JPH0229390Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は石油を気化して燃焼させる石油燃焼器
に関するものである。

（従来の技術） 従来、図示の構成におけるガンポツト式のガス
化バーナにおいては気化筒８内に石油を噴霧し、
気化筒８内燃焼及び２次空気口１１での気化燃焼
により気化筒８内で石油を気化していた。

（考案が解決しようとする問題点） しかしながら、気化筒８が冷えているコールド
着火時と、気化筒８がまだ高温であるホツト着火
時とでは着火時の気化の状態が異なるものであつ
た。つまり、コールド着火時には気化筒８が冷え
ているために気化速度が緩やかであり、緩点火効
果で着火音を伴なわずに着火する。しかしホツト
着火時には気化筒８内に噴霧された石油は瞬時に
気化し、着火と同時にフルインプツトで燃焼する
ため爆発音の如き大きな着火音を発生するという
問題があつた。

本考案は上記従来の欠点を解消したものであ
り、以下図示の一実施例に基づいて説明する。

（実施例） １はフアン、２はブロアチユーブであり、ブロ
アチユーブ２内には前方部に２次空気口１１を有
する有底の内筒３を設けている。該内筒３底面中
央には開口４が設けられてある。該開口４にはブ
ロアチユーブ２内より噴霧ノズル５と点火電極６
が臨まされてある。該噴霧ノズル５前方には周側
面に開口７を有する有底筒状の気化筒８が前記開
口４を覆うよう対向させて取り付けられている。
９は内筒３底面にブロアチユーブ２内より取り付
けられた温度検出器で、内筒３の温度を検出し、
制御器１０により上記温度検出器９の検出値が所
定値以上か以下かによりホツト着火かコールド着
火かの判定を行なう。制御器１０は上記温度検出
器９の検出値が所定値以上であるホツト着火時に
は送風空気量を一定時間減少させるようフアン１
を制御するものである。

次に作用について説明する。コールド着火時、
フアン１より送風し、噴霧ノズル５より石油を噴
霧すると同時に点火電極６を作動させる。石油は
少量の１次空気と共に開口４より気化筒８内に流
入し、燃焼を開始する。しかし１次空気のみでは
全燃料は燃焼しきれず、未燃粒子は開口７より気
化筒８外に流出し、２次空気口１１より２次空気
を得て気化燃焼する。その後、気化筒８は内外の
燃焼により加熱され、気化は継続するのである。
燃焼停止後、気化筒８が冷えきらないうちに再び
燃焼を開始するホツト着火時は、噴霧ノズル５よ
り供給される石油は気化筒８に接触して気化し、
未燃粒子がほとんど気化して気化筒８外へ流出し
て一気に燃焼する。しかしながらこの時、温度検
出器９により内筒３の温度が検出され、制御器１
０が該温度が所定値以上であるホツト着火と判定
し、送風空気量を一定時間（例えばコンマ数秒）
減少させる。すると空気不足となり、不完全燃焼
気味となつて爆発的に着火しなくなる。この場
合、煤の発生はバーナ各部の温度が高いため起こ
りにくく問題ない範囲に収まる。

送風空気量の減少手段は、公知のサーボ・ダン
パ方式、位相制御方式、電圧低下方式、フアン一
時停止方式等、適宜に採択すればよい。又、ホツ
ト着火の検出手段も温度に限らず、燃焼停止後一
定時間内に再燃焼する場合をホツト着火と判定す
るようにしてもよい。

（考案の効果） 以上のように本考案は、ホツト着火状態を検出
してホツト着火時には一定時間送風空気量を減少
させたので、爆発着火音をなくすことができ、静
かな石油燃焼器を提供することができるのであ
る。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例の断面図である。 ２……ブロアチユーブ、３……内筒、４……開
口、５……噴霧ノズル、７……開口、８……気化
筒、１０……制御器。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ブロアチユーブ内に、前方部に２次空気口を有
   する有底の内筒を設け、内筒底中央に開口を設け
   て該開口には噴霧ノズルと点火電極を臨ませ、噴
   霧ノズル前方には周側面に開口を有する気化筒を
   前記開口と対向させて設けると共に、上記内筒底
   面には温度検出器を取着したものにおいて、該温
   度検出器の検出値が所定値以上であるホツト着火
   時には送風空気量を一定時間減少させる制御器を
   設けたことを特徴とする石油燃焼器。