JPH0242863Y2

JPH0242863Y2 -

Info

Publication number: JPH0242863Y2
Application number: JP1982154995U
Authority: JP
Priority date: 1982-10-13
Filing date: 1982-10-13
Publication date: 1990-11-15
Also published as: JPS5960259U

Description

【考案の詳細な説明】〈産業上の利用分野〉この考案は、取り付け座板に回転自在に取り付
けられた錠杆の先端に鈎を具え、該鈎を受け具に
係合させることによつて施錠するようにした戸締
り用錠装置に関する。

〈従来の技術〉従来の戸締り錠装置は、錠杆の回転中心から受
け具と係合する鈎までの長さが固定的に設けら
れ、鈎の実効的な回転半径によつて定まる締り位
置がほぼ一定に設定されている。

〈考案が解決しようとする課題〉上記従来の戸締り用錠装置において、錠と受け
具との取り付け位置が合わなかつたり、錠および
それらを取り付けている戸などに摩耗が生じたり
すると、鈎と受け具との係合が正常に行なわれ難
くなり、施錠あるいは戸締りが不完全になるとい
つた課題があつた。この課題を解決するために、
例えば実公昭43−7827号公報があるが、保持枠や
軸の基部が戸から突出しており、危険があるとい
つた課題がある。

本考案は上記課題に鑑み、戸締りに充分な緊締
と、錠装置の取り付け位置や摩耗による受け具と
の間の間隔のずれに対応する調節を可能にし得る
とともに安全に使用し得る戸締り用錠装置の提供
を目的とする。

〈課題を解決するための手段〉本考案における課題解決手段は、一方の物体Ａ
１に設けられた錠Ｂと、他方の物体Ａ２に設けら
れた受け具２とから構成されている。

前記錠Ｂは一側が開放面とされた筒形軸受体３
と、該軸受体３に摺動自在に内嵌された錠杆５
と、該錠杆５の一側に、前記軸受体３の開放面か
ら突出して錠杆５の軸方向Ｄを半径方向として円
弧状に形成された鈎４と、前記錠杆５の他側に、
軸受体３の他側面を貫通して固定されたねじ軸１
０と、該ねじ軸１０の突出部に螺合されるととも
に軸受体３の他側面に外側から当接された調節ナ
ツト１２とから成り、前記受け具２に鈎４と係合
するフツクが形成され、前記錠杆５の軸方向Ｄに
直角な方向で軸受体３の周面に形成された支持軸
６と、前記一方の物体Ａ１に固定されるとともに
前記支持軸６を回動自在に支持する座板１とが設
けられている。

〈作用〉上記課題解決手段において、軸受体２を回動し
鈎４を受け具３に係合する。このとき、鈎４は支
持軸６を中心にした円弧形に形成されているの
で、受け具３と円滑に係合し得る。そして調節ナ
ツト１２を、錠杆５が軸受体２内へ入込む方向に
回転すればこれに伴い鈎４の位置も調節されて受
け具３に強く係合し施錠される。

受け具３と鈎４との係合を外す場合、調節ナツ
ト１２を上記と反対の方向に回転して受け具３と
鈎４との係合を緩めた後、軸受体２を図中の時計
方向に回動することによつて容易に行い得る。

〈実施例〉以下に本考案の実施例を図面に基いて説明す
る。

図において、１は内側を凹面に形成した取り付
け座板であつて、一方の物体Ａ１（たとえば戸
等）にねじ１０ａ等で固定され、前記座板１の外
側１ｂは平面に形成されている。

２は一側が開放面とされた筒形軸受体で、該軸
受体２にその開放面から突出して錠杆５が摺動自
在に内嵌され、該錠杆５の先端に鈎４が形成さ
れ、該鈎４は他方の物体Ａ２（たとえば窓壁等）
にねじ１ａ等で固定された受け具３のフツク３ａ
と係合する。

前記軸受体２は、座板１の外側平面に重ね合わ
されるとともに前記錠杆５の軸方向Ｄに直角な方
向で軸受体２の裏面に一体形成された支持軸６を
介して回転自在に支持されている。

前記鈎４は前記支持軸６を中心とした円弧状
（弓形）でかつ第３図のように断面Ｌ字形に形成
されている。

１０は前記錠杆５の後端に軸受体２の他側面を
貫通して形成されたねじ軸、１１は軸受体２に内
装されて前記ねじ軸１０に外嵌するとともに錠杆
５の段付面５ａと軸受体２の他側面とに着座され
たコイルばねで、前記錠杆５を突出方向に付勢す
る。１２は前記ねじ軸１０の突出部に螺合される
とともに軸受体２の他側面に外側から当接した調
節ナツト、１３は前記支持軸６に座板１の裏側で
嵌合する抜止めのスナツプリングである。

すなわち、本考案の錠装置は軸受体２、錠杆
５、鈎４、ねじ軸１０、調節ナツト１２、コイル
ばね１１から構成された錠Ｂと、前記受け具３
と、前記錠Ｂを回動自在に支持するための支持軸
６および座板１から成る。

なお、本考案の実施例に際し、各部材の形状は
図示した実施例に限らず、本考案の要旨に沿つて
その形状が適宜に変更される場合もある。

上記構成において、軸受体２を回動し鈎４を受
け具３に係合する。このとき、鈎４は支持軸６を
中心にした円弧形に形成されているので、受け具
３と円滑に係合する。そして調節ナツト１２を、
錠杆５が軸受体２内へ入込む方向に適宜の量だけ
回転すればこれに伴い鈎４の位置も調節されて受
け具３に強く係合し施錠される。

〈考案の効果〉以上の説明から明らかな通り、本考案は一方の
物体に設けられた錠と、他方の物体に設けられた
受け具とから構成され、前記錠は一側が開放面と
された筒形軸受体と、該軸受体に摺動自在に内嵌
された錠杆と、該錠杆の一側に、前記軸受体の開
放面から突出して錠杆の軸方向を半径方向として
円弧状に形成された鈎と、前記錠杆の他側に、軸
受体の他側面を貫通して固定されたねじ軸と、該
ねじ軸の突出部に螺合されるとともに軸受体の他
側面に外側から当接された調節ナツトとから成
り、前記受け具に鈎と係合するフツクが形成さ
れ、前記錠杆の軸方向に直角な方向で軸受体の周
面に形成された支持軸と、前記一方の物体に固定
されるとともに前記支持軸を回動自在に支持する
座板とが設けられたものであるので、調節ナツト
を適宜の方向に回転することにより、錠杆が軸受
体内を摺動して鈎の位置を変更することができ、
錠と受け具の取り付け時に両者の間隔に遠近のず
れが生じたり、錠装置やそれらを取り付けた戸に
摩耗あるいは伸びが生じて鈎と受け具との間隔が
変わつたりした場合に、それに対応して調節ナツ
トを操作し、鈎の位置すなわち錠杆の締り位置を
変更することができる。

また、鈎と受け具とを第２，３図に示すように
係合させた後に調節ナツトを締り方向に回わせ
ば、錠杆の移動によつて受け具を係合状態のまま
引き寄せることができるので、充分な緊締力のも
とに施錠および戸締りを行ない得、戸に沿わせて
錠を立てることができるので、使用者に邪魔にな
ることがないとともに安全に使用できるといつた
優れた効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例を示す斜視図、第２図
は実施例の施錠状態を示す斜視図、第３図は同上
の一部切欠横断平面図である。１：座板、２：受け具、３：筒形軸受体、４：
鈎、５：錠杆、６：支持軸、１０：ねじ軸、１
２：調節ナツト、Ａ１：一方の物体、Ａ２：他方
の物体、Ｂ：錠、Ｄ：錠杆の軸方向。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

一方の物体に設けられた錠と、他方の物体に設
けられた受け具とから構成され、前記錠は一側が
開放面とされた筒形軸受体と、該軸受体に摺動自
在に内嵌された錠杆と、該錠杆の一側に、前記軸
受体の開放面から突出して錠杆の軸方向を半径方
向として円弧状に形成された鈎と、前記錠杆の他
側に、軸受体の他側面を貫通して固定されたねじ
軸と、該ねじ軸の突出部に螺合されるとともに軸
受体の他側面に外側から当接された調節ナツトと
から成り、前記受け具に鈎と係合するフツクが形
成され、前記錠杆の軸方向に直角な方向で軸受体
の周面に形成された支持軸と、前記一方の物体に
固定されるとともに前記支持軸を回動自在に支持
する座板とが設けられたことを特徴とする戸締り
用錠装置。