JPH0338342Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、建造物の開口部屋外に設けられ、
巻取り軸に巻いた日除けシートの前端に前枠を止
着し、巻取り軸の近傍より折畳み可能に突出され
ると共に弾発力で伸延方向に附勢してある支持ア
ームで前枠を支承し、巻取り軸の回転に伴ない日
除けシートを張り出し及び収納される日除けにあ
つて、該日除けの巻取り軸を架設するための支持
装置に関する。

〔従来の技術〕

この種の日除けは、一般に店舗の出入口、シヨ
ーウインドあるいは窓の外に取付けられ、張り出
す日除けシートを保持する支持アームを、日除け
シートに近接しほぼ平行状に近い状態に突設し、
張り出した日除けシート下の空間には日除けを支
持する部材がなく、通行に支障を来たさないよう
に形成したものである。ところで、日除けシート
を巻く巻取り軸は建造物の外壁に固着した左右一
対のブラケツト間に架設されるもので、従来の巻
取り軸は支軸を突出し、ブラケツトの軸受けに支
承したものである。

〔考案が解決しようとする問題点〕

上述する従来の支持装置は、ブラケツトを建造
物に取付ける際、両ブラケツトに有する軸受けの
芯が互いに一直線上に位置することを前提として
初めて両ブラケツト間に巻取り軸を回転自在に架
設されるものである。しかし日除けを取付ける建
造物は既存のものであり、ブラケツトを取付ける
外壁面が必ずしも平面に仕上げてなく凹凸があ
り、また取付け施工に際し、ブラケツトを正確に
垂直を保つて固着する必要があるが、たまたま僅
かに傾むいて止着された時などには、双方の芯が
喰い違い巻取り軸を軸支できなくなり、芯を完全
に合致させるのに手間と時間が費やされる問題点
があつた。

この考案は以上の問題点を解決することにあ
り、対を成すブラケツトの軸受けの芯合わせに多
少の狂いがあつても、これを許容して巻取り軸を
支障なくブラケツトに支持できることを目的とし
て提供することにある。

〔問題点を解決するための手段〕

対を成すブラケツト間に日除けシートを巻いた
巻取り軸を架設し、ブラケツトより折畳み自在で
弾発力により伸延方向に附勢する支持アームを突
設し、支持アームの先端に、日除けシートの前端
を止着している前枠を支承している日除けにおい
て、前記巻取り軸に当該巻取り軸から突出した状
態にある支軸を設け、該支軸に球面を備えたジヤ
ーナルを遊嵌し、該ジヤーナルを前記ブラケツト
に設けた球関節軸受けに嵌装したことによる。

〔実施例〕

第４図に日除けを示す如く、左右一対のブラケ
ツト１，１間に巻取り軸２を架設し、両ブラケツ
ト１，１の下端より支持アーム３，３が突設して
あり、巻取り軸２に巻いてある日除けシート４の
前端を前枠５に止着し、この前枠５に前記両支持
アーム３，３を連結し、巻取り軸２を回転駆動装
置６によつて回転することにより、日除けシート
４を張り出しあるいは収納されるものである。

第１図乃至第３図に本装置を示す如く、巻取り
軸２はパイプ状をなしその両端口にキヤツプ７，
７が固着してあつて、両キヤツプ７，７にそれぞ
れ支軸８と８，１３とを突出しているが、第１図
の右側の支軸８は他の支軸８より長く形成してあ
る。この長い支軸８に外面に球面を備えるジヤー
ナル９を遊嵌し、該ジヤーナル９をブラケツト１
の側壁に設けた球関節軸受け１０に嵌装したもの
で、該軸受け１０は第３図に示すように押蓋１１
をねじ締めして構成しているものである。第１図
の左側における支軸８，１３も右側と同様に軸支
するが、回転駆動装置６との関係上構造が異な
る。即ち、回転駆動装置６を保持するホルダー１
２に球面を備えるジヤーナル９を一体に設け、こ
のジヤーナル９を回転自在に貫通した駆動支軸１
３と巻取り軸２より突出した支軸８とをスリーブ
状の軸継手１４で同一軸芯を保つて連結すること
によつて巻取り軸２から突出した状態の支軸８，
１３とし、駆動支軸１３にウオームホイール１５
を嵌着し、第２図図示の如くホルダー１２に直立
して設けた操作軸１６にウオーム１７を設け、操
作軸１６のホルダー１２より下方に突出する下部
に掛合環１８を備えている。更に、軸継手１４で
連結された支軸８の中間部に面取り部１９を設
け、面取り部１９に押ねじ２０を軸継手１４より
螺入し圧接してある。上記の如く巻取り軸２から
突出した状態の支軸８，１３をジヤーナル９を介
してブラケツト１に設けた押蓋１１付き球関節軸
受け１０に嵌装して架設したものである。

尚、支持アーム３はブラケツト１の側壁下部に
水平面上において回転自在に、且つ軸芯を中心と
して段階的に所定角回転できるように支持してあ
つて、具体的には第１図乃至第３図に示す如く、
一面に二叉部２２を設けた円盤２１をその中心部
においてブラケツト１にボルト２３で締結し、二
叉部２２に支持アーム３の基端部を直立する枢支
ピン２４で連結してあり、また円盤２１の周縁に
同一円周に沿つて数個のねじ孔２５があけてある
と共に、ブラケツト１に各ねじ孔２５に沿う同一
円周上に数個の通孔２６を穿設し、互いに合致す
る通孔２６とねじ孔２５に係止ボルト２７を螺合
したものである。

上記実施例の巻取り軸２をブラケツト１，１に
架設する場合、一方の支軸８にジヤーナル９を嵌
め、他方の支軸８を回転駆動装置６側の軸継手１
４に連結し、両支軸８と８，１３とをブラケツト
１，１の各球関節軸受け１０，１０に両ジヤーナ
ル９，９を介して支承させ、押蓋１１，１１を取
付けることにより固定的に軸支しているものであ
る。

〔考案の効果〕

この考案による日除けの巻取り軸支持装置によ
れば、巻取り軸に当該巻取り軸から突出した状態
にある支軸を設け、該支軸に球面を備えたジヤー
ナルを遊嵌し、ブラケツトに設けた球関節軸受け
に前記ジヤーナルを嵌装しているものであるか
ら、建造物に両ブラケツトを取付ける際に、その
取付けの前後方向の出入れ及び左右方向の平行な
どに多少の狂いがあつても、球面を備えたジヤー
ナルが球関節軸受け内で支軸と共に自由に回動で
きるので、支軸がごじられることなく巻取り軸を
正常に軸支できるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案による日除けの巻取り軸支持
装置を示す断面図、第２図は同じく左側面より見
た断面図、第３図は右側面図、第４図はこの考案
による巻取り軸支持装置を備えた日除けを示す斜
視図である。 １……ブラケツト、２……巻取り軸、３……支
持アーム、４……日除けシート、６……回転駆動
装置、８，１３……支軸、９……ジヤーナル、１
０……球関節軸受け、１１……押蓋。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 対を成すブラケツト１，１間に日除けシート４
   を巻いた巻取り軸２を架設し、ブラケツト１より
   折畳み自在で弾発力により伸延方向に附勢する支
   持アーム３を突設し、支持アーム３の先端に、日
   除けシート４の前端を止着している前枠５を支承
   している日除けにおいて、前記巻取り軸２に当該
   巻取り軸２から突出した状態にある支軸８，１３
   を設け、該支軸８，１３に球面を備えたジヤーナ
   ル９を遊嵌し、該ジヤーナル９を前記ブラケツト
   １に設けた球関節軸受け１０に嵌装していること
   を特徴とする日除けの巻取り軸支持装置。