JPH02297454A - 熱転写記録装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は熱転写式の記録装置に関する。

従来の技術 第５図に従来の熱転写記録装置の一例について要部の側
面図を示す。２００は薄膜サーマルヘッドであり、基板
２０Ｏａ上に発熱体２００ｂを複数個ライン状に配置し
ている。２０１はベースフィルム２０１ａ上にインク層
２０１ｂを設けたインクシートである。２０２は記録紙
、２０３は図示しない駆動手段に接続して記録紙２０２
を搬送するプラテンローラである。

記録時には、インクシート２０１と記録紙２０２とを介
してサーマルヘッド２００とプラテンローラ２０３とを
圧接し、プラテンローラ２０３をＦ方向に回転させて記
録紙２０２を搬送しつつ発熱体２００ｂを選択的に発熱
させ、インクシート２０ｉ上のインクを記録紙２０２に
熱転写させて記録を行なう。

このときサーマルヘッド２００の発熱体２００ｂが接触
幅ｍの中心にくるように、プラテンローラ２０３とサー
マルヘッド２００とを配置している。プラテンローラ２
０３は回動時に静止時と異なった変形をするので静止時
での位置設定において発熱体２００ｂの中心をプラテン
ローラ２０３の回動中心からあらかじめ記録上流側Ｂ方
向に偏らせて配置するとよいことが知られている。この
例については特開昭６１−１０４６９号公報に見ること
ができる。

このように設定した場合、記一時には第５図に示すよう
に発熱体２００ｂが接触幅ｍの中心にくることになる。

発明が解決しようとする課題 しかし上記のように構成した記録装置においては、記録
時にインクシートが加熱によって伸長し、記録パターン
によってはインクシートの伸長部と非伸長部との差が吸
収しきれずにインクシートにしわが発生するという現象
が多発していた。

インクシートのしわ発生部ではインク面と記録紙とが良
好に接触しないため、加熱してもインクが記録紙に転写
されず、画像上で印字抜けとして現れ画質を大幅に低下
させるという問題を有していた。

本発明はかかる点に鑑み、記録時のインクシートのしわ
の発生を防ぎ、印字抜けのない良好な画質の記録画像の
得られる熱転写装置を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段 本発明は上記目的を達成するため、複数の発熱体を列状
に配したサーマルヘッドと、前記サーマルヘッドに対し
てインクシートと記録紙とを介して抑圧接触するプラテ
ンローラとを備え、前記発熱体の記録紙走行方向長さの
中心が、前記サーマルヘッドと前記プラテンローラとが
最初に接する点より前記記録紙の走行方向に対して下流
側位置で接するよう前記サーマルヘッドと前記プラテン
ローラとを配設したことを特徴とするものである。

作　　　用 本発明は前記した構成により、発熱体の記録紙走行方向
長さの中心が、サーマルヘッドとプラテンローラとがイ
ンクシートと記録紙とを介して押圧するときに最初に接
する点より記録紙の走行方向に対して下流側位置で接す
るようサーマルヘッドとプラテンローラとを配設して印
字記録を行なうと、記録中の加熱によってインクシート
が伸びる伸び量が減少して、インクシートにしわが発生
することを抑えることができ、印字抜けのない良好な品
質の記録画像を提供することができる。

実施例 第１図は、本発明の一実施例における熱転写記録装置の
要部の側面図を示す。１００は発熱体密度１１．８ｄａ
ｔ／ｍｍの薄膜サーマルヘッドであり、基板１００ａ上
に記録方向長さＬ＝９０μｍの発熱体１００ｂを複数個
ライン状に設けている。

１０１は３．２μｍ厚ＰＥＴの１面に１μｍ厚で耐熱性
のバックコートを施したベースフィルム１０１ａ上に昇
華性インク層１０１ｂを設けたインクシートである。１
０２は記録紙、１０３はゴム硬度４０度のシリコンゴム
を外周に有する外径２．４ｃｍのプラテンローラである
。プラテンローラ１０３は図示しないボールベアリング
により回動自在に軸支しである。１０４はピンチローラ
１０５と協働して記録紙１０２を搬送するキャプスタン
ローラである。

記録時には、インクシート１０１と記録紙１０２とを介
してサーマルヘッド１００とプラテンローラ１０３とを
線圧力Ｐ＝　０．２〜０．８　ｋ　ｇ　ｆ／ｃｍで圧接
し、キャプスタンローラ１０４を矢印の方向に回転させ
て記録紙１０２を記録方向（Ｆ一方向）に搬送しつつ発
熱体１００ｂを選択的に発熱させ、インクシート１０１
上のインクを記録紙１０２に熱転写させて記録を行なう
。本実施例においては記録速度１６．４ｍ５ｅｃ／１ｉ
ｎｅ１発熱体１００ｂへの印加エネルギー８．５Ｊ／ｃ
ｍ２で昇華記録をおこなった。

プラテンローラ１０３とサーマルヘッド１００とがイン
クシート１０１と記録紙１０２とを介して押圧するとき
に最初に接する接触位置と発熱体１００ｂの中心位置と
の距離をＸとする。すなわち、図面中においてはプラテ
ンローラ１０３の回動中心位置と発熱体１００ｂの中心
位置との水平方向の距離なＸとする。距離Ｘを発熱体１
００ｂの記録方向長さＬで割って無次元化したｘ／Ｌを
以降偏位量とよぶ。偏位量ｘ　／　Ｌについては発熱体
１００ｂの中心位置が上述の最初の接触位置よりも記録
方向上流側にあるときには正、下流側にあるときには負
の値をとることにする。

第２図は本実施例における熱転写記録装置での偏位量ｘ
／Ｌと、記録前と記録後でのインクシート１０１の記録
方向長さの比（伸長率）αとの関係を示した関係図であ
る。横軸に偏位量ｘ　／　ＬＮ縦軸に伸長率αをとって
いる。線圧力Ｐ＝０．２ｋｇｆ１０．４ｋｇｆ１０．θ
ｋｇｆの３条件に設定した。

グラフは発熱体１００ｂの中心と最初の接触位置とが一
致するｘ／Ｌ＝００点に関して左右非対称の形状を呈し
た。このことから発熱体１００ｂの中心を最初の接触位
置から記録方向下流側に位置させることにより、インク
シートの記録による伸びを減少させることができること
が判る。また、サーマルヘッド１００とプラテンローラ
１０３との線圧力Ｐを増加させることによってもインク
シート１０１の記録による伸びを減少させることができ
ることが判る。インクシート１０１のしわはこの記録に
よる伸びが原因で発生するものであるから、この伸びを
減少させることによりしわの発生確率を下げることがで
きる。

第３図は本実施例における熱転写記録装置での偏位量ｘ
／Ｌと、記録中のインクシート１０１のしわの発生確率
との関係を示した関係図である。

横軸に偏位量ｘ　／　ＬＮ　　縦軸に記録中のインクシ
ート１０１のしわの発生確率をとっている。線圧力Ｐは
０．６ｋｇｆとし、印加エネルギー８．５Ｊ／ｃｍ２で
全画面黒色印字を行なった。母集団を構成するサンプル
数Ｎは各条件につきＮ＝２０である。

この図から明らかなようにｘ　／　Ｌ≦０に設定するこ
とで記録時のインクシート１０１のしわ発生を抑えるこ
とができた。

次に第４図に本実施例における熱転写記録装置での偏位
量ｘ／Ｌと、記録濃度との関係を示した関係図である。

横軸に偏位量ｘ　／　Ｌ％　　縦軸に記録濃度をとって
いる。線圧力Ｐ＝０．２ｋｇｆ１０゜４　ｋｇ　ｆｌｏ
　、６　ｋ　ｇ　ｆの３条件に設定し、記録エネルギー
は２．８Ｊ／ｃｍ２とした。

このグラフから、サーマルヘッド１００を押圧する線圧
力Ｐの値によって異なるが、Ｐ＝０．２ｋｇ　ｆ　／　
ｃ　ｍ以上の時にはサーマルヘッド１００の偏位量ｘ／
Ｌが一１≦ｘ／Ｌ≦１のときには安定した記録濃度が得
られることが判る。実用的にはＰ＝０．４ｋｇｆ／ｃｍ
以上の時には−４＜ｘ／Ｌ〈４の範囲では記録可能であ
る。

以上のことを総合すると、サーマルヘッド１００の偏位
量ｘ／Ｌを−４＜ｘ／Ｌ≦０の範囲に設定することによ
り、インクシート１０１のしわの発生を抑制しつつ記録
を行なうことが可能である。

記録の安定を図るためには偏位量ｘ／Ｌを一１≦ｘ　／
　Ｌ≦Ｏの範囲に設定することが望ましい。

第１図に示す構成の本発明の一実施例における熱転写記
録装置において、プラテンローラ１０３の軸受をボール
ベアリングの代わりに樹脂軸受を用いた場合について説
明する。

記録濃度とサーマルヘッド１００の偏位ｆ？ｔ　ｘ　／
Ｌとの関係について、Ｐ　＝　０．２　ｋ　ｇ　ｆ　／
　ｃ　ｍ以上の時にはサーマルヘッド１００の偏位量ｘ
／Ｌが−１，５≦ｘ／Ｌ≦０．５のときに安定した記録
濃度が得られた。実用的にはＰ　＝　０　、４　ｋ　ｇ
　ｆ　／　ｃ　ｍ以上の時に−４，５＜ｘ／Ｌ＜３．５
の範囲で記録可能であった。

インクシート１０１のしわに関しては偏位量Ｘ／Ｌがｘ
／Ｌ≦−０，５をみたすように設定することで記録時の
インクシート１０１のしわ発生を抑えることができた。

従って、サーマルヘッド１００の偏位量ｘ　／　Ｌを−
４，５＜ｘ／Ｌ≦−０，５の範囲に設定することにより
、インクシート１０１のしわの発生を抑制しつつ記録を
行なうことが可能である。記録の安定を図るためには偏
位量ｘ／Ｌを−１，５≦Ｘ／Ｌ≦−０，５の範囲に設定
することが望ましい。

以上のように、プラテンローラ１０３の軸受の種類によ
っては記録に最適な偏位量ｘ／Ｌが異なるが、これは回
動時のプラテンローラ１０３の変形の様子が軸受部の摩
擦負荷の大きさによって異なるためである。プラテンロ
ーラ１０３の回動時にはプラテンローラ１０３の外周が
記録紙１０２によって引張られ、接触部が記録部下流方
向へ移動する。この移動量が、ボールベアリング使用時
のように軸受摩擦負荷が小さいときには無視でき得る値
であり、樹脂軸受使用時のように軸受摩擦負荷が比較的
大きいときには無視できなくなってくるのである。いず
れにしても、プラテンローラ１０３が記録紙１０２に従
動する場合にはサーマルヘッド１００の偏位量ｘ／Ｌを
負の値に設定した時に、インクシート１０１にしわが発
生するのを抑制しつつ良好な記録を行なうことができる
。

従来例で述べたようにプラテンローラを駆動して記録紙
を移動する場合にはプラテンローラの変形方向が逆にな
るため、接触部が記録部上流方向に移動する。この移動
後の接触部の中心よりも発熱体の中心が記録方向下流側
にあればインクシートにしわを発生するのを妨げること
ができる。この場合には、サーマルヘッドの偏位量ｘ　
／　Ｌを正、負いずれの値に設定するのが好ましいのか
はプラテンローラのゴム硬度、サーマルヘッドの圧接力
、プラテンローラの軸受負荷等の他の記録条件によって
決定される。

発明の効果 以上説明したように、本発明によれば、発熱体の記録紙
走行方向長さの中心が、サーマルヘッドとプラテンロー
ラとがインクシートと記録紙とを介して押圧するときに
最初に接する点より記録紙の走行方向に対して下流側位
置で接するようサーマルヘッドとプラテンローラとを配
設して印字記録を行なうことにより、記録中の加熱によ
ってインクシートが伸びる伸び量を減少させてインクシ
ートにしわが発生することを抑えることができ、印字抜
けのない良好な品質の記録画像を提供することができ、
その実用的効果は大きい。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例における熱転写記録装置の要
部の側面図、第２図は同実施例におけるサーマルヘッド
の偏位量ｘ／Ｌとインクシートの伸長率αとの関係を示
した関係図、第３図は同実施例における偏位量ｘ／Ｌと
インクシートのしわの発生確率との関係を示した関係図
、第４図は同実施例における偏位量ｘ／Ｌと記録濃度と
の関係を示した関係図、第５図は従来の熱転写記録装置
の−例を示す要部の側面図である。 １００・・・サーマルヘッド、１００ｂ・・・発熱体、
１０１・・・インクシート、１０２・・・記録紙、１０
３・・・プラテンローラ。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 複数の発熱体を列状に配したサーマルヘッドと、前記サ
   ーマルヘッドに対してインクシートと記録紙とを介して
   押圧接触するプラテンローラとを備え、前記発熱体の記
   録紙走行方向長さの中心が、前記サーマルヘッドと前記
   プラテンローラとが前記インクシートと前記記録紙とを
   介して押圧するときに最初に接する点より前記記録紙の
   走行方向に対して下流側位置で接するよう前記サーマル
   ヘッドと前記プラテンローラとを配設したことを特徴と
   する熱転写記録装置。