JPH0244779Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、パチンコ機における入賞球の球なら
し装置に関するものである。

〔従来の技術〕

最近のパチンコ機は、打球を受け入れない閉成
状態と打球を受け入れ易い開成状態とに変換可能
な変動入賞装置と、電気的に表示状態を変化可能
な可変表示器とを遊技盤上に設け、その可変表示
器の図柄の組合せによつて変動入賞装置を時間や
回数で規制された特有の態様で開成させるように
して短時間で多数の入賞球を得ることができるよ
うな所謂フイバータイプと称されるものが遊技者
の人気をえている。

〔考案が解決しようとする課題〕

しかしながら、上記のようなパチンコ機におい
ては、フイバー状態になると多数の入賞球が極く
短い時間の間に遊技盤の裏面に装着される機構板
の入賞球集合通路に集められるため、これらの入
賞球が入賞球集合通路でダンゴ状に集積されて球
づまりを生じることになり、その結果景品球の放
出動作が行われなくなるという問題点があつた。

本考案は、機構板の入賞球集合通路に集められ
る多数の入賞球を一列に整列させながら一個づつ
確実に排出処理できるようなパチンコ機における
入賞球の球ならし装置を提供することを目的とし
ている。

〔課題を解決するための手段〕

上記目的を達成するために、本考案のパチンコ
機における入賞球の球ならし装置においては、 機枠の前面一側に開閉自在に装着される前面枠
と、前記前面枠に対して着脱自在に装着される遊
技盤と、前記遊技盤の裏面に開閉自在に装着さ
れ、その遊技盤の裏面と相対する前面側に入賞空
間が形成され、その入賞空間の下方部に傾斜状の
入賞球集合通路が形成された機構板を備えてなる
パチンコ機において、前記機構板の入賞空間内に
位置した遊技盤の裏面に、該遊技盤に設けられて
いる多数の入賞球通孔の外周部を囲い得る入賞球
集合カバーを設けると共に、その入賞球集合カバ
ーの傾斜底部の下流端に入賞球集合通路の上流側
と連通する球出口を設け、さらに、前記入賞球集
合カバーと入賞球集合通路の間に位置した入賞空
間内に、入賞球集合通路を流下する入賞球を一列
に整列させるための球ならしを設けたものであ
る。

〔作用〕

遊技盤の裏面に流れ出る入賞球は入賞球集合カ
バーに集められた後、球出口から入賞球集合通路
の上流側に導かれる。そして、入賞球集合通路を
流下する途中で球ならしにより一列に整列されな
がら一個づつ確実に排出処理される。

〔実施例〕

以下、本考案の一実施例を図面を参照して説明
する。１はパチンコ機の機枠、２は機枠１の前面
一側に開閉自在に装着された前面枠、３は前面枠
２の裏面に着脱自在に装着された遊技盤である。
遊技盤３の表面には変動入賞装置、可変表示器、
複数の入賞口４等が設けられており、これらに入
つた入賞球は入賞球通孔５から遊技盤３の裏面に
導かれる。６は遊技盤３の裏面に対して密着状態
で装着される機構板で、本実施例の場合、一側を
遊技盤３に回動可能に枢着して取付けられる。

この機構板６の裏面には景品球タンク、景品球
払出機構等の一連の裏部品が組付けられると共
に、遊技盤３の裏面と相対する前面側に遊技盤３
の裏面から一定間隔で離れる入賞空間７が形成さ
れ、この入賞空間７の下部の入賞球集合通路８の
傾斜下端出口には、入賞球整理器９の前端球受部
を臨ませている。入賞球整理器９は途中が軸１０
により枢着されていて回動することができ、入賞
球集合通路８に並ぶ入賞球を一個づつ球受部に受
け入れてその球重量で傾動し、球受部の入賞球を
流下樋１１に放出して景品球払出機構を作動させ
る周知のものである。１２は遊技盤３の前面を覆
うガラス板である。

本考案においては、前記機構板６の入賞空間７
内に位置した遊技盤３の裏面に、該遊技盤３に設
けられている多数の入賞球通孔５の外周部を囲い
得る入賞球集合カバー１３を取付ける。入賞球集
合カバー１３は、図示のように上部が開口した箱
枠状に形成され、その傾斜底部１３ａの下流端に
球出口１３ｂを設けている。また入賞球集合カバ
ー１３は、傾斜底部１３ａが入賞球集合通路８よ
りやゝ上方に位置するようにその取付位置が選ば
れる。また傾斜底部１３ａは、球出口１３ｂが入
賞球集合通路８の上流側と連通するようにその傾
斜方向が選ばれる。

そして、前記入賞球集合カバー１３の、傾斜底
部１３ａと入賞球集合通路８との間に位置した入
賞空間７内に球ならし１４を設ける。この球なら
し１４は、合成樹脂又は金属等で形成され、その
上端が軸１５により揺動自在に取付けられる。そ
して、第３図に示すように全体形状を円形として
下部に十分な丸味をもたせると共に、常に垂直方
向に重心が位置するように重量配分されている。
また球ならし１４は、これの下端と入賞球集合通
路８との間隔が入賞球の直径より若干大となるよ
うに位置決めされると共に、入賞球が二段に重な
つた状態で流下するのを阻止可能なように全体重
量が設定されている。

本考案は上記のような構成であるから、入賞球
通孔５から遊技盤３の裏面に導かれる入賞球は、
入賞球集合カバー１３の、傾斜底部１３ａに一担
集合された後、球出口１３ｂから入賞球集合通路
８の上流側に導き出される。そして、入賞球集合
通路８を流下する入賞球が二段になると、その上
段の入賞球は球ならし１４によつて無理なく一列
に整列されながら一個づつ入賞球整理器９に送り
込まれて確実に排出処理される。

〔考案の効果〕

以上のように、本考案によれば、機構板の入賞
空間内に位置した遊技盤の裏面に入賞球集合カバ
ーを設け、この入賞球集合カバーと入賞球整理器
に連通する入賞球集合通路との間に位置した入賞
空間内に球ならしを設けたものであるから、入賞
球集合通路に導き出された入賞球がその通路上で
二段に重なつても球ならしによつて一列に整列さ
れながら一個づつ確実に入賞球整理器に送り込ま
れるものであり、これによつて、短時間の間に多
数の入賞球が集められても入賞球集合通路で球づ
まりが生じたりすることがなくなり連続して確実
に入賞球の排出処理を行うことができる。

また入賞球集合カバーによつて入賞球集合通路
を流下する入賞球に対する球圧が減少されること
になるため、常に円滑な流れが保証されると共
に、遊技盤の表面に装着された変動入賞装置や可
変表示器等の遊技盤裏面への突出部分を保護する
ことができるため、遊技盤のみの搬送時に大いに
役立つ等の効果がある。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示すもので、第１図
は機構板を開いた状態のパチンコ機の裏面図、第
２図は球ならしの取付状態を示す側断面図、第３
図は一部断面にして示す要部の正面図である。 １……機枠、２……前面枠、３……遊技盤、５
……入賞球通孔、６……機構板、７……入賞空
間、８……入賞球集合通路、１３……入賞球集合
カバー、１３ａ……傾斜底部、１３ｂ……球出
口、１４……球ならし。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 機枠の前面一側に開閉自在に装着される前面枠
   と、 前記前面枠に対して着脱自在に装着される遊技
   盤と、 前記遊技盤の裏面に開閉自在に装着され、その
   遊技盤の裏面と相対する前面側に入賞空間が形成
   され、その入賞空間の下方部に傾斜状の入賞球集
   合通路が形成された機構板を備えてなるパチンコ
   機において、 前記機構板の入賞空間内に位置した遊技盤の裏
   面に、該遊技盤に設けられている多数の入賞球通
   孔の外周部を囲い得る入賞球集合カバーを設ける
   と共に、その入賞球集合カバーの傾斜底部の下流
   端に入賞球集合通路の上流側と連通する球出口を
   設け、 さらに、前記入賞球集合カバーと入賞球集合通
   路の間に位置した入賞空間内に、入賞球集合通路
   を流下する入賞球を一列に整列させるための球な
   らしを設けたことを特徴とするパチンコ機におけ
   る入賞球の球ならし装置。