JPH0240896Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、カートリツジ式棒状化粧料容器の改
良に関するものである。

〔従来の技術〕

従来より、口紅等の棒状化粧料容器は使い捨て
の容器である為、大変不経済であつた。そこで、
棒状化粧料をカートリツジ化して、簡単に棒状化
粧料が交換できるカートリツジ式の棒状化粧料容
器が望まれ、数多く提案されている。

また。棒状化粧料容器は携帯する化粧品である
為、携帯に便利な様に、小径で小型化したものが
理想であつた。しかし、単純に容器を小型化して
しまうと、使用時に繰り出し操作がしにくかつた
り、塗布する時持ちにくかつたりして、使用しに
くいものとなつてしまつた。

そこで、特公昭50−31075号公報により、使用
時に容器長が伸長して使い易い長さとなり、携帯
時には容器長が収縮して小型化する構造の棒状化
粧料容器が提案されている。

〔考案が解決しようとする課題〕

しかし、この伸縮機構をカートリツジ式の棒状
化粧料容器に設ける場合には、伸縮機構自体が複
雑であり、部品点数が多く製造コストが高くなつ
てしまうものであり、更にカートリツジの着脱機
構を設ければならない為、棒状化粧料容器が更に
複雑になつてしまつた。

〔課題を解決する為の手段〕

カートリツジ体１５は、棒状化粧料１を収嵌保
持し、側壁に螺合片３が突出した収嵌筒２と、底
面に係合孔８が穿設され、側壁に係合片７が突出
した伸縮筒６と、前記収嵌筒２を上方に、伸縮筒
６を下方に摺動自在に内装し、前記螺合片３及び
係合片７が貫通するガイド溝５を縦状に穿設した
ガイド筒４と、前記螺合片３が螺合する繰り出し
螺旋溝１１を螺設し、この繰り出し螺旋溝１１の
下方に前記係合片７が螺合する逆の傾きの伸縮螺
旋溝１２を螺設した螺合筒９とが主な構成要素と
なつている。

このカートリツジ体１５を着脱自在に装着する
ホルダー１６は、蓋体１９を抜脱自在に嵌合する
挿嵌部２１を有し、カートリツジ体１５の伸縮筒
６の係合孔８に突入し、係合孔８側壁に弾発係合
するスプリング片２５を突出された係合体２３が
底面より立設している。

〔作用〕

カートリツジ体１５がホルダー１６に装着され
ている場合、ホルダー１６の係合体２３がカート
リツジ体１５の伸縮筒６の係合孔８に突入し、側
壁のスプリング片２５が内装に弾発係止してい
る。

使用時には、ホルダー１６を回動操作するとホ
ルダー１６の係合体２３がカートリツジ体１５の
伸縮筒６に係止している為伸縮筒６が回動する。
そして、伸縮筒６の係合片７がガイド筒４のガイ
ド溝５を貫通している為、ガイド筒４も回動す
る。その結果、収嵌筒２が螺合作用により繰り出
されるものである。同時に、伸縮筒６の係合片７
は、収嵌筒２の螺合片３が螺合した繰り出し螺旋
溝１１と逆の傾きの伸縮螺旋溝１２に螺合してい
る為、伸縮筒６は下方に繰り出される。しかし、
伸縮筒６にはホルダー１６の係合体２３が弾発係
止して伸縮筒６が保持されている為、カートリツ
ジ体１５が上方に繰り出される結果となる。

カートリツジ体１５を抜脱するには、ホルダー
１６を保持して、カートリツジ体１５を係合体２
３の弾発係止力に抗して抜き取れば良い。

〔実施例〕 棒状化粧料１を収嵌保持する収嵌筒２は、有底
筒状体で外側壁に螺合片３が突出している。この
収嵌筒２を上下摺動自在に内装する筒状のガイド
筒４には、前記螺合片３が貫通するガイド溝５を
上下方向に穿設している。更にこのガイド筒４に
は、前記収嵌筒２下方に伸縮筒６が上下摺動自在
に内装されている。この伸縮筒６の側壁には、前
記ガイド溝５を貫通する係合片７が突出してい
る。更に底面には、係合孔８が穿設されている。
前記ガイド筒４に回動自在に保持される螺旋筒９
は、ガイド筒４上端及び下端側壁に周設した突リ
ブ１０に挟持され、抜脱不能になつている。この
螺旋筒９の内側壁には、前記収嵌筒２の螺合片３
が螺合する右螺旋状の繰り出し螺旋溝１１を螺設
している。更に繰り出し螺旋溝１１の下方には、
前記伸縮筒６の係合片７が螺合する左螺旋状の伸
縮螺旋溝１２を螺設している。尚、この繰り出し
螺旋溝１１と伸縮螺旋溝１２は、伸縮螺旋溝１２
の方がピツチが細かく構成されている。この螺旋
筒９を左回転させる事により、螺合作用で収嵌筒
２は上方に、伸縮筒６は下方に摺動し、伸縮筒６
がガイド筒４の下端より突出する様になつてい
る。前記螺旋筒９は、スリーブ１３内壁に挿入止
着されている。このスリーブ１３は、ガイド筒４
を回動自在に内装しており、ガイド筒４下端まで
被つている。更に上端には、棒状化粧料１及び収
嵌筒２上端が出没する出没口１４を穿設してい
る。以上がカートリツジ体１５である。

次に、このカートリツジ体１５を着脱自在に装
着するホルダー１６について説明する。

前記カートリツジ体１５下方が挿入される装着
口１７を上端に有した回動操作筒１８は、蓋体１
９を抜脱自在に係着する突タボ２０が複数ケ所に
突出した挿嵌部２１を有する中筒２２を止着して
いる。また、回動操作筒１８の内壁下端には、底
面が皿状に形成された係合体２３を挿入止着して
いる。この係合体２３の中央には、前記カートリ
ツジ体１５の伸縮筒６の係合孔８に突入する係合
部２４が立設している。この係合部２４には、係
合孔８内壁に弾発係止し、カートリツジ体１５と
ホルダー１６を抜脱可能に連結するスプリング片
２５が複数本切り欠かれている。

〔考案の効果〕

本考案は以上の様に、螺旋筒９に棒状化粧料１
を繰り出す繰り出し螺旋溝１１の下方に伸縮螺旋
溝１２を設け、この伸縮螺旋溝１２に螺合する伸
縮筒６を下方に繰り出す事によつて、容器長を伸
縮させるものである。そして、伸縮筒６に抜脱自
在にホルダー１６を係着されてカートリツジ化す
る。

従がつて、従来のカートリツジ式棒状化粧料容
器と比較しても部品数が１ケ増すだけで、カート
リツジ式棒状化粧料容器に容器の伸縮機構が設け
られるものである。

加えて、容器の伸縮機構には、従来より棒状化
粧料容器に数多く利用されている螺旋繰り出し機
構を用いている為、繰り出し操作時の操作性が良
く、信頼性、確実性が高いものとなつている。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案実施例のカートリツジ体抜脱
時の側脱面図。第２図は、カートリツジ体装着時
の側断面図。第３図は、使用状態の側断面図。第
４図は、螺旋筒の展開図。 １……棒状化粧料、２……収嵌筒、３……螺合
片、４……ガイド筒、５……ガイド溝、６……伸
縮筒、７……係合片、８……係合孔、９……螺旋
筒、１０……突リブ、１１……繰り出し螺旋溝、
１２……伸縮螺旋溝、１３……スリーブ、１４…
…出没口、１５……カートリツジ体、１６……ホ
ルダー、１７……装着口、１８……回動操作筒、
１９……蓋体、２０……突タボ、２１……挿嵌
部、２２……中筒、２３……係合体、２４……係
合部、２５……スプリング。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 棒状化粧料１を収嵌保持し、側壁に螺合片３が
   突出した収嵌筒２と、底面に係合孔８が穿設され
   側壁に係合片７が突出した伸縮筒６と、前記収嵌
   筒２を上方に伸縮筒６を下方に摺動自在に内装
   し、前記螺合片３及び係合片７が貫通するガイド
   溝５を縦状に穿設したガイド筒４と、該ガイド筒
   ４に回動自在に保持され、前記螺合片３が螺合す
   る繰り出し螺旋溝１１の下方に前記係合片７が螺
   合する逆の傾きの伸縮螺旋溝１２を螺設した螺旋
   筒９とが主な構成要素となつたカートリツジ体１
   ５を、 蓋体１９を抜脱自在に嵌合する挿嵌部２１を有
   し、カートリツジ体１５の伸縮筒６の係合孔８に
   突入し、係合孔８側壁に弾発係止するスプリング
   片２５を突出された係合体２３が底面より立設し
   たホルダー１６に着脱自在に装着する事を特徴と
   するカートリツジ式棒状化粧料容器。