JPH024486Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本願は、簡易無線局等に設置する指向性のアン
テナポールを支持して駆動装置上で回動するアン
テナポールの支持装置に関する。

従来の技術 簡易無線局は送信出力は小さく、この送信電波
を受信するには、アンテナの向きを電波到来方向
に合わせなければならない。

しかし、受信する無線局は多数あり、またその
位置も各方向に散在しているため、交信無線局が
変る都度アンテナの向きを変える必要があり、こ
のためこの種のアンテナはモータにより駆動回転
される支持装置により支持し、遠隔操作によりア
ンテナを旋回させて所望の電波到来方向に合わせ
るよう構成していた。

一般にアンテナポールは回転駆動装置上に設け
られる回転部材の頂部に垂直状に支承されると共
に、その下部外周面を前記回転部材上に設けた挟
持部材により挟持して支持されるが、この支持装
置は、種々の軸径のアンテナポールを支持するも
のであるから、アンテナポールの軸の中心を支持
装置の回動中心に正確に一致させることは容易で
なく、アンテナポールの回動中に偏心によるアン
テナの振れを生じ、アンテナ及び回転駆動装置の
機能に好ましくない影響を与える。このためアン
テナポールの軸径の相違に不拘その軸中心を支持
装置の回転中心と容易に一致することができ、し
かもアンテナポールをその外径幅が異つても確実
に支持できるようにしたアンテナポールの支持装
置は、例えば実開昭59−9607号公報において公知
である。

考案が解決しようとする問題点 しかしながら前記した公知のアンテナポールの
支持装置によれば、パイプ状アンテナポールの下
端開口部を外方に傾斜する複数のテーパ片により
支持するものであるから、最も重量の加わるアン
テナポールの下端部には、その開口部を外方に拡
張する力が作用し、特にアンテナ重量が大きい場
合（30Kg程度のものも存在する）などにおいてア
ンテナポールの下端部が変形したり、破損するな
どの不都合があつた。

問題を解決するための手段 そこで本願は、従来のものの欠陥を解消したも
ので、その要旨とするところは駆動装置上に水平
回動自在に取付けられ、その上面中心部にアンテ
ナポールの下端面を受ける受部を設けた回転部材
の上面に、アンテナポールの下部外周面を挟持す
る挟持部材を設けて成るアンテナポールの支持装
置において、前記受部を、同一円周上に配設さ
れ、かつ内周面に中心方向で傾斜するテーパー部
を形成した複数の隆丘部から構成したことを特徴
とするものである。

実施例及び作用 図において、１はアンテナポールの支持装置の
全体を示しており、アンテナポール２の下端面を
受ける受部を上面中心部に形成した回転部材３
と、その上面に取付けられてアンテナポール２の
下部外周面を挟持する挟持部材４とから構成され
ている。前記回転部材３は、駆動装置５の外筐上
部に設けられたフランジ５ａにボール６を介して
水平回動自在に支承され、かつ内周面に、前記駆
動装置５の出力軸５ｂにより回転する歯車機構５
ｃと噛合する内歯歯車７を形成した回転台８の上
部に、方形状平面部８ａを形成すると共に、その
中心部に直径方向で対向する２つの円弧状の隆丘
部９，９から成り、その内周面に、中心方向で傾
斜するテーパー部１０を夫々形成したアンテナポ
ール２の下端面を受ける受部１１を設け、かつ該
受部１１の周囲に、４個の案内突条１２……１２
と、４個のネジ孔１３……１３とを夫々設けた構
成から成る。また前記挟持部材４は、前記回転台
８の平面部８ａ上に取付けられ、かつ中心部に前
記受部１１を介入する開口部１４を有すると共
に、下面が前記案内突条１２……１２と摺接して
左右方向の位置が規制され、かつネジ孔１３……
と対向する各位置に長孔１５……１５を夫々設け
た方形状の取付台１６上面に、上方に延びかつ前
記アンテナポール２のほぼ外周半面を挟持する挟
持壁１７を立設すると共に、この挟持壁１７の内
側上下位置に、前記アンテナポール２の他の外周
半面を挟持する１対の挟持片１８を長尺なネジ杆
１９，１９により夫々取付けた構成から成り、こ
のように構成された挟持部材４の取付台１６が、
回転部材３の平面部８ａ上に、止ネジ２０を長孔
１５を介してネジ孔１３に螺合することにより止
着され、かつ駆動装置５に対し回転可能に取付け
られる。

しかして使用に際しては、アンテナポール２の
下端面を受部１１の内周テーパー部１０に当接さ
せると共に、アンテナポール２の下部外周面をネ
ジ杆１９により挟持壁１７と１対の挟持片１８に
より挟持してアンテナポール２を回転部材３上に
立設するものである。

考案の効果 以上のように本願によれば、回転部材の上面中
心部に同一円周上に配設され、かつ内周面に中心
方向に傾斜するテーパー部を形成した複数の隆丘
部から成る受部を設け、この受部のテーパー部で
アンテナポールの下端面を受止めする構成である
から、アンテナポールの軸中心を支持装置の回動
中心に容易に一致することができると共に、アン
テナポールの下端面には、それに加わる荷重に相
当してその外周から軸中心方向の力即ちアンテナ
ポールの直径を縮小する方向の力が作用するた
め、機械的強度に秀れ、従つてアンテナポールの
下端面が変形したり破損する惧れを解消すること
ができるという利点を有する。

【図面の簡単な説明】

図面は本願の実施例を示すもので、第１図は半
截した総体側面図、第２図はアンテナポール支持
装置の分解斜視図、第３図は回転台の平面図、第
４図は使用状態を示す斜視図である。 図中、１はアンテナポールの支持装置、２はア
ンテナポール、３は回転部材、４は挟持部材、５
は駆動装置、８は回転台、９は隆丘部、１０はテ
ーパー部、１１は受部である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 駆動装置上に水平回転自在に取付けられ、かつ
   上面中心部にアンテナポールの下端面を受ける受
   部を設けた回転部材の上面に、アンテナポールの
   下部外周面を挟持し、かつ底部に前記受部が介入
   する開口部を有した挟持部材を取付けて成るアン
   テナポールの支持装置において、前記受部を、同
   一円周上に配設され、かつ内周面に中心方向で傾
   斜するテーパー部を形成した複数の隆丘部から構
   成したことを特徴とするアンテナポールの支持装
   置。