JPH0241644Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は表示物の取り換えの容易な表示板に関
するものである。

従来例の構成とその問題点 従来、家具、キヤビネツト、本箱に設ける表示
は、家具等の既成の表示枠に収納物を表示した紙
を差し入れ、表示枠のない場合は壁に紙を貼着す
ることが多かつた。しかし、紙をのり等の接着剤
で貼着すると、不要時に剥し離く、剥した後に痕
跡が残るため見苦しく、また表示枠内の厚みが少
ないため表示用の紙等の表示物の取り換えが行い
にくい等の欠点があつた。

考案の目的 本考案は上記のような従来の欠点を解消したも
ので、スチール製壁面等に貼着することでき、表
示物の取り換えを容易かつ迅速に行なうことので
きる表示板を提供しようとするものである。

考案の構成 本考案による表示板は一面側に表面カラー層を
有し他面側に着磁面を有する軟質合成樹脂製基板
と、前記表面カラー層を被覆する透明又は半透明
の合成樹脂板とをその周縁において圧着一対化
し、合成樹脂板の長手方向の一方端縁に非圧着の
出入口部を、他方端縁の一部に非圧着の通気口を
設け、前記合成樹脂板はカラー層表面から浮くと
共に周縁の圧着固定部よりも高くして空間収納部
としたもので、表示内容を記載した紙等の薄い表
示物を、非圧着の出入口部を開いて収納部へ挿入
すると、前記通気口を有するため、収納部内の空
気の流通が良く、円滑に表示物を挿入することが
できる。表示内容は基板のカラー層側全面が透明
又は半透明の樹脂板で覆われているので、全面を
明瞭に表示することができる。この表示内容を表
示した表示板を所定の位置に磁力又は他の手段で
取り付けることができる。

実施例の説明 １は横長の基板で、フエライト等の磁性粉末を
混入した軟質合成樹脂板２の一面にカラー層３を
設けたものである。４は透明な合成樹脂板で、基
板１のカラー層３の表面全体を被覆するように配
設し、カラー層３表面と合成樹脂板４間に収納部
５を形成している。６は前記合成樹脂板４と基板
１の縁部とのウエルダー接着部で、高圧で溶着す
ることにより固定され、この接着部６上面よりも
収納部５の上壁を成す合成樹脂板４が高くなつて
いる。７は合成樹脂板４の長手方向一方端縁に設
けた非圧着の出入口部、８は合成樹脂板４の出入
口部７と対応する他方端縁に設けた通気口であ
る。９は基板１に設けた開放孔で、収納物出入方
向を長くした長孔である。１０は収納部５に挿入
する表示物で、紙等の薄状物によつて形成されて
いる。第２図に示すように透明な合成樹脂板４の
出入口部７を開き、入口部分の基板１を指で外側
へ反らせてカラー層３と合成樹脂板４との間に形
成された収納部５へ表示物１０を挿入する。収納
部５内は出入口部７形成側と対応する側縁に設け
た通気口８或いは基板１に設けた開放孔９によ
り、空気の流通が良く、出入口部７側から表示物
１０を挿入したときも収納部５内の押された空気
は前記通気口８又は開放孔９から流出し、表示物
挿入操作を円滑にすることができる。このとき通
気口８を設けた縁部の通気口両側の接着部６がス
トツパーの役目をし、表示物１０が外側へ飛び出
すのを防止する。

尚、通気口８のみを有し基板１に開放孔９を設
けない場合でも表示物１０の挿入を円滑に行なう
ことができる。前記開放孔９の大きさ、形状は任
意であり、必ずしも設けなくても良い。しかし、
貫通孔９を設けることにより、表示物１０が出入
口部７から取り出し難いときに、開放孔９からピ
ン等で引つかけて開閉側へ押し出すことができる
と共に、収納部内の表示物の裏の色を確認するこ
とができる。

上記表示板は基板裏面が着磁されているので、
磁性体の壁面に容易に着脱でき、また、基板があ
る程度の厚みを有するので、開放孔９をフツクや
釘に引つ掛けて使用できる。更に基板１の裏面に
両面接着テープ１１を設けることにより、ガラ
ス、プラスチツク、木にも接着することができ
る。カラー層を覆う合成樹脂板４は透明に限らず
半透明でも良く、基板縁部への接着は、第３図に
示すように接着部上面に比べ、収納部の上壁部を
成す合成樹脂板４が高く、収納空間部を形成する
ように浮かしているため、表示物の挿入、取り換
えが行ない易い。上記実施例では横長の基板を用
いたが、他の形状であつても良い。

考案の効果 本考案は上記のように、表示物挿入口である出
入口部及び収納部内の空気抜けとしての通気口と
を有し、更に収納部上壁を成す合成樹脂板がカラ
ー層表面から浮かした構成を有するので表示板を
壁面に貼つた状態であつても、出入口部から容易
に収納部内の表示物を取り換えることができ、さ
らに表示板を壁面等から剥した状態での表示物の
取り換えは基板が柔軟性を有するため、特に扱い
易いものである。通気口は表示板側縁の一部にの
み設け通気口の両側は接着されているので、この
接着部が表示物を挿入したときストツパーの役目
をし、表示物が飛び出すこともなく挿入しやすい
構造となつている。また、表示面全体が透明又は
半透明の合成樹脂で覆われているため視野が広
く、表示物の内容が非常に見易い状態となつてい
る。

更に基板裏面が着磁されているので、磁性体の
家具や壁面への着脱が簡単であり、表示板全体が
柔軟性を有するので堅い名札に比べて安全に使用
でき、キヤビネツトや本箱の表示に限らず、表示
内容を頻繁に取り換える必要のあるデイスプレイ
用やプライスカードとしても利用できるほか、キ
ーホルダーに取り付ける等、種々の用途に利用で
きる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案による表示板の一実施例を示し
た平面図、第２図は使用状態を示した要部斜視
図、第３図は拡大側面図、第４図は他実施例を示
した底面図である。 １……基板、２……軟質合成樹脂板、３……カ
ラー層、４……合成樹脂板、５……収納部、７…
…開閉部、８……通気口、９……貫通孔、１１…
…両面接着テープ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 一面側に表面カラー層を有し他面側に着磁面を
   有する軟質合成樹脂製基板と、前記表面カラー層
   を被覆する透明又は半透明の合成樹脂板とをその
   周縁において圧着一体化し、合成樹脂板の長手方
   向の一方端縁に非圧着の出入口部を、他方端縁の
   一部に非圧着の通気口を設け、前記合成樹脂板は
   カラー層表面から浮くと共に周縁の圧着固定部よ
   りも高くして収納空間部を設けたことを特徴とす
   る表示板。