナイフ６，７は槽壁３，５の自由
端に固着されていて、掻取りローラ８，９の表面
と間〓がないように衝合する。

インキ出しローラ１は転送ローラすなわち版胴
１０の輪郭部材に接している。

インキ出しローラ１は矢印１１の向きに回る。
２つの掻取りローラ８，９はインキ出しローラ１
と向い合つて回つている。これらの掻取りローラ
８，９はドクタナイフ６，７によりインキを掻取
られるが、インキ出しローラ１に当てられたり、
またこれから離されたりするようになり、さらに
ローラ間〓も調節可能である。インキ槽２はその
底面を底板１２によ閉ざされているが、この底板
１２に壁３と５はしつかり連結され、またこの底
板１２とローラ１，８，９の下端は間〓なしに係
合している。

インキ出しローラ１は周知の様式によりゆつく
り回転する。掻取りローラ８はインキ出しローラ
１の回転方向と同一方向に回転し、掻取りローラ
８の円周速度はインキ出しローラ１の円周速度よ
りおそい。掻取りローラ８とインキ出しローラ１
とは逆方向に移動しながら間〓を形成するから、
該間〓からインキが溢出することが有効に防止さ
れる。インキ出しローラ１上のインキ皮膜の厚み
は掻取りローラ８とインキ出しローラ１間の隙間
を変えることにより調節される。掻取りローラ９
はインキ出しローラ１の回転方向と反対方向に回
転し、掻取りローラ９の円周速度はインキ出しロ
ーラ１の円周速度よりはやく、従つて、ローラ１
と９の間から静圧の下で押出されたインキは、イ
ンキ槽２の中に回収される。同様にして、ローラ
１から取去られなかつたインキもローラ１と９間
の隙間を介して室に戻される。

掻取りローラ８と９は旋回可能に取付けられて
いる。インキ塗布装置が運転を停止しているとき
は、これらの掻取りローラ８，９はローラ１に接
触せしめられる。このインキ出しローラ１と掻取
りローラ８，９の間の間〓は調節可能である。

第２図はインキ塗布装置の他の実施例を示す
が、この場合側部に配置された掻取りローラ８，
９はインキ出しローラ１に当てられているばかり
でなく、相互にも円筒面の母線にそつて接触して
いる。なお、第２図においては、掻取りローラ
８，９のそれぞれに接するドクターナイフ及びこ
に接続されたインキ槽が省略されている。掻取り
ローラ８，９とインキ出しローラ１は一緒になつ
て小区画を形成するが、この小区画内には余分の
インキが堆積し、この余分のインキは側部に配置
の掻取りローラ８，９によりインキ槽に戻され
る。第２図のインキ塗布装置は第１図のものに比
べて構造がより単純でありいつそう容易に清掃を
行うことができる。

インキ出しローラ１が低速回転するとき、イン
キ塗布の厚みは高速回転の場合よりも大きくなる
が、これは静圧がいつそう多量のインキを間〓か
ら押し出すことができるからである。掻取りロー
ラ８は、インキ塗布の厚みを適当とするために、
インキ出しローラ１よりも低速で回転させる。さ
らに、インキ出しローラ１上に付着しているイン
キを確実に引入れることのできるようにするため
掻取りローラ９はローラ１の２倍の速度で回転す
るのが望ましい。

掻取りローラ８，９とインキ出しローラ１の間
〓は同時に設定されるのが望ましく、両間〓の幅
は等しくすることも可能である。好ましくは、掻
取りローラ９とインキ出しローラ１の間隔は、ロ
ーラ８とインキ出しローラ１の間隔よりも、0.1
ないし0.2mm大きめに設定される。

従来、インキの均一な塗布を実現するため、被
塗布体のない時にインキ出しローラからインキフ
オーマツトを持上げて余分のインキを掻落すのが
常であつた。本発明装置の場合には、インキ出し
ローラ上のインキは全て掻落されるので、被塗布
体がない場合のインキフオーマツトの持上げを行
うことを要しないで済む。

装置を清掃するには、ローラが水平に配置され
るように装置を90゜回転する。

【図面の簡単な説明】

第１図は実施例のインキ塗布装置の平面図であ
る。第２図はインキ塗布装置の別の実施例の平面
図であり、同図において横方向のローラは互に接
触している。 １……インキ出しローラ、３，５……槽壁、
８，９……掻取りローラ、２……インキ槽、６，
７……ドクタナイフ。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 回転駆動装置を備え且つ表面ラインに平行な
   密封エレメントによつて両側壁を槽壁３，５に対
   し密封している垂直に装着したインキ出しローラ
   １によつて前面を閉じている容器を包含し、且つ
   パターン部材を前記インキ出しローラの表面に付
   してそこからインキを得ることができる転送ロー
   ラを包含する印刷インキ塗布装置において、 前記インキ出しローラ１と槽壁３，５との間の
   間〓に設けた前記密封エレメントが回転自在の掻
   取りローラ８，９から成り、前記掻取りローラ
   ８，９は前記インキ出しローラの軸線に平行な軸
   線を有し且つインキ浸透間〓を作るため前記イン
   キ出しローラ１の表面の方向に押圧され且つ反対
   方向に回転して前記インキ出しローラ１に近接し
   た部分が前記容器の内部２方向へ移動し、且つ前
   記インキ出しローラ１と反対向きに回転する前記
   掻取りローラ９の円周速度が該インキ出しローラ
   １の円周速度より速く、且つ前記槽壁３，５と前
   記掻取りローラ８，９の間の間〓が前記槽壁３，
   ５に固定されて前記掻取りローラ８，９に密封状
   に接触するドクターナイフ６，７によつて閉じら
   れていることを特徴とする印刷インキ塗布装置。