JPH0230599Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、小動物移送容器の扉における仮錠装
置の解錠防止装置に関するものである。

〔従来の技術と問題点〕

従来の小動物移送容器においては、移送される
犬や猫等の小動物が、容器内で暴れたり、あるい
は、移送時の外部振動等によつて、移送容器の扉
における仮錠装置が外れることがあつた。

本考案は、このような問題点を解決することを
目的としてなされたものである。

〔問題点を解決するための手段〕

本考案によると、扉の遊端部に、扉の閉止時に
回動させることにより、扉と対向する扉の枠体と
係合しうる閂突片を出没自在に設けた仮錠装置に
おいて、この仮錠装置を、閂突片と一体的に回動
して施解錠する偏平つまみと、扉の枠体に前向回
動しうるようにして止着され、施錠時に後向きに
回動させることにより、前記偏平つまみと係合し
て、その回動を阻止するとともに、前向回動させ
ることにより、前記偏平つまみとの係合を解除す
るようにした規制板と、この規制板を後向きに付
勢する弾性体とをもつて構成することにより、上
記問題点は解決される。

〔実施例〕

以下、本考案の一実施例を、図面を参照して詳
細に説明する。

小動物移送容器１は、底板２と、この底板２の
前、後辺より起立する逆Ｕ字形の枠体３，４と、
多数の通気孔５を有し、かつ枠体３，４間に設け
た逆Ｕ字状に湾曲する周壁６を組立てて構成した
もので、周壁６の頂面において、枠体３，４間に
掛け渡した梁７の上面には、運搬用の把手８が設
けられている。

前面の枠体３には、一側端を蝶番等で回動可能
に枢着した透明プラスチツク製の扉９が設けられ
ている。

上記枠体３，４、周壁６、梁７等は、公知のよ
うにして、底板２上に折りたたむことができる。
また扉９は着脱自在となつている。

扉９の遊端には仮錠装置１０が設けられてい
る。これは、第２図に示すように、扉９の遊端縁
９ａに、扉９の閉止時にそれと対向する枠体３と
係合しうる閂突片１０ａを設けたものである。

すなわち、扉９の遊端縁９ａの一部分に形成さ
れた凹部９ｂの裏面には、仮錠装置１０における
閂突片１０ａが重合し、また同じく表面には、閂
突片１０ａと一体をなし、かつ扉９を外側から施
解錠するための偏平つまみ１０ｂが、前向きに突
出している。この仮錠装置１０は、凹部９ｂにあ
けた孔９ｃに回動自在に枢着されている。

扉９の遊端は、枠体３の前面３ａ内周の要所に
設けた凹み段部１１に嵌合し、かつ凹み段部１１
の内側面１１ａの後端より内向きに折曲したスト
ツパ１１ｂと当接するようになつており、閉扉状
態で、偏平つまみ１０ｂを、その長手方向が水平
となるように回転させると、閂突片１０ａが前記
内側面１１ａに切込んだスリツト１２へ係合する
ことにより、施錠される。

枠体３の前面３ａにおける仮錠装置１０と対応
する個所には、蝶番１３の外側方の固定側板１３
ａがリベツト止めされ、蝶番１３の内側方の可動
側板１３ｂには、扉９の凹部９ｂに嵌合しうる形
状とした規制板１４がリベツト止めされている。

この規制板１４には、第４図に示すように、扉
９の施錠時に水平となつた偏平つまみ１０ｂへ嵌
合しうる水平方向の長孔１４ａが穿設されてい
る。

規制板１４の遊端、すなわち蝶番１３の反対側
には、Ｌ字形の平面形をなして前方へ突出する係
止片１４ｂが一体的に形成されている。

上記蝶番１３の枢軸周りには、弾性体たとえば
捩りスプリング１５が巻回され、捩りスプリング
１５の両端は、それぞれ蝶番１３の各側板１３
ａ，１３ｂに蓄圧して当接し、可動側板１３ｂに
固着された規制板１４を、常時後方へ向けて付勢
している。

このように構成された解錠防止装置において、
扉９を閉止し、偏平つまみ１０ａを回動させて、
閂突片１０ａをスリツト１２と係合すると仮錠さ
れる。

このとき、閉扉の邪魔にならないように、予め
係止片１４ｂの前端を引いて、規制板１４を前向
回動させておく（第２，３図）。

閉扉し、偏平つまみ１０ｂを水平に向けて仮錠
した後、規制板１４から手を離すと、規制板１４
の長孔１４ａが、偏平つまみ１０ｂに嵌まり込ん
で、規制板１４は仮錠装置１０と係合する（第
４，５図）。

これにより、閂突片１０ａは回動不能になり、
しかも、捩りスプリング１５によつて、規制板１
４はしつかりと偏平つまみ１０ｂと係合している
ので、不用意に開扉するおそれは全くない。

開扉するためには、係止片１５ｂに指をかける
などして、規制板１４を前向回動させ、かつ偏平
つまみ１０ｂを回動させて、閂突起１０ａを、ス
リツト１２から離脱すると、仮錠装置１０は解錠
される。

本考案は、上記実施例に限定されるものではな
く、たとえば、規制板１４を扉側に取付けてもよ
い。

また、規制板を付勢する弾性体は、捩りスプリ
ングに限定されない。

〔考案の効果〕

以上のように構成され、かつ作用する本考案の
仮錠装置の仮錠防止装置によれば、小動物移送容
器の扉が、誤まつて開扉されるのが確実に防止さ
れる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案の一実施例を示す外観斜視
図、第２図は、仮錠装置の取付け部を解錠状態に
して示す正面図、第３図は、第２図のＡ−Ａ線断
面図、第４図は、仮錠装置の取付け部を施錠状態
にして示す正面図、第５図は、第４図のＢ−Ｂ線
断面図である。 １……小動物移送容器、３，４……枠体、９…
…扉、１０……仮錠装置、１０ａ……閂突片、１
０ｂ……偏平つまみ、１１……凹み段部、１１ｂ
……ストツパ、１２……スリツト、１３……蝶
番、１４……規制板、１４ａ……長孔、１５……
捩りスプリング。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 扉の遊端部に、扉の閉止時に回動させることに
   より、扉と対向する扉の枠体と係合しうる閂突片
   を出没自在に設けた仮錠装置において、 この仮錠装置を、閂突片と一体的に回動して施
   解錠する偏平つまみと、扉の枠体に前向回動しう
   るようにして止着され、施錠時に後向きに回動さ
   せることにより、前記偏平つまみと係合して、そ
   の回動を阻止するとともに、前向回動させること
   により、前記偏平つまみとの係合を解除するよう
   にした規制板と、この規制板を後向きに付勢する
   弾性体とをもつて構成してなる小動物移送容器の
   扉における仮錠装置の解錠防止装置。