JPH0241043Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 技術分野 本考案は、フオークリフトの転倒防止、詳しく
はタイヤがパンクしたときの転倒を防止するため
の装置に関する。

従来技術 フオークリフトの荷役作業中あるいは走行中に
おいて、タイヤがパンクした場合、車体の左右安
定度が著しく崩れて転倒したり、また転倒に至ら
ないにしてもフオーク上の荷が落下したりする等
の欠点があつた。

考案の目的 本考案の目的は、上述した従来の欠点に鑑み
て、タイヤがパンクした際の車体の安定を保持す
ることのできるフオークリフトにおける転倒防止
装置を提供することにある。

考案の構成 本考案は、アクスルハブにホイールと共に取付
けられるブレーキドラムの外周に、タイヤの外径
よりもやや小径の円板状フランジを形成し、タイ
ヤのパンク時にはブレーキドラムのフランジがタ
イヤに代行して車体を支持するようにしたもので
ある。

実施例 以下、本考案の実施例を図面に基づいて具体的
に説明する。図中１はフロントアクスルハウジン
グ２内に貫通されたアクスルシヤフトであり、該
アクスルシヤフト１の軸端に形成された外張出状
のフランジ部１ａが、フロントアクスルハウジン
グ２の外周に軸受３を介して回転可能に取付けら
れたアクスルハブ４にボルト５にて固着されてい
る。アクスルハブ４には適数個のハブボルト６が
円周方向に等間隔を置いて配設されており、該ハ
ブボルト６にはタイヤ７の装着されたホイール８
がナツト９によつて取付けられている。

またアクスルハブ４の内側において、前記ハブ
ボルト６には内部拡張式ドラムブレーキのブレー
キドラム１０がナツト１１によつて固着されてい
る。しかして、ブレーキドラム１０の外周面には
円板状のフランジ１２が一体に形成され、該フラ
ンジ１２はその外径が前記タイヤ７の外径よりや
や小径に設定されている。なお、ブレーキドラム
１０のフランジ１２には適数個の丸孔１３が貫設
されてその軽量化が図られている。

本実施例は上述のように構成したものであり、
従つてブレーキドラム１０のフランジ１２は、通
常の状態では第３図Ａに示すように、地面Ｇから
離間Ｌされているが、タイヤ７がパンクした場合
には第３図Ｂに示すように、該タイヤ７が完全に
潰れる前の時点において地面Ｇに接地し、タイヤ
７に代行して車体重量を支持することにより車体
の傾きを可及的に防止することができる。

なお、本実施例では前輪側に実施した場合とし
て説明したが、後輪側に適用しても差支えなく、
またドラムブレーキであればどのような形式のも
のにも適用可能である。さらにまた、ブレーキド
ラム１０と別体のフランジ１２をブレーキドラム
に対してボルトにて連結する構成としてもよい。

考案の効果 以上詳述したように、本考案によればタイヤが
パンクした場合における車体の傾きを、ブレーキ
ドラムに形成したフランジによつて可及的に防止
できることから、車体の安定が保持されてその転
倒防止が図られるとともに、積荷の落下を防止す
る上で有効であり、またフランジはブレーキドラ
ムに発生する熱の放熱効果を高める上でも有効で
ある。さらに、フランジはその外径の設定の仕方
によつてはタイヤの摩耗限界を規定する手段とし
て利用することも可能である。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示し、第１図は縦断面
図、第２図はブレーキドラムの斜視図、第３図は
作動態様を示す説明図である。 １……アクスルシヤフト、２……フロントアン
スルハウジング、４……アクスルハブ、７……タ
イヤ、８……ホイール、１０……ブレーキドラ
ム、１２……フランジ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. アクスルハブにホイールと共に取付けられるブ
   レーキドラムの外周に、タイヤの外径よりもやや
   小径の円板状フランジを形成したことを特徴とす
   るフオークリフトにおける転倒防止装置。