JPH0233368Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は衛星放送を受信するのに使用するパラ
ボラアンテナを設置する際に使うパラボラアンテ
ナ自在取付装置に関する。

従来あるパラボラアンテナ取付装置はそのほと
んどが固定したものであつて、ある程度の受信角
度の調整は行えても受信角度の上下左右の微調整
は自在に行うことは不可能とあつた。

本考案は上記従来の実情に鑑み、新たに開発し
たものであつて、衛星放送が盛んに行なわれよう
とする現在、該衛星放送の人工衛星から送られる
電波を確実に受信する為、そのパラボラアンテナ
の受信角度を上下左右自在に調整出来、更に該角
度の微調整も調整ダイヤルにて簡単に行える便宜
なパラボラアンテナ自在取付装置の提供を目的と
し、その特徴とするところは箱型基台の左右側板
にパラボラアンテナ受板を回動自在にその一部を
軸支するとともに該箱型基台の左右側板間架け渡
した上下調整ピンに該パラボラアンテナ受板の一
端を取り付けて該上下調整ピンを上下移動可能に
取り付けた上下調整ダイヤルにてパラボラアンテ
ナ受板を箱型基台に上下角度調整自在に取り付け
るとともに、下方支持板と上方支持板間に箱型基
台を回動自在に配設して、下方支持板、箱型基台
と上方支持板に設けられた大円孔に下方より支持
筒を挿入して、下方支持板と上方支持板をＵボル
ト等の取付具にて固定可能と成し、箱型基台の上
下側板間に架け渡した左右調整ピンにて下方支持
板と上方支持板を連結せしめ、該左右調整ピンを
左右移動可能に取り付けた左右調整ダイヤルにて
箱型基台を左右角度調整自在に構成した点にあ
る。

以下、図示する実施例に基づき本考案を詳説す
る。

第１図、第２図において、１は箱型の基台であ
つて、２は該箱型基台１の前側に取り付けられた
パラボラアンテナ受板であり、３は箱型基台１に
下部に取り付けられた下方支持板、４は箱型基台
１の上部に取り付けられた上方支持板であつて、
５は箱型基台１を支持する支持筒である。

第３図の分解図に示すように、箱型基台１の形
状は、左右側板６，７と上下側板８，９から一体
に成り、該左右側板６，７の前側は下拡がりの広
腕部１０，１１に形成されている。該広腕部１
０，１１の下方部分に弧状上下ガイド孔１２，１
３が設けられており、左右側板６，７の上方所定
位置に取付孔１４，１４が穿たれ、上下側板８，
９の中心部に大円孔１５，１６が形成され、該大
円孔１５，１６近傍の左右位置にそれぞれ弧状左
右ガイド孔１７，１８，１９，２０が設けられて
いる。又、左右側板６，７の後側にダイヤル支持
板２１が架着され、該ダイヤル支持板２１の左側
上部所定位置に上下ダイヤル支持孔２２が設けら
れているとともに右側中部所定位置にも左右ダイ
ヤル支持孔２３が設けられている。尚、該上下ダ
イヤル支持孔２２は円孔部と該円孔部から下方に
至る小孔部とから成り、該左右ダイヤル支持孔２
３は円孔部と該円孔部から右方に至る小孔部とか
ら形成されている。

上記箱型基台１の左右側板６，７の弧状上下ガ
イド孔１２，１３間に上下調整ピン２４が配設さ
れるとともに上下側板８，９の左側の弧状上下ガ
イド孔１７，１９間に左右調整ピン２５が配設さ
れている。

パラボラアンテナ受板２は、パラボラアンテナ
前側取付板部２６と左右側板部２７，２８とから
成り、パラボラアンテナ前側取付板部２６の心部
に大円長孔２９が設けられ、該大円長孔２９周囲
の上下左右四ケ所にパラボラアンテナ取付孔３
０，３０，３０，３０が穿たれており、左右側板
部２７，２８の前側上下位置にパラボラアンテナ
取付孔３１，３１，３２，３２が設けられて後側
上下近傍に受板取付孔３３，３３，３４，３４が
設けられている。

下方支持板３は上側板３５と後側板３６と下側
補強片３７とから成り、上側板３５の中心部に大
円孔３８が設けられ、該大円孔３８の周縁には上
方に突出したガイド突条３９が形成れ、該ガイド
突条３９近傍の左右位置にボルト挿入孔４０，４
０が穿たれており、後側板３５の左右所定位置に
Ｕボルト挿入孔４１，４１が穿設されている。

上方支持板４は、上記下方支持板３を裏返し、
更にＬ字状押え板４２を後側板４３部分に溶着し
て形成したものであつて、大円孔４４ら下方に突
出したガイド突条４５と該ガイド突条４５近傍の
左右位置にボルト挿入孔４６，４６、後側板４３
の左右所定位置のＵボルト挿入孔４７，４７が同
様にそれぞれ形成されている。

第３図中、４８，４９は上下調整ダイヤル及び
左右調整ダイヤルであつて、棒状部５０，５１の
前部がボルト部５２，５３に形成され、後端には
つまみ５４，５５が設けられ、該つまみ５４，５
５近くの棒状部の所定位置に係止周溝５６，５７
が設けられている。尚、図中、５８，５９はＵボ
ルトである。

上記各部品の組み立て方を説明すると、まず、
下方支持板３を箱型基台１の下方より、該箱型基
台１の下方の大円孔１６に下方支持板３のガイド
突条３９を嵌め合わして取り付けるとともに、上
方支持板４を箱型基台１の上方より、該箱型基台
１の上方の大円孔１５に上方支持板４のガイド突
条４５を嵌め合わして取り付ける。更に下方より
ワツシヤ６０、スプリングワツシヤ６１を介して
下方支持板３の左側のボルト挿入孔４０にボルト
６２を挿入し該ボルト６２を更に箱型基台１の弧
状左右ガイド孔１９を貫通して、左右調整ピン２
５の下方のナツト孔に螺入する。同様にして、上
方よりワツシヤ６０、スプリングワツシヤ６１を
介して上方支持板４の左側のボルト挿入孔４６に
ボルト６２を挿入し該ボルト６２を更に箱型基台
１の弧状左右ガイド孔１７を貫通て、左右調整ピ
ン２５の上方のナツト孔に螺入する。

一方、箱型基台１の内部よりボルト６３を挿入
し、下方支持板３の右側のボルト挿入孔４０を貫
いて下方よりワツシヤ６０、スプリングワツシヤ
６１を介してナツト６４を該ボルト６３に螺合せ
しめるとともに箱型基台１の上側板８の右側の弧
状左右ガイド孔１８に箱型基台１の内部よりボル
ト６３を挿入し、上方支持板４の右側のボルト挿
入孔４６を貫いて上方よりワツシヤ６０、スプリ
ングワツシヤ６１を介してナツト６４を該ボルト
６３に螺合せしめる。この際、各ボルト６２，６
２，６３，６３は強く締めずに緩やかに螺入した
状態とし、下方支持板３と上方支持板４に対し、
箱型基台１が左右に移動可能な状態としている。

次に、パラボラアンテナ受板２の箱型基台１の
前側に被せ、まず、パラボラアンテナ受板２の左
右側板部２７，２８の上側の受板取付孔３３，３
３を箱型基台１の左右側板６，７の取付孔１４，
１４に合わせ、箱型基台１の内側よりボルト（図
示せず）を該取付孔１４，１４と受板取付孔３
３，３３に挿入し、パラボラアンテナ受板２の左
右側板部２７，２８の外側より、ワツシヤ６０、
スプリング６１を介て、該ボルト（図示せず）に
ナツト６４を螺合する。更にパラボラアンテナ受
板２の左右側板部２７，２８の下側の受板取付孔
３４，３４を箱型基台１の弧状上下ガイド孔、１
２，１３において上下調整ピン２４の左右のナツ
ト孔部分に合わせ、パラボラアンテナ受板２の左
右側板部２７，２８の両外側よりワツシヤ６０、
スプリングワツシヤ６１を介してナツト６５を箱
型基台１の弧状上下ガイド孔、１２，１３に挿入
し、上下調整ピン２４の左右のナツト孔に螺入す
る。この場合も該ナツト６５，６５は強く締めず
に緩やかに螺入した状態とし、パラボラアンテナ
受板２が上下移動可能な状態となつている。

更に、上下調整ダイヤル４８は箱型基台１のダ
イヤル支持板２１の上下ダイヤル支持孔２２の円
孔部に挿入し、上下調整ピン２４の右側部に設け
られた貫通ナツト孔６６にボルト部５２を螺入、
係止周溝５６を上下ダイヤル支持孔２２の小孔部
に嵌め込み係止させる。又、左右調整ダイヤル４
９を箱型基台１の左右ダイヤル支持孔２３の円孔
部に挿入し、左右調整ピン２５の中腹部に設けら
れた貫通ナツト孔６７にボルト部５３を螺入し、
係止周溝５７を左右ダイヤル支持孔２３の小孔部
に嵌め込み係止させる。

この状態で、パラボラアンテナ用の支持筒５を
下方支持板３の大円孔３８を通し、更に箱型基台
１の下側板９の大円孔１６と上側板８の大円孔１
５から上方支持板４の大円孔４４を通して該支持
筒５の上端を上方支持板４のＬ字状押え板４２下
面に当接して支持させる。

最後に、Ｕボルト５８を前方より支持筒５を挾
んで下方支持板３の後側板３６のＵボルト挿入孔
４１，４１に挿入、反対側（後方）より、ワツシ
ヤ６８、スプリングワツシヤ６９を介してナツト
７０をＵボルト５８の先端に螺合するとともに、
他のＵボルト５９を前方より支持筒５を挾んで上
方支持板４の後側板４３のＵボルト挿入孔４７，
４７に挿入し、反対側（後方）より、ワツシヤ６
８、スプリングワツシヤ６９を介してナツト７０
をＵボルト５９の先端に螺合する。

上記のようにして組み上つた状態を示すのが、
第１図と第２図であつて、次に内部構造を示す第
２図によつて、パラボラアンテナ（第４図、第５
図に示す）を取り付ける本装置の角度調整の行い
方を説明すると、まず、上下のＵボルト５８，５
９を緩めて、装置全体を支持筒５を軸に回転自在
と成し、左右角度がほぼ決まつた位置にて、ナツ
ト７０，７０，７０，７０を締めて、Ｕボルト５
８，５９によつて装置全体を固定する。更に、左
右角度の微小な調整を行うには、左右調整ダイヤ
ル４９のつまみ５５を左右いずれかに回し、左右
調整ダイヤル４９を矢印ａ方向（右図転）に回す
と左右調整ピン２５が矢印a′方向に引き寄せられ
る訳であるが、下方支持板３と上方支持板４に左
右調整ピン２５が固定されているのでフリーの状
態にある箱型基台１が弧状左右ガイド孔１７，１
８，１９，１８によつて略前方すなわち右回転し
て位置決めを行うか、もしくは、左右調整ダイヤ
ル４９のつまみ５５を矢印ｂ方向（左回転）に回
わすと左右調整ピン２５が矢印b′方向に押され、
箱型基台１が弧状左右ガイド孔１７，１８，１
９，２０によつて手前方向すなわち左回転して位
置決めが行なわれる。

次にパラボラアンテナ受板２の上下の角度調整
を行うには、上下調整を行うには、上下調整ダイ
ヤル４８のつまみ５４を左右いずれかに回わし、
上下調整ダイヤル４８のつまみ５４を矢印ｃ方向
（右回転）に回わすと上下調整ピン２４が手前に
引れ、箱型基台１の左右側板６，７の広腕部１
０，１１の弧状上下ガイド孔１２，１３に添つて
上下調整ピン２４が下降し、これとともパラボラ
アンテナ受板２が垂直に近い角度に調整される。
もしくは、上下調整ダイヤル４８のつまみ５４を
矢印ｄ方向（左回転）に回わすと上下調整ピン２
４は前方に押され、箱型基台１の左右側板６，７
の広腕部１０，１１の弧状上下ガイド孔１２，１
３に添つて上下調整ピン２４が上方に上がり、こ
れとともにパラボラアンテナ受板２が水平に近い
角度に調整される。

各調整が終了した時点で、各ボルト６２，６
２，６５，６５を締め込み、箱型基台１を下方支
持板３と上方支持板４に、パラボラアンテナ受板
２を箱型基台１にそれぞれ固定する。

上記構成を有する本装置Ａは、例えば第４図、
第５図に示す、屋根、壁に据え付けられるパラボ
ラアンテナ据え付け架台Ｂの支持筒５部分に設置
されるものであつて、第４図の如く、上方より、
その大円孔１５，１６，３８，４４に該支持筒５
を挿入し、前記した手順で角度調整して取り付け
られる。図中、Ｐはパラボラアンテナであつて、
パラボラアンテナ受板２にボルト等で取り付けら
れる。

第６図は、屋上等の平面ｃ上に据え付けられた
ボール等の支持筒５の上部に本装置Ａを取り付け
た状態を示し、第７図は壁部分Ｄに据え付け架台
Ｂに介して本装置Ａを設置した状態、又、第８図
は屋根Ｅに据え付け架台Ｂを介して本装置Ａを設
置した状態を示したものである。

本考案は叙上の如く、箱型基台の左右側板にパ
ラボラアンテナ受板を回動自在にその一部を軸支
するとともに該箱型基台の左右側板間に架け渡し
た上下調整ピンに該パラボラアンテナ受板の一端
を取り付けて該上下調整ピンを上下移動可能に取
り付けた上下調整ダイヤルにてパラボラアンテナ
受板を箱型基台に上下角度調整自在に取り付ける
とともに、下方支持板と上方支持板間に箱型基台
を回動自在に配設して、下方支持板、箱型基台と
上方支持板に設けられた大円孔に下方より支持筒
を挿入して、下方支持板と上方支持板をＵボルト
等の取付具にて固定可能と成し、箱型基台の上下
側板間に架け渡した左右調整ピンにて下方向支持
板と上方支持板を連結せしめ、該左右調整ピンを
左右移動可能に取り付けた左右調整ダイヤルにて
箱型基台を左右角度調整自在に構成したものであ
るから、パラボラアンテナの左右の大まかな調整
は下方支持板と上方支持板をＵボルト等の取付具
を固定する前に行い、取付具を固定した後は左右
調整ダイヤルで左右受信角度の微調整を行つて、
更に上下調整ダイヤルで上下受信角度の微調整が
行えるので、最適な受信角度が簡単な作で得ら
れ、又、支持筒を直接、下方支持板、箱型基台と
上方支持板に貫通して該支持筒で全体を支えてい
るので頑丈である等の効果を発揮する著大な考案
である。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の一実施例を示し、第１図は斜視
図、第２図は内部構造を示す斜視図、第３図は縮
少分解斜視図、第４図は取付状態を示す斜視図、
第５図は据え付け架台に取り付けた状態を示す斜
視図、第６図はボール等の支持筒に取り付けた状
態を示す縮少側面図、第７図は据え付け架台を介
して壁に取り付けた状態を示す側面図、第８図は
据え付け架台を介して屋根に取り付けた状態を示
す側面図である。 Ｐ……パラボラアンテナ、１……箱型基台、２
……パラボラアンテナ受板、３……下方支持板、
４……上方支持板、５……支持筒、ｂ……左側
板、７……右側板、８……上側板、９……下側
板、１５，１６……大円孔、２４……上下調整ピ
ン、２５……左右調整ピン、３８……大円孔、４
４……大円孔、４８……上下調整ダイヤル、４９
……左右調整ダイヤル、５８，５９……Ｕボル
ト。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. パラボラアンテナを取り付けるパラボラアンテ
   ナ受板と箱型基台、下方支持板と上方支持板とか
   ら成り、箱型基台の左右側板にパラボラアンテナ
   受板を回動自在にその一部を軸支するとともに該
   箱型基台の左右側板間に架け渡した上下調整ピン
   に該パラボラアンテナ受板の一端を取り付けて該
   上下調整ピンを上下移動可能に取り付けた上下調
   整ダイヤルにてパラボラアンテナ受板を箱型基台
   に上下角度調整自在に取り付けるとともに、下方
   支持板と上方支持板間に箱型基台を回転自在に配
   設して、下方支持板、箱型基台と上方支持板に設
   けられた大円孔に下方より支持筒を挿入して、下
   方支持板と上方支持板をＵボルト等の取付具にて
   固定可能と成し、箱型基台の上下側板間に架け渡
   した左右調整ピンにて下方支持板と上方支持板を
   連結せしめ、該左右調整ピンを左右移動可能に取
   り付けた左右調整ダイヤルにて箱型基台を左右角
   度調整自在に構成し、パラボラアンテナ受板に取
   り付けられたパラボラアンテナを左右上下角度調
   整自在に成したことを特徴とするパラボラアンテ
   ナ自在取付装置。