JPH0239905Y2 - - Google Patents

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JPH0239905Y2
JPH0239905Y2 JP1985025559U JP2555985U JPH0239905Y2 JP H0239905 Y2 JPH0239905 Y2 JP H0239905Y2 JP 1985025559 U JP1985025559 U JP 1985025559U JP 2555985 U JP2555985 U JP 2555985U JP H0239905 Y2 JPH0239905 Y2 JP H0239905Y2
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drain hole
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undercover
thick
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【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案は、自動車のエンジンルームの底面に設
けられるエンジンアンダカバーに関するもので、
特に、内部に侵入した水、泥、小石等の異物を排
出するための水抜き穴を備えたエンジンアンダカ
バーに関するものである。
(従来の技術) 自動車のエンジンルームの底面は、エンジンの
保守等のために、通常、開放されたものとなつて
いる。しかしながら、そのために、走行時に車輪
によつて跳ね上げられた水等のスプラツシユがエ
ンジンルーム内の機器に降りかかる恐れがあるの
で、エンジンルームの底面にはエンジンアンダカ
バーを取り付けることが多い。
第3図は、そのようなエンジンアンダカバーを
取り付けた自動車のエンジンルーム部分の縦断側
面図である。
この図に示されているように、エンジンルーム
1内に収容されるエンジン2は、その下部がサブ
フレーム3によつて支持されるようになつてお
り、そのサブフレーム3とフロントクロスメンバ
4とによつて囲まれるエンジンルーム1の底面の
前部には、エンジンアンダカバー5が設けられて
いる。このエンジンアンダカバー5は、フロント
クロスメンバ4等の下面にボルト6によつて取り
付けられるようになつており、そのボルト6を外
してエンジンアンダカバー5を取り外すことによ
り、エンジンルーム1の底面が開放されるように
なつている。
ところで、このようなエンジンアンダカバー5
は、可能な場合には前後あるいは左右方向に傾斜
して取り付けるようにされるが、路面からの高さ
等の問題から、ほぼ水平状とせざるを得ないこと
が多い、そのような場合には、エンジンルーム1
内に侵入した水、泥、小石等の異物がそのエンジ
ンアンダカバー5上に滞留することになる。そこ
で、一般にエンジンアンダカバー5には、第3図
に示されているように、その最下部に、そのよう
な異物を排出するための水抜き穴7が設けられて
いる。
しかしながら、このようなエンジンアンダカバ
ー5は、通常、合成樹脂製の薄板として成形され
るものであるので、この水抜き穴7を、エンジン
アンダカバー5を上下に貫通する単純な開口とす
ると、自動車の悪路走行時等において、跳ね上げ
られた小石等がエンジンアンダカバーに衝突した
り、エンジンアンダカバー5が路上の障害物に当
接したりしたときに、その水抜き穴7の周縁部に
変形や亀裂等が生じる恐れがある。そこで、従来
は、第4図に示されているように、エンジンアン
ダカバー5の水抜き穴7の前部を下方に傾斜させ
て段部8を形成し、穴7を後方に向けるようにし
ていた。このようにすることにより、前方から当
接する小石や障害物等は、その段部8によつて下
方にそらされるようになるので、自動車の前進時
にエンジンアンダカバー5の水抜き穴7周縁部が
損傷することは少なくなる。
(考案が解決しようとする問題点) しかしながら、自動車の場合には、後退走行す
ることも多い。そのようなとき、エンジンアンダ
カバー5の水抜き穴7が後方に向かつて開口して
いると、その穴7によつて水や泥等の異物がエン
ジンルーム1内にすくい込まれるようになるばか
りでなく、その穴7の下部のエンジンアンダカバ
ーの段部8が小石や障害物等を受け入れやすい形
となるので、その段部8が損傷しやすくなる。
このように、自動車が後退するときをも考える
と、水抜き穴7を後方に向くものとすることによ
つて、水抜き穴7がエンジンアンダカバー5に穿
孔された単純な開口である場合よりも、かえつて
損傷しやすくなる場合が生ずるという問題があ
る。
本考案は、このような問題に鑑みてなされたも
のであつて、その目的は、自動車が前後いずれの
方向に走行するときにも、すなわち小石や障害物
等が前後いずれの方向から当接するときにも、変
形したり亀裂が生じたりすることの少ない、水抜
き穴を備えたエンジンアンダカバーを得ることで
ある。
また、本考案の他の目的は、その水抜き穴を通
して、エンジンルーム内に水や泥等の異物が侵入
することが軽減されるようにすることである。
(問題点を解決するための手段) この目的を達成するために、本考案では、エン
ジンアンダカバーの水抜き穴の周囲を、上面が一
般部とほぼ同一面で、下面が一般部よりも下方に
突出する厚肉部とし、その厚肉部の前面側を、下
方に向かつて後方に傾斜する傾斜面となるように
するとともに、その厚肉部の後面側を、下方に向
かつて前方に傾斜する傾斜面となるようにしてい
る。
(作用) このように水抜き穴の周囲を厚肉部とすること
により、その部分の剛性が増し、十分な強度が得
られるようになる。そして、自動車の前進走行時
に、前方から小石や障害物等がその穴の近くに当
接したときには、その小石や障害物等はその厚肉
部の前面側の傾斜面によつて下方にそらされ、ま
た、その厚肉部の周囲の一般肉厚部が撓むことに
よりその穴の周囲の厚肉部全体が上方に変位し
て、この衝撃が緩和される。同様に、自動車の後
退時には、後方から当接する小石や障害物等は厚
肉部の後面側の傾斜面によつて下方にそらされ、
また、その厚肉部全体が上方に変位して、その衝
撃が緩和される。
(実施例) 以下、図面に基づいて本考案の実施例を説明す
る。
図中、第1図は本考案によるエンジンアンダカ
バーの一実施例を示す縦断側面図であり、第2図
はその作用を説明するための要部の縦断側面図で
ある。なお、この実施例のエンジンアンダカバー
は、上述の第3図に示されたものと同様に適用さ
れるものであるので、対応する部分には同一の符
号を付すことにより、その説明は省略する。
このエンジンアンダカバー5は合成樹脂により
成形されたもので、この取り付け時に最下部とな
る位置には、上下方向に貫通する水抜き穴7が設
けられている。この水抜き穴7の周囲のエンジン
アンダカバー5の上面は一般部5aの上面と同一
面とされ、その部分の下面は一般部5aの下面よ
り下方に突出するようにされている。すなわち、
この水抜き穴7の周囲は、一般部5aより肉厚の
大きい厚肉部9とされている。そして、その厚肉
部9の下面9aと一般部5aの下面との間は、水
抜き穴7を中心とする円錐面によつて接続されて
いる。したがつて、厚肉部9の前面9b側は下方
に向かつて後方に傾斜する傾斜面となり、側面9
c側は下方に向かつて前方に傾斜する傾斜面とな
つている。
このようなエンジンアンダカバー5を備えた自
動車において、その走行中、エンジンルーム1内
に侵入した水、泥、小石等の異物がエンジンアン
ダカバー5上に落下すると、その異物はエンジン
アンダカバー5の最下部に集まり、そこに設けら
れた水抜き穴7から外部に排出される。このと
き、エンジンアンダカバー5の上面は、その水抜
き穴7の周囲においても一般部5aと同一面とさ
れているので、水等がその周辺に滞留することは
ない。より完全に排出されるようにするために
は、その水抜き穴7の周囲のエンジンアンダカバ
ー5の上面を窪ませておくようにしてもよい。
車輪により路面からエンジンルーム1内に向かつ
て跳ね上げられた水等は、エンジンアンダカバー
5によつて遮られる。このとき、その水等は、水
抜き穴7に向けて跳ね上げられるが、水抜き穴7
はその周囲を肉厚の大きいものとすることによつ
て長さの長いものとされており、しかも、通常、
その水等のスプラツシユはエンジンアンダカバー
5に対して斜め方向となるので、その水抜き穴7
を通してエンジンルーム1内に侵入することはほ
とんどない。
自動車の前進走行中に小石等が跳ね上げられた
場合には、その小石等は、水抜き穴7の近くでは
厚肉部9の前面9bに衝突することになる。ま
た、自動車の前進走行中にエンジンアンダカバー
5が路上の障害物と接触した場合にも、その障害
物は厚肉部9の前面9bに当接することになる。
そして、その厚肉部9の前面9bが下方に向かつ
て後方に傾斜する傾斜面とされているので、その
小石や障害物等は下方にそらされる。しかも、そ
の水抜き穴7の周囲は、厚肉部9によつて強度の
大きいものとなつている。したがつて、そのよう
な小石や障害物等によつて水抜き穴7の周縁部に
変形や亀裂が生じることは防止される。更に、そ
のような小石や障害物等が強く当接したときに
は、その前面9bの傾斜面によつて厚肉部9には
上方への分力が加わることになるので、第2図に
示されているように、厚肉部9の周囲のエンジン
アンダカバー5の一般部5aが撓み、厚肉部9は
上方へ弾性的に変位する。それによつて衝撃が緩
和され、エンジンアンダカバー5の損傷が防止さ
れる。このとき、厚肉部9は剛性が高いので、そ
の前面9bが受けた力は厚肉部9の周囲に均等に
分散される。したがつて、その周囲のエンジンア
ンダカバー5の一般部5aが部分的に大きく変形
するようなことはない。
自動車の後退時には、小石や障害物等は、厚肉
部9にその側面9cから当接する。その場合に
も、その側面9cの傾斜面によつて、小石や障害
物等は下方へそらされ、また、厚肉部9全体が上
方に変位して、その衝撃を吸収する。
このようにして、自動車が前後いずれの方向に
走行するときにも、小石や障害物等はエンジンア
ンダーカバー5の水抜き穴7の近くでは傾斜面に
当接するようになり、その水抜き穴7の周縁部に
直接当接することは少なくなる。したがつて、そ
の周縁部に変形や亀裂が生じることは防止される
ようになる。
なお、上記実施例においては、厚肉部9の周囲
が水抜き穴7を中心とする円錐面であるものとし
ているが、厚肉部9の左右両側には必ずしも傾斜
面を設ける必要はない。したがつて、厚肉部9の
周囲は、その前面9b及び後面9cのみが傾斜し
た屋根型等とすることもできる。
(考案の効果) 以上の説明から明らかなように、本考案によれ
ば、エンジンアンダカバーの水抜き穴の周囲を厚
肉部として形成するようにしているので、その部
分は剛性の高いものとなり、水抜き穴を設けるこ
とによる強度の低下が防止されるようになる。ま
た、水抜き穴の周囲が厚肉部とされることによ
り、その水抜き穴が長さの長いものとなるので、
それを通して水等の異物がエンジンルーム内に侵
入することも少なくなる。
そして、その厚肉部の前面及び後面を、それぞ
れ下方に向かつて後方あるいは前方に傾斜する傾
斜面となるようにしているので、自動車の前進時
及び後退時のいずれにも、小石や障害物等はその
傾斜面に当接するようになり、その小石や障害物
等が下方にそらされ、あるいは厚肉部が弾性的に
上方へ変位されるようになる。したがつて、水抜
き穴の周縁部に強い衝撃が加えられることはなく
なり、その変形や亀裂の発生が軽減されるように
なる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本考案によるエンジンアンダカバー
の一実施例を示す縦断側面図、第2図は、その作
用を説明するための要部の縦断側面図、第3図
は、一般のエンジンアンダカバーを備えた自動車
のエンジンルーム部分の概略縦断側面図、第4図
は、従来のエンジンアンダカバーの一例を示す要
部の縦断側面図である。 1……エンジンルーム、5……エンジンアンダ
カバー、5a……一般部、7……水抜き穴、9…
…厚肉部、9a……下面、9b……前面、9c…
…後面。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 自動車のエンジンルーム1の底面に設けられ、
    内部に侵入した水等の異物を排出させるための上
    下方向の水抜き穴7が設けられている、自動車の
    エンジンアンダカバーであつて、 合成樹脂の成形品からなり、 前記水抜き穴7の周囲が、その上面が一般部5
    aの上面と同一面ないしは一般部5aの上面より
    わずかに低い窪み面で、その下面9aが一般部5
    aの下面から下方に突出する下方突出面とされた
    厚肉部9として形成され、 その厚肉部9の前面9bが下方に向かつて後方
    に傾斜する傾斜面とされるとともに、その厚肉部
    9の側面9cが下方に向かつて前方に傾斜する傾
    斜面とされていることを特徴とする、自動車のエ
    ンジンアンダカバー。
JP1985025559U 1985-02-26 1985-02-26 Expired JPH0239905Y2 (ja)

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