JPH0242956Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この考案はホースクリツプ、特にその径を拡大
した状態に保持するための金具に関する。

（従来技術） ホースクリツプは、ホースを蛇口等に固定する
ために用いられるが、このうち、クリツプ本体を
鋼板で作り、装着時にはつまみ部をペンチ等の工
具でつまみ、クリツプ内径をホース外径より大き
くなるように拡大させ、つまみ部を解放してクリ
ツプ本体のバネ力によつてホースを締付けるもの
が装着の容易さ、バネによる締付の確実性等の点
からよく用いられている。

しかし、このような取付作業を、例えば自動車
の組立ライン等において長時間行なうと、ホース
クリツプのばね力が強いために作業者が疲労す
る。更に取付部位によつては狭い空間で取付作業
をしなければならないため、作業能率が低下する
等の問題が生ずる。

これに対して、Ｕ字型の挾持具につまみ部を挿
入し、予めホースクリツプの内径を拡大した状態
で供給し、装着時にもホースクリツプのばね力に
抗して内径を拡大する必要をなくし、締付時に作
業者はペンチ等で挾持具をただ取外すだけでよい
ものが提案されている。（特開昭50−54611号公
報） この考案は極めて効果的ではあるが、つまみ部
をＵ字形内に挿入するため、常につまみをほぼ同
一面にそろえるので必要以上に拡径する必要が生
じること、挾持具は使い捨てとなるのでなるべく
低コストのものが望まれるが、Ｕ字型であるので
つまみ部の両面を覆う材料が必要となること、Ｕ
字形側面はあいており保管輸送中ずれて外れる恐
れがあること等の問題があつた。

（考案の目的） この考案は、ホースクリツプの拡径の程度を任
意に設定出来、極めてコストの低いホースクリツ
プつまみの拡径保持具を得ようとするものであ
る。

（考案の構成） この考案の実施例を図面を参照して詳細に説明
する。

第１図はａ，ｂはそれぞれ保持具を係合する前
の状態のホースクリツプの斜視図と保持具の平面
図である。

ホースクリツプ１は周知のようにほぼ円筒状に
丸められた鋼板等の弾性板材からなり、その両端
には切込凹部と凸部を設け、各先端は外方に曲げ
てつまみ部２，３とされている。

拡径保持具４はその平面図を第１図ｂに示すよ
うに、１枚の平板を凸字形に曲げただけのもの
で、つまみ部２をその中央の突出部４′の内側に、
切り込み凹部両側のつまみ部３を保持具４の突出
部両外側の平面部に係合させ、これらのつまみ部
によつて保持具を挟持することにより、ホースク
リツプ１の内径を拡大させた状態に保持する。第
２図はこの保持具４をクリツプ１に係合させた状
態を示す斜視図である。この保持具４は第３図に
示す実施例のように、つまみ部３が外れないよう
折曲げた端部４″を備えることもできる。

更に、保持具４は取外しを容易にするため、第
４図に示すような突起５や第５図に示すように孔
６を設ける場合もある。これらの突起や孔の位置
は任意でよいことは云う迄もない。

（考案の効果） この考案は上記の構成を有するので、以下のよ
うな顕著な効果を奏する。

１枚の薄板を凸字状に折曲げるだけであるの
で、製造が容易で、材料も最小限に止めること
ができる。

中央の突出部４′の突出の程度を変えること
によつて、ホースクリツプの内径が拡大する程
度を自由に調節出来る。

中央の突出部４′とその両側とにつまみ部を
係合したので、保持具４が左右にずれて外れる
ような恐れがない。

【図面の簡単な説明】

第１図はホースクランプの斜視図とこの考案の
保持具の平面図、第２図、第３図はクランプに保
持具を係合した状態の斜視図、第４図、第５図は
保持具の他の実施例の正面図。 １：ホースクランプ正面図、２，３：つまみ
部、４：保持具、５：取外し用突起、６：取外し
用孔。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ほぼ円筒状に丸められた弾性板材の両端にそれ
   ぞれ切り込み凹部と凸部を設け、その各先端を外
   方に曲げてつまみ部を形成したホースクリツプ、
   板体を凸字形に折り曲げて形成した保持具からな
   り、上記保持具の突出部内面につまみ部の凸部
   を、該突出部両外側の平面部には切り込み凹部両
   側のつまみ部をそれぞれ係合させ、上記つまみ部
   で保持具を挟持することによりホースクリツプを
   拡径した状態で保持した拡径保持具付きホースク
   リツプ。