JPH0241485Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、ボタンを押すことにより点火と消火
を行い、ボタンを回転操作することによりニード
ル弁にて強火から弱火の火力調節が行えるように
した押しボタン式ガスバルブのニードル装置に関
する。

（従来の技術及び問題点） メイン弁と安全弁を順次に押開くと同時に点火
器を作動して点火を行い、その後リニアレバーを
操作してニードル弁によりガス量を強から弱の範
囲に調整できるようにしたガス制御装置は、本願
人等によつて多数く提案されているが、従来のニ
ードル装置は点火・消火の押ボタンとリニアレバ
ーを別々に設けて夫々を各別に操作するものであ
る。又ニードル弁を操作するリニアレバーは弁ケ
ース本体の外側に枢軸を支点に設けられ、且つレ
バーの操作方向及び長さが決められ、それに合う
ように運動方向を変換する必要がある。従つて必
然的に部品点数が多くなつて、而も動きが複雑に
なり、スムーズに操作することが困難となり、又
コスト高になるのを免れないといつた問題があ
る。

（技術的課題） 従つて本考案においては、点火消火の操作とニ
ードル弁の操作を一つの押ボタンによつて行うよ
うにすると共に、ニードル弁の操作を円滑にし且
つ部品点数を少くして機構の簡略化を図るように
することを技術的課題とする。

（問題を解決するための手段） 上記の技術的課題を解決するために本考案は、
ガス入口１を有する弁ケース本体３に、メイン弁
６とパイロツト弁７、熱電気式安全弁８、ニード
ルケースのガス出口２への通路のガス量を制限す
る進退移動可能なニードル弁９、及び押入方向に
操作される操作用の押ボタン１１とよりなる押し
ボタン式ガスバルブにおいて、前記押ボタン１１
を回転自由にボタンホルダー３０に嵌め、前記ニ
ードル弁９のニードル杆後端部を前記押ボタン１
１の内筒１１ａに回転方向には一体であるが、軸
方向にはルーズであるように縦割溝２０とこれに
係合するようニードル杆９ａに貫設した連繋ピン
１４を介して嵌入すると共に、前記連繋ピン１４
をニードルケース２１に形成した固定カム１５に
係接してなるものである。

（作用） 上記の技術的手段は次のように作用する。第１
〜２図は始動前の状態を示し、メイン弁６とパイ
ロツト弁７及び安全弁８は何れも閉止の状態にあ
る。

この状態から今、押ボタン１１を押すと、押片
１３により第１、第２の押棒４，５が押され、メ
イン弁６、パイロツト弁７及び安全弁８が開き、
ガス出口２からガスが流出する。同時にアクチエ
ータ１２ａにより点火器１２が押されてガスが点
火する。

安全弁８が吸着して押ボタン１１から手を離す
と押ボタン１１は内部に附勢したスプリング１９
により中間位置まで戻され燃焼状態となる。次に
押ボタン１１を回転させると内筒１１ａに形成し
た縦割溝２０を介して連繋ピン１４が回動しこれ
と共にニードル杆９ａが回転する。ニードル杆９
ａが回転すると、連繋ピン１４がニードルケース
２１と一体の固定カム１５に案内されて軸方向に
移動させられる。

従つてニードル杆９ａは回転しながら軸方向に
移動するため、ニードル杆先端のニードル弁９は
対向するガス通孔１０に対し広狭変化させ、ガス
流出量を制限する。

（効果） 本考案は次のような特有の効果を有する。

押入及び回動操作により点火からガスの開閉
及びニードル弁によるガス量の強弱の調整を１
つの押ボタンで行うことができる。

枢支軸を支点に揺動操作される従来のリニア
レバーを廃し、ニードル弁を押ボタンに連動さ
せることで構造的に簡素化を図ることができ部
品点数も少くなつてコストの面でも有利であ
る。

ニードル弁を前面操作で簡単に行うことがで
き、複雑な動きをなくし、無理のない円滑な操
作を行うことができる。

（実施例） 本考案の好ましい実施例を次に示す。

押ボタン１１は、中空円筒形につくり、ダイヤ
ルのように回転し且つ押入しうるように円筒形の
ボタンホルダー３０に嵌め、頭部は円筒口３０ａ
から突出させている。

ボタンホルダー３０と弁ケース本体３とは一体
に結合させている。

ニードルケース２１は弁ケース本体３とは別体
に形成して一体に結合させている。

ニードル弁９は１本のニードル杆９ａの先端に
一体形成され、後端に軸を直交するように貫通し
て連繋ピン１４を設けている。

弁ケース本体にニードルケース２１及び固定カ
ム１５を一体に形成し、固定カム１５の外端部を
傾斜したカム面１５ａとなす。

第３図の通路イと第４図の通路ロとは互いに連
通しており、又第４図の通路ハと第２図の通路ホ
とは連通し、第４図の通路ニと第２図の通路ヘと
も夫々連通している。

従つて第１、第２の押棒４，５によつてメイン
弁６、パイロツト弁７、安全弁８が開かれると、
ガスはガス入口１から安全弁８を通つて通路イ，
ロ，ハを経てホに達し、そこでニードル弁９にて
強弱に調整されて通路ヘからガス出口２へ流出す
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案装置を備えた押しボタン式ガス
バルブの平面図、第２図は同縦断側面図、第３図
は第１図Ａ−Ａ線の断面図、第４図は第１図Ｂ−
Ｂ線の断面図、第５図は第２図におけるＣ−Ｃ線
の断面図である。 １……ガス入口、２……ガス出口、３……弁ケ
ース本体、４，５……押棒、６……メイン弁、７
……パイロツト弁、８……安全弁、９……ニード
ル弁、１１……押ボタン、１１ａ……内筒、１４
……連繋ピン、１５……固定カム、２１……ニー
ドルケース、９ａ……ニードル杆、１５ａ……傾
斜カム面、３０……ボタンホルダー。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ガス入口１を有する弁ケース本体３に、メイン
   弁６とパイロツト弁７、熱電気式安全弁８、ニー
   ドルケース２１のガス出口２への通路のガス量を
   制限する進退移動可能なニードル弁９、及び押入
   方向に操作される操作用の押ボタン１１とよりな
   る押しボタン式ガスバルブにおいて、前記押ボタ
   ン１１を回転自由にボタンホルダー３０に嵌め、
   前記ニードル弁９のニードル杆後端部を前記押ボ
   タン１１の内筒１１ａに回転方向には一体である
   が、軸方向にはルーズであるように縦割溝２０と
   これに係合するようニードル杆９ａに貫設した連
   繋ピン１４を介して嵌入すると共に、前記連繋ピ
   ン１４をニードルケース２１に形成した固定カム
   １５に係接してなることを特徴とする押しボタン
   式ガスバルブのニードル装置。