JPH023224Y2 - - Google Patents

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JPH023224Y2
JPH023224Y2 JP9418184U JP9418184U JPH023224Y2 JP H023224 Y2 JPH023224 Y2 JP H023224Y2 JP 9418184 U JP9418184 U JP 9418184U JP 9418184 U JP9418184 U JP 9418184U JP H023224 Y2 JPH023224 Y2 JP H023224Y2
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tension
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Description

【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案は送配電線路における雷閃絡時の続流ア
ークを抑制、遮断して断線や碍子の離断を防止す
る耐雷耐張碍子に関するものである。
(従来の技術) 一般に、耐張碍子と避雷器は例えば実開昭56−
43529号公報に示すように別体で装着され、前記
避雷器の両端に設けたアーキングホーンをそれぞ
れ充電金具あるいは接地金具に気中間隙を介して
対向させている。このような耐雷耐張装置におい
ては、気中間隙に飛来物が付着したり、汚損した
積雪が凍結固着して、充電金具や接地金具へ電気
的に繋がりやすく、又このように電気的に接続さ
れた状態においては線路電圧が限流素子に対し常
時印加されるので、限流素子が劣化されやすいと
いう問題がある。
一方、上記問題を解消するため耐張碍子内に避
雷器を内蔵したものが提案(実開昭56−167430号
公報、実開昭57−6114号公報参照)されている。
これらの耐張碍子は碍子の両端にキヤツプ電極を
接合固定し、碍子の内部に限流素子を内蔵して両
端キヤツプ電極と接続しているが、限流素子は過
大な雷サージ、すなわち放電耐量以上の雷サージ
を受けると、爆発することがあり、このような場
合耐張碍子が破損して離断され電線が地上へ落下
したり断線したりするという問題がある。さら
に、これらの避雷耐張碍子は放電電極を筒体によ
つて囲繞しているが、該絶縁筒体の材質が吸音性
のものではなかつたので、電線路に雷サージが印
加されて両放電電極間の放電により衝撃音波が生
じたとき、それを吸収することができず、従つて
前記筒体を破損させたりするうえに、衝撃波によ
つて気密性を損じて限流素子を劣化させるという
問題があつた。
(考案が解決しようとする問題点) 本考案は上記従来の耐張碍子に取付けた限流素
子が劣化されやすいという問題点及び限流素子が
劣化あるいは過大雷サージにより爆発し、耐張碍
子が離断して電線の地上落下や断線を生ずるとい
う問題点、さらに電線路に雷サージが印加されて
放電電極間に放電による衝撃音波が生じたとき、
それを吸収することができず、従つて放電電極を
囲撓する筒体を破損させたり、衝撃によつて気密
性を損じて限流素子を劣化させるという問題点を
解決しようとしている。
(問題点を解決するための手段) 本考案は上記問題点を解決するため、耐張絶縁
棒の両端部にキヤツプ電極をそれぞれ取着し、該
耐張絶縁棒の外周には電圧電流特性が非直線性の
材料よりなる筒状の限流素子を嵌合するとともに
該限流素子と一方のキヤツプ電極との間には、放
電電極を対向配置し、さらに前記両放電電極間の
放電間隙を絶縁筒体によつて囲撓するという構成
を採用している。
(作用) 本考案は上記手段を採用したことにより送配電
線路に雷サージによる過大電圧が印加され、両キ
ヤツプ電極に加わると、限流素子が電圧電流特性
の非直線性により速やかに抵抗値を減じて雷サー
ジの大電流を放電させるとともに、これに継続す
る続流に対しては線路電圧が低いため直ちに抵抗
値を復元して絶縁を回復するので、続流放電は抑
制遮断されて電線路は正常に復帰する。又、限流
素子は独立発泡絶縁材により密封包蔵されて気密
性が向上するので劣化が抑制される。万一限流素
子が劣化あるいは過大雷サージ等により爆発し、
筒状碍子部が飛散破損して脱落しても、両キヤツ
プ電極間は耐張絶縁棒で連結されているので、耐
張碍子自体は離断されず、従つて電線の地上落下
や断線が防止される。さらに、放電電極間に発生
する衝撃音波は筒体によつて緩和され、破損や衝
撃による気密性の損傷を防止する。
(実施例) 以下、本考案を具体化した一実施例を図面に基
づいて説明する。
第1図は通常の耐張碍子9及び耐雷耐張碍子1
1を直列に連結した耐雷耐張装置全体を示し、1
は腕金2に立設固定されたジヤンパー線支持碍子
であつて、その上端部にはバインド線3により絶
縁電線4の縁回し部4aが縛着されている。5,
6は前記腕金2に締着固定された接地側引留具、
7,8は絶縁電線4を縁回し部4aの両端より把
持するクランク金具等の電線把持具、9は前記接
地側引留具5,6及び電線把持具7,8間におい
てそれぞれ連結ピン10により連結された耐張碍
子、11は接地側引留具5,6と耐張碍子9との
間において連結ピン10により連結された耐雷耐
張碍子である。
次に、前記耐雷耐張碍子11を第2図〜第4図
について説明する。12は強化プラスチツク等の
機械的強度に優れた材料よりなる耐張絶縁棒であ
つて、その両端に形成したねじ12aの一方に
は、ねじ孔13aを有する課電側のキヤツプ電極
13が螺合され、他方にはねじ孔14aを有する
接地側のキヤツプ電極14が螺合されている。前
記キヤツプ電極13はキヤツプ部13bと端子部
13cとに2分割され、それらの間には導電性リ
ング15が介在されている。前記キヤツプ電極1
3,14は前記連結ピン10により引留具5,6
及び耐張碍子9に連結されるようになつている。
16は前記キヤツプ電極13のキヤツプ部13b
とキヤツプ電極14のキヤツプ部14bとの間に
介装され両電極13,14により締付固定した磁
器製の筒状碍子であつて、該筒状碍子16の両端
面とキヤツプ部13b,14bとの間にはゴム、
樹脂等の弾性を有するクツシヨンリング17が介
在されている。
18は前記耐張絶縁棒12の中央部外周に嵌合
した円環状をなす課電側の電極、19は絶縁棒1
2の左端部に嵌合した円環状をなす接地側の電
極、20は前記両電極18,19間に例えば皿バ
ネよりなるドーナツ状の電極板21,22を介し
て介装された円筒状の限流素子であつて、酸化亜
鉛等の電圧電流特性が非直線性の材料より形成さ
れている。23は前記キヤツプ電極13のキヤツ
プ部13bと電極18との間に介在された吸音性
の多孔質セラミツク等の絶縁筒体であつて、音響
エネルギーを吸収し放電衝撃を緩和するようにし
ている。24は前記キヤツプ電極13のキヤツプ
部13b内側面に螺合した課電側の放電電極、2
5は前記電極18に螺合した接地側の放電電極で
あつて、これらの放電電極24,25は前記筒体
23内において所定の放電間隙Lをもつて対向配
置されている。そして、この実施例では雷サージ
対する動作開始電圧が高くなるように、放電間隙
Lを大きく設定している。
26は前記電極18,19、限流素子20及び
電極板21,22の外周面にモールドされたエチ
レンプロピレンゴム等の弾性絶縁物であつて、モ
ールド時において前記両電極18,19に透設し
た通路18a,19aを介して耐張絶縁棒12の
外周面と両電極18,19、限流素子20及び両
電極板21,22の内周面との間の円筒状間隙に
も被覆層を形成している。27は前記キヤツプ電
極13のキヤツプ部13bに透設した注入孔13
dから筒状碍子16内に圧入充填されたニトリル
ゴム、ポリウレタン等の独立発泡絶縁物であつ
て、碍子16内部の絶縁を強化するとともに気密
性を向上するようにしている。
ところで、前記耐張絶縁棒12のねじ12aに
対するキヤツプ電極13,14の螺合時には、螺
合部に接着剤が塗布され、空隙部の絶縁強化と固
着力を高めるようにしている。又、キヤツプ電極
14のキヤツプ部14bと電極19との接触面、
あるいは電極18,19、限流素子20、電極板
21,22のそれぞれの接触面には導電性接着剤
を塗布して接触面間の空隙をなくし、導電性及び
固着力を向上するのが望ましい。
又、前記弾性絶縁物26を省略して、ここにも
独立発泡絶縁物27を充填するようにしてもよ
い。
次に、前記のように構成した耐雷耐張装置につ
いてその作用を説明する。
今、絶縁電線4に雷サージ等の衝撃電圧が発生
すると、この電圧は絶縁電線4あるいは電線把持
具7より耐張碍子9をフラツシオーバして耐雷耐
張碍子11へ印加されるが、この際電流はキヤツ
プ電極13の端子部13c→導電性リング15→
キヤツプ部13bを経て放電電極24から放電電
極25へ放電され、電極18→電極板21→限流
素子→電極板22→電極19を経てキヤツプ電極
14へ流れる。そして、耐雷耐張碍子11に内蔵
された限流素子20が電圧電流特性の非直線性に
より速やかに抵抗値を減じて雷サージの大電流を
放電させるとともに、これに継続する続流に対し
ては線路電圧が低いため直ちに抵抗値を復元して
絶縁を回復するので、続流放電は抑制遮断されて
電線路は平常に復帰する。
さて、本考案実施例においては、筒状碍子16
に限流素子20を内蔵するとともに弾性絶縁物2
6及び独立発泡絶縁物27により該素子を密封包
蔵したので、絶縁性及び気密性を向上させ限流素
子20の劣化を抑制することができる。
又、本考案実施例においては、耐張絶縁棒12
により張力を負担しかつ弾性絶縁物26及び独立
発泡絶縁物27により該絶縁棒12を保護するよ
うにしているので、万一限流素子20が劣化ある
いは過大雷サージ等により爆発し、筒状碍子16
が飛散しても、耐張絶縁棒12は離断されず、電
線引留能力を保持でき、従つて電線の地上落下や
断線等が防止できる。
さらに、本考案実施例は耐張碍子9連に直列に
連結したり、耐雷耐張碍子11を単体で連結して
耐張碍子装置を構成できるので、限流素子20を
外部に取付けた場合と比較して、スペース上の制
約がなく、線路補修時にも障害にならないという
利点がある。
さらに、放電電極24,25を囲撓する絶縁筒
体23を吸音性の多孔質セラミツク等によつて形
成したので、両電極間に生ずる放電の衝撃音波
(音響エネルギー)を絶縁筒体23により吸収し
て熱エネルギーに変換することができ、衝撃によ
る気密性の損傷を防止することができる。
又、本考案実施例では通常の避雷器と比較して
放電電極24,25の放電間隙Lを大きくして雷
サージに対する動作開始電圧を高く設定している
ので、線路電圧はもちろん電線路における低レベ
ルの異常電圧も印加されず、限流素子20の常時
の電圧負担が軽減されている。ちなみに、この耐
雷耐張碍子11の動作開始電圧は6KV用の場合
避雷器のJEC203規定による動作開始電圧の1.5〜
3倍に設定し、所期の目的を達することができ
る。このため、前述したように線路の低レベルの
異常電圧で動作させないので、避雷器のように商
用周波の持続性の低レベルの異常電圧で動作させ
ないので、避雷器のように商用周波の持続性の低
レベル異常電圧、例えば間欠弧光放電による線路
電圧の上昇に対処する必要はなくなり、限流素子
20の高さを避雷器に比べて小さく設定し、限流
素子20を小型化できるとともに、常時の電圧負
担の軽減により劣化を防ぐことができる。
(考案の効果) 以上詳述したように、本考案は放電電極を囲撓
する吸音性のセラミツクス等の絶縁筒体を設けた
ので、両放電電極間に生ずる電衝撃音波を筒体に
より吸収あるいは緩和でき、衝撃による気密性の
損傷を防ぎ、限流素子の劣化を防止することがで
きる効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の耐雷耐張碍子を組込んだ耐雷
耐張装置を示す正面図、第2図は耐雷耐張碍子の
みの拡大断面図、第3図は第2図のA−A線端面
図、第4図は第2図のB−B線端面図である。 11……耐雷耐張碍子、13,14……キヤツ
プ電極、16……筒状碍子、18,19……電
極、20……限流素子、21,22……電極板、
23……絶縁筒体、24,25……放電電極、L
……放電間隙。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 1 耐張絶縁棒12の両端部にキヤツプ電極1
    3,14をそれぞれ取着し、該耐張絶縁棒12
    の外周には電圧電流特性が非直線性の材料より
    なる筒状の限流素子20を嵌合するとともに、
    限流素子20の外周に筒状碍子を嵌合し、該限
    流素子20と一方のキヤツプ電極13との間に
    は、放電電極24,25を対向配置し、さらに
    前記両放電電極24,25間の放電間隙Lを絶
    縁筒体23によつて囲繞したことを特徴とする
    耐雷耐張碍子。 2 前記放電電極24,25の放電間隙Lは、電
    線路における低レベルの異常電圧に対しては動
    作しないように大きく設定されている実用新案
    登録請求の範囲第1項記載の耐雷耐張碍子。 3 前記放電電極24,25は複数対設けられ、
    かつそれぞれ筒体23によつて別々に被冠され
    ている実用新案登録請求の範囲第1項記載の耐
    雷耐張碍子。 4 前記筒体23は吸音性の多孔質セラミツクに
    より形成されている実用新案登録請求の範囲第
    1項記載の耐雷耐張碍子。 5 前記筒状碍子16の内部には、独立発泡絶縁
    物が充填されている実用新案登録請求の範囲第
    1項記載の耐雷耐張碍子。 6 前記限流素子20はその両端に電極板21,
    22を介して当接された電極18,19ととも
    に弾性絶縁物26によつて外周面及び内周面と
    もに被覆されている実用新案登録請求の範囲第
    1項記載の耐雷耐張碍子。
JP9418184U 1984-06-22 1984-06-22 耐雷耐張碍子 Granted JPS618912U (ja)

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JP9418184U JPS618912U (ja) 1984-06-22 1984-06-22 耐雷耐張碍子

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Publication Number Publication Date
JPS618912U JPS618912U (ja) 1986-01-20
JPH023224Y2 true JPH023224Y2 (ja) 1990-01-25

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