JPH0236856Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、運転席に居ながらトランクリツド
又はやガスフイラーリツド等のロツクを遠隔操作
により解除するためのオープナハンドル装置に関
する。

従来から一般にトランクリツドやガスフイラー
リツドのロツクは各別に設けたキーシリンダ又は
運転席の近傍に設けたオープナハンドルを操作す
ることにより解除するようになつている。そし
て、部外者によつてオープナハンドルをいたずら
に操作されても解放しないようにリツドのロツク
等にオープナハンドルの操作を不能にするキヤン
セル装置が設けられている。しかしながら、運転
者がキヤンセル状態にあるか否かを視覚により判
断できる構成とはなつていないために、キヤンセ
ル状態であるかどうかはオープナハンドルをいち
いち操作してみなければならない不便さがあり、
また誤操作を招くおそれもあつた。

一方、キヤンセル状態にあるか否かを電気的に
検出し、ランプ等により知らせる手段も考えられ
るが、バツテリーとロツク間を電線により配線し
なければならない等構造が複雑になるという欠点
を招く。

この考案は、このような従来の問題に鑑みてな
されたものであつて、簡単な構造によりキヤンセ
ル状態か否かを視覚により確認できるようにした
オープナハンドル装置を提供することを目的とす
る。

この目的を達成するために、この考案にあつて
は、トランクリツド又はガスフイラーリツドのロ
ツク解除を図る解除部材と、キー操作により施
錠・解錠可能なキーシリンダと、運転席近傍に設
けられたケースに支持された前記解除部材の操作
を可能とするケースより把手部が突出した第１姿
勢と、解除部材の操作を不能とするケースに収納
された第２姿勢とに切替可能なオープナハンドル
とを有し、前記キーシリンダの解錠によつて前記
オープナハンドルが第２姿勢から第１姿勢へ切替
えられるようオープナハンドルとキーシリンダと
を連動連結してある。

以下、この考案の一実施例を、図面に基づき詳
細に説明する。

この考案の一実施例のオープナハンドル装置１
はトランクリツドのロツク解除用のものであつ
て、第１図に示すように自動車の運転席２の近傍
のフロア上に設置されている。

このオープナハンドル装置１は第２図以下に詳
しく示されている。即ち、フロア３上にベース４
が取付けられ、このベース４上に枢支部材５が設
けられ、解除部材となる解除レバー６の中央部が
この枢支部材５の上端部に軸７にて枢着されてい
る。解除レバー６は横部材６ａと縦部材６ｂとで
略Ｌ字状に形成され、戻しばね８により前記横部
材６ａが常に水平になるように付勢されている。
また、縦部材６ｂの下端のケーブル係止部６ｃに
はトランクリツドのロツク（図示せず）と連係す
るケーブル９の一端が連結されている。

前記ベース４上にはケーブル１０が取り付けら
れている。ケース１０にはスライド用切欠部１１
が設けられており、この切欠部１１には、オープ
ナハンドル１２が第６図に示す如く立上がつた操
作状態へ把手部１２ａがケース１０から突出した
第１姿勢（第３図）と、ケース１０内へ把手部１
２ａが収納された第２姿勢（第７図）とにスライ
ド切り変え自在に嵌め込まれている。オープナハ
ンドル１２の下面には係止用突部材１３が設けら
れており、また係止用突部材１３から支持用突起
１４が前後に延設されている。そして係止用突部
材１３は前記解除レバー６の横部材６ａに設けら
れた割溝１５を上下に貫通し、支持用突起１４が
横部材６ａを下方から支え、オープナハンドル１
２がケース１０から前方に突出した位置にある時
にオープナハンドル１２が横部材６ａと一体化す
るようにしてある。

係止用突部材１３と横部材６ａの前端の垂片１
６との間には引張りばね１７が懸けられており、
オープナハンドル１２を前方に付勢している。ケ
ース１０の後部側方には施錠・解錠可能なキーシ
リンダ１８が取付けられており、このキーシリン
ダ１８の回転体１９と前記オープナハンドル１２
の係止用突部材１３に形成された長孔２０との間
に連接棒２１が係止されている。そしてキーシリ
ンダ１８に操作部材としてのキー２２を差込んで
回転体１９を施錠状態（第７図）に回転させる
と、連接棒２１によりオープナハンドル１２がケ
ース１０内に没入する収納完了状態（第７図）が
得られる。また、第７図に示す没入位置からキー
２２の操作により解錠状態（第３図）にすれば引
張りばね１７の力によりオープナハンドル１２の
把手部１２ａが操作可能状態（第３図）に突き出
されるのである。

さらに第４図及び第５図に示すようにケース１
０の切欠部１１の両側下面にそれぞれ段部２３が
形成され、またオープナハンドル１２の先端の把
手部１２ａの両側上面にそれぞれ段部２４が形成
されており、オープナハンドル１２がケース１０
に没入した収納完了状態（第７図）ではこれらの
段部２３，２４同士が係合してハンドル１２の把
手部１２ａが持ち上げられないようにしてある。
また、前記オープナハンドル１２の係止用突部材
１３には係止用突起２５が設けられ、オープナハ
ンドル１２の没入移動時にベース４の枢支部材５
に形成されている係止用凹部２６に係合するよう
になつている。そして、この係止用凹部２６に係
止用突部２５が係合することによつてオープナハ
ンドル１２が持ち上がらないようにしてある。

上記構成のオープナハンドル装置１の動作につ
いて次に説明する。まずトランクリツドをロツク
状態に維持した時、第７図に示す如くオープナハ
ンドル１２は収納された第２姿勢にある。この状
態では、キーシリンダ１８は施錠状態にあつて連
接棒２１は後方に引かれ、オープナハンドル１２
はケース１０に没入した収納完了状態にあるた
め、オープナハンドル１２の操作が不能状態にあ
ることを視覚により確認できる。この場合、オー
プナハンドル１２は、係止用突起２５が係止用凹
部２６に係合するために上方に持ち上げることは
できない。したがつて、キー２２がなければ、ト
ランクリツドはあけられず、盗難防止効果が向上
する。

次に、ロツクを運転席２に居ながら解除する時
にはキー２２をキーシリンダ１８に差込んで回転
体１９を前方に回転させ解錠状態（第３図）とす
る。この操作により引張りばね１７の力によつて
オープナハンドル１２自体が前方に引かれて移動
し、第３図及び第４図に示すように把手部１２ａ
がケース１０より突出した操作可能状態（第３
図）に位置する。この状態では段部２３から把手
部１２ａの段部２４が外れ、同時に係止用突起２
５も係止用凹部２６から外れるので、オープナハ
ンドル１２の操作が可能となる。そして、この突
出位置においてオープナハンドル１２の把手部１
２ａを持ち上げるならば、第６図に示すようにオ
ープナハンドル１２は立上がり状態になると共に
解除レバー６が上方に引き上げられ、ケーブル９
を引いてロツクを解除することができるのであ
る。これら一連の操作は、運転席に居ながら行な
えるようになる。

ロツク解除後、把手部１２ａを離すと、戻しば
ね８が働いて解除レバー６及びオープナハンドル
１２を共に第３図及び第４図に示す下降状態に戻
すことができる。

以上より明らかなようにこの考案の構成によれ
ば、オープナハンドルの操作を不能にした時はオ
ープナハンドルは収納完了状態にあり、また、オ
ープナハンドルの操作を可能にした時にはオープ
ナハンドルの把手部はケースから突出する状態と
なるため、オープナハンドルの位置を視覚により
確認することでできる。また、運転席にいながら
操作できるため操作性が向上する。しかも、機械
的に連動させるだけであるから、電気的な手段に
比べて構造が簡単になる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の一実施例の自動車への取付
状態を示す斜視図、第２図は同上の実施例の要部
拡大斜視図、第３図はオープナハンドルの操作可
能状態の断面図、第４図は同上の平面図、第５図
は第４図におけるＶ−Ｖ線断面図、第６図はロツ
ク解除時の操作状態の断面図、第７図はオープナ
ハンドルの収納完了状態の断面図である。 １……オープナハンドル装置、２……運転席、
６……解除レバー（解除部材）、１２……オープ
ナハンドル、１８……キーシリンダ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. トランクリツド又はガスフイラーリツドのロツ
   ク解除を図る解除部材と、キー操作により施錠・
   解錠可能なキーシリンダと、運転席近傍に設けら
   れたケースに支持され前記解除部材の操作を可能
   とするケースより把手部が突出した第１姿勢と、
   解除部材の操作を不能とするケースに収納された
   第２姿勢とに切替可能なオープナハンドルとを有
   し、前記キーシリンダの解錠によつて前記オープ
   ナハンドルが第２姿勢から第１姿勢へ切替えられ
   るようオープナハンドルとキーシリンダとを連動
   連結したことを特徴とするオープナハンドル装
   置。