JPH0244381Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案はVTRオートローダーに関する。

〔従来の技術と問題点〕

従来、ホテルあるいは放送局等において、ビデ
オを放映する場合、ビデオカセツトのVTR機器
への持ち運び及び装着、離脱等の作業は全て人手
によつて行われていた。

従つて、上記一連の作業を行なうためには人員
を確保し、かつそのための経費がかかる等の問題
点があつた。

本考案は従来のこのような問題点を解決して、
人手を煩わすことなく、自動的にビデオカセツト
が運搬され装着、離脱ができるVTRオートロー
ダーを提供することを目的とする。

〔問題点を解決するための手段〕

本考案に係るVTRオートローダーは、上下多
段の複数台のVTR機器と、使用予定の多数のビ
デオカセツトが収納されるカセツト収納部と、再
生終了後のビデオカセツトが帰還されるカセツト
帰還部とを備え、上記収納部のビデオカセツトを
掴持して、カセツト差入口に差し入れると共に、
再生終了後は該差入口から吐きだされたビデオカ
セツトを再び掴持して上記帰還部に帰還させる前
後方向及び上下方向に移動可能な平行リンクをな
す揺動アームを具備している。

〔作 用〕

上述の如く構成すれば、ビデオカセツトは揺動
アームに掴持されたまま、カセツト差入口まで運
搬され、かつVTR機器に装着される。また再生
終了後に該カセツト差入口から吐き出されたビデ
オカセツトは、再び揺動アームに掴持され、かつ
帰還部まで運搬されて、該帰還部に収納される。

〔実施例〕

以下、図示の実施例に基づき本考案を詳説す
る。

第１図において、１はVTRオートローダーで
あつて、上下３段にVTR機器２…が設置される
VTR設置部８と、該VTR機器２…に供給される
ビデオカセツト３…が収納されるカセツト収納部
４と、再生終了後ビデオカセツト３が帰還される
カセツト帰還部５と、該ビデオカセツト３の運搬
等を自動的に行なう揺動アーム７を作動させる駆
動部９とから構成される。

具体的には、VTR設置部８は、３台のVTR機
器２…が設置できるように、上下３段の棚が設け
られ、上記VTR機器２…が該棚に埋設されてな
る。

また、カセツト帰還部５は、正面視VTR設置
部８の右隣に隣接して設けられる。そして該帰還
部５は、内部１７に需要に応じてビデオカセツト
３…の帰還量を調整するための伸縮自在な軸１８
に支持された扁平矩形状の台座１９を設けると共
に、帰還された該ビデオカセツト３…が傾斜状に
重置されるように（第５図参照）当接壁２１，２
１が形成され、かつ帰還部５上部の帰還口２０
は、ビデオカセツトが帰還できるように幅広に形
成される。

さらに、カセツト収納部４は該カセツト帰還部
５の上方に設けられ、上記帰還部５と同様の趣旨
で当接壁２３，２３が形成され、かつビデオカセ
ツト３が平行リンクをなす揺動アーム７に掴持さ
れるように該収納部４の供給口２２は、幅広に形
成される。

しかして、揺動アーム７の上下方向への移動が
可能なように、長孔２４，２４を設けた正面パネ
ル２５を有する駆動部９は、該揺動アーム７と図
示省略の駆動機構を内有する。

すなわち、第２図に示す如く揺動アーム７は、
先端に爪部１０を有する掴持部１１と固着具１
２，１２によつて該掴持部１１に固有される角柱
状の平行リンクをなす２本のアーム部１３，１３
と、継手部１６，１６を内蔵するＬ型のヘツド部
１４，１４を介して該アーム部１３，１３と連結
されるシヤフト部１５，１５とから構成され、か
つ該シヤフト部１５，１５は正面パネル２５の長
孔２４に挿通される。

また、図示省略の駆動機構は、駆動部９内部で
２本のシヤフト部１５，１５のいずれか一方のシ
ヤフト部１５に連結され、クランク機構等の回転
一往復運動変換手段により、上記揺動アーム７を
前後方向及び上下方向に運動させる機構と、減速
回転機構等により上記平行リンクをなす揺動アー
ム７を揺動させる機構を有している。すなわち駆
動機構に連結された一方の揺動アーム７が運動す
ることにより、他の揺動アーム７も付随して運動
するのである。

上述の如く構成されたVTRオートローダー１
において、第２図乃至第５図はVTR設置部８の
最上段のVTR機器２にビデオカセツト３を運搬
し装着離脱させる動作状態を示す図である。すな
わち、図示省略の操作部を操作することにより、
第２図に示す如く、掴持部１１の先端の爪部１０
に掴持された供給口２２のビデオカセツト３は、
矢印Ａ方向に移動し、次いで第３図示す如く、矢
印Ｂ方向に揺動して所定の位置に停止し、後方に
水平移動して後該VTR機器２のカセツト差入口
６に差し入れられる。

また、再生終了後は、該VTR機器２から吐き
出されたビデオカセツト３を再び掴持し、前方に
水平移動して後、第４図に示す如く矢印Ｃ方向に
所定距離だけ移動し、さらに矢印Ｄ方向に揺動し
て所定位置に停止し、第５図に示す如く、矢印Ｅ
方向に移動してカセツト帰還部５の帰還口２０に
該ビデオカセツト３が戻される。

さらに、第６図はVTR設置部８の最下段の
VTR機器２にビデオカセツト３を装着させた場
合の実施例であつて、第２図及び第３図と同様な
動作の後、仮想線に示す如く、矢印Ｆ方向に降下
し、上記実施例と同様に該VTR機器２のカセツ
ト差入口６にビデオカセツト３が差し入れられ
る。また再生終了後の該ビデオカセツト３の帰還
部５への帰還も上記実施例と略同様であり、この
場合、揺動アーム７は該差入口６から吐き出され
たビデオカセツト３を掴持して後、上方へ移動
し、そして該揺動アーム７の揺動により、帰還口
２０に戻される。

尚、本考案は以上の実施例に限定されるもので
はなく、要旨を逸脱しない限りにおいて設計変更
自由なことは勿論である。例えば、VTR機器２
…の設置台数を増加減少させるもよく、増加させ
た場合はVTR機器２の設置台数に応じて、揺動
アーム７が内有される駆動部９の高さも高くなる
が、コンパクト化するために揺動アーム７のアー
ム部１３，１３を、テレスコピツクに伸縮自在に
形成するも好ましく、VTR機器２…を並列多段
に配設して、揺動アーム７の揺動距離を延長させ
るも好ましい。

さらに、図示は省略するが、収納部４と帰還部
５の間の中間部２６に多段の棚を設け、該棚に使
用頻度の多いビデオカセツト３…を収納し、必要
に応じ即座に使用できるようにするも好ましい。

〔考案の効果〕

以上述べたように、本考案によればVTR機器
２…、カセツト収納部４及びカセツト帰還部５が
所定の位置に配設され、揺動アーム７によりビデ
オカセツト３が適宜運搬され、人手による作業を
必要とせず、作業が機械化される。従つて、ホテ
ルにおいては客のリクエストに容易に対応でき、
またテレビ放映においても、すべて機械化され所
期の目的が達成される。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す正面図、第２
図は揺動アームの前方方向への移動状態を示す要
部拡大側面図、第３図は揺動状態を示す要部拡大
正面図、第４図はVTR機器から帰還部への動作
状態を示す要部拡大正面図、第５図は揺動アーム
の後方方向への移動状態を示す要部拡大側面図、
第６図は下段のVTR機器にビデオカセツトを差
し入れる場合の要部の動作状態を示す要部拡大正
面図である。 ２……VTR機器、３……ビデオカセツト、４
……収納部、５……帰還部、６……カセツト差入
口、７……揺動アーム。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 上下多段の複数台のVTR機器２…と、使用予
   定の多数のビデオカセツト３…が収納されるカセ
   ツト収納部４と、再生終了後のビデオカセツト３
   が帰還されるカセツト帰還部５とを備え、上記収
   納部４のビデオカセツト３を掴持して、カセツト
   差入口６に差し入れると共に、再生終了後は該差
   入口６から吐きだされたビデオカセツト３を再び
   掴持して上記帰還部５に帰還させる前後方向及び
   上下方向に移動可能な平行リンクをなす揺動アー
   ム７を具備することを特徴とするVTRオートロ
   ーダー。