JPH0241027Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔考案の技術分野〕 本考案はパチンコ玉投出装置にかゝり、特に自
動玉貸機に内蔵されるパチンコ玉投出装置に関す
る。

〔考案の技術的背景とその問題点〕

従来からパチンコ玉自動玉貸機に内蔵されるパ
チンコ玉投出装置は、多数枚の仕切板を平行に列
設して玉通路を形成し、この玉通路をパチンコ玉
が自重により流動するように僅か傾斜して設け、
この玉通路上にパチンコ玉を縦横列に多数並べて
供給し、その流動端にストツパを出没自在に設置
してこのストツパを出没動作させることにより所
定個数のパチンコ玉を投出するようになされてい
る。

しかして上記の構成によるパチンコ玉投出装置
は、所定個数のパチンコ玉を一挙に投出し得る利
点を有し、投出時間を短かくすることができる有
益性を有する反面、装置の設置に要するスペース
が大きいという欠点があるとともに、パチンコ玉
が玉通路内に隙なく並んでいない場合が生じて１
回の投出個数が所定数に満ない場合が生じてトラ
ブルの原因となる欠点があつた。また、パチンコ
玉の流動端において出没するストツパによりパチ
ンコ玉の投出をなさしめるため、出没するストツ
パが後続するパチンコ玉に衝き当つて確実な投出
停止がなされない場合がある。

そこでパチンコ玉の通路を単一とし、この通路
にパチンコ玉が１個ずつ嵌入して回転されるスタ
ーホイル状の回転輪を臨ませ、パチンコ玉の通過
による回転輪の回転数を検出することによりパチ
ンコ玉の投出個数を計数して投出するようにした
投出装置が用いられているが、このような回転輪
を用いた場合は、所定個数のパチンコ玉を投出す
るに時間が掛り、特に近時高額での玉貸しが行な
われる傾向があるため、顧客が玉を受取るまでに
長い時間待たされるという問題が生じている。

〔考案の目的〕

本考案はこれに鑑み、上記従来の諸欠点を解消
し、確実に所定個数のパチンコ玉の投出が行なえ
るとともに投出に要する時間の短縮を図つたパチ
ンコ玉投出装置を提供することを目的としてなさ
れたものである。

〔考案の概要〕

上記目的を達成するため、本考案においては、
回転円盤と、この回転円盤の周囲に設置される周
壁に連続して設けられ、前記回転円盤上から供給
されるパチンコ玉を導く複数の各独立した玉投出
通路と、これら各玉投出通路に一部が臨み、パチ
ンコ玉の通過によつて回転される回転輪と、各投
出通路毎に設けられ投出単位個数またはその整数
倍個数のパチンコ玉通過時に前記回転輪を拘束し
て投出を停止させるストツパ、投出単位個数また
はその整数倍のパチンコ玉の投出を可能とすると
ともに投出個数に応じてその投出個数を各投出通
路で分担して投出させるべく各投出通路での分担
投出個数分各投出通路の回転輪が回転したときこ
れに対応する前記ストツパを停止動作させるソレ
ノイドを有する玉投出ユニツトとを具備すること
を特徴とするものである。

〔考案の実施例〕

以下、本考案を図面に示す実施例を参照して説
明する。

第１図は本考案によるパチンコ玉投出装置の一
実施例の外観を示し、第２図は第１図における玉
投出ユニツトの一例を示している。

回転円盤１は、箱構造を有する玉貯留部２の底
板２ａより一段低い位置に設けられ、上記玉貯留
部２の上部に設置されたモータ３の軸４に支持さ
れていて第１図矢印方向に回転駆動されるように
なつている。

前記回転円盤１の周囲には、前記玉貯留部２の
底板２ａに開口された孔２ｂに続く環状の周壁５
が設けられ、前記玉貯留部２に玉パイプ６を通じ
て補給されるパチンコ玉が回転円盤１の上面と周
壁５とで形成される空間部内に流入されるように
なつている。上記玉貯留部２内には空検出スイツ
チ７が設けられており、このスイツチ７により図
示しない駆動装置を制御して玉パイプ６を通じパ
チンコ玉を補給し、玉貯留部２内が常に一定量の
パチンコ玉で満されるようになつている。

前記周壁５には、その接線方向に複数本（第１
図では２本）の玉投出通路８，８がそれぞれ異な
る位置に連設され、この玉投出通路８，８は水平
から次第に垂直に方向が変換され、その末端は図
示しないが同一の玉受に合流して顧客側に投出す
るように構成されている。

前記玉投出通路８，８には計数用の回転輪９，
９の周囲の爪９ａ，９ａが臨むように配設されて
いる。

所定個数のパチンコ玉Ａが通過したとき前記回
転輪９，９を拘束してパチンコ玉Ａの投出を停止
させる制御機構を備えた玉投出ユニツト１０，１
０は、第２図に代表してその１つの正面を示すよ
うに、前記回転輪９と同軸上にスプロケツトホイ
ル１１が一体回転するよう設けられ、前記回転輪
９の軸１２に離隔して設けられた軸１３上に、回
転輪９の回転数を検出する回転数検出部材１４
と、各投出通路毎に設けられ投出単位個数または
その整数倍個数のパチンコ玉通過時に回転輪９を
拘束して投出を停止させるストツパとしてのスト
ツプカム１５と、制動カム１６と、スプロケツト
ホイル１７とが一体回動するよう設けられてい
る。また、固定枠１８には、２叉状をなすストツ
プレバー１９の基部が軸支され、このストツプレ
バー１９の一方のストツプアーム１９Ａの先端は
前記ストツプカム１５のストツプ段部１５ａにば
ね２７の付勢を受けて係合自在に配設され、他方
のストツプアーム１９Ｂは前記制動カム１６の突
起１６ａでその内側がけられるように配設されて
いる。

前記ストツプレバー１９の基部に突設された突
部１９Ｃは、固定枠１８に取付けられ投出単位個
数またはその整数倍のパチンコ玉Ａの投出を可能
とするとともに投出個数に応じてその投出個数を
各投出路で分担して投出させるべく各投出通路で
の分担投出個数分各投出通路の回転輪９が回転と
たときこれに対応するストツプカム１５を停止動
作させるストツパ２０のプランジヤ２１に係合さ
れ、このソレノイド２０が玉投出指令信号によつ
て励磁されたとき前記突部１９Ｃを引いて一定の
ストツプアーム１９Ａが前記ストツプカム１５の
ストツプ段部１５ａから外されるようになつてい
る。

前記回転数検出部材１４は、外周ほゞ半周近く
にわたり突出するカム部１４ａを有し、このカム
部１４ａに近接して近接スイツチ２２が配設さ
れ、このカム部１４ａにより近接スイツチ２２を
作動して前記ソレノイド２０を励磁するようにな
つている。

前記回転輪９の軸１２と制御機構の軸１３との
軸心間を結ぶ線分を底辺とする三角形の頂点部分
に中間輪２３が設けられており、この中間輪２３
の軸２４は、前記固定枠１８に前記線分に対し
ほゞ直角方向に延びるよう形成された長孔２５に
挿通され、この長孔２５内の任意位置で固定し得
るようになつている。この中間輪２３はローラ、
スプロケツトホイルのいずれであつてもよく、前
記回転輪９および制御機構の各スプロケツトホイ
ル１１，１７に巻回されるチエン２６の内面に当
接してチエン２６の弛みを防いでいる。

つぎに上記実施例の作用を説明する。

玉貯留部２内に玉パイプ６を通じて補給される
パチンコ玉は、その底板２ａの孔２ｂから回転円
盤１上に供給され、その回転円盤１の周囲の周壁
５に開口されている各玉投出通路８，８内に流入
したパチンコ玉は回転輪９，９の爪９ａに当つて
停止している。

玉投出指令が出されると、モータ３が起動され
て回転円盤１が第１図矢印方向に回転されると同
時に玉投出ユニツト１０のソレノイド２０に通電
され、ストツプレバー１９の突部１９Ｃが引かれ
てストツプレバー１９のストツプアーム１９Ａが
ストツプカム１５のストツプ段部１５ａから外
れ、ストツプカム１５の拘束が解かれる。

これにより回転輪９はパチンコ玉Ａの自重によ
り第２図矢印方向に回転され、パチンコ玉Ａは玉
投出通路８，８の末端から玉受へ流出される。

回転数検出部材１４がほゞ1/4回転すると近接
スイツチ２２が断たれ、ソレノイド２０が消磁さ
れ、ストツプレバー１９はばね２７により再びス
トツプアーム１９Ａがストツプカム１５のストツ
プ段部１５ａに係合し得る位置に戻される。この
近接スイツチ２２が断たれたとき図示しないタイ
マがオンされ、このタイマはスプロケツトホイル
１７が１回転終了直前でオフとなり、回転円盤１
のモータ３を停止させる。なおスプロケツトホイ
ル１７が１回転し終る直前で回転円盤１を停止さ
せても、パチンコ玉Ａは玉投出通路８内で残つて
おり、自重により投出がなされるので支障はな
い。こうして１回転が終了すると、ストツプアー
ム１９Ａがストツプ段部１５ａに係合してストツ
プカム１５を拘束し、チエン２６を拘束して回転
輪９を固定し、パチンコ玉Ａの流出を停止させ
る。

したがつてスプロケツトホイル１７の１回転に
おいてこれに連動回転する回転輪９の歯数および
回転数を予じめ単位個数、例えば100円分の投出
個数に設定しておくことにより、１つの玉投出ユ
ニツト１０の１回の動作で100円分の玉投出動作
が行なわれ、２つの玉投出ユニツト１０，１０を
同時に動作させれば200円分のパチンコ玉を同時
に投出させることができる。

したがつて玉投出ユニツト１０，１０のソレノ
イド２０，２０への通電を投入金額に応じて一方
または双方に励磁されるように制御し、また500
円硬貨の投入に対しては一方のソレノイドを３
回、他方のソレノイドを２回励磁させるようにす
ればよい。

なお、玉投出通路８，８は２本の他、３本ある
いは第５図に示すように接線方向４箇所に４本、
乃至はそれ以上設けることもでき、その設置数は
適宜選択することができる。また玉投出ユニツト
１０の構成については一例を示したもので、その
具体的構成に関しては図示実施例に限られるもの
ではない。

〔考案の効果〕

以上説明したように本考案は、回転円盤と、こ
の回転円盤の周囲に設置される周壁に連続して設
けられ、前記回転円盤上から供給されるパチンコ
玉を導く複数の各独立した玉投出通路と、これら
各玉投出通路に一部が臨み、パチンコ玉の通過に
よつて回転される回転輪と、各投出通路毎に設け
られ投出単位個数またはその整数倍個数のパチン
コ玉通過時に前記回転輪を拘束して投出を停止さ
せるストツパ、投出単位個数またはその整数倍の
パチンコ玉の投出を可能とするとともに投出個数
に応じてその投出個数を各投出通路で分担して投
出させるべく各投出通路での分担投出個数分各投
出通路の回転輪が回転したときこれに対応する前
記ストツパを停止動作させるソレノイドを有する
玉投出ユニツトとを具備したので、パチンコ玉を
所定個数ずつの同時投出と、個々の玉投出ユニツ
トによる所定単位個数の投出とを選択的になさし
めることができ、したがつて多量のパチンコ玉を
投出する場合であつても投出に時間が掛らず、迅
速な投出ができる。また玉投出通路は個々に独立
して設けられているので玉の渋滞現象がなく、常
に円滑に流れ、しかもストツパにより玉の流れを
停止させることがないので玉の停止不良が生じる
ことがないなどの種々の効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案によるパチンコ玉投出装置の一
実施例を示す一部を断面とした斜視図、第２図は
第１図における玉投出ユニツトの１つを示す正面
図、第３図は第１図における回転円盤および玉投
出通路部分の平面図、第４図は第３図−線に
おける断面図、第５図は同他の変形例を示す略示
平面図である。 １……回転円盤、２……玉貯留部、５……周
壁、６……玉パイプ、８……玉投出通路、９……
回転輪、１０……玉投出ユニツト、１４……回転
数検出部材、１５……ストツプカム、１６……制
動カム、１９……ストツプレバー、２０……ソレ
ノイド、２２……近接スイツチ、２３……中間
輪、２６……チエン。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 回転円盤と、この回転円盤の周囲に設置される
   周壁に連続して設けられ、前記回転円盤上から供
   給されるパチンコ玉を導く複数の各独立した玉投
   出通路と、これら各玉投出通路に一部が臨み、パ
   チンコ玉の通過によつて回転される回転輪と、各
   投出通路毎に設けられ投出単位個数またはその整
   数倍個数のパチンコ玉通過時に前記回転輪を拘束
   して投出を停止させるストツパ、投出単位個数ま
   たはその整数倍のパチンコ玉の投出を可能とする
   とともに投出個数に応じてその投出個数を各投出
   通路で分担して投出させるべく各投出通路での分
   担投出個数分各投出通路の回転輪が回転したとき
   これに対応する前記ストツパを停止動作させるソ
   レノイドを有する玉投出ユニツトとを具備するこ
   とを特徴とするパチンコ玉投出装置。