JPH0240985Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、カーアクセサリーの一種として用い
られ、芳香をただよわせたり、悪臭を消したりす
る装飾容器に関する。

（従来の技術とその問題点） カーアクセサリーの一つとして芳香液容器があ
る。これは、車内に芳香をただよわせるものであ
るが、その芳香液は通常容器に設けた通気孔より
発散されるようになつているため、車が静止時も
走行中もその単位発香量は同じであり、乗車して
いないときにも無駄に発香する難点がある。

（考案が解決しようとする問題点） 本考案は、容器本体内に充填した芳香液または
消臭液が車両走行中にのみ撹拌されるようにし、
もつて、その液中に含まれる香料または消臭剤の
発散量を車両静止中と走行中とで変化をもたせる
ようにした装飾容器を提供することを目的とす
る。

（問題点を解決するための手段） 上記問題点を解決するために本考案は、容器本
体２内に芳香液または消臭液３を充填し、その液
３中に方位磁石８を具備する装飾品４を遊転自在
に配置し、容器本体２の上部に通気孔５を形成し
てなる構成を採用するものである。

（実施例） 第３図は本考案の実施品である装飾容器１を自
動車の操縦装置のダツシユボード上に配置した状
態の斜視図であつて、その装飾容器１は、第１図
の縦断面図及び第２図の水平断面図に示すよう
に、容器本体２のガラスまたは合成樹脂製の透明
容器部２ａ内に芳香液または消臭液３を充填し、
その液３中に装飾品４を浮遊させ、透明容器部２
ａの上面開口に被せたゴム、合成樹脂または金属
製の蓋部２ｂに多数の通気孔５を形成したもので
ある。第１図の６は蓋部２ｂを覆うゴム、合成樹
脂またはアルミなどの金属製のキヤツプであつ
て、使用時に蓋部２ｂから外して通気孔５を開放
するものである。

上記装飾品４は、リング状の浮体７と、その浮
体７上に配置された方位磁石８と、その方位磁石
８上の立設された透明合成樹脂板からなる撹拌板
９と、方位磁石８の下面から垂下したバランサー
１０とからなり、撹拌板９には装飾を施している
（この実施例ではヨツトの絵を描いている）。ま
た、この装飾品４の比重を液３のそれとほぼ同じ
にしてあり、装飾品４のほとんどが液３中に没す
るようにしている。さらにババランサー１０によ
つて撹拌板９が直立するようにしている。第１図
の１１は透明容器部２ａの下面をダツシユボード
に固定する両面接着シートである。

上記構成において、自動車の運転中に走行方向
を変更すると、容器本体２内の液３も同方向へ移
動しようとするが、液３中に浮遊する装飾品４の
撹拌板９は方位磁石８の磁力により南北方向に向
こうとするので、容器本体２と撹拌板９とは相対
的に揺動し、これが結果的に液３を撹拌する作用
をすることになる。従つて、液３中の香料または
消臭剤は走行中に撹拌作用により発香速度が促進
され、通気孔５より濃度の濃い香料または消臭剤
が発散されることになる。また撹拌板９を見ただ
けで、南北の方向をただちに知ることができ、方
位確認具としても利用できる。なお、容器本体２
内の液３が少なくなつたら、蓋部２ｂを外して、
容器本体２内に液３を充填すればよい。

なお容器本体２内に液３よりも比重の重い液体
（たとえばシリコン油）を一部充填し、装飾品４
に十分な浮遊性を付与するようにしてもよい。

上記実施例では、装飾品４を液３中に漂わせた
が、第４図に示ように、撹拌板１５と方位磁石１
６とからなる装飾品１７の上下端に支持ピン１
８，１９を突設し、下側の支持ピン１８の先端を
透明容器２ａの底面に設けた支持台２０の擂り鉢
状凹部２１に遊転自在に嵌入させ、上側の支持ピ
ン１９を支持台２０から上方へのびる支持枠２２
の先端のリング部２２ａに遊嵌入させてもよい。

この構成によれば、液３の量が少なくなつて
も、装飾品１７は遊転自在に自立し、液３を撹拌
することができるものである。

（考案の効果） 本考案の装飾品容器は車両などの中に飾られる
ことによつて室内アクセサリーになるばかりでな
く、容器本体の芳香液または消臭液がその液中の
特定方向へ向こうとする装飾品に当たつて撹拌さ
れ、車両の静止中に比べてその走行中に濃度の濃
い芳香剤または消臭剤を発散させることができ
る。

このことはまた走行中の芳香剤等の単位発散量
に合わせて小径の通気孔を設ければよいから、車
両静止中にはほとんど発散しないようにすること
も可能である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施品である装飾容器の縦断
面図、第２図は同水平断面図（断面線は第１図の
−線に沿う）、第３図は装飾容器を自動車操
縦装置のダツツシユボード上に飾つた状態の斜視
図、第４図は本考案の他の実施品である装飾容器
の斜視図である。 １……装飾容器、２……容器本体、３……芳香
液または消臭液、４，１７……装飾品、５……通
気孔、８，１６……方位磁石。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 容器本体内に芳香液または消臭液を充填し、そ
   の液中に方位磁石を具備する装飾品を遊転自在に
   配置し、容器本体の上部に通気孔を形成してなる
   装飾容器。