JPH0235812B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、上下に配置されている２つのプラツ
トフオームと、これらプラツトフオームのための
昇降傾斜装置とを有する自動車パーキング装置で
あつて、前記昇降傾斜装置は、プラツトフオーム
の両側でローラあるいは類似物の湾曲した軌道を
形成しているレール装置から成つている形式のも
のに関する。

このような形式のパーキング装置は例えば特開
昭55−136368号公報に記載されている。この場合
レール装置は不動に配置されており、レール装置
によつて案内されるローラは、互いに剛性的に結
合されているプラツトフオームに支承されてい
る。

軌道が湾曲していることによつて、両方のプラ
ツトフオームはほぼ水平状態の下方位置から上方
位置に持ち上げられる場合に傾斜せしめられ、下
方のプラツトフオームへの自動車の進入は下向き
傾斜状態で行われる。

このような構造の利点は、比較的に簡単な手段
によつてプラツトフオームが昇降運動のほかに傾
斜運動も行い、スペースが効果的に利用され、必
要とされる昇降距離が短縮せしめられることであ
る。

しかし、公知のパーキング装置においては、２
つのローラが互いに異なつた高さに配置されてい
て、１つの共通の軌道によつて案内される。この
ためレール装置の高さをかなり大きくしなけけれ
ばならず、両方のプラツトフオームが下降位置に
ある場合でもレール装置は出入路面の高さをかな
り越えて上方に突出している。

パーキング装置においては、所要スペースを少
しでも減少させることが極めて望ましい。それは
限られた空間内に収容できる自動車の台数をでき
るだけ増大させるためである。レール装置が出入
路面よりも上方に大きく突出していて、車体と接
触する危険がある場合には、レール装置の幅だけ
プラツトフオームの幅を増大させないと、自動車
をプラツトフオーム上に載せることができない。

そこで本発明の目的は、最初に述べた形式のパ
ーキング装置を改良して、構造が簡単であるにも
かかわらず、レール装置の高さをできるだけわず
かにするとともに、昇降傾斜運動のために必要と
なる長手方向のスペースをできるだけわずかにし
得るようにすることである。

この目的を達成するために、本発明の構成で
は、最初に述べた形式のパーキング装置におい
て、各レール装置が互いに並んだ多数の軌道を有
しており、各軌道はそれぞれ１つのローラあるい
は類似物を案内し、各レール装置のすべての軌道
が１つの共通の軌道部材に形成されているように
した。

以下においては図面に示した実施例を参照しな
がら本発明の構成を具体的に説明する。

図示の実施例において両方のプラツトフオーム
８及び９はステー１２によつて互いに剛性的に結
合されている。連結部材１３はステー１２の負荷
を軽減しており、駆動は油圧シリンダとして構成
されたジヤツキ装置１４によつて行われる。この
ジヤツキ装置１４は上方のプラツトフオーム９と
パーキング装置のフレーム１０とに連結されてい
る。下方のプラツトフオーム８の、出入路面１５
とは逆の側の端部には同期装置が配置されてお
り、これは、プラツトフオームの全幅にわたつて
延びる軸１７を有し、この軸１７はリンク１８の
一方の端部と剛性的に結合されており、リンク１
８の他方の端部は支材２０に形成されている案内
１９に沿つて滑動可能である。この同期装置は下
方のプラツトフオーム８ひいては上方のプラツト
フオーム９が左右に傾くことを阻止する。

ステー１２には３つのローラ４，５及び６が支
承されている。この場合ローラ４及び６はほぼ同
じ高さに配置されているのに対し、ローラ５は下
方に配置されている。

鋳造品として構成されている軌道部材７は下端
部をパーキング装置のフレーム１０に固定されて
いるのに対し、上端部をステー１１に結合されて
いる。ステー１１は軌道部材７の剛性を増大させ
ている。

共通の軌道部材７は各ローラ４，５，６のため
に別個の軌道１，２，３を有している。この場合
軌道１及び３は軌道部材７の外縁により形成され
ていて、ローラ４及び６の間隔に相応するほぼコ
ンスタントな相互間隔を有している。もちろんこ
の相互間隔はプラツトフオームの傾斜運動を可能
ならしめるように設定しなければならない。

軌道１と３との間にローラ５のための軌道２が
形成されているが、軌道２は軌道１，３とは異な
つた形状を有している。すべての軌道１，２及び
３は湾曲していて、出入路面１５とは逆の側に曲
率中心点を有しているけれども、軌道２と軌道
１，３とは、プラツトフオームが上昇運動中に所
望の傾斜運動を行うように、形状を定められてい
る。

共通の軌道部材に設けた多数の軌道１，２，３
によつて、プラツトフオーム８及び９に全く特性
の運動を強制することが可能である。特に、例え
ば昇降傾斜運動を比較的に柔らかくスムースに行
わせることができる。自動車の出入の際に両方の
プラツトフオームは出入路面に密接し、またスペ
ースが極めて効果的に利用される。

本発明の特別な利点は、ローラ４及び６とロー
ラ５との間隔が従来よりもかなり小さいにもかか
わらず、プラツトフオームの確実な案内が行われ
ることである。鉛直方向でのローラ間隔がわずか
なために、レール装置が短くなり、レール装置は
出入路面１５よりもわずかに上方に突出している
にすぎない。

所望ならば、レール装置が出入路面１５から全
く突出しないようにすることもできる。すなわち
レール装置全体を、出入路面１５とは逆の側にず
らせば、この範囲においてはプラツトフオームの
昇降運動がわずかであるので、レール装置の鉛直
方向での所要スペースもわずかになる。

本発明は種々の態様で実施することができる。
既に述べたようにローラの代わりに滑子を使用す
ることもできる。また上下に１つずつのローラを
使用してもよいが、もちろんこれら１つずつのロ
ーラはそれぞれ両側から強制案内しなければなら
ない。上方に１つのローラを、下方に２つのロー
ラを使用することも可能である。

第２図の平面図から明らかなように、第１図の
図平面に垂直な方向での寸法はわずかであり、共
通の軌道部材が互いに隣り合うパーキング装置の
ローラのための軌道を対称的に有している場合で
も軌道部材の寸法はわずかである。

一般に軌道部材は鋳造品として製作される。し
かし別の形式で製作してもよい。また軌道部材は
不動に設けておくのが有利であるが、特別な場合
には軌道部材によつて上下のプラツトフオームを
結合し、ローラを不動に配置することも可能であ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の１実施例の側面図、第２図は
部分的平面図である。 １〜３……軌道、４〜６……ローラ、７……軌
道部材、８及び９……プラツトフオーム、１０…
…フレーム、１１及び１２……ステー、１３……
連結部材、１４……ジヤツキ装置、１５……出入
路面、１６……端部、７……軸、１８……リン
ク、１９……案内、２０……支材。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 上下に配置されている２つのプラツトフオー
   ムと、これらのプラツトフオームのための昇降傾
   斜装置とを有する自動車用パーキング装置であつ
   て、前記昇降傾斜装置は、プラツトフオームの両
   側でローラあるいは類似物の湾曲した軌道を形成
   しているレール装置から成つている形式のものに
   おいて、各レール装置が互いに並んだ多数の軌道
   １，２，３を有しており、各軌道はそれぞれ１つ
   のローラ４，５，６あるいは類似物を案内し、各
   レール装置のすべての軌道が１つの共通の軌道部
   材７に形成されていることを特徴とする自動車用
   のパーキング装置。 ２ 共通の軌道部材７が鋳造品として構成されて
   いる特許請求の範囲第１項に記載の自動車用のパ
   ーキング装置。 ３ 共通の軌道部材７がプラツトフオーム８，９
   の側方にほぼ直立して配置されていて、下端部及
   び上端部をパーキング装置のフレーム１０に支え
   られている特許請求の範囲第１項に記載の自動車
   用のパーキング装置。 ４ フレーム１０と共通の軌道部材７の上端部と
   がステー１１によつて結合されている特許請求の
   範囲第３項に記載の自動車用のパーキング装置。 ５ 各レール装置が３つの軌道１，２，３を有し
   ており、そのうちの２つの軌道１，３によつて案
   内される２つのローラ４，６は互いにほぼ同じ高
   さに配置されており、残りの１つの軌道２によつ
   て案内される１つのローラ５は前記２つのローラ
   ４，６とは異なつた高さに配置されている特許請
   求の範囲第１項に記載の自動車用のパーキング装
   置。 ６ 互いにほぼ同じ高さに配置されている２つの
   ローラ４，６とは異なつた高さに配置されている
   １つのローラ５を案内する軌道２が中央に位置
   し、その前後に、前記２つのローラ４，６を案内
   する２つの軌道１，３が位置している特許請求の
   範囲第５項に記載の自動車用のパーキング装置。 ７ 共通の軌道部材７がその中心平面に関して対
   称的に形成されていて、その両側に、互いに隣り
   合うパーキング装置のローラの軌道を有している
   特許請求の範囲第１項に記載の自動車用のパーキ
   ング装置。