JPH0237732Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〈技術分野〉 この考案は魚卵等を収納するのに適した保冷用
組合せ容器に関する。

〈従来技術〉 従来より魚卵、特にサケ、マス等の魚卵は孵化
された後、各地へ輸送供給されているが、魚卵を
通常の発泡体からなる魚函に収納して輸送するに
は、全体的に良好な冷凍効果が得られるように魚
卵自体が輸送中に偏つたりしないよう収納してお
かねばならず、収納が非常に面倒であつた。

〈目的〉 そこで、この考案においては、上記魚卵等を収
納するのに至便な保冷用組合せ容器を提供しよう
としている。

〈構成〉 そして、上記目的を達成するための構成とし
て、この考案の保冷用組合せ容器は、保冷機能を
有する外函と、外函内に入れる最下段の中函と、
中函底面に敷設する吸水性を有したシートと、最
下段の中函上に重ねる孔付の中函と、中函の最上
段に重ねる孔付の氷収納函と、氷収納函の上方か
ら載せる緩衝材と、さらに氷収納函上の緩衝材を
押さえて外函に被せる保冷機能を有する蓋体とか
らなることを特徴としている。

〈実施例〉 次いで、この考案の実施例について図を参照し
ながら以下に説明する。

１０は保冷機能を有する外函、２０は外函１０
内に入れた最下段となる中函、２１は中函２０の
底面に敷設するスポンジ状の吸水性のあるシー
ト、３０は最下段の中函２０に重ねる孔３１付の
中函で１ないし複数が積重ねられる。４０は上記
中函３０の最上段に重ねる孔４１付の氷収納函、
５０は氷収納函４０の上方から押さえるスポンジ
状緩衝材、６０は緩衝材５０を押さえて外函１０
に被せる保冷機能のある蓋体を示している。７０
は外函１０と中函３０との間に介在させる緩衝材
で、合成樹脂発泡体等のスポンジ状のものが好ま
しい。

なお、実施上、上記蓋体６０付の外函１０とし
ては、種々の材質のものが使用できるが、その一
例としては発泡ポリスチレン等合成樹脂発泡体を
断熱材１１，６１として中間に配して外側１２，
６２および内側１３，６３が、ポリプロピレン、
ハイインパクトポリスチレン等非発泡樹脂成形品
からなる三層構造体を例示でき、この場合、蓋体
付外函としては、外寸が長辺640×短辺470×高さ
442mmで、内寸が長辺516×短辺346×高さ240mmの
寸法に実施してある。

また、底面側の吸水性を有するシート２１とし
ては、連続気泡のスポンジ状発泡体のほか、既知
の吸水性樹脂を用いてもよい。さらに各部分の緩
衝材としては、緩衝機能の良い既知の発泡体が用
いられる。

さらに、中函３０としては、ポリプロピレン等
の非発泡樹脂成形品が好ましいもので、外寸が長
辺484×短辺334×高さ74mmで、内寸が長辺440×
短辺298×高さ62mmにて実施してある。

特に孔３１付の中函３０としては、例えば魚卵
より小さな５mmφ程度の孔を、底面に12個、４側
面、４ケ所ずつ16個で合計28個の孔をあけて実施
している。

上記構成の保冷用組合せ容器の使用について
は、先ず外函１０の底側に最下段の中函２０を入
れるが、中函２０の内側底面には連続気泡性の発
泡体等吸水性のあるシート２１を敷設して水受け
中蓋として機能できるようにする。次に最下段の
中函２０上の孔３１付の中函３０を３段程度重ね
るが、各中函３０内には魚卵（図示せず）が数万
粒収納されてあるもので、魚卵は中函毎に薄いフ
イルムで包被してある方が魚卵の保護および乾燥
防止上好ましい。そして最上段の中函３０上に孔
４１付の氷収納函４０を重ね、氷収納函４０の上
方から緩衝材５０を重ね、さらに緩衝材５０を押
さえて外函１０に蓋体６０を被せる。

このように各函を組合せて使用することによつ
て、氷が徐々に解けて氷収納函４０の孔４１か
ら、これより下段の中函３０へ入つて、順次魚卵
を冷却しながら各孔３１から下段へ移動し、最下
段の吸水性のあるシート２１にて吸水されること
になる。

〈効果〉 上記のごとく使用されるこの考案の容器による
と、氷が収納された上段側から下段へと冷却され
ることになり、魚卵を収納している中函および氷
収納函については外函内の最下段にある中函底面
の吸水性を有するシートにて冷却水を吸水でき、
氷収納函上方に設けた緩衝材等によつて輸送中の
ガタツキをなくすことができ安定性のよい輸送が
可能となる。また魚卵を収納してある中函および
氷収納函等が保冷機能を有する外函および蓋体内
に収納されてあるから、保冷効果上も非常に良好
なものとなる独特な効果を有する。

【図面の簡単な説明】

図はこの考案の実施例を示す断面図である。 １０……外函、２０……最下段の中函、２１…
…吸水性を有するシート、３０……孔付の中函、
３１……孔、４０……孔付の氷収納函、４１……
孔、５０，７０……緩衝材。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 保冷機能を有する外函と、外函内に入れる最
   下段の中函と、中函底面に敷設する吸水性を有
   したシートと、最下段の中函上に重ねる孔付の
   中函と、中函の最上段に重ねる孔付の氷収納函
   と、氷収納函の上方から載せる緩衝体と、さら
   に氷収納函上の緩衝材を押さえて外函に被せる
   保冷機能を有する蓋体とからなることを特徴と
   する保冷用組合せ容器。 ２ 外函および蓋体は、断熱材として合成樹脂発
   泡体を中間に配して表裏が非発泡樹脂成形品か
   らなる三層構造体を構成してなる上記実用新案
   登録請求の範囲第１項記載の保冷用組合せ容
   器。 ３ 中函は、非発泡樹脂成形品からなる上記実用
   新案登録請求の範囲第１項記載の保冷用組合せ
   容器。