JPH0233692Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、口紅等の棒状化粧料容器及び紅筆等
の化粧料塗布具を複数本収容する収納ケースに関
するものである。

〔従来の技術及び考案が解決しようとする課題〕

口紅等の化粧料は、TPOに応じて好みの色を
使い分けることが望ましい。しかし、好みの色の
棒状化粧料を収納した棒状化粧料容器を複数本携
帯する事は不経済であり、ケースも大きなものに
なつてしまい実用的でなかつた。

また、複数の化粧料を皿体に充填したコンパク
ト状のケースも提案されている。この化粧料は、
化粧料塗布具で塗布するため、必要な色の分だけ
化粧料塗布具が必要であつた。しかし、必要とす
る化粧料塗布具を携帯するのは不便であつた。

そこで本出願人は、実願昭59−70801号（実開
昭61−39017号公報）に於いて棒状化粧料容器を
収納する化粧料ケースを提案しているが、本考案
は、この化粧料ケースをさらに改良したものであ
る。

〔実施例〕

本考案実施例を図によつて説明する。

化粧料塗布具１を保持する保持筒２は下端外壁
に摺動突起３を、内壁に係止突起４を有した脚体
５が複数体垂下している。この摺動突起３は保持
筒２よりも外方向に突出している。外筒６は、前
記保持筒２及び化粧料塗布具１を摺動自在に収納
する保持筒２よりも僅かに大径な収納孔７が穿設
され、更に下端には、脚体５の摺動突起３の外接
円周径とほぼ同径の周溝８が穿設され、この周溝
８には、脚体５の係止突起４の内接円径よりも大
径な摺動孔９が穿設された底リング１０が挿嵌止
着している。以上構成がカートリツジＡである。

尚、カートリツジＡは、本出願人が実願昭59−
70801号（実開昭60−182923号公報）に於いて提
案した棒状化粧料３０を収容したカートリツジ
A′も使用可能である。

また、化粧料塗布具１をカートリツジＡより露
出させる押圧棒Ｂは、先端が脚体５の係止突起４
の内接円周径よりわずかに小径な頭部１１を有
し、この頭部１１の下方に係止凹溝１２が周設さ
れた突入部１３を有している。

次に、複数のカートリツジＡ，A′と押圧棒Ｂ
を収容した収容ケースＣについて説明する。

上記カートリツジＡを複数収容する保持枠１４
を有する本体１５と、蓋体１６は各々開閉自在に
蝶着する蝶着部１７を有している。この蝶着部１
７には収納孔７′が貫通して穿設されている。

また、押圧棒Ｂを抱持する板状スプリング１８
を抜脱不能に内装した収嵌筒１９はその側部外壁
に螺合突部２０が突出している。この収嵌筒１９
は尾栓２１より立設したガイド筒２２に摺動自在
に内装され、螺合突部２０がガイド筒２２に縦状
に穿設されたガイド筒２３を貫通し収嵌筒１９を
回動不能に案内している。ガイド筒２２に回動自
在に、しかし抜脱不能に被嵌した螺旋筒２４は、
ガイド筒２２を貫通した螺合突部２０と螺合する
螺旋溝２５が螺設されている。さらに、ガイド筒
２２及び螺旋筒２４に貫通され、収嵌筒１９前方
に収納室２６を構成するスリーブ２７は、螺旋筒
２４と止着しガイド筒２２に回動自在に、しかし
抜脱不能に係合しており、外壁中央に縦状リブ２
８が周設されている。以上構成が機構部２９であ
る。

この機構部２９は蝶着部１７の収納孔７′に挿
入され、本体１５側の蝶着部１７ａにスリーブ２
７の縦状リブ２８が係着し、蓋体１６側の蝶着部
１７ｂに尾栓２１の側壁が係着している。尚、ス
リーブ２７は、蓋体１６側の蝶着部１７ｂに於い
ては回動自在となつている。

〔作用〕

次に、使用時について説明する。

蓋体１６が閉じている場合、押圧棒Ｂを抱持し
た収嵌筒１９は下死点に位置し、押圧棒Ｂを収納
室２６に収納している。蓋体１６を開くと、蓋体
１６側の蝶着部１７ｂが回動し、尾栓２１及びガ
イド筒２２も回動する。しかし、スリーブ２７及
び螺旋筒２４は本体１５側の蝶着部１７ａに係着
しているため螺合作用により収嵌筒１９が繰り出
され、押圧棒Ｂが収納孔より突出し、抜脱可能と
なる。

そして、本体１５より、必要に応じた化粧料塗
布具１を収納したカートリツジＡ，A′を取り出
し、蝶着部１７の収納孔７′より押圧棒Ｂ抜脱し、
カートリツジＡの底部より、押圧棒Ｂの頭部１１
を挿入させてやればよい。

即ち、押圧棒Ｂが保持筒２を押圧して収納孔７
内を摺動させると、保持筒２の脚体５の摺動突起
３が周溝８から収納孔７内壁に摺接して内径方向
に窄まり、侵入していた押圧棒Ｂの係止凹溝１２
に脚体５の係止突起４が突入するものである。こ
の状態で押圧棒Ｂを保持して使用する事ができ
る。

使用後は外筒６を保持して押圧棒Ｂを引き抜け
ば、保持筒２の脚体５が窄まり係止突起４が係止
凹溝１２に突入しているため、保持筒２に保持さ
れた化粧料塗布具１も押圧棒Ｂと共に外筒６内を
降下する。即ち脚体５の摺動突起３が周溝８へ復
帰して拡開し、係止突起４が係止凹溝１２の係合
が解除されて押圧棒Ｂは抜脱するものである。

そして、押圧棒Ｂを収納孔７′の収嵌筒１９に
挿入し、突入部１３を板状スプリング１８に抱持
させ、蓋体１６を閉じると螺合作用により、収嵌
筒１９が繰り下げられ、化粧料塗布具１を収納室
２６に収納する。

カートリツジＡを本体１５内に収容した時、脚
体５の摺動突起３が周溝８に係着しているため、
振動などで化粧料塗布具１が不用意に露出して、
塗布部を汚すことはない。

〔考案の効果〕

本考案は、以上のように本体１５と蓋体１６の
蝶着部１７に押圧棒Ｂを収納するため、本体１５
にはカートリツジＡのみを収納すればよく、従来
の収納ケースと比較して、小型化できるものであ
る。

また本考案は、蓋体１６を開く操作により収納
室２６より押圧棒Ｂを繰り出させて抜脱可能とす
るため、押圧棒Ｂが必要な時以外、つまり、カー
トリツジＡ，A′を使用する時以外抜脱が不可能
となつており、携帯中の不用意な抜脱を防止可能
としたものである。そして使用時には、押圧棒Ｂ
が収納孔７′より突出し安易に抜脱できる。さら
に、機構部２９に棒状化粧料容器で周知の繰り出
し機構を利用しているため、信頼性が高く、実用
性が高い等数多くの利点を有する考案である。

尚、第６図は、ガイド筒２２′をスリーブ２
７′に止着し、スリーブ２７′とガイド筒２２′の
間に尾栓２１′より立設した螺旋筒２４′を回動自
在に位置させた機構部２９′を内装した収納ケー
スC′であるが、この実施例も前述した実施例と同
様の作用、効果を有するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案実施例の化粧料塗布具カート
リツジの正面断面図。第２図は、カートリツジに
押圧棒を挿入した状態の正面断面図。第３図は、
収納ケースの平面断面図。第４図は、収納ケース
開蓋時の平面断面図。第５図は、棒状化粧料カー
トリツジの正面断面図。第６図は、その他実施例
の収納ケースの平面断面図。 １……化粧料塗布具、２……保持筒、３……摺
動突起、４……係止突起、５……脚体、６……外
筒、７，７′……収納孔、８……周溝、９……摺
動孔、１０……底リング、１１……頭部、１２…
…係止凹溝、１３……突入部、１４……保持枠、
１５……本体、１６……蓋体、１７，１７ａ，１
７ｂ……蝶着部、１８……板状スプリング、１９
……収嵌筒、２０……螺合突部、２１，２１′…
…尾栓、２２，２２′……ガイド筒、２３……ガ
イド溝、２４，２４′……螺旋筒、２５……螺旋
溝、２６……収納孔、２７，２７′……スリーブ、
２８……縦状リブ、２９，２９′……機構部、３
０……棒状化粧料、Ａ，A′……カートリツジＢ
……押圧棒、Ｃ，C′……収納ケース。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 本体１５と蓋体１６を開閉自在に蝶着した収納
   ケースに於いて、棒状化粧料３０あるいは化粧料
   塗布具１を収容したカートリツジＡにホルダーを
   装着して使用するカートリツジ式容器のカートリ
   ツジＡを収納する本体１５と蓋体１６の蝶着部１
   ７に収納孔７をそれぞれ穿設し、該収納孔７′に、
   ホルダーを収嵌保持し外側壁より螺合突部２０が
   突出した収嵌筒１９と、螺合突部２０に貫通され
   収嵌筒１９の回動を阻止するガイド溝２３が縦状
   に穿設されたガイド筒２２と、螺合突部２０と螺
   合する螺旋溝２５が螺設された螺旋筒２４と、よ
   り構成される螺旋繰り出し機構部２９を内装した
   ことを特徴とする棒状化粧料容器及び化粧料塗布
   具の収納ケース。