JPH074704U - ドームの回転支持構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 天文台等のドームが風に煽られてずれを起こ
したり破損することのないように支持させる。 【構成】 半球殻体から成り下端内周面に鍔部４を水平
に周設したドーム２を円筒状の建物１の上端面に配置
し、該建物１の上端面にドーム２を支持回転させる取付
枠６を複数設け、各取付枠６には前記鍔部４の下面を受
承する支持ローラ７を取着すると共にドーム２の下端内
周面に当接するふれ止めローラ１０を取着したドーム２
の回転支持構造において、前記各取付枠６に鍔部４の上
面に当接する押えローラ１２を取着した構成とする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、天文台等の上端に配置され水平面内で回転するドームを特に垂直方 向に安定に支持させるドームの回転支持構造に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来のこの種のドームの回転支持構造は、半球殻体から成り下端内周面に鍔部 を周設したドームを円筒状の建物の上端面に配設し、該建物上端面にドームを支 持回転させる取付枠を複数設け、各取付枠には前記鍔部の下面を受承する支持ロ ーラとドームの下端内周面に当接するふれ止めローラのみが取着されていた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

このような従来のドームの回転支持構造では、ドームの下端内周面に周設した 鍔部を上面から支持する手段が講じられてなかったので、例えばドームが台風等 の強風で煽られると、上方へ浮いて位置ずれを起こし、危険であるばかりでなく 、破損の原因になっていた。 それ故に本考案の目的は、このような課題を解決すべくなされたもので、ドー ムが水平方向は勿論のこと、垂直方向に対しても安定に支持される回転支持構造 を提供することにある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

かかる目的を達成するために本考案のドームの回転支持構造は、半球殻体から 成り下端内周面に鍔部を水平に周設したドームを円筒状の建物の上端面に配置し 、該建物の上端面にドームを支持回転させる取付枠を複数設け、各取付枠には前 記鍔部の下面を受承する支持ローラを取着すると共にドームの下端内周面に当接 するふれ止めローラを取着したドームの回転支持構造において、前記各取付枠に 鍔部の上面に当接する押えローラを取着した。

【０００５】

【作用】

ドームは、下端内周面に周設した鍔部が円筒状の建物の上端面に設けた支持枠 の支持ローラと押えローラで挟まれるので、水平方向と共に垂直方向にも安定に 支持される。

【０００６】

【実施例】

以下に本考案の一実施例を図面と共に説明する。図１において１は屋上Ｒ上に 立設した、天文台の胴体をなす円筒状の建物であり、２は該建物１上に水平回転 自在に設けられた半球殻体から成るドームである。該ドーム２には一側に望遠鏡 を臨ませる縦方向の開口窓３が開閉可能に設けられている。 また、ドーム２の下端内周面に図２に示すように鍔部４が水平に周設されてい る。

【０００７】 前記円筒状の建物１の上端に図２乃至図５に示すように所要幅の台縁５が周設 され、該台縁５の上面に一定間隔置きに側面略Ｌ形の取付枠６が複数個設けられ ている。そして、各取付枠６には下部の外側板６ａと内側板６ｂ間に前記鍔部４ を下面から受承する支持ローラ７が支軸８により軸支されている。また、内側板 ６ｂの上方には側面コ字状のブラケット９が固着され、該ブラケット９にドーム ２の下端内周面２ａに当接するふれ止めローラ１０が支軸１１により軸支されて いる。

【０００８】 しかして、１２は前記支持ローラ７の直上に約鍔部４の厚み分離して対設され る押えローラであり、側面門状のブラケット１３内に支軸１４により軸支されて いる。また、ブラケット１３の一側には支持杆１４′，１４′が着脱自在に螺着 され、該各支持杆１４′，１４′が内側板６ｂに開設した縦溝１５に挿通されて いる。また、各支持杆１４′，１４′の先端に螺子部１４ａが設けられ、縦溝１ ５から突出する各螺子部１４ａにナット１６，１６を螺締しており、これにより 押えローラ１２の上下位置を自由に調節し、回転する鍔部４の上面に押えローラ １２が良く馴じむように設定される。

【０００９】 本考案のドームの回転支持構造は上記構成よりなり、ドーム２は図示しない駆 動源により水平面内で自在に回転される。更に詳しくは図５に断面で示すように 、ドーム２の下端内周面に周設した鍔部４が複数個所でその上下両面を支持ロー ラ７と押えローラ１２とで挟まれて水平方向に回転自在に支持されるので、ドー ム２が強風で煽られても浮き上がることなく、同時にドーム２の下端内周面にふ れ止めローラ１０が当接するので、ドーム２が水平方向へ移動することもない。

【００１０】

【考案の効果】

以上に述べたように本考案のドームの回転支持構造は、ドームの下端内周面に 周設した鍔部がその上下面を支持ローラと押えローラで挟まれて回転自在に支持 されるので、特にドームが上下方向に安定に支持され、強風又は地振によって煽 られ、ずれたり破損したりすることがないという利点を有する。

【図面の簡単な説明】

【図１】ドームと円筒体とからなる天文台の外観斜視
図。

【図２】本考案の要部を示す斜視図。

【図３】同上正面図。

【図４】同上平面図。

【図５】図３のＸ−Ｘ線断面図。

【符号の説明】

１ 建物 ２ ドーム ４ 鍔部 ６ 取付枠 ７ 支持ローラ １０ ふれ止めローラ １２ 押えローラ

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 半球殻体から成り下端内周面に鍔部を水
   平に周設したドームを円筒状の建物の上端面に配置し、
   該建物の上端面にドームを支持回転させる取付枠を複数
   設け、各取付枠には前記鍔部の下面を受承する支持ロー
   ラを取着すると共にドームの下端内周面に当接するふれ
   止めローラを取着したドームの回転支持構造において、
   前記各取付枠に鍔部の上面に当接する押えローラを取着
   したことを特徴とするドームの回転支持構造。