JPH024322Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔考案の技術分野〕 本考案は、被調理物を加熱調理する加熱調理装
置に係り、特に、この加熱調理装置における開閉
扉の扉支持装置に関する。

〔考案の技術的背景とその問題点〕

既に提案されているこの種の加熱調理装置にお
ける扉支持装置は、第４図及び第５図に示される
ように、箱形をなすケース本体（キヤビネツト）
の正面開口部に横開きする開閉扉を開閉自在に設
けたものである。

即ち、第４図及び第５図において、箱形をなす
ケース本体（キヤビネツト本体）１の正面には、
操作パネル２が添設されており、この操作パネル
２の近傍の上記ケース本体１の正面開口部の上・
下角隅部１ａには、一対をなすヒンジ部材３が水
平にして、しかも、前方へ突出して設けられてい
る。又、この両ヒンジ部材３の先端部３ａには、
ストツパ４が形成されており、このストツパ４の
傍らの上記ヒンジ部材３には嵌合孔５が穿設され
ている。さらに、上記ケース本体１の正面開口部
には、それを覆うように形成した開閉扉６の扉本
体７が配設されており、この扉本体７の上・下角
隅部には、各切欠部８が形成されている。さらに
又、この各切欠部８の位置する上記扉本体７に
は、断面がコ字形をしたヒンジ取付部材９が溶接
によつて固着されており、このヒンジ取付部材９
の中程には、嵌合孔１０が上記嵌合孔５に重合す
るようにして穿設されており、この両嵌合孔５と
１０とにはヒンジピン１１が挿着されている。

従つて、上述した加熱調理装置の扉支持装置
は、上記ヒンジピン１１の周りに扉本体６を横開
きにして、しかも、上記ストツパ４に当接する範
囲内で開閉自在に設けられている。

しかしながら、上述した加熱調理装置の扉支持
装置は、ケース本体１の正面開口部に両ヒンジ部
材３を突出して設けられていると共に、扉本体７
に切欠部８を形成している関係上、開閉扉６自体
が前方へ突出して設けられ、これに起因して、装
置全体の奥行き長さが大きくなり、小型軽量化す
ることが困難であるばかりでなく、加工や組立が
難しくなる。

又一方、従来の他の具体例は、第６図に示され
るように、ケース本体１の上・下角隅部１ａに設
けられるヒンジ部材３の先端部３ａに嵌合孔５及
びこれを中心に円弧状のガイド孔１２を穿設し、
他方、上記扉本体７の上・下角隅部にヒンジピン
１３及び上記ガイド孔１２に係合する係止ピン１
４を植設し、これによつて上記扉本体７をヒンジ
ピン１３の周りに回動し、しかも、上記ガイド孔
１２の範囲内で開閉し得るように設けたものであ
る。

しかしながら、上述した加熱調理装置の扉支持
装置は、ヒンジピン１３や係止ピン１４と扉本体
７とのかしめ付けにバラ付きを生じるばかりでな
く、組立が面倒であり、さらに、薄板で成形され
る扉本体７は、取付時に変形し、加熱調理時、電
波漏洩を生じるおそれもある等の欠点がある。

〔考案の目的〕

本考案は、上述した事情に鑑みてなされたもの
であつて、外観を損うことなく、組立を容易にす
ると共に、組立時における扉本体の変形を防止
し、電波漏洩を解消し、併せて、信頼性及び安全
性の向上を図ることを目的とする加熱調理装置を
提供するものである。

〔考案の概要〕

本考案は、ケース本体の正面開口部の上・下角
隅部に嵌合孔を有するヒンジ部材を水平にして設
け、この嵌合孔の周りの上記ヒンジ部材にストツ
パを形成し、他方、上記正面開口部を覆うように
形成した扉本体の一側角隅部に上記ヒンジ部材の
厚さに相当する段差部を形成し、この段差部の傍
らの上記扉本体に上記ストツパに当接する垂下片
を形成したヒンジ取付部材を上記段差部の直上に
位置するようにして固着し、このヒンジ取付部材
の嵌合孔と上記ヒンジ部材の嵌合孔とにヒンジピ
ンを挿着して構成したものである。

〔考案の実施例〕

以下、本考案を図示の一実施例について説明す
る。

なお、本考案は、上述した具体例と同じ構成部
材には、同じ符号を付して説明する。

第１図乃至第３図において、符号１は、箱形を
なすケース本体（キヤビネツト）であつて、この
ケース本体１の正面開口部の上・下角隅部１ａに
は、一対をなすヒンジ部材３が水平にして、しか
も、前方へ僅かに突出して設けられており、この
両ヒンジ部材（図では片がわのみ示されている）
３の先端部３ａには、ストツパ４が形成されてい
る。又、このストツパ４の傍らの上記両ヒンジ部
材３には嵌合孔５が穿設されており、この嵌合孔
５は後述するヒンジ取付部材１６の嵌合孔１８と
重合するようになつている。さらに、上記ケース
本体１の正面開口部には、これを覆うようにして
形成した開閉扉６の扉本体７が配設されており、
この扉本体７の上・下角隅部には、各段差部１５
が上記ヒンジ部材３の厚さ（肉厚）に相当するよ
うにして形成されている。さらに又、この段差部
１５の傍らの上記扉本体７には、ヒンジ取付部材
１６が上記段差部１５の直上に位置するようにし
て固着されており、このヒンジ取付部材１６の一
側縁には、垂下片１６ａが、開扉時、上記ストツ
パ４に当接と得るようにして形成されている。
又、上記嵌合孔５の上・下に位置する上記扉本体
７及びヒンジ取付部材１６には、各嵌合孔１７，
１８が穿設されており、これら各嵌合孔５，１
７，１８にはヒンジピン１１が挿着されている。

従つて、本考案は、上記ヒンジピン１１の周り
に扉本体６を横開きにして開扉し、上記ヒンジ取
付部材１６の垂下片１６ａを上記ストツパ４に当
接して全開し得るようになつている。

特に、本考案は、ヒンジ取付部材１６の垂下片
１６ａをストツパ４に当接するように構成してい
るので、加工や組立時のバラつきはなくなり、組
立を容易にしている。

〔考案の効果〕

以上述べたように、本考案によれば、垂下片１
６ａを有するヒンジ取付部材１６を段差部１５の
直上に位置するようにして扉本体７を損傷するお
それなく組立てることができるばかりでなく、電
波リークを防止し、併せて、安全性を向上するこ
とができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案による加熱調理装置の要部を
取出して示す断面図、第２図は、同上平面図、第
３図は、同上分解斜面図、第４図は、既に提案さ
れている加熱調理装置の斜面図、第５図及び第６
図は、第４図の鎖円Ａ部の各分解斜面図である。 １……ケース本体、３……ヒンジ部材、４……
ストツパ、５……嵌合孔、６……開閉扉、７……
扉本体、１１……ヒンジピン、１５……段差部、
１６……ヒンジ取付部材、１６ａ……垂下片、１
７，１８……嵌合孔。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ケース本体の正面開口部の上・下角隅部に嵌合
   孔を有するヒンジ部材を水平にして設け、この嵌
   合孔の周りの上記ヒンジ部材にストツパを形成
   し、他方、上記正面開口部を覆うように形成した
   扉本体の一側角隅部に上記ヒンジ部材の厚さに相
   当する段差部を形成し、この段差部の傍らの上記
   扉本体に上記ストツパに当接する垂下片を形成し
   たヒンジ取付部材を上記段差部の直上に位置する
   ようにして固着し、このヒンジ取付部材の嵌合孔
   と上記ヒンジ部材の嵌合孔とにヒンジピンを挿着
   したことを特徴とする加熱調理装置。