JPH0229957Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は芳香剤容器に関し、特に、上部に移
動可能な装飾部を形成した芳香剤容器に関するも
のである。

一般に、内部に芳香剤を収納した芳香剤にあつ
ては種々な形状を有するものが多数存在している
が、これらのいずれの芳香剤容器にあつても芳香
剤を気散するだけの機能に終始し、容器自体の動
きのあるものがなく、このために興趣に乏しいも
のとなつていた。この考案は芳香剤容器が振動し
た際に、容器の一部が他の部分と全く異なる動き
となることにより変化の期待性を持たせることの
できる芳香剤容器を提供することを目的とする。

以下、図面に示すこの考案の実施例について説
明する。

図面にはこの考案による芳香剤容器が示されて
おり、上部に半球状の凹部２を有するとともに、
この凹部２に開口する液体導入口３が下面に設け
られている円筒状の容器本体１と、この容器本体
１の下端に、円板状をなし、かつ、上端縁部に所
定の間隔を置いて前記容器本体１の下端部に嵌合
する凸部４が設けられた底板５が取り付けられて
いる。

また、前記半球状の凹部２の外縁には半球状の
透明蓋６の下縁部を嵌入するための環状の溝部７
が設けられ、前記容器本体１、底板５および透明
蓋６で容器本体部が形成されている。

前記半球状の凹部２と半球状の透明蓋６とによ
つて形成される球状の空間内には浮遊体８が配設
されている。この浮遊体８は円板状の基部９の下
面中心部に、各磁極が水平方向を向いた状態で磁
石１４を取付けるための取付け片１０が垂下され
ている部分と、円板状の基部９の上面外縁部に設
けた環状突起１２に取付けられる切頭半球状の透
明蓋１１とから構成されている。

なお、１３は内部に芳香剤が収納された箱体で
ある。

このように構成された芳香剤容器を組立てるに
際しては、まず浮遊体８の基部９の上面に、人目
を引く装飾体、たとえば、人形を位置したのちに
前記切頭半球状の透明蓋１１の下端部を接着して
内部を密封し、また、前記基部９の下面に垂下し
ている取付け片１０に磁石１４をその両極が水平
状態となるようにして取り付ける。

つぎに、前記浮遊体８を前記容器本体１の半球
状の凹部２に位置したのちに前記半球状の凹部２
の外縁部に設けた溝部７内に半球状の透明蓋６の
下端部を嵌入して前記凹部２と透明蓋６とで形成
された球状の内部を密封する。

そして、このように構成したのちに前記容器本
体１の凹部２の下方の面に設けた液体導入口３か
ら前記凹部２と前記透明蓋６とで形成された空所
内に液体を導入したのちに前記液体導入口３を閉
塞して内部を密封する。

さらに、前記底板５の上面に、内部に芳香剤が
収納されている箱体１３を載置したのちに、前記
底板５の上面の外縁部に所定の間隔をおいて突設
された凸部４を前記容器本体１の下縁に嵌入する
ことで取り付けて組み立てが完了するものであ
る。

このように構成したものにあつては、前記浮遊
体８は前記凹部２と透明蓋６とによつて形成され
た球状の空所内において内部に充填された液体に
よつて自由に浮遊しているとともに、上部の装飾
体が下部に設けた磁石１４が常に北南の方向を向
くことにより、磁石１４の方向と同一方向に指向
されることとなる。したがつて、全体を振動させ
た際には、前記磁石１４が重りとして作用するの
で容器本体の振動と異なる振動で前記浮遊体８が
振動し、しかも、磁石１４が北南の方向に指向さ
れるので振動の減衰過程に色々な状態となつたの
ちに装飾体が北南を向いた状態に復帰するもので
ある。

また、前記浮遊体８を構成する切頭半球状の透
明蓋１１の上部に指標を設け、そして、前記容器
本体１の透明蓋６の上部上面に方向を示す文字、
たとえば、北を記しておけば前記磁石の作用によ
つて常に方向を指示するのでコンパスとして使用
することができるものである。

そして、内部の箱体１３内の芳香剤の香は底板
５と容器本体１との間の空所１８から外方へなが
れて気散するものである。

また、第４図に示すように前記半球状の凹部２
の下方に互いに平行に複数の支持桿１５を垂下し
て円筒状に形成するとともに、下端間に横桿１６
を配設し、これらによつて形成された円筒部の内
部に水平方向に回転可能に金属製のフアン１７を
位置しておけば前記浮遊体８の下部に設けた磁石
１４の移動時に、この磁石１４の発する磁力によ
つてフアンが回転するので前記芳香剤の箱体１３
内に収納された芳香剤の気散を促進させることが
できるものである。

この考案は前記のように構成したことにより、
容器自体を振動させることにより、内部のたとえ
ば人形が振動したのちにある一定の状態に復帰
し、しかも、この状態を外部から観察することが
できるので非常に興趣に富んだ物となり、また、
浮遊体は容器本体の密封空所内に液体を介して配
置されているので、容器本体が大きな衝撃力を受
けた場合であつても損傷な受けることはまつたく
無く、さらに、重りとして磁石を機能させている
のでコンパスとして機能することもできるなどの
すぐれた効果を有するものである。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案を示し、第１図は全体の概略縦
断面図、第２図は全体図、第３図は底面図、第４
図は他の実施例を示す図である。 １……容器本体、２……凹部、３……液体導入
口、４……凸部、５……底板、６，１１……透明
蓋、７……環状の溝、８……浮遊体、９……基
部、１０……取付け片、１２……環状突起、１３
……箱体、１４……磁石、１５……支持桿、１６
……横桿、１７……フアン、１８……空所。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 上半部が透明である球状の密封空所が上部に設
   けられ、かつ、下部に芳香剤が収納される容器本
   体部と、この容器本体の密封空所内に設けられ、
   内部に装飾体を収納した透明の密封空所が上部に
   設けられ、また、下部に重りである磁石を、その
   両極が水平状態に設けた浮遊体とを具え、さら
   に、前記容器本体の密封空所内に液体を充満した
   ことを特徴とする芳香剤容器。