JPH0245465Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔考案の技術分野〕 本考案は、自動二輪車等のエンジンに設けた排
気管の接続構造に関するものである。

〔従来技術〕

自動二輪車の排気装置において、エンジンの排
気口に接続した排気管と、マフラの入口側に設け
た排気管とを互いに接続する場合、一方の端部を
径大端部に形成して内側にガスケツトを内装し、
このガスケツトに他方の排気管の端部を挿入し
て、上記径大端部の外側からバンドによつて締付
け固定するようにしている。

排気管を上述のような接続構造に組立てる場
合、ガスケツトの内径を、そこに挿入する排気管
の端部外径とほゞ同径にしてしまうと、排気管の
挿入が難しくなるため、一般には組立性を考慮し
て、ガスケツトの内径を排気管の端部外径よりも
若干大きくなるようにしている。そのため、従来
の排気管接続構造では、バンドで締付け固定する
とはいえ、排気管とガスケツトとの完全な密着状
態をうることは難しく、若干の排気ガス漏れが発
生するのはしかたがないとされていた。

〔考案の目的〕

本考案の目的は、組立性を良好にすると共に、
排気ガスのシール性をも同時に満足させることが
できる排気管の接続構造を提供することにある。

〔考案の構成〕

上記目的を達成する本考案は、一方の排気管の
径大端部に筒状のガスケツトを内装し、そのガス
ケツトの内側に他方の排気管の端部を挿入して締
付け固定する接続構造において、前記ガスケツト
の外周面を前記一方の排気管の径大端部内径と軸
方向に実質的に同一の外径にする一方、前記ガス
ケツトの内周面のうち、前記他方の排気管の端部
挿入側の内径を該排気管の端部外径よりも大きく
すると共に、奥側端部の内径を該排気管の端部外
径と実質的に同径にしたことを特徴とするもので
ある。

〔実施例〕

以下、本考案を図に示す実施例により説明す
る。

第１図において、１は図示しないエンジンの排
気口側に接続された排気管、２は図示しないマフ
ラの入口側に一体に接続された排気管である。排
気管２の端部には径大端部３が形成され、その内
側に筒状のガスケツト４が圧入されている。この
ように圧入されたガスケツト４の内側に、他方の
排気管１の端部が、鎖線で示す位置から矢印で示
すように挿入され、挿入後さらに径大端部３の外
側からバンド５によつて締付け固定されている。

上記径大端部３に圧入されるガスケツト４は、
第２図に示すように、内部にアスベストなどの断
熱材６を有し、外側を軟質の金属薄板７で覆われ
た構造になつている。その外周面は排気管２の径
大端部３の内径と軸方向に実質的に同一外径にな
つているが、内周面の方は、軸方向の一側にテー
パ部４ａを形成し、他側にストレート部４ｂを形
成している。ストレート部４ｂの径は、挿入され
る排気管１の端部外径Deと実質的に同径であり、
またテーパ部４ａの開口端は、上記径Deよりも
若干大きな径（De＋α）にしてある。このαの
大きさとしては、0.2mm程度にすることが好まし
い。

このような形状のガスケツト４は、上記排気管
２の径大端部３に、そのテーパ部４ａを開口端側
に位置させて圧入される。このように圧入された
ガスケツト４の内側に排気管１の管端を、第１図
に鎖線で示すように挿入すると、その管端は先ず
テーパ部４ａに入り、次いでストレート部４ｂに
圧入されて密着状態になる。したがつて、排気管
１の挿入は極めて円滑に行うことができ、しかも
挿入後は密着状態になつて、高いシール性を発揮
するようになる。

上記ガスケツトとしては、第３図や第４図に示
すような形状にしてもよい。第３図のガスケツト
４′では、内側の一側に径（De＋α）のストレー
ト部４a′を形成し、他側に開口端内径が上記スト
レート部４a′よりも小さな径Deのテーパ部４b′を
形成している。また、第４図のガスケツト４″で
は、内側の一側に径（De＋α）のストレート部
４a″を形成し、他側に上記ストレート部４a″より
も小さな径Deの円弧断面部４b″を形成している。

上記第３，４図のガスケツトは、いずれも内側
の一側が排気管１の外径Deと実質的に同径で、
他側がその外径Deより大きな形状になつている
ため、上述した第１，２図の接続構造と同様な良
好な組立性とシール性とを同時に満足させること
ができる。

〔考案の効果〕

上述したように本考案は、一方の排気管の径大
端部に筒状のガスケツトを内装し、そのガスケツ
トの内側に他方の排気管の端部を挿入して締付け
固定する接続構造において、前記ガスケツトの外
周面を前記一方の排気管の径大端部内径と軸方向
に実質的に同一の外径にする一方、前記ガスケツ
トの内周面のうち、前記他方の排気管の端部挿入
側の内径を該排気管の端部外径よりも大きくする
と共に、奥側端部の内径を該排気管の端部外径と
実質的に同径にしたので、一方の排気管の径大端
部にガスケツトを内装させた状態において、他方
の排気管のガスケツトに対する挿入操作を容易に
すると共に、挿入後は排気管と同径の部分におい
て高い密着状態を得ることができる。したがつ
て、それによつて良好な組立性とシール性とを同
時に満足させることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例による自動二輪車の排
気管の接続構造を示す縦断面図、第２図は同構造
に使用するガスケツトの要部を示す縦断面図、第
３図および第４図はそれぞれガスケツトの他の実
施態様を示す要部の縦断面図である。 １，２……排気管、３……径大端部、４……ガ
スケツト、４ａ……テーパ部、４ｂ……ストレー
ト部、５……バンド。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 一方の排気管の径大端部に筒状のガスケツトを
   内装し、そのガスケツトの内側に他方の排気管の
   端部を挿入して締付け固定する接続構造におい
   て、前記ガスケツトの外周面を前記一方の排気管
   の径大端部内径と軸方向に実質的に同一の外径に
   する一方、前記ガスケツトの内周面のうち、前記
   他方の排気管の端部挿入側の内径を該排気管の端
   部外径よりも大きくすると共に、奥側端部の内径
   を該排気管の端部外径と実質的に同径にした排気
   管の接続構造。