JPH0230335Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は自動車の三角窓用のウエザストリツプ
の保持装置に係り、特に垂辺部分のフレームがデ
イビジヨンバーから構成されている三角窓のウエ
ザストリツプの保持装置に関する。

例えば自動車のドアの前端側には、三角窓が設
けられている。この三角窓はデイビジヨンバーに
よつてその垂辺部分のフレームが構成されてお
り、このデイビジヨンバーによつてドアウインド
と区画されるようになつている。さらに三角窓に
は、そのフレームの周縁部に沿つて三角形のウエ
ザストリツプが取付けられており、このウエザス
トリツプによつて、三角窓を閉じたときに雨やあ
るいは風が車内に侵入しないようになつている。

従つてこのような従来の三角窓においては、上
述のごとくウエザストリツプがフレームの周縁部
に沿つて設けられているために、デイビジヨンバ
ーの根元部分にはウエザストリツプが存在せず、
このために外観が悪くなるという欠点を有してい
る。すなわち三角窓の底辺部分と、ドアウインド
の底辺部分とにはそれぞれウエザストリツプが取
付けられているが、これらのウエザストリツプは
デイビジヨンバーの根元部分において不連続にな
つており、従つて外観を悪くし、デザイン的に好
ましくないという欠点があつた。そこで例えば三
角窓用のウエザストリツプの底辺部分を延長し、
デイビジヨンバーの根元部分の側面に及ぶように
することも考察されるが、ただ単に延長部を設
け、この延長部によつてデイビジヨンバーの根元
部分の側面を覆うようにしても、この延長部は係
止されていないためにふらつきやすく、端末の保
持がうまくいかないという欠点を生ずる。

本考案はこのような問題点に鑑みてなされたも
のであつて、三角窓のフレームの周縁部に沿つて
取付けられたウエザストリツプがデイビジヨンバ
ーの根元部分の側面に及ぶようにするとともに、
この位置におけるウエザストリツプの係止を確実
に行なうことにより、延長部分がふらつかないよ
うにした三角窓用ウエザストリツプの保持装置を
提供することを目的とするものである。

以下本考案を図示の一実施例につき説明する。
第１図は本実施例に係る三角窓１を備えたドア２
を示すものであつて、このドア２の前端側には軸
線１５を中心として回動可能に三角窓１が設けら
れている。そしてこの三角窓１の後側には、ドア
ウインド３が設けられている。これらの三角窓１
とドアウインド３とはデイビジヨンバー４によつ
て区画されるようになつている。すなわち三角窓
１の垂辺部分のフレームが上記デイビジヨンバー
４によつて構成されている。

そして上記三角窓１のフレームの周縁部にはウ
エザストリツプ５が装着されている。このウエザ
ストリツプ５の底辺部分は、第２図に示すように
ドア２を構成するアウタパネル６とインナパネル
７とによつて保持されるようになつている。よつ
てアウタパネル６とインナパネル７の上端はそれ
ぞれＬ字状に屈曲されるとともに、それらの重ね
合せ部分において溶接されて結合されている。そ
してこれらのパネル６，７の上端には溝８が形成
されており、この溝８に挿入されるように、一対
の突条９が上記ウエザストリツプ５の下端に形成
されている。すなわちウエザストリツプ５は突条
９によつて、パネル６，７の溝８に保持されるよ
うになつている。そしてこのウエザストリツプ５
によつて上記三角窓１のウインドガラスが受入れ
られるようになつている。

上記ドア２を構成する一対のパネル６，７の溝
の部分は、第３図に示すようにデイビジヨンバー
４の下端部において開口１０になつている。すな
わち上記溝８の終端部において、この開口１０に
よつて第３図に示すように、デイビジヨンバー４
の根元部分が一対のパネル６，７の間に挿入され
るようになつている。なおこの開口１０は上記ド
アウインド３の底辺部分にも延びており、これに
よつてウインドガラス３の昇降を可能としてい
る。

さらに上記デイビジヨンバー４の根元部分にお
いて、アウタパネル６には上記開口１０に連続し
て切欠き１１が設けられている（第５図および第
６図参照）。この切欠き１１が、ウエザストリツ
プ５の延長部分１２の下面に全長に亘り形成され
た係止片１３を受入れるようになつている。すな
わちウエザストリツプ５にはドア２の表側におい
て、デイビジヨンバー４の外側面に及ぶように、
延長部分１２が第４図および第５図に示すように
連接されており、さらにこの延長部分１２の下端
部には一方の突条９と連続する係止片１３が形成
されている。そしてこの係止片１３が上記パネル
６の切欠き１１内に挿入されて保持されるように
なつている。

以上のように本実施例に係る三角窓１は、その
底辺部分においてウエザストリツプ５がデイビジ
ヨンバー４の外側面をほぼカバーするように、延
長部分１２が形成されているために、ドア２の外
観を損なうことがなくなる。すなわちこの延長部
分１２によつて、ウエザストリツプ５の底辺と、
ドアウインド３のウエザストリツプ１４の底辺部
分とが、ほぼ隙間なく連続することになる。従つ
てドア２のウエストラインのデザインがきわめて
良好になり、外観が見苦しくなることがない。さ
らに上記ウエザストリツプ５の延長部分１２は、
その係止片１３が突条９に連続しながらパネル６
の切欠き１１内に挿入されており、これによつ
て、延長部分１２が充分に係止されると共に突条
９に連続する係止片１３が延長部分１２の剛性を
高めるので、延長部分１２がふらつくことがなく
なる。従つてこの延長部分１２が浮上つたり、あ
るいは移動したりすることを防止することができ
る。

以上本考案を図示の一実施例につき述べたが、
本考案は上記実施例によつて限定されることな
く、本考案の技術的思想に基づいて各種変更が可
能である。たとえば上記実施例においては、延長
部分１２がウエザストリツプ５の外側の部分に設
けられており、これによつてデイビジヨンバー４
の外側面の根元部分を覆うようにしているが、ド
ア２の内側についても同様の構成とし、これによ
つてドア２の内側のデザイン性を向上させるよう
にしてもよい。また上記実施例はドアの三角窓に
関するものであるが、本考案はドア以外の三角窓
のウエザストリツプにも適用可能である。

以上に述べたように本考案は、垂辺部分のフレ
ームがデイビジヨンバーから構成されるととも
に、周縁部に沿つてウエザストリツプが取付けら
れ該ウエザストリツプの底辺部分下端に形成され
た突条がパネルに形成された溝に挿入されるよう
になつている三角窓において、前記ウエザストリ
ツプの底辺部分に前記デイビジヨンバーの根元の
側面に及ぶように延長部を形成するとともに、こ
の延長部の下面に前記突条と連続させ且延長部全
長に亘り係止片を突設し、前記パネルのデイビジ
ヨンバー挿入部分に前記溝に連続する切欠きを設
け、前記係止片を該切欠き内に挿入するようにし
たものである。従つてデイビジヨンバーの側面に
おいて、ウエザストリツプが不連続になることを
防止して、デザインを良好にすることができる。
またウエザストリツプの延長部がパネルの切欠き
に挿入された係止片によつて保持されるようにな
つているために、上記延長部分がふらついたり、
あるいはねじれたりすることを未然に防止するこ
とが可能となる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例に係る三角窓を備え
たドアの正面図、第２図は第１図における〜
線拡大断面図、第３図は第１図における〜線
拡大断面図、第４図は第３図における〜線断
面図、第５図はデイビジヨンバーの根元部分にお
けるウエザストリツプの保持の構造を示す要部斜
視図、第６図は同要部分解斜視図である。 なお図面に用いた符号において、１……三角
窓、４……デイビジヨンバー、５……ウエザスト
リツプ、６……アウタパネル、１１……切欠き、
１２……延長部分、１３……係止片、である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 垂辺部分のフレームがデイビジヨンバーから構
   成されるとともに、周縁部に沿つてウエザストリ
   ツプが取付けられ該ウエザストリツプの底辺部分
   下端に形成された突条がパネルに形成された溝に
   挿入されるようになつている三角窓において、前
   記ウエザストリツプの底辺部分に前記デイビジヨ
   ンバーの根元の側面に及ぶように延長部を形成す
   るとともに、この延長部の下面に前記突条と連続
   させ且延長部全長に亘り係止片を突設し、前記パ
   ネルのデイビジヨンバー挿入部分に前記溝に連続
   する切欠きを設け、前記係止片を該切欠き内に挿
   入するようにしたことを特徴とする三角窓用ウエ
   ザストリツプの保持装置。