JPH019896Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、特に閉操作が容易となるように工
夫した自動車のバツクドアに関するものである。

一般に自動車のバツクドアは、上部のヒンジを
中心に上方へはね上げて荷室を開くものである
が、荷室の使い勝手を向上させるためには、はね
上げ高さを可能な限り大きく設定するのが好まし
いが、バツクドアの閉操作性から自ずと限界があ
る。

このため、実開昭54−84716号に開示されてい
る第１図の装置の如く、車体１のバツクドア２の
ドアロツク３に操作取手４を一体的に形成したも
のが提案されているが、ドアロツク３の外面はむ
き出しの状態であり、特に該装置のように、レイ
アウト上、ドアロツク３が操作取手４とともにバ
ツクドア２の内面より大きく突出した状態である
場合、例えば操作者の衣服や荷物等が引つかかり
傷付けられる恐れがあつた。

この考案は、上記従来の問題点に鑑みてなされ
たもので、インナパネルとアウタパネルとからな
り、上部が車体とヒンジ結合され、下端部にロツ
ク装置が取付けられているバツクドアであつて、
上記ロツク装置を弾性材のプロテクターでカバー
し、該プロテクターの下部にくぼみ状の指掛部を
形成して、ロツク装置でけがをしないようにする
と共に、閉操作を容易に行なえるようにしたもの
である。

以下、この考案の実施例を添付図面について詳
細に説明する。

第２図、第３図及び第４図に示すように、自動
車のバツクドア１０は、インナパネル１１とアウ
タパネル１２とで構成され、該バツクドア１０の
上部は、車体１３の上部にヒンジ結合されると共
に、下端部１０ａには、車体１３の下部にボルト
１４ａで固定したストライカ１４に係脱するロツ
ク装置１９が取付けられている。

該ロツク装置１９は、レイアウト上、バツクド
ア１０の下端部１０ａに固定したブラケツト１５
に、バツクドア１０の内面より突出した状態で取
付けられる。

一方、フツク部１６ａがブラケツト１５の立上
り１５ａに係止されて、ロツク装置１９の外面全
体をカバーする弾性材の箱状プロテクター１６を
設ける。

該プロテクター１６には、ストライカ１４に嵌
入するための嵌入溝１７が形成してある。

該プロテクター１６の厚肉の下部には、バツク
ドア１０の開放時、指を引つ掛けてドア１０を引
下げるためのくぼみ状の指掛部１８が形成してあ
る。

上記のようにバツクドア１０を構成すれば、公
知のノブ等により、車体１３のストライカ１４に
係合したバツクドア１０のロツク装置１９の係合
を解除すると、バツクドア１０はヒンジを中心に
上方へ大きくはね上げて荷室を開くことができ
る。

ついで、バツクドア１０を閉じるには、バツク
ドア１０よりも下方に位置するプロテクター１６
の指掛部１８に指を引つ掛けて引下げると、バツ
クドア１０はヒンジにより下方へ揺動して荷室を
閉じることができる。

このように、指掛部１８はバツクドア１０の下
端部に取付けられているロツク装置１９をカバー
するプロテクター１６の下部に形成されるので、
バツクドア１０のはね上げ角を大きく設定しても
バツクドア１０のはね上げ時、プロテクター１６
の指掛部１８は低位置に位置して引下げ（閉）操
作が楽に行なえる。また、ロツク装置１９はプロ
テクター１６でカバーされるので、開閉操作中や
荷積み、荷降し中にけがをすることもない。

なお、この考案の実施例では、ロツク装置１９
が、バツクドア１０の内面より突出した状態で取
付けられたものについて示したが、この考案はこ
うしたものに限定されるものではなく、例えば、
ロツク装置１９がバツクドア１０の内面より突出
していない状態で取付けられたものについても適
用できる。

以上のように、この考案は、バツクドアのロツ
ク装置を、指掛部を形成したプロテクターでカバ
ーし、プロテクターに取手機能を持たせたもので
あるから、ロツク装置により操作者がけがをする
恐れがなくなると共に、ドアのはね上げ角を大き
く設定してあつても、低位置に位置するプロテク
ターの指掛部に指を引つ掛けて、はね上げられた
バツクドアを引下げることができ、閉操作が楽に
行なえる。

また、既存のバツクドアであつても、僅かの改
造を加えるだけで適用することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のバツクドア構造の斜視図、第２
図はこの考案に係るドア開放時のバツクドア構造
の側面図、第３図はプロテクターの斜視図、第４
図はドア閉止時のバツクドア構造の側面図であ
る。 １０……バツクドア、１０ａ……下端部、１３
……車体、１４……ストライカ、１６……プロテ
クター、１８……指掛部、１９……ロツク装置。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 インナパネルとアウタパネルとからなり、上部
   が車体とヒンジ結合され、下端部にロツク装置が
   取付けられているバツクドアであつて、 上記ロツク装置は、弾性材のプロテクターによ
   りカバーされ、該プロテクターの下部にはくぼみ
   状の指掛部が形成されていることを特徴とする自
   動車のバツクドア。