JPH0234189B2 - - Google Patents
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- JPH0234189B2 JPH0234189B2 JP56209910A JP20991081A JPH0234189B2 JP H0234189 B2 JPH0234189 B2 JP H0234189B2 JP 56209910 A JP56209910 A JP 56209910A JP 20991081 A JP20991081 A JP 20991081A JP H0234189 B2 JPH0234189 B2 JP H0234189B2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- layer
- diode
- reverse recovery
- junction
- gold
- Prior art date
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- Expired - Lifetime
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-
- H—ELECTRICITY
- H10—SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- H10D—INORGANIC ELECTRIC SEMICONDUCTOR DEVICES
- H10D8/00—Diodes
- H10D8/50—PIN diodes
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- Thyristors (AREA)
Description
本発明は高速ダイオードに係り、本願発明者等
が先に出願した特願昭56−150671号公報、「高速
ダイオード」で示したものより金の拡散量を少な
くすることによつて、一層の良好な特性が得られ
るよう改良したものである。 最近急速な電力用半導体工業の進歩に伴い、タ
ーンオフタイム5μsec以下のサイリスタが出現し
つつある。電圧型インバータに適用する際には、
サイリスタに逆並列にダイオードを接続して使用
することが一般的である。ターンオフタイムの小
さいサイリスタに逆並列接続して使用されるダイ
オードは、サイリスタのターンオフタイム能力に
対応した高速度電流しや断能力を有する素子(逆
回復電荷の小さい素子)が要求される。逆回復電
荷Qr=Tr×irp/2で表現されるので、高速ダイ
オードに要求される特性は次の二点である。なお
Trは逆回復時間、irpは逆回復時のピーク電流で
ある。 (1) 逆回復時間の小さいこと。即ち転流時にサイ
リスタ側に再印加されるピーク電圧はダイオー
ドの逆回復電荷の影響を受け、ダイオードの逆
回復電荷が大きいほど上昇するので、より高い
定格電圧のサイリスタが必要となり、サイリス
タ応用技術上、逆回復電荷の大きいダイオード
は好ましくない。 (2) 逆回復時のピーク電流が小さくそのdi/dt
が、ゆるやか(Soft Recovery)であること。
即ちダイオードの逆回復時のdi/dtが急激な特
性(Snap−off)では転流時にサイリスタに再
印加される電圧は高いdv/dtを持つた電圧が
印加され、サイリスタのdv/dt特性をおびや
かすことになり、サイリスタ応用技術面から
Snap−off特性を有するダイオードは好ましく
ない。 以上の理由によつて、前述の目的に使用される
高速度ダイオードは逆回復時のdi/dtが、Soft
Recovery特性を有し逆回復時間の小さいダイオ
ードが望ましい。 本発明は上記の目的のためになされたものであ
り、以下図面により本発明の一実施例について詳
細に説明する。 第1図はSnap−off特性を有するダイオードの
逆回復時の電流波形の説明図、第2図はSoft
Recovery特性を有するダイオードの逆回復時の
電流波形の説明図である。 ダイオードの逆回復特性において、第1図のよ
うに逆回復時間Trの短かい急峻なdi/dtの変化
を示すSnap−off特性と、第2図のような逆回復
時間Trの長く緩やかなdi/dtの変化を示すSoft
Recovery特性を差は、ダイオード母材層のライ
フタイムに関係する。例えばP−Ni−N+接合の
場合にはNi層のライフタイムが短いほど逆回復
時間の短いSnap−off特性が得られ、Ni層のライ
フタイムが長いほど逆回復時間の長いSoft
Recovery特性が得られる。 本発明は一枚のシリコン円板からなるダイオー
ドウエフアの厚み方向にSnap−off特性を有する
領域とSoft−Recovery特性を有する領域を直列
に組合せ、この直列に組合せた領域へSnap−off
特性を有する領域を並列に組合せることにより、
逆回復時間と逆回復ピーク電流の小さいSoft
Recovery特性を有するダイオードを実現したも
のである。 第3図は本発明の一実施例を示す高速ダイオー
ドの部分縦断面図である。 1はアルミ蒸着法で形成されたアノード電極、
3はP形不純物のガリウムまたはアルミニウムで
拡散形成したP層、4はNi層、5はN形不純物
のリンを選択的に拡散し、複数個に分散配置して
形成したN+層、6はN+層で囲まれたNi層4へP
形不純物のボロンを拡散して形成したP+層、7
は金属ろう材、8は補強用支持電極でカソード電
極となる。2はP層3へP形不純物のボロンを拡
散して形成したP+層である。 なお、カソード面にN+層5およびP+層6を交
互に配置した高速ダイオードについては本発明者
によつて昭和55年8月19日付で出願した特願昭55
−113034に詳細に記載されているので、ここでは
説明を省略する。 第4図は第3図のアノード電極垂直方向におけ
るイ〜イ断面即ちP+層2、P層3、Ni層4、N+
層5の各層のライフタイムキラー(Au)の濃度
分布を示した説明図である。 ライフタイムキラーの濃度はP+−P−Ni接合
近傍(図中A領域)が最も多く、つぎにNi層の
中央部(図中B領域)が多く、最も少い場所は
N+−Ni層近傍(図中Soft Recovery特性をもた
らすためのキヤリアー留めの効果をもたらすため
のC領域)である。第5図は第3図のアノード電
極垂直方向でおけるロ〜ロ断面即ちP+層2、P
層3、Ni層4、P+層6の各層のライフタイムキ
ラーの濃度分布を示した説明図である。ライフタ
イムキラーの濃度はP+−P−Ni層近傍(図中A
領域)とNi−P+層近傍(図中D領域)がほぼ等
しく、かつ、Ni層4の中央部(図中B領域)よ
り多くなつている。本発明の高速ダイオードは第
3図に示す構成で形成することにより第4図と第
5図に示したライフタイムキラーの濃度分布を容
易に得ることが特徴である。 つぎに、第4図と第5図に示すライフタイムキ
ラー濃度分布を有するダイオードの逆回復特性に
ついて説明する。 導通状態にある本ダイオードへ逆電圧が印加さ
れると、導通時のキヤリアはP−Ni接合を中心
として正孔はアノード電極1へ、電子はカソード
電極8へ向つて移動する一方、P−Ni接合近傍
のライフタイムキラー濃度に低存して再結合が行
われてキヤリア濃度が減少して行き、P−Ni接
合近傍は逆電圧の値に応じた厚みをもつて空乏層
化される。 このとき空乏層の厚みはP−Ni接合の接合面
よりNi層の方向に向つて拡がつて行く。一般的
にみてスイツチング時にダイオードへ印加される
逆電圧は定格電圧の1/5〜1/20程度であるから、
逆電圧印加によつて生じる空乏層厚みは概念的に
Ni層の中央部またはそれ以下まで拡がると考え
てよい。 このため空乏層厚み内のライフタイムキラー濃
度が高いほど、空乏層内のキヤリアは急激な変化
を示すため逆回復電流も急激な変化を示す。(A、
B領域) つぎに空乏層の外側(Ni層の中央部からN+層
まで)へ移動したキヤリアは、ライフタイムキラ
ー濃度の低い領域へ移るので、この場所ではキヤ
リアは再結合により緩やかに減衰するため逆回復
電流も緩やかな変化を示しながら減衰して時間の
経過と共に逆回復電流は零となり、この経過を経
て逆回復時間が決定されるのである。(B、C領
域) この様子をやや詳しく説明すると第4図のライ
フタイムキラー濃度分布を有するダイオードのス
イツチング時の逆回復電流は、逆回復電流が流れ
始めて逆回復電流のピーク値を過ぎた前期は急激
な電流変化を示すSnap−off特性が現れ、後半期
には緩やかな電流変化を示すSoft Recovery特性
が現れる2段階の電流変化を示す逆回復特性を得
ることができる。 第6図は上述した状態を説明するための逆回復
時の電流波形を示した説明図である。 ダイオードの逆回復特性はSnap−off特性を示
すdt1/dtの大きい領域9とSoft Recovery特性
を示すdi2/dtの小さい領域9′が出現する。高速
ダイオードで時に重要な点は領域9′のdi2/dtを
小さく押さえることである。この思想は本発明者
にようて昭和56年9月25日付で出願した特願昭56
−150671号に記載されている。 第4図のライフタイムキラー濃度分布を有する
ダイオードは、従来の高速ダイオードに比較する
と大幅な特性改善が行われている。しかしながら
2段階の逆回復電流特性を維持しながら逆回復時
間を更に短縮しようとすると、第4図のライフタ
イムキラー濃度分布のみでは不十分であるので、
この改善方法について説明する。 第3図に示すごとくP+層6を設けた場合には、
中性領域内に取り残されたホールと電子はN+層
5とP+層6の横方向に形成されたダイオードの
接合電位差間で外部には現われない逆回復(再結
合)電流が流れると推定され、この電流のために
逆回復時のピーク電流irpを小さくする効果を示
す。またP+層6がある場合にはN層内のライフ
タイムが同一であつても、P+層6がない場合に
比較して中性領域内のホールと電子の消滅時間を
短縮することができる。この効果を利用した代表
的な素子としてはアノード短絡構造のサイリスタ
がある。本発明のダイオードは、この様な分類を
するならばカソード短絡構造のダイオードと言え
る。 この効果を利用することによつて、ダイオード
の逆回復時間をより短縮し、逆回復時のピーク電
流irpを小さくすることが可能となる。換言すれ
ば、同一の逆回復時間を得るために、ライフタイ
ムを大きくしても良いことを意味している。逆回
復時間を同じにした同一サイズのダイオードで比
較すると、P層を設けたダイオードではP層のな
いダイオードに比較してライフタイムを大きくす
ることができるので、オン電圧の低い、漏れ電流
の小さい高速ダイオードとなる。 第5図のライフタイムキラー濃度はNi層4の
B領域(第4図B領域に等しい)で少なく、Ni
層4を中心にして左右対称にP+層2および6の
方向に向つて増加してA,D領域(第4図A領域
に等しい)を形成している。 第4図のライフタイムキラー濃度分布を示すダ
イオードエレメント内に第5図のライフタイムキ
ラー濃度分布を示す領域がN+層5の全面積に対
して数10%の比率で複数個分散した形状で局部的
に並列に追加されると、第4図のライフタイムキ
ラー濃度の少ないC領域に存在するキヤリアはラ
イフタイムの短縮とN+層5とP+層6による再結
合電流の相剰効果により早く減衰させられる。 ただし、第5図のライフタイムキラー濃度分布
はN+層5の全面積に対して数10%程度であるか
ら、第4図のライフタイムキラー濃度分布の効果
すなわち第6図のdi2/dtをゆるやかに減衰させ
る効果をさほど損うことはない。この場合の特徴
としては逆回復時のピーク電流を低減させる効果
の方が顕著である。 すなわち、第4図のライフタイムキラー濃度分
布のみの場合よりも金の拡散量を少なくして逆回
復時のピーク電流が小さくなり、これに伴なつて
逆回復時間も短縮される。 これによつて、リーク電流の小さい、オン電圧
の低い高速ダイオードができることになる。この
ため、より高速化をもたらすことができ、この点
が本発明の最大の特徴となつている。 つぎに本発明による高速ダイオードの一実施例
の製造工程を第7図a,b,c,dを用いて説明
する。 なお第3図と同一符号は同一または相当部分を
示す。 第7図aはシリコン基板として、比抵抗70Ωcm
のN形シリコンで厚み0.27mm、直径23mmが使用さ
れる。予めシリコン基板の片面には拡散法でP形
不純物のガリウムまたアルミニウムを用いて、P
層3が表面濃度約5×1017atoms/c.c.、厚み50μ
mで形成されており、他の面にはN形不純物のリ
ンを用いて、表面濃度約1×1021atoms/c.c.、厚
み20μmのN+層5が公知の酸化膜とホトレジスト
技術を利用した選択拡散技術を用いて形成され、
Ni層4は厚み200μmを有し、かつ、N+層5面上
とシリコン基板の外周に公知のホトレジスト技術
を用いて酸化膜10を選択的に有したシリコン円
板が準備される。この時点のシリコン円板に対し
て、Ni層の結晶構造の乱れの度合いをX線2結
晶法によるロツキングカーブで調べてみると、
Ni層には結晶構造の乱れはほとんど観察されな
かつた。この原因としてはNi層の片面にシリコ
ンの原子半径1.17Åに対して、107%の原子半径
1.26Åを有するガリウムまたはアルミニウムが拡
散されたP層を有し、他の面にはシリコンの原子
半径に対して94%の原子半径1.10Åのリンが選択
的に拡散されたN+層を形成しているため、両拡
散層で原子半径の差を吸収し合つて結晶構造に乱
れが生じていないものと推察される。 このように、ほぼ完全結晶に近いシリコン円板
に対して、ライフタイムキラーである金を熱拡散
しても第4図と第5図のような金の濃度分布を1
回の金拡散で得ることは不可能である。 本発明は接合形成時に1回の金の熱拡散で第4
図と第5図のような金の濃度分布を同時に得るた
めに、予めシリコン円板の厚み方向に金の濃度分
布に対応した結晶構造の乱れを誘起させて、金原
子が結晶構造の乱れ部分に多く蓄積する性質を利
用し、前述の金の濃度分布を得ようとするもので
ある。 まず第4図の金濃度分布を得る目的のために原
子半径1.26Åを有するガリウムまたはアルミニウ
ム拡散で、低い表面濃度(5×1017atoms/c.c.)
で形成されたP層面上に、原子半径の小さいボロ
ン(0.88Å)を高い表面濃度(約1020atoms/c.c.
オーダー)で拡散すると、結晶構造的にはボロン
原子の影響力が強まり、ガリウムまたはアルミニ
ウム単体よりもNi層の方向に結晶構造の乱れを
誘起することが容易となる。ただしP+層の厚み
を厚くし過ぎると結晶構造の乱れがNi層全体に
及ぶので、P+層の厚みとP層の厚み関係には調
和をとる必要がある。 前述の理由により第7図aのP層3面上より、
ボロンを表面濃度5×1020atoms/c.c.で、その厚
みは最終的にP層の1/3以下、即ち約15μmの拡
散を行い第7図bのP+層2を形成した。 つぎに第5図の金濃度分布を得る目的のために
第7図aのようにN+層5に囲まれたNi層4′面
へ第7図bのP+層2形成と同時にボロンを表面
濃度5×1020atoms/c.c.で、その厚みはN+層5の
1/2以下、すなわち約15μmの拡散を行い第7図
bのP+層6を形成した。なお、N+層5とP+層6
の厚みが同じであれば、空乏層がN+層5に達し
た時にパンチスールが起き逆耐圧の低下を招く。
これを防止するためにP+層6はN+層5よりも浅
く設計されている。また、N+層5とP+層6の面
積比率はP+/N+=15%に設計されている。この
ボロン拡散によつて最終的な厚み関係は、P+層
は15μm、P層は45μm、Ni層は180μm、N+層は
30μmとなる。なお前述のボロン拡散によつてP+
層2とP+層6面上には新たな酸化膜10が形成
される。 第7図bのシリコン円板に対して、P層3と
Ni層4およびP+層6とNi層4の結晶構造の乱れ
の度合いをX線2結晶法によるロツキングカーブ
で調べてみると、P+層2からP層3、Ni層4の
方向に向つてまたP+層6からNi層4の方向に向
つて強い結晶の乱れが生じていることが判明し
た。この結果の乱れは第3図のイ〜イ断面部では
P−Ni接合近くに強く現れ、Ni層4からN+層5
に向つて減少していることが判明した。他方、第
3図のロ〜ロ断面部ではP−Ni接合近くに強く
現れ、Ni層4に向つて減少しており、またP+−
Ni接合では同接合近くに強く現れ、P+層6から
Ni層4に向つて減少していることも判明した。 シリコン円板の厚み方向の結晶構造の乱れの傾
向は、第3図イ〜イ断面部では第4図の金濃度分
布のA,B領域に対応し、第3図ロ〜ロ断面部で
は第5図の金濃度分布A,B,C領域に対応して
いた。この点が本発明の最大の特徴である。 つぎに、第7図cのダイオードウエフアの逆回
復時間を小さくするために、酸化膜10を除去し
て、ダイオードウエフアの両面に対して真空蒸着
にて金が蒸着され、820℃の温度で60分間の熱処
理が行われる。この熱処理によつて第3図イ〜イ
断面相当部分の金の濃度分布は、第4図に示す
A,B,C領域を形成する。 1回の金の熱拡散で第4図のA,B,C領域が
現れる理由は、前述の結晶構造の乱れの傾向と対
応して、C領域で減少する理由は、金がN+層5
にゲツターされるためである。金のゲツター効果
はリンを拡散して形成したN+層が特に有効であ
り本発明の一の特徴となつている。また、1回の
金の熱拡散で第5図のA,B,C領域が現れる理
由は、前述の結晶構造の乱れと対応して理解され
よう。 この熱処理後、第7図dのようにN+層5とP+
層6の面に対してダイオードウエフアと同径のタ
ングステンから成る支持電極8をアルミニウムを
主成分とする金属ろう7を介して置き、これの不
活性ガス中で熱処理を行い一体に固着される。こ
れによりN+層5とP+層6はアルミニウムで短絡
された形状となる。その後、P+層2の面に対し
てはアノード電極1となる直径15mm、厚み10μm
を有するアルミ蒸着電極が形成される。 以上説明したような製作工程を経て第4図に示
されるA,B,Cのごとく三つの領域を示す金の
濃度分布と第5図に示されるA,B,Cのごとく
三つの領域を示す金の濃度分布を実現することが
できる。 固着完成後、電圧阻止接合であるP−Ni接合
は球面研磨法等により負ベベルに整形された後
に、ベベル面に対して化学研磨、表面保護膜形成
等がなされてダイオードが完成する。 このようにして製作されたダイオードの定格は
150A、2000Vで逆回復時間は約1μsecであり、そ
の逆回復時の電流波形は第6図に示すように二段
階のdi/dt特性を示す素子を得ることができた。 なお、逆回復電荷測定条件としては、順電流
300A、順電流降下率50A/μSで行つた。
が先に出願した特願昭56−150671号公報、「高速
ダイオード」で示したものより金の拡散量を少な
くすることによつて、一層の良好な特性が得られ
るよう改良したものである。 最近急速な電力用半導体工業の進歩に伴い、タ
ーンオフタイム5μsec以下のサイリスタが出現し
つつある。電圧型インバータに適用する際には、
サイリスタに逆並列にダイオードを接続して使用
することが一般的である。ターンオフタイムの小
さいサイリスタに逆並列接続して使用されるダイ
オードは、サイリスタのターンオフタイム能力に
対応した高速度電流しや断能力を有する素子(逆
回復電荷の小さい素子)が要求される。逆回復電
荷Qr=Tr×irp/2で表現されるので、高速ダイ
オードに要求される特性は次の二点である。なお
Trは逆回復時間、irpは逆回復時のピーク電流で
ある。 (1) 逆回復時間の小さいこと。即ち転流時にサイ
リスタ側に再印加されるピーク電圧はダイオー
ドの逆回復電荷の影響を受け、ダイオードの逆
回復電荷が大きいほど上昇するので、より高い
定格電圧のサイリスタが必要となり、サイリス
タ応用技術上、逆回復電荷の大きいダイオード
は好ましくない。 (2) 逆回復時のピーク電流が小さくそのdi/dt
が、ゆるやか(Soft Recovery)であること。
即ちダイオードの逆回復時のdi/dtが急激な特
性(Snap−off)では転流時にサイリスタに再
印加される電圧は高いdv/dtを持つた電圧が
印加され、サイリスタのdv/dt特性をおびや
かすことになり、サイリスタ応用技術面から
Snap−off特性を有するダイオードは好ましく
ない。 以上の理由によつて、前述の目的に使用される
高速度ダイオードは逆回復時のdi/dtが、Soft
Recovery特性を有し逆回復時間の小さいダイオ
ードが望ましい。 本発明は上記の目的のためになされたものであ
り、以下図面により本発明の一実施例について詳
細に説明する。 第1図はSnap−off特性を有するダイオードの
逆回復時の電流波形の説明図、第2図はSoft
Recovery特性を有するダイオードの逆回復時の
電流波形の説明図である。 ダイオードの逆回復特性において、第1図のよ
うに逆回復時間Trの短かい急峻なdi/dtの変化
を示すSnap−off特性と、第2図のような逆回復
時間Trの長く緩やかなdi/dtの変化を示すSoft
Recovery特性を差は、ダイオード母材層のライ
フタイムに関係する。例えばP−Ni−N+接合の
場合にはNi層のライフタイムが短いほど逆回復
時間の短いSnap−off特性が得られ、Ni層のライ
フタイムが長いほど逆回復時間の長いSoft
Recovery特性が得られる。 本発明は一枚のシリコン円板からなるダイオー
ドウエフアの厚み方向にSnap−off特性を有する
領域とSoft−Recovery特性を有する領域を直列
に組合せ、この直列に組合せた領域へSnap−off
特性を有する領域を並列に組合せることにより、
逆回復時間と逆回復ピーク電流の小さいSoft
Recovery特性を有するダイオードを実現したも
のである。 第3図は本発明の一実施例を示す高速ダイオー
ドの部分縦断面図である。 1はアルミ蒸着法で形成されたアノード電極、
3はP形不純物のガリウムまたはアルミニウムで
拡散形成したP層、4はNi層、5はN形不純物
のリンを選択的に拡散し、複数個に分散配置して
形成したN+層、6はN+層で囲まれたNi層4へP
形不純物のボロンを拡散して形成したP+層、7
は金属ろう材、8は補強用支持電極でカソード電
極となる。2はP層3へP形不純物のボロンを拡
散して形成したP+層である。 なお、カソード面にN+層5およびP+層6を交
互に配置した高速ダイオードについては本発明者
によつて昭和55年8月19日付で出願した特願昭55
−113034に詳細に記載されているので、ここでは
説明を省略する。 第4図は第3図のアノード電極垂直方向におけ
るイ〜イ断面即ちP+層2、P層3、Ni層4、N+
層5の各層のライフタイムキラー(Au)の濃度
分布を示した説明図である。 ライフタイムキラーの濃度はP+−P−Ni接合
近傍(図中A領域)が最も多く、つぎにNi層の
中央部(図中B領域)が多く、最も少い場所は
N+−Ni層近傍(図中Soft Recovery特性をもた
らすためのキヤリアー留めの効果をもたらすため
のC領域)である。第5図は第3図のアノード電
極垂直方向でおけるロ〜ロ断面即ちP+層2、P
層3、Ni層4、P+層6の各層のライフタイムキ
ラーの濃度分布を示した説明図である。ライフタ
イムキラーの濃度はP+−P−Ni層近傍(図中A
領域)とNi−P+層近傍(図中D領域)がほぼ等
しく、かつ、Ni層4の中央部(図中B領域)よ
り多くなつている。本発明の高速ダイオードは第
3図に示す構成で形成することにより第4図と第
5図に示したライフタイムキラーの濃度分布を容
易に得ることが特徴である。 つぎに、第4図と第5図に示すライフタイムキ
ラー濃度分布を有するダイオードの逆回復特性に
ついて説明する。 導通状態にある本ダイオードへ逆電圧が印加さ
れると、導通時のキヤリアはP−Ni接合を中心
として正孔はアノード電極1へ、電子はカソード
電極8へ向つて移動する一方、P−Ni接合近傍
のライフタイムキラー濃度に低存して再結合が行
われてキヤリア濃度が減少して行き、P−Ni接
合近傍は逆電圧の値に応じた厚みをもつて空乏層
化される。 このとき空乏層の厚みはP−Ni接合の接合面
よりNi層の方向に向つて拡がつて行く。一般的
にみてスイツチング時にダイオードへ印加される
逆電圧は定格電圧の1/5〜1/20程度であるから、
逆電圧印加によつて生じる空乏層厚みは概念的に
Ni層の中央部またはそれ以下まで拡がると考え
てよい。 このため空乏層厚み内のライフタイムキラー濃
度が高いほど、空乏層内のキヤリアは急激な変化
を示すため逆回復電流も急激な変化を示す。(A、
B領域) つぎに空乏層の外側(Ni層の中央部からN+層
まで)へ移動したキヤリアは、ライフタイムキラ
ー濃度の低い領域へ移るので、この場所ではキヤ
リアは再結合により緩やかに減衰するため逆回復
電流も緩やかな変化を示しながら減衰して時間の
経過と共に逆回復電流は零となり、この経過を経
て逆回復時間が決定されるのである。(B、C領
域) この様子をやや詳しく説明すると第4図のライ
フタイムキラー濃度分布を有するダイオードのス
イツチング時の逆回復電流は、逆回復電流が流れ
始めて逆回復電流のピーク値を過ぎた前期は急激
な電流変化を示すSnap−off特性が現れ、後半期
には緩やかな電流変化を示すSoft Recovery特性
が現れる2段階の電流変化を示す逆回復特性を得
ることができる。 第6図は上述した状態を説明するための逆回復
時の電流波形を示した説明図である。 ダイオードの逆回復特性はSnap−off特性を示
すdt1/dtの大きい領域9とSoft Recovery特性
を示すdi2/dtの小さい領域9′が出現する。高速
ダイオードで時に重要な点は領域9′のdi2/dtを
小さく押さえることである。この思想は本発明者
にようて昭和56年9月25日付で出願した特願昭56
−150671号に記載されている。 第4図のライフタイムキラー濃度分布を有する
ダイオードは、従来の高速ダイオードに比較する
と大幅な特性改善が行われている。しかしながら
2段階の逆回復電流特性を維持しながら逆回復時
間を更に短縮しようとすると、第4図のライフタ
イムキラー濃度分布のみでは不十分であるので、
この改善方法について説明する。 第3図に示すごとくP+層6を設けた場合には、
中性領域内に取り残されたホールと電子はN+層
5とP+層6の横方向に形成されたダイオードの
接合電位差間で外部には現われない逆回復(再結
合)電流が流れると推定され、この電流のために
逆回復時のピーク電流irpを小さくする効果を示
す。またP+層6がある場合にはN層内のライフ
タイムが同一であつても、P+層6がない場合に
比較して中性領域内のホールと電子の消滅時間を
短縮することができる。この効果を利用した代表
的な素子としてはアノード短絡構造のサイリスタ
がある。本発明のダイオードは、この様な分類を
するならばカソード短絡構造のダイオードと言え
る。 この効果を利用することによつて、ダイオード
の逆回復時間をより短縮し、逆回復時のピーク電
流irpを小さくすることが可能となる。換言すれ
ば、同一の逆回復時間を得るために、ライフタイ
ムを大きくしても良いことを意味している。逆回
復時間を同じにした同一サイズのダイオードで比
較すると、P層を設けたダイオードではP層のな
いダイオードに比較してライフタイムを大きくす
ることができるので、オン電圧の低い、漏れ電流
の小さい高速ダイオードとなる。 第5図のライフタイムキラー濃度はNi層4の
B領域(第4図B領域に等しい)で少なく、Ni
層4を中心にして左右対称にP+層2および6の
方向に向つて増加してA,D領域(第4図A領域
に等しい)を形成している。 第4図のライフタイムキラー濃度分布を示すダ
イオードエレメント内に第5図のライフタイムキ
ラー濃度分布を示す領域がN+層5の全面積に対
して数10%の比率で複数個分散した形状で局部的
に並列に追加されると、第4図のライフタイムキ
ラー濃度の少ないC領域に存在するキヤリアはラ
イフタイムの短縮とN+層5とP+層6による再結
合電流の相剰効果により早く減衰させられる。 ただし、第5図のライフタイムキラー濃度分布
はN+層5の全面積に対して数10%程度であるか
ら、第4図のライフタイムキラー濃度分布の効果
すなわち第6図のdi2/dtをゆるやかに減衰させ
る効果をさほど損うことはない。この場合の特徴
としては逆回復時のピーク電流を低減させる効果
の方が顕著である。 すなわち、第4図のライフタイムキラー濃度分
布のみの場合よりも金の拡散量を少なくして逆回
復時のピーク電流が小さくなり、これに伴なつて
逆回復時間も短縮される。 これによつて、リーク電流の小さい、オン電圧
の低い高速ダイオードができることになる。この
ため、より高速化をもたらすことができ、この点
が本発明の最大の特徴となつている。 つぎに本発明による高速ダイオードの一実施例
の製造工程を第7図a,b,c,dを用いて説明
する。 なお第3図と同一符号は同一または相当部分を
示す。 第7図aはシリコン基板として、比抵抗70Ωcm
のN形シリコンで厚み0.27mm、直径23mmが使用さ
れる。予めシリコン基板の片面には拡散法でP形
不純物のガリウムまたアルミニウムを用いて、P
層3が表面濃度約5×1017atoms/c.c.、厚み50μ
mで形成されており、他の面にはN形不純物のリ
ンを用いて、表面濃度約1×1021atoms/c.c.、厚
み20μmのN+層5が公知の酸化膜とホトレジスト
技術を利用した選択拡散技術を用いて形成され、
Ni層4は厚み200μmを有し、かつ、N+層5面上
とシリコン基板の外周に公知のホトレジスト技術
を用いて酸化膜10を選択的に有したシリコン円
板が準備される。この時点のシリコン円板に対し
て、Ni層の結晶構造の乱れの度合いをX線2結
晶法によるロツキングカーブで調べてみると、
Ni層には結晶構造の乱れはほとんど観察されな
かつた。この原因としてはNi層の片面にシリコ
ンの原子半径1.17Åに対して、107%の原子半径
1.26Åを有するガリウムまたはアルミニウムが拡
散されたP層を有し、他の面にはシリコンの原子
半径に対して94%の原子半径1.10Åのリンが選択
的に拡散されたN+層を形成しているため、両拡
散層で原子半径の差を吸収し合つて結晶構造に乱
れが生じていないものと推察される。 このように、ほぼ完全結晶に近いシリコン円板
に対して、ライフタイムキラーである金を熱拡散
しても第4図と第5図のような金の濃度分布を1
回の金拡散で得ることは不可能である。 本発明は接合形成時に1回の金の熱拡散で第4
図と第5図のような金の濃度分布を同時に得るた
めに、予めシリコン円板の厚み方向に金の濃度分
布に対応した結晶構造の乱れを誘起させて、金原
子が結晶構造の乱れ部分に多く蓄積する性質を利
用し、前述の金の濃度分布を得ようとするもので
ある。 まず第4図の金濃度分布を得る目的のために原
子半径1.26Åを有するガリウムまたはアルミニウ
ム拡散で、低い表面濃度(5×1017atoms/c.c.)
で形成されたP層面上に、原子半径の小さいボロ
ン(0.88Å)を高い表面濃度(約1020atoms/c.c.
オーダー)で拡散すると、結晶構造的にはボロン
原子の影響力が強まり、ガリウムまたはアルミニ
ウム単体よりもNi層の方向に結晶構造の乱れを
誘起することが容易となる。ただしP+層の厚み
を厚くし過ぎると結晶構造の乱れがNi層全体に
及ぶので、P+層の厚みとP層の厚み関係には調
和をとる必要がある。 前述の理由により第7図aのP層3面上より、
ボロンを表面濃度5×1020atoms/c.c.で、その厚
みは最終的にP層の1/3以下、即ち約15μmの拡
散を行い第7図bのP+層2を形成した。 つぎに第5図の金濃度分布を得る目的のために
第7図aのようにN+層5に囲まれたNi層4′面
へ第7図bのP+層2形成と同時にボロンを表面
濃度5×1020atoms/c.c.で、その厚みはN+層5の
1/2以下、すなわち約15μmの拡散を行い第7図
bのP+層6を形成した。なお、N+層5とP+層6
の厚みが同じであれば、空乏層がN+層5に達し
た時にパンチスールが起き逆耐圧の低下を招く。
これを防止するためにP+層6はN+層5よりも浅
く設計されている。また、N+層5とP+層6の面
積比率はP+/N+=15%に設計されている。この
ボロン拡散によつて最終的な厚み関係は、P+層
は15μm、P層は45μm、Ni層は180μm、N+層は
30μmとなる。なお前述のボロン拡散によつてP+
層2とP+層6面上には新たな酸化膜10が形成
される。 第7図bのシリコン円板に対して、P層3と
Ni層4およびP+層6とNi層4の結晶構造の乱れ
の度合いをX線2結晶法によるロツキングカーブ
で調べてみると、P+層2からP層3、Ni層4の
方向に向つてまたP+層6からNi層4の方向に向
つて強い結晶の乱れが生じていることが判明し
た。この結果の乱れは第3図のイ〜イ断面部では
P−Ni接合近くに強く現れ、Ni層4からN+層5
に向つて減少していることが判明した。他方、第
3図のロ〜ロ断面部ではP−Ni接合近くに強く
現れ、Ni層4に向つて減少しており、またP+−
Ni接合では同接合近くに強く現れ、P+層6から
Ni層4に向つて減少していることも判明した。 シリコン円板の厚み方向の結晶構造の乱れの傾
向は、第3図イ〜イ断面部では第4図の金濃度分
布のA,B領域に対応し、第3図ロ〜ロ断面部で
は第5図の金濃度分布A,B,C領域に対応して
いた。この点が本発明の最大の特徴である。 つぎに、第7図cのダイオードウエフアの逆回
復時間を小さくするために、酸化膜10を除去し
て、ダイオードウエフアの両面に対して真空蒸着
にて金が蒸着され、820℃の温度で60分間の熱処
理が行われる。この熱処理によつて第3図イ〜イ
断面相当部分の金の濃度分布は、第4図に示す
A,B,C領域を形成する。 1回の金の熱拡散で第4図のA,B,C領域が
現れる理由は、前述の結晶構造の乱れの傾向と対
応して、C領域で減少する理由は、金がN+層5
にゲツターされるためである。金のゲツター効果
はリンを拡散して形成したN+層が特に有効であ
り本発明の一の特徴となつている。また、1回の
金の熱拡散で第5図のA,B,C領域が現れる理
由は、前述の結晶構造の乱れと対応して理解され
よう。 この熱処理後、第7図dのようにN+層5とP+
層6の面に対してダイオードウエフアと同径のタ
ングステンから成る支持電極8をアルミニウムを
主成分とする金属ろう7を介して置き、これの不
活性ガス中で熱処理を行い一体に固着される。こ
れによりN+層5とP+層6はアルミニウムで短絡
された形状となる。その後、P+層2の面に対し
てはアノード電極1となる直径15mm、厚み10μm
を有するアルミ蒸着電極が形成される。 以上説明したような製作工程を経て第4図に示
されるA,B,Cのごとく三つの領域を示す金の
濃度分布と第5図に示されるA,B,Cのごとく
三つの領域を示す金の濃度分布を実現することが
できる。 固着完成後、電圧阻止接合であるP−Ni接合
は球面研磨法等により負ベベルに整形された後
に、ベベル面に対して化学研磨、表面保護膜形成
等がなされてダイオードが完成する。 このようにして製作されたダイオードの定格は
150A、2000Vで逆回復時間は約1μsecであり、そ
の逆回復時の電流波形は第6図に示すように二段
階のdi/dt特性を示す素子を得ることができた。 なお、逆回復電荷測定条件としては、順電流
300A、順電流降下率50A/μSで行つた。
【表】
第1表は本実施例によつて製作された素子と従
来製作されていた同定格の素子を比較したもので
ある。第1表から理解されるように本発明による
素子は、逆回復時間と逆回時のピーク電流が小さ
く、ダイオードと逆並列接続して使用されるサイ
リスタに与えるdv/dt耐量に大きな影響力をも
つdi2/dtが、従来の素子よりも低減された優秀
な高速ダイオードが製作可能となつた。このため
サイリスタ応用技術面に寄与する効果が極めて大
きいものである。 なお、本実施例ではダイオード単体について説
明を行つたが、ダイオードが複合化された他の半
導体装置、例えば逆導通サイリスタや逆導通サイ
リスタウエフアとダイオードウエフアが一体化さ
れてなる複合逆阻止サイリスタなどにも利用でき
ることは、同業者ならば容易に推察できるもので
ある。
来製作されていた同定格の素子を比較したもので
ある。第1表から理解されるように本発明による
素子は、逆回復時間と逆回時のピーク電流が小さ
く、ダイオードと逆並列接続して使用されるサイ
リスタに与えるdv/dt耐量に大きな影響力をも
つdi2/dtが、従来の素子よりも低減された優秀
な高速ダイオードが製作可能となつた。このため
サイリスタ応用技術面に寄与する効果が極めて大
きいものである。 なお、本実施例ではダイオード単体について説
明を行つたが、ダイオードが複合化された他の半
導体装置、例えば逆導通サイリスタや逆導通サイ
リスタウエフアとダイオードウエフアが一体化さ
れてなる複合逆阻止サイリスタなどにも利用でき
ることは、同業者ならば容易に推察できるもので
ある。
第1図はSnap−off特性を有するダイオードの
逆回復時の電流波形の説明図、第2図はSoft−
Recovery特性を有するダイオードの逆回復時の
電流波形の説明図、第3図は本発明の一実施例を
示す高速ダイオードの部分断面図、第4図は第3
図の本発明ダイオードのイ〜イ断面部の金濃度分
布を示した説明図、第5図は第3図の本発明ダイ
オードのロ〜ロ断面部の金濃度分布を示した説明
図、第6図はその逆回復時の電流波形を示した説
明図、第7図は本発明の高速ダイオードの一実施
例の製造工程を示す縦断面図である。 1……アノード電極、2,3……P+層、3…
…P層、4,4′……Ni層、5……N+層、7…
…金属ろう材、8……支持電極、10……酸化
膜。
逆回復時の電流波形の説明図、第2図はSoft−
Recovery特性を有するダイオードの逆回復時の
電流波形の説明図、第3図は本発明の一実施例を
示す高速ダイオードの部分断面図、第4図は第3
図の本発明ダイオードのイ〜イ断面部の金濃度分
布を示した説明図、第5図は第3図の本発明ダイ
オードのロ〜ロ断面部の金濃度分布を示した説明
図、第6図はその逆回復時の電流波形を示した説
明図、第7図は本発明の高速ダイオードの一実施
例の製造工程を示す縦断面図である。 1……アノード電極、2,3……P+層、3…
…P層、4,4′……Ni層、5……N+層、7…
…金属ろう材、8……支持電極、10……酸化
膜。
Claims (1)
- 1 高抵抗N形母材からなるシリコン基板Ni層
の一方の面にP形不純物のガリウムまたはアルミ
ニウムを拡散して形成したP層を、他方の面にN
形不純物のリンを選択的に拡散し、複数個に分散
配置して形成した主領域となるN+層を有するP
−Ni−N+接合と、前記分散配置したN+層に囲ま
れた複数個の小領域を有するP−Ni接合におい
て、該両接合のP層上と前記複数個の小領域を有
するNi層の下面にP形不純物のボロンを拡散し
てそれぞれ形成したP+層を設け、P+−P−Ni−
N+とP+−P−Ni−P+接合を形成し、逆回復電荷
を小さくするためにダイオードウエフアの両面よ
りライフタイムキラーである金を熱拡散し、ダイ
オードウエフアの厚み方向の金の濃度分布がP+
−P−Ni−N+接合ではP+層からN+層に向つて
3段階に減少するような勾配を持ち、P+−P−
Ni−P+接合ではP+層からP+層に向つてU字形の
分布を示すようにしたことを特徴とする高速ダイ
オード。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP56209910A JPS58114467A (ja) | 1981-12-28 | 1981-12-28 | 高速ダイオ−ド |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP56209910A JPS58114467A (ja) | 1981-12-28 | 1981-12-28 | 高速ダイオ−ド |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS58114467A JPS58114467A (ja) | 1983-07-07 |
JPH0234189B2 true JPH0234189B2 (ja) | 1990-08-01 |
Family
ID=16580671
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP56209910A Granted JPS58114467A (ja) | 1981-12-28 | 1981-12-28 | 高速ダイオ−ド |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS58114467A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN1044651C (zh) * | 1997-06-13 | 1999-08-11 | 清华大学 | 大功率软恢复隧道二极管管芯结构 |
CN1044650C (zh) * | 1997-06-13 | 1999-08-11 | 清华大学 | 大功率快速软恢复二极管管芯结构 |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0640581B2 (ja) * | 1984-03-23 | 1994-05-25 | 株式会社東芝 | スイツチング素子 |
JP2604580B2 (ja) * | 1986-10-01 | 1997-04-30 | 三菱電機株式会社 | アノード短絡形ゲートターンオフサイリスタ |
JP2706072B2 (ja) * | 1987-10-02 | 1998-01-28 | 株式会社豊田自動織機製作所 | pn接合ダイオード |
-
1981
- 1981-12-28 JP JP56209910A patent/JPS58114467A/ja active Granted
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN1044651C (zh) * | 1997-06-13 | 1999-08-11 | 清华大学 | 大功率软恢复隧道二极管管芯结构 |
CN1044650C (zh) * | 1997-06-13 | 1999-08-11 | 清华大学 | 大功率快速软恢复二极管管芯结构 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS58114467A (ja) | 1983-07-07 |
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