JPH0231372Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は容器の内部を複数室に区画する場合に
使用する組立仕切に関し、特に容器内に商品を２
段重ねにする際に用いて好適な２段仕切に関する
ものである。

［従来の技術］ 従来から容器の内部を区画する井桁状の仕切は
知られているが、その多くは複数枚の短冊状仕切
板から組立てられ、各短冊状仕切板の輸送、保管
や使用時の組立作業が煩雑であつた。とりわけ、
容器内に商品を上下２段に重ねて収容する場合に
は井桁状に組立てた仕切イとロとを用意し、別に
スペーサーとなる中間板ハを用意し、第６図に示
したように中間ハをはさんで井桁状仕切イ，ロと
を上下２段に重ね合せるように組込んで使用して
いる。このような従来のものによれば、上部の仕
切が安定せず、しかも上下仕切の組立及び容器へ
の組込みに手間がかかるばかりか中間板が必要で
ある等紙材の使用量が多いために、包装原価が高
くなるという欠点があつた。

［解決しようとする問題点］ 本考案は、上記従来型の欠点に鑑み、２枚の仕
切板を用いるのみで、容器内を２段にかつ全体を
８個又は10個に区画することができ、また極めて
簡単に組立てることのできる安価な組立仕切を提
案しようとするものである。

［実施例］ 以下本考案を図面を参照して具体的に説明す
る。

第１図の符号Ａ及びＢは本考案の２段仕切を構
成する２枚の仕切板のブランクを示している。図
示のように一方の仕切板Ａは、矩形状台紙の中央
に折線１を刻設し、この折線の左右に一対の垂直
仕切２，２を設ける。この垂直仕切２，２には折
線３，３を介して平面仕切４，４を延設すると共
に、この平面仕切４，４には折線３を起点とする
略コ形及びＬ形の切込線５及び６を対称的に刻設
する。符号７は前記切込線５，５間において折線
１と直交するように垂直仕切２，２に形成した係
合溝であり、後述するように仕切板ＡとＢとを交
差させるために用意されている。また符号８は切
込線５の外側に設けた切溝である。

一方、仕切板Ｂは方形台紙の左右肩部を略台形
状（斜線部）に切落として段部１０，１０を有す
る突出板９を設け、この突出板にはその中央部上
方に係合溝７と嵌合する係合溝１１を設ける。

上記実施例の２段仕切は、上述のような構成の
２枚の仕切板ＡとＢとを段ボールシートのような
厚紙から打抜形成し、使用時にこれを組立てて２
段仕切とするものである。これを組立てる場合に
は、先ず第２図に示す如く一方の仕切板Ａを折線
１より折曲げ、垂直仕切２，２を合掌させる。次
にこの垂直仕切２，２に設けた係合溝７に対し、
下方より仕切板Ｂに設けた係合溝１１を嵌合させ
る。このようにすると仕切板ＡとＢとは直交して
全体が略十字状に交差する。更にこの状態から平
面仕切４，４を折線３，３から水平方向に折曲げ
コ形切込５により形成される貫通孔１２内に突出
板９を挿入させ、段部１０，１０上に平面仕切
４，４を載置すると、第３図に示す如く容器の内
部を上下２段に、かつ全体を８個に区画すること
のできる２段仕切が出来上る。

第４図は本考案の変形例を示す仕切板の展開図
である。この実施例における仕切板A₂には台紙
の中央に平行折線１３，１３を刻設して底板１４
を設け、この底板１４の左右に折線１３，１３を
介して垂直仕切２，２を連設するようにしたもの
であり、底板１４及び垂直仕切２，２には、仕切
板A₂とB₂とを交差させるための係合溝７が折線
１３と直交状に形成されている。その他の部分は
第１図の実施例と同じであるから、同一部分につ
いては同一符号であらわし、詳しい説明を省略し
た。仕切板B₂には突出板９に前記底板１４の幅
に対応した間隔で、係合溝７と嵌合する係合溝１
６，１６を設けてある。なお、段部１０，１０が
台紙の左右肩部に形成されていることは、前記実
施例と同じである。

上記実施例の２段仕切を組立てる場合は、先ず
仕切板A₂の平行折線１３，１３を介してコ形に
屈曲させる。すなわち垂直仕切２，２を底板１４
に対して垂直に折曲げる。次に垂直仕切り２，２
に設けた係合溝７に対し、仕切板B₂に設けた係
合溝１６，１６を下方より嵌合させる。しかる後
平面仕切４，４を折線３，３から水平方向に折曲
げ、コ形折込５により形成される貫通孔１２内に
突出板９を挿入させ、段部１０，１０上に平面仕
切４，４を載置すると、容器内部を10個に仕切る
ことのできる２段仕切が完成する（第５図参照）。

［考案の効果］ 上記実施例の説明から明らかなように、本考案
によれば簡単な組立により安定した２段仕切を得
ることができ、また保管が容易であり、紙材料の
使用量を従来のものより節約でき、かつこの２段
仕切を挿入した容器内を８個又は10個に区画でき
る効果を有している。更に、本考案によれば必要
区画が立体的に得られるので、これを挿入する外
装容器の高さは高くなるが、縦横幅をかなり小型
化することが可能になり、従つてこの点でも包装
コストを大幅に低下させることができるものであ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す展開図、第２
図は同上組立過程を示す斜視図、第３図は同上完
成状態を示す斜視図、第４図は本考案の他の実施
例を示す展開図、第５図は同上完成状態を示す斜
視図、第６図は従来型の斜視図である。 Ａ，Ｂ……仕切板、１，３，１３……折線、２
……垂直仕切、４……平面仕切、５，６……切込
線、７，１１，１６……係合溝、９……突出板、
１１……段部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 下記構造の仕切板Ａと仕切板Ｂとを係合溝を介
   して直交するように組合せ、一方の仕切板Ａに形
   成した平面仕切４，４を折線３，３より水平方向
   に折曲げ、他方の仕切板Ｂに設けた段部１０，１
   ０に載せるよう係合させたことを特徴とする２段
   仕切。 ａ 仕切板Ａは、台紙中央の折線又は平行折線の
   左右に一対の垂直仕切２，２を設け、この垂直
   仕切に仕切板Ｂとの係合する溝を設ける一方、
   垂直仕切の上部に折線を介して平面仕切４，４
   を設け、この平面仕切に、仕切板Ｂの端部が嵌
   入する貫通孔１２，１２を設けたもの。 ｂ 仕切板Ｂは、台紙の左右肩部に前記平面仕切
   ４，４を載せる段部１０，１０を設け、この係
   止段部間には仕切板Ａとの係合溝を設けたも
   の。