JPH071199Y2 - 玩 具 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、透明のケース内に造形物を設けると共に、磁
粉を混入した液体を前記ケース内に封入し、前記造形物
の要所に設けた磁性体を磁化したり消磁することにより
造形物を磁粉の付着または離脱によって変化させるよう
にした玩具に関するものである。

（従来の技術） 磁力を利用して造形物を変化させるようにした玩具は従
来知られていない。

（考案が解決しようとする課題） 玩具には従来なかった物珍しさや、意外性が要求される
ことが多い。本考案はこのような要望を満足させるため
に考案したものである。

（課題を解決するための手段） 上述の要望を満足するため本考案においては、造形物の
所望のケ所を磁性体で形成すると共に、その磁性体を造
形物の外側露出面まで延在させ、この造形物を透明ケー
ス中にセットし、この透明ケース中に液体を封入すると
共に、この液体中に適当量の磁粉を混入し、前記造形物
の磁性体を磁化したり消磁することにより造形物を磁粉
の付着または離脱によって変化させるようにして玩具を
構成する。

（作用） 本考案の玩具は上述のように構成したから、まずこの玩
具を手にもって振るか、あるいは手押しポンプのような
玩具を操作してケース内の液体を移動させることによっ
て、液中に混入している磁粉を液中に舞い上げると共
に、ケース内の造形物の一部を形成している磁性体を永
久磁石または電磁石等によって磁化すれば、液中にただ
よっていた磁粉が前記磁性体の表面に吸着される。した
がって、この磁粉の吸着によって造形物が変化して見る
人に興味を与えることができる。

（実施例） 以下、図面について本考案の実施例を説明する。図中１
は上部を半球面状に形成すると共に、胴部を中空円筒状
に形成した透明ケースで、ガラスまたは合成樹脂を素材
として形成したものであり、２はこの透明ケース１の底
部を塞ぐ円板状の底板である。

第１図〜第７図は本考案の第１実施例を示すもので、本
実施例においては、丸坊主の頭を造形物３とし、この丸
坊主頭の頭髪部4a（第4,5図参照）および口ひげ部4bを
鉄等の磁性体４で形成すると共に、その磁性体４を造形
物３の外側露出面4cまで延在させるか、あるいは外側露
出面4cの近くまで延在させ、この造形物３を透明ケース
１中に底板２を介してセットし、この透明ケース１中に
例えば水等の液体５を封入すると共に、この液体５中に
適当量の黒色の磁粉６を混入し、前記造形物３の磁性体
４を第７図に示すように永久磁石７を磁性体４の外側露
出面4cに当てることによって磁化したり、また永久磁石
７を離すことによって消磁することにより造形物３を磁
粉６の付着または離脱によって変化させるようにする。

すなわち、第２図に示すように、ケース１内に造形物３
を設けると共に、磁粉６が混入している液体５を封入し
たものを、例えば手に持って振ると、第６図に示すよう
に底に溜っていた磁粉６が液体５中で舞い上がって、ほ
ぼ液中に均等に分布する。この状態で第７図に示すよう
に、磁性体４の外側露出面4cに永久磁石７の磁極を当て
がえば、磁性体４が磁化され、この磁性体４で形成した
頭髪部4aおよび口ひげ部4bに磁粉６が磁力によって吸着
される。

すなわち、丸坊主頭に瞬時に毛が生えることになる。ま
た永久磁石７を外側露出面4cから離せば、磁性体４が消
磁するから、頭部に付着していた磁粉６が落下して前記
した丸主頭に直ちに戻る。

また第８図〜第11図は本考案の第２実施例を示すもの
で、これは造形物３を富士山としたもので、この場合磁
性体４は富士山の頂部における積雪部4dを表わすものと
し、またこの実施例の磁粉６は雪を表わすために白色と
する。

すなわちこの実施例の玩具も、振動を与えれば、第10図
に示すように磁粉６が舞い上がり、第11図に示すよう
に、永久磁石７を当てがえば白色の磁粉６が山頂付近に
吸着して積雪時の富士になる。

また永久磁石７を離せば、再び第８図に示す夏山に戻す
ことができる。

第12図および第13図は本考案の第３実施例を示すもの
で、これは造形物３の表面に磁性体４で形成した文字形
を設け、これを第13図で示すように永久磁石７によって
磁化することによって磁粉６を吸着させて文字を現出さ
せたものである。

また第14図および第15図は本考案の第４実施例を示すも
ので、これは第１実施例と同様のものをボックス状のフ
レーム８上に設け、このフレーム８の天板と一体の底板
２の下面に表われている外側露出面4cの下方に、円形の
永久磁石７を軸９を中心に回転自在に設ける。また底板
２の所望のケ所に上下に貫通する孔10を設けると共に、
フレーム８の内部に蛇腹式の手押しポンプ11を設け、こ
のポンプ11と前記孔10とを配管12によって連通させる。
なお図中11aは手押しポンプ11の押し杆であり、13はケ
ース１の頂部に設けた空気室である。

この実施例では、永久磁石７を第14図の状態にセットし
て磁性体４を磁化すると共に、手押しポンプ11の押し杆
11aを矢印Ａで示すように繰り返し上下させれば、一旦
吸い込んだ配管12中の液体を孔10より噴出させて磁粉６
を吹き上げて磁性体４の露出部に付着させる。そしてこ
の状態から第15図に示すように永久磁石７を約90度回転
させれば、磁極Ｎ、Ｓが水平になって磁性体４が消磁す
ると共に、吸着した磁粉６が落下して造形物３は元の丸
坊主にもどる。

（考案の効果） 本考案の玩具は上述のように構成したから、まずこの玩
具を手にもって振るか、あるいは手押しポンプのような
器具を操作してケース内の液体を移動させることによっ
て、液中に混入している磁粉を液中に舞い上げると共
に、ケース内の造形物の一部を形成している磁性体を永
久磁石または電磁石等によって磁化すれば、液中にただ
よっていた磁粉が前記磁性体の表面に吸着される。した
がって、この磁粉の吸着によって造形物が変化して見る
人に興味を与えることができる。

上述のように本考案によれば、従来なかった物珍しさ
や、意外性のある興味ある玩具を提供することができ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の第１実施例の正面図、 第２図はその縦断正面図、 第３図は同横断平面図、 第４図は第２図の造形物の断面図、 第５図はその造形物の側断面図、 第６図は第１図の磁粉が拡散した状態を示す正面図、 第７図はその磁粉を磁力によって所望のケ所に吸着させ
た状態を示す断面図、 第８図は本考案の第２実施例の正面図、 第９図はその縦断正面図、 第10図は第８図の磁粉が拡散した状態を示す正面図、 第11図はその磁粉を磁力によって所望のケ所に吸着させ
た状態を示す断面図、 第12図は本考案の第３実施例の正面図、 第13図はその磁粉を磁力によって所望のケ所に吸着させ
た状態を示す断面図、 第14図は本考案の第４実施例の縦断正面図、 第15図はその永久磁石の作動説明図である。 １…透明ケース、２…底板 ３…造形物、４…磁性体 4c…外側露出面、５…液体 ６…磁粉、７…永久磁石 ８…フレーム、11…手押しポンプ

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】造形物の所望のケ所を磁性体で形成すると
   共に、その磁性体を造形物の外側露出面まで延在させ、
   この造形物を透明ケース中にセットし、この透明ケース
   中に液体を封入すると共に、この液体中に適当量の磁粉
   を混入し、前記造形物の磁性体を磁化したり消磁するこ
   とにより造形物を磁粉の付着または離脱によって変化さ
   せるようにしたことを特徴とする玩具。
2. 【請求項２】請求項１記載の磁性体を造形物の外側露出
   面の近くまで延在させたことを特徴とする玩具。