JPH0239160B2 - - Google Patents

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JPH0239160B2
JPH0239160B2 JP63142931A JP14293188A JPH0239160B2 JP H0239160 B2 JPH0239160 B2 JP H0239160B2 JP 63142931 A JP63142931 A JP 63142931A JP 14293188 A JP14293188 A JP 14293188A JP H0239160 B2 JPH0239160 B2 JP H0239160B2
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JP
Japan
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film
fibrous substrate
thermoplastic film
diaphragm
thermoplastic
Prior art date
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JP63142931A
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English (en)
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JPS6484999A (en
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Haruhiko Sano
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
SANON KK
Original Assignee
SANON KK
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Publication date
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  • Diaphragms For Electromechanical Transducers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> この発明は、繊維質基板と熱可塑性フイルムと
を積層した複合形のスピーカー用振動板の製造方
法に関するものである。
<従来の技術> スピーカー用振動板の周波数特性を改善した
り、耐水性を与えたりするために、いわゆる紙コ
ーンなどの繊維質基板に薄い熱可塑性フイルムを
積層して複合形の振動板とすることは、例えば実
公昭52−15219号公報、特開昭48−57616号公報、
実開昭53−156525号公報、特公昭42−16240号公
報などによつて周知である。これらの公報の振動
板は、溜め抄き法によつて水を分離したパルプに
熱可塑性フイルムのシートを融点以下の温度で同
時に加熱圧着成形し、あるいは抄造直後の含水状
態の半成品に繊維材を含んだ熱可塑性プラスチツ
クのシートを押圧加熱成形し、あるいはコーン面
に熱可塑性フイルムのシートを真空吸引接着法で
積層することによつて、あるいは振動板シートと
補強材シートの間に熱可塑性フイルムを重ねて加
熱成形することによつてそれぞれ得られている。
<発明が解決しようとする課題> しかしながらこれらの従来のものでは、いずれ
も1回の圧着工程や吸着工程で熱可塑性フイルム
を積層しており、通常、圧着や吸着は熱可塑性フ
イルムが溶融しない程度の温度で行われるため、
繊維質基板と熱可塑性フイルムとを十分に接着さ
せることが困難であり、フイルムが剥離しやすい
という問題が生ずる。また振動板の成形と同時に
フイルムの積層を行う場合は工程が複雑で成形条
件や温度の管理が面倒であり、更に熱可塑性フイ
ルムで材料シート間の接着を行う場合にも、振動
板材料の組織中へのフイルム材の浸透で振動板の
特性が損なわれる可能性が高くなるので、成形条
件など工程の管理が面倒となる。また、積層され
たフイルムの表面は繊維質基板表面の凹凸に沿つ
た粗面となるため光沢のないものとなり、光沢を
与えて外観を向上させることが難しいという問題
もあつた。
この発明は上述のような問題点に着目し、繊維
質基板と熱可塑性フイルムとが強固に一体化され
ており、しかも表面が平滑で光沢のある複合形の
振動板を比較的簡単な工程で得ることを目的とし
てなされたものである。
<課題を解決するための手段> 上記の目的を達成するために、この発明では、
繊維質基板をあらかじめ所定の形状に成形した
後、この繊維質基板の表面に、熱可塑性フイルム
をその熱可塑性フイルムの軟化温度において圧着
または吸着により積層させ、次いで、熱可塑性フ
イルムの融点まで加熱して熱可塑性フイルムを一
旦溶融させることにより、繊維質基板に熱可塑性
フイルムを融着させて熱可塑性フイルムと繊維質
基板とを強固に一体化させ、また、熱可塑性フイ
ルムが溶融した時の表面張力によつてその表面を
凹凸のない滑らかなものとし、振動板の表面に光
沢を与えるようにしている。
<作用> 熱可塑性フイルムと繊維質基板との積層は熱可
塑性フイルムの軟化温度において行われ、しかも
繊維質基板は既に成形されていて積層時に成形さ
れるものではないから、通常の直圧法や真空成形
法などによつて容易に積層することができ、その
後融点まで加熱して熱可塑性フイルムを繊維質基
板に融着させるので、両者は強く結合して一体化
され、強固な複合形の振動板が形成される。これ
により、比較的薄く質量の小さい熱可塑性フイル
ムでありながら、繊維質基板によつて大きな剛性
が確保され、また接着剤を使用しないため繊維質
基板に接着剤が浸透して繊維間が膠着されるとい
うことがなく、適度な内部損失を有するという紙
コーンの特性はそのまま発揮されるから、それぞ
れの特長を兼ね備えた優れた特性の複合形振動板
が得られるのである。
また融点までの加熱により熱可塑性フイルムが
一旦溶融するため、その表面は凹凸がなく滑らか
で光沢のあるものとなる。従つて、振動板の外観
が向上して商品価値が高くなり、例えばスピーカ
ーボツクスの前面パネルをはずして使用する場合
などにも適した外観のよい複合形のスピーカー用
振動板が得られる。
<実施例> 次に、図示の実施例について説明する。この発
明はいわゆるコーン形だけでなく、ドーム形など
他の形状の振動板にも適用できるが、第1図はエ
ツジまで一体に構成したフイツクスコーン形振動
板における実施例であり、厚さ方向をやや拡大し
て描いてある。
図において、1は繊維質基板、2は熱可塑性プ
ラスチツクのフイルムであり、繊維質基板1は、
パルプ繊維を主材としてこれにウールなどの繊維
を必要に応じて添加した繊維材料を抄造成形して
得られるものであり、従来のいわゆる紙コーンと
基本的には全く同じものでよいが、全体の質量を
従来品と同等程度に保つために、フイルム2の質
量に相当する分だけ厚さを減らしておくなど、必
要に応じて適宜形状や寸法などを変更する場合も
ある。なお、繊維の材料としては合成繊維が用い
られることもあるが、この場合にはフイルム2の
融点よりも高い軟化温度を有する合成繊維を用い
る。
フイルム2の素材としては、後述の真空成形法
などで繊維質基板1に積層する場合に、軟化温度
で破れた金型に付着したりしないような性質の熱
可塑性プラスチツクが望ましく、例えばナイロン
系やポリプロピレンなどが適している。またフイ
ルムシートの厚さは、プラスチツクコーンとして
の高い輻射効率が得られ、しかも必要以上に質量
が大きくならないようにする必要があり、振動板
の形状、寸法あるいはスピーカーとしての用途な
どによつても異なるが、繊維質基板1の厚さの1/
2乃至1/10程度に選んだ場合に良好な結果が得ら
れる。
繊維質基板1へのフイルム2の積層は、フイル
ム2の軟化温度において通常の直圧法あるいは真
空成形法により、接着剤を用いないで行われる。
例えは真空成形法の場合には、繊維質基板1の通
気性を利用して裏面側を型にはめて真空吸引し、
表面側に重ねたフイルムシートを吸着させること
によりフイルム2を繊維質基板1に積層させる。
この時の温度はフイルム2の軟化温度であるた
め、フイルム2が溶融して破れるようなことはな
い。第2図はこの状態を拡大して示すものであ
り、繊維質基板1は繊維相互がからみ合つて表面
には細かい凹凸を有する粗面1aが生じているた
め、フイルム2の表面にもこの粗面1aに応じて
細かい凹凸を有する粗面2aを生ずる。従つて、
この状態ではフイルム2の表面は光沢のないもの
となつており、また繊維質基板1との先着力も弱
いものである。
次にフイルム2の融点まで加熱するとフイルム
2は溶融し、第3図に示すように一部は繊維質基
板1の表層部の繊維に融着して融着層3が形成さ
れ、また、溶融した表面はその表面張力によつて
凹凸がなくなり、平滑な面2bが形成される。こ
れによつて、フイルム2と繊維質基板1とは強く
結合され、フイルム2と繊維質基板1が一体化し
た強固な振動板4が構成されるのであり、同時に
フイルム2の表面の平滑な面2bによつて振動板
4の表面は光沢のあるものとなり、商品価値の高
い見栄えのよい振動板4が得られる。フイルム2
の溶融によつて形成される融着層3の厚さは、溶
融時の温度と時間、フイルム2の素材である熱可
塑性プラスチツクの種類、繊維質基板1の材質や
密度などによつて決定されるが、いずれにしても
溶剤を用いた接着剤の場合のような浸透力はない
ので比較薄いものしか形成されず、繊維質基板1
は適度な内部損失を有するという紙コーンの特性
をそのまま保持したものとなる。
なお、第3図は原理説明的な図であつて、実際
の表面は図のような全くの平面ではなく凹凸が残
る。しかし細かい凹凸がなくなるため、溶融処理
前にはつや消し状であつたものがつやつやした金
属光沢を持つた表面に変化するのである。
第4図及び第5図は、この発明をフリーエツジ
形のコーン形振動板に実施した実施例を示す。図
において5はエツジであり、繊維質基板1とフイ
ルム2とで構成される振動板本体4aの周縁に固
定されている。エツジ5は柔軟性に富んだ布、ゴ
ムシート、発泡性プラスチツクシートなどからな
るもので、振動板本体4aの表側あるいは裏側に
接着されるが、この実施例では表側に接着されて
いる。第5図はその状態を示すもので、接着はフ
イルム2の熱可塑性を利用して接着剤を用いない
で行つている。すなわち、繊維質基板1とフイル
ム2とを積層した後、フイルムの融点まで加熱す
る際にエツジの取付けを同時に行うのであり、前
述したナイロン系やポリプロピレンは接着力が優
れているので、この実施例のように別体のエツジ
5を取付ける場合の熱可塑性材料としても適して
いる。このようにこの実施例ではエツジの取付け
に際しても接着剤を用いないので、製造工程が簡
略化され、また接着剤が不必要な部分まで流れて
特性に悪影響を与えるようなこともなくなるので
ある。なお工程その他の都合により、振動板本体
4aの加工を先に行い、後からエツジ5を取付け
ることもできる。
第6図は口径12cmのコーン形振動板の周波数特
性図の一例であり、Aはこの発明の実施例による
もの、Bは紙コーンによるもの、Cはプラスチツ
クコーンによるものをそれぞれ示している。この
図から、この発明によるものは、プラスチツクコ
ーンと同様なフラツトな特性となつており、しか
も紙コーンによるものと同程度の輻射効率があ
り、高域まで伸びた優れた特性を有する複合形の
振動板が得られることがわかる。
<発明の効果> 以上の説明から明らかなように、この発明はあ
らかじめ所定の形状に成形された繊維質基板の表
面に、熱可塑性フイルムをその軟化温度において
積層させた後、熱可塑性フイルムの融点まで加熱
するようにしたものである。
従つて、積層された熱可塑性フイルムと繊維質
基板とが強固に一体化されて剥離することがな
く、しかも表面は凹凸のない滑らかなものとなる
のであり、光沢があつて外観の優れた複合形のス
ピーカー用振動板を簡単な製造工程によつて得る
ことができるのである。また、成形済みの繊維質
基板に熱可塑性フイルムを積層しているので通常
の直圧法や真空成形法などをそのまま使用でき、
しかも積層は熱可塑性フイルムの溶融温度でなく
軟化温度で行うので熱可塑性フイルムが溶けて破
れるようなことがなく、積層作業は容易となる。
更に、最後に行う熱可塑性フイルムの溶融処理は
繊維質基板との一体化と光沢を得ることを目的と
しており、材料間の接着を目的とする場合のよう
に熱可塑性フイルムを繊維質基板の内部に浸透さ
せる必要はないし、接着剤も使用しないので、適
度な内部損失を有するという繊維質基板としての
特性が損なわれることがなく、プラスチツクと繊
維質基板のそれぞれの特長を兼ね備えた優れた特
性の複合形振動板が得られるのである。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の一実施例により得られたス
ピーカー用振動板の縦断面図、第2図は同上の製
造途中における要部の拡大断面図、第3図は同上
の完成時における要部の拡大断面図、第4図は他
の実施例によるものの縦断面図、第5図は同上の
要部の拡大断面図、第6図はこの発明によるもの
と従来品との特性の比較を示す周波数特性図であ
る。 1……繊維質基板、2……熱可塑性プラスチツ
クのフイルム、2b……平滑な面、3……融着
層、4……振動板、4a……振動板本体、5……
エツジ。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 繊維質基板をあらかじめ所定の形状に成形し
    た後、この繊維質基板の表面に、熱可塑性フイル
    ムをその熱可塑性フイルムの軟化温度において圧
    着または吸着により積層させ、次いで熱可塑性フ
    イルムの融点まで加熱して熱可塑性フイルムを一
    旦溶融させることにより、繊維質基板に熱可塑性
    フイルムを融着させて熱可塑性フイルムと繊維質
    基板とを強固に一体化するとともに、滑らかな熱
    可塑性フイルムの表面を形成して振動板の表面に
    光沢を与えることを特徴とするスピーカー用振動
    板の製造方法。
JP14293188A 1988-06-10 1988-06-10 Manufacture of diaphragm for speaker Granted JPS6484999A (en)

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JPS5215219U (ja) * 1975-07-21 1977-02-03

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